東野圭吾の長篇ミステリ作品『沈黙のパレード』を読みました。
東野圭吾の作品は1月に読んだアンソロジー作品『時ひらく』に収録されていた『重命(かさな)る』以来ですね。
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容疑者は善良な市民たち!
【映画化決定! 2022年9月16日公開】
沈黙は、連鎖する――それは罪か、愛か
【待望の文庫化! シリーズ累計1,500万部突破!】
2018年「週刊文春ミステリーベスト10」国内部門第1位
静岡のゴミ屋敷の焼け跡から、3年前に東京で失踪した若い女性の遺体が見つかった。
逮捕されたのは、23年前の少女殺害事件で草薙が逮捕し、無罪となった男。
だが今回も証拠不十分で釈放されてしまう。
町のパレード当日、その男が殺された――
容疑者は女性を愛した普通の人々。彼らの“沈黙”に、天才物理学者・湯川が挑む!
ガリレオvs.善良な市民たち
“容疑者X”はひとりじゃない。
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2018年(平成30年)に刊行された作品… 物理学者・湯川学が一見超常現象とも取れる不可解な事件を科学や論理的な推理によって解決していくガリレオシリーズの第9作です、、、
テレビドラマ『ガリレオ』の劇場版第3作として、2022年(令和4年)に映画化されている作品……ガリレオシリーズの長篇は一昨年の10月に読んだ『透明な螺旋』以来なので久し振りですね。
ガリレオ、再始動! 今度の相手は街の人たち全員だ! シリーズとしては、6年ぶりの作品が、長篇書下ろしとして堂々の発売!
容疑者は彼女を愛したふつうの人々……哀しき復讐者たちの渾身のトリックが、湯川、草薙、内海薫の前に立ちはだかる、、、
突然行方不明になった町の人気娘・並木佐織が、3年後に静岡のゴミ屋敷の焼け跡で遺体となって発見された……容疑者はかつて草薙が担当した少女殺害事件で完全黙秘を貫いた末に無罪を勝ち取り、国から賠償金を得ていた男・蓮沼寛一。
だが今回も黙秘を貫いて処分保留で釈放されてしまう……さらにその蓮沼が、堂々と遺族たちの前に現れたことで、町全体を「憎悪と義憤」の空気が覆う、、、
かつて、佐織が町中を熱狂させた秋祭りの季節がやってきた……パレード当日、蓮沼寛一が死亡するが、殺害する動機のある全員にアリバイがあった。
復讐劇はいかにして遂げられたか? 殺害方法は? アリバイトリックは? 超難問に突き当たった草薙は、アメリカ帰りで佐織の遺族が経営する飲食店の常連になっていた湯川に助けを求める……第1作『探偵ガリレオ』の刊行から20年、シリーズ第9作として、前人未踏の傑作が誕生した。
殺害された被害者を愛した善良の人々が力を合わせるという展開は、アガサ・クリスティの『オリエント急行殺人事件』との類似性を感じましたね……オマージュなんでしょうね、、、
でも、それだけに留まらない終盤の二転三転する展開……結末で判明する意外で衝撃的な真相! 面白かったですねー 『容疑者Xの献身』において真相を暴くことが友人を裏切ることになってしまった湯川の複雑な気持ちも反映された判断、行動にも共感できましたね。
秋祭りのパレードを利用したアリバイ作りは考えに考え抜かれているし、佐織が殺害された真相も関係者の証言と湯川の推理で二転三転するので、物語の構図はとても複雑なのですが、それでも難しく感じさせない筆致に東野圭吾作品らしさを感じました……読みやすいけど、複雑で面白い! 様々なエピソードを絡ませながらも、全体像がストンと頭に落ちてくる展開は、ホントに巧いなぁー と感じました、、、
科学を使ったトリック、不可能犯罪を暴くことが中心だった初期の作品から比べると作風が大きく変わってきた印象ですね……本シリーズ、もっともっと続いてほしいですね。
東野圭吾の作品は1月に読んだアンソロジー作品『時ひらく』に収録されていた『重命(かさな)る』以来ですね。
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容疑者は善良な市民たち!
【映画化決定! 2022年9月16日公開】
沈黙は、連鎖する――それは罪か、愛か
【待望の文庫化! シリーズ累計1,500万部突破!】
2018年「週刊文春ミステリーベスト10」国内部門第1位
静岡のゴミ屋敷の焼け跡から、3年前に東京で失踪した若い女性の遺体が見つかった。
逮捕されたのは、23年前の少女殺害事件で草薙が逮捕し、無罪となった男。
だが今回も証拠不十分で釈放されてしまう。
町のパレード当日、その男が殺された――
容疑者は女性を愛した普通の人々。彼らの“沈黙”に、天才物理学者・湯川が挑む!
ガリレオvs.善良な市民たち
“容疑者X”はひとりじゃない。
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2018年(平成30年)に刊行された作品… 物理学者・湯川学が一見超常現象とも取れる不可解な事件を科学や論理的な推理によって解決していくガリレオシリーズの第9作です、、、
テレビドラマ『ガリレオ』の劇場版第3作として、2022年(令和4年)に映画化されている作品……ガリレオシリーズの長篇は一昨年の10月に読んだ『透明な螺旋』以来なので久し振りですね。
ガリレオ、再始動! 今度の相手は街の人たち全員だ! シリーズとしては、6年ぶりの作品が、長篇書下ろしとして堂々の発売!
容疑者は彼女を愛したふつうの人々……哀しき復讐者たちの渾身のトリックが、湯川、草薙、内海薫の前に立ちはだかる、、、
突然行方不明になった町の人気娘・並木佐織が、3年後に静岡のゴミ屋敷の焼け跡で遺体となって発見された……容疑者はかつて草薙が担当した少女殺害事件で完全黙秘を貫いた末に無罪を勝ち取り、国から賠償金を得ていた男・蓮沼寛一。
だが今回も黙秘を貫いて処分保留で釈放されてしまう……さらにその蓮沼が、堂々と遺族たちの前に現れたことで、町全体を「憎悪と義憤」の空気が覆う、、、
かつて、佐織が町中を熱狂させた秋祭りの季節がやってきた……パレード当日、蓮沼寛一が死亡するが、殺害する動機のある全員にアリバイがあった。
復讐劇はいかにして遂げられたか? 殺害方法は? アリバイトリックは? 超難問に突き当たった草薙は、アメリカ帰りで佐織の遺族が経営する飲食店の常連になっていた湯川に助けを求める……第1作『探偵ガリレオ』の刊行から20年、シリーズ第9作として、前人未踏の傑作が誕生した。
殺害された被害者を愛した善良の人々が力を合わせるという展開は、アガサ・クリスティの『オリエント急行殺人事件』との類似性を感じましたね……オマージュなんでしょうね、、、
でも、それだけに留まらない終盤の二転三転する展開……結末で判明する意外で衝撃的な真相! 面白かったですねー 『容疑者Xの献身』において真相を暴くことが友人を裏切ることになってしまった湯川の複雑な気持ちも反映された判断、行動にも共感できましたね。
秋祭りのパレードを利用したアリバイ作りは考えに考え抜かれているし、佐織が殺害された真相も関係者の証言と湯川の推理で二転三転するので、物語の構図はとても複雑なのですが、それでも難しく感じさせない筆致に東野圭吾作品らしさを感じました……読みやすいけど、複雑で面白い! 様々なエピソードを絡ませながらも、全体像がストンと頭に落ちてくる展開は、ホントに巧いなぁー と感じました、、、
科学を使ったトリック、不可能犯罪を暴くことが中心だった初期の作品から比べると作風が大きく変わってきた印象ですね……本シリーズ、もっともっと続いてほしいですね。