かぐら便り

その知らせは急にやって来た。
秋の訪れとまさに歩を同じくして。

車にはねられて負った頭部外傷の後遺症診断結果。
生身でやられた事故だったわりには
２年経って、元気でいる。

そのことにつくづく感謝する日々だ。

しかし、補償問題とは別だ。

医療費の支払いはもちろんだが
慰謝料という問題が残っている。

ヘンな話で、後遺障害だのなんだの
書類や書面による証拠がすべてで判断されるのが慰謝料。

事故当時、ビビって救急への通報すらできず
横たわる私の横で
到着した警察に暴言を吐いていた加害者。

思い出すだけで
こちらが吐きそうになる記憶。

本来慰謝料というものは
そんな相手の態度に請求するものではないのか。


実はいま別でも
ギャラの未払いでとある会社を訴えている。

人生に裁判なんてあまりないほうがよいと思うが
３回目の裁判になるかもしれないな。

決して金だけの問題ではない。
金だけを言うなら、
少額に数年もかかる裁判なんて
まったく割に合わないことも学んでいる。


いつも念仏のように唱える
大好きなホンダのCMを上に掲げたが
ひとつだけ違うと思う箇所がある。

“ たいてい、正義は勝てやしない ”

勝てやしない、と
あきらめられる正義なんて、正義ではない。

正義は必ず、勝たなきゃいけない。
そして、勝つ。

そのことを改めて肝に銘じる、朝である。

いろんなところで
豪雨の被害が出ています。

本当に地球が温暖化してしまったのでしょうか。

先日大阪北部のわが町でも
避難情報が出るほどの豪雨。

バスは通行止めになり
帰宅に驚くほど時間がかかりました。

駅にもひとっこ一人いなくなり
辺りは水槽をひっくり返したごとくの匂い。

どこかで人ごとになっていた
自然災害の怖さを改めて思い知りました。

どうぞお気をつけください。

ただいま
事情があって
急いで
自身のネットショップの構築に努めている。


商品選んでー
スタイリングしてー
写真を撮ってー
サイズ測ってー
コピーを書いてー
ネットにアップしてー


ほ、ほんま大変

むかしむかし
通販のお仕事はドル箱だった。
雑貨、下着、食材、衣服……。

山のように商品を取材して
コピーを書くのだが
基本的にはそれだけ。

それで欲張ってカタログ一冊を一人でこなしたら
かなりの金額が口座に振り込まれた。

ネットの時代になり
ご存知のように昔ながらの通販会社の衰退は著しい。

そんなおいしい仕事は
なくなってしまった。

これからは、ひとり通販！
ネットショップって、
結局そういうことなんだと今頃気づいた

まあ、ぼちぼちやっていきます。

負けるもんか！という
ホンダのCMのコピーを思い出しながら。

ヤッター
ヤッター
ヤッター！！！！

湯郷ベルが、
なでしこリーグのレギュラーシーズン優勝を飾りました。

実はこの夏休みは
10日の美作の新潟レディース戦から始まり
16日にはカンコースタジアムへ吉備国戦を見に出かけ
17日の浦和レッズ戦の結果をソワソワしながら待つ
ベルに始まりベルに終わる日々でした。

岡山湯郷が大逆転V!!浦和がINACに敗れ最後の最後で首位陥落

とのゲキサカの見出しがすべてをもの語っているように

三位に後退していたベルは
首位浦和に比べ、優勝は不利な状態でした。

最終節の吉備国戦。

まだ一勝もできていない大学生チーム相手に
そこまでやるか、というくらいの気迫の試合。
宮間さんは得失点差をカバーすべく
本気で15点取りにいっていたかのようでした。
ハットトリックを越えて、圧巻の４ゴール。

結果7-0。

ベンチ裏に陣取ったコアなサポーターのなかに紛れ込み
ギャーと何度飛び上がったことでしょう。

正直言って
それで新潟戦の溜飲を下げたような気でいました。

なので
む？　このままいけば優勝？
え？　優勝！？　ゆーしょーーーう！◎△★＠※♀♨!!

と、ネットで結果を知ると腰がヌケてしまい
ビールを速攻で２本開け
倒れるようにフテ寝の反対をしてしまったのでした。

大量退団で
なんとも言えない気持ちで過ごした今年の初め。
それは選手もフロントも同じこと。
ただ以前にも増して、
スタッフの方々に
選手を守ろうとする覚悟を感じていました。


開幕戦の後だったか
ふくちゃんに緊張のあまり
「優勝お願いします！」と言ってしまったことがあります。
（ふつうそこは「優勝祈ってます！」だろと凹む）
一瞬、間をおいて
「分かりました！」と答えた彼女。

有言実行じゃん
かっこよすぎる

まだ上位チームによる
年間優勝を競う
エキサイティングリーグが残っています。
彼女たちの闘いはまだまだ続きますが
とりあえず、今はおめでとうと伝えたい。

Congratulations!


… 乙女なブログを最後まで読んでくれてありがとう

骨董のジャンルでも

軍モノが好きな人は多く

これまで、いくつもの軍服や戦時資料が

驚くほどの高値で取引されるのを目の当たりにしてきた。

先日手に入れた軍杯。

高台が飛行機になっていてとてつもなくかわいい。


見込に戦時下で勃興した勇ましい酒のブランドの名が書いてある。

そこのデッドストックでまっさら新品。

これを買ったと友人に見せていたら

かわいいのはわかる。だけど・・・

と、言う。

彼女が言いたいことはもちろん、わかる。

軍モノ、戦争モノを商売に使うことに嫌悪感を感じるのだろう。

わたしだって同じ。

だけど、だからといって軍服や国旗などすべてを

持ち主に返すことはできないし、

返されたところで困る遺族もいる。

といいつつ、燃やされ、捨てられるのもしのびない。

丈夫で、機能的で、上質で、きめも細やかな日本製。

かつて先輩が骨董商というものは、

先人の残滓で生きているものだと言っていた。

要するに、残りカス。
　

戦争という時代ではあるが

その時代の残滓であることをただ当たり前に受け止めたい。

ふとそんなことを思う、お盆の朝でした。

右肩腱板断裂の手術から六月の歌舞伎座で復帰したばかり。

そんな仁左衛門の

復帰後初の大阪松竹座公演に行って来た。

仁左衛門さんの熱烈ファンの友人が
“ 明るい仁左衛門さんが見たい！” とのことで
夜の部へ。

「身替座禅」という狂言由来の松羽目もの。
翫雀さんの玉ノ井は強烈であった。
でも、いるいる。まじいる。あんな強烈な嫉妬深いおばさん。

そんなことを思っていたら
もうひとつも
強烈に嫉妬深いおばさんの話で驚いた。
円朝の怪談噺「真景累ヶ淵」から豊志賀の死。

夏は怪談というが
何より怖いのはやっぱり女、ということか。




そうそう、
「沼津」の藤十郎さんが、めっちゃよかった。
初めて国宝の良さが分かりました。
今頃、すみません。

ことしの七月大歌舞伎にして

建替え後、初めての歌舞伎座。

どーん




どどーん




でも見たのは海老蔵さんではなく
夜の部の中車さん。

右近さんがやたら濃かった「悪太郎」、
岡本綺堂作の一種の怪談噺「修善寺物語」、
玉三郎さんの真骨頂、「天守物語」。

いわゆる新歌舞伎という比較的新しい、芝居っぽい歌舞伎を堪能。

市川中車という歌舞伎役者は
言わずと知れた、香川照之さん。
小和田常務でしたっけ。

とにかくあれほどの役者でありながら
歌舞伎となると
そのフォーマットにイマイチ乗れてない感が否めなかったのですが

新歌舞伎となると、ええねぇ～　中車ここにあり！って感じ。
特に「修善寺物語」なんて
これから彼の十八番になるだろう繊細かつ迫力の芸。

新歌舞伎があってよかったねぇ、中車さん。
やっぱりすごい役者です。

「天守物語」は、
姫路城を舞台にした天空のファンタジー。
好き嫌いは分かれる作品だろうが、わたしは玉三郎さんは
こんな “オトナ可愛い ”役 が断然イイと思う

外観は変わらないようでも
やはり、ちょっと洗練されてしまった感じがする歌舞伎座。




メタルのカレーと共に
もうここで勘三郎さんの
コクのある、あの芸が味わえないのがしみじみ哀しい。

フラフラと

旅がつづいた七月も終わりました。

恐怖の八月がやって来ました。



この夏、最後の出張となった東京も暑く

あまりに見事な影に

思わず写真を撮ってしまいました。


もうすぐ八月六日がやって来ます。

あの日も、こんな暑い日だったのかもしれない

北の丸で、ふとそんなことを思いました。