拉致「感情的に極大化」と北朝鮮メディアが日本非難 【ソウル26日=浅野好春】北朝鮮の朝鮮中央通信は26日、日本人拉致(らち)事件に関して、「朝日間の問題は大局的見地で解決しなければならない」と題する論評を発表し、「現在、朝日間の肯定的な事態発展が気に入らない勢力は、拉致された日本人のうち長い期間に一部が死亡した問題を感情的に極大化している」として、北朝鮮メディアとして初めて拉致事件の存在を認めたうえ、日本国内の動きを批判した。しかし、金正日総書記が17日の日朝首脳会談で事件について謝罪したことには、触れていない。 論評は「1970―80年代にわが国の一部個別の人々が勝手に日本人数人を誘引、または拉致したことがあり、再発防止のための内部措置も講じられた」と指摘。さらに「(日本の)遺族たちには極めて遺憾なことと言わざるを得ないが、わが政府は彼らの痛みを和らげるため最善を尽くしている」と北朝鮮側の努力を強調した。 そのうえで、日本国内で「反共和国(北朝鮮)意識を吹き込む大々的なキャンペーン」が行われていると非難。「日本側が度を超した騒動を起こしては、事態を収拾できない状況に追い込みうる」として、拉致事件をこれ以上取り上げないよう暗に求めている。 この論評は、通信社電として伝えられたもので、朝鮮労働党機関紙「労働新聞」など一般国民が触れるメディアに掲載されるかどうかは、26日現在では不明。 (9月27日00:37) |
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