私個人を存じている身内の皆様は
俺がこのドラマに対して
この位は怒っても罰はあたらんやろ、
と思ってくれていると信じて以下書きます。
何もこの日に書くことないんだけど、
最終回が30日で
この記事書くためのウォーミングアップに
他のブログ記事書いてたら
31日になってしまっただけなのです。
いや、ほんとに。
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さて、最初にこのドラマが始まった時、
今回は凄いの来たなって思ったんです。
今回はジュブナイルの味付けで
# 他人の心が読める、なんて
# 完全に子供の願望ですから。
# だからジュブナイルだって思った。
あえて視聴層の好みと違うタッチで攻めるのか!?と。
こりゃ朝ドラに風穴を開ける気なのか!?と。
朝ドラもさすがに戦後昭和ネタを
3作品も連続してやってると
この位は冒険してもいいだろう
、と思った訳ですよ。
個人的には長編向けの初期設定ではないと思ったので
一週間で15分×6回。
OPとか抜いても一週間78分位を半年続けるには
よほど工夫しないとしんどいだろうなぁ、と思いつつも
前回の大阪の仕事だった
『カーネーション』が本気で凄かったので
こんだけ飛び道具設定でもちゃんとうまくまとめるんだろうな
、って思ってたんです。
主人公の周りのキャラクターのネガな部分のデフォルメが
ステレオタイプすぎだなぁ、と思いつつも
序盤で親に隠れて弟をいじめている子どもを
愛が叱る時の台詞がすごく良くまとめてあって
俺が脚本だったら同じセリフ書いたなぁ、って思ったのです。
この時点で俺が認識していたのは
家族との死別で
残された家族は
それをどう受け止めて
どう乗り越えていくのか
というお話だと信じて疑わなかった訳です。
正直、家族との理不尽な死別を
体験している家族は増えていると思う。
そしてこの作品はそんな決して少なくない視聴者への
エールとする作品だと俺は信じていたのです。
具体的には愛の能力が弟の死を
ひこずっている事のデフォルメ表現で
この力と純の行動力とで
ホテルで出会ういろんな形で苦しんでいる人達を
助けていく話だと思っていたのですよ。
要は『エスパー魔美』のフォーマットだ。
そしてそうする事で残された愛の心が癒されていき
少しずつ立ち直っていけるドラマだと思っていたのです。
なんとなく手塚治虫『きりひと賛歌』後半の
イメージっぽくなるのかな、とか考えていました。
それがまぁ、すごいひどい事になったよなぁ。
どうやったらあんなにダメになるんだろう…。
別の意味で朝ドラに風穴を開けたひどい内容でした。
まだ序盤は桐野の台詞が非常に場に対して的確で
まだ救いは…ある、のか?と思っていたけれど
そんな事は全然なかったのでした。
舘ひろしが裏もへったくれもないってわかったあたりで
俺は絶望しました。
まぁ、ほら、でも
スケジュールと予算の中で…って圧迫があるから
アイデアもスムースに出ないとは思うんです。
特に沖縄を純の実家に設定した以上
沖縄ロケの予算をどう割り振るか。
物語内の沖縄比率をどこまで絞るか、って
戦いはあったと思うんです。
それを思えば実家のホテル再建編がありえないのは想像できた訳で…。
# 『てっぱん』後半で舞台に福岡が追加された時、
# 福岡のシーンはワンルームマンションの一室だけでやりきったんだけど
# 観てて毎回ドキドキしたものです。
つまんないものを
「まずね、靴がダメ。カバンもダメ」って
『ビーストウォーズリターンズ』のナイトスクリーム(違う)みたいに
ダメな部分を抜き出して語ることは全然可能なのですが
それは多分書いてて辛くなっちゃうと思うし、
ピクサーの人も
「つまんない作品を観たらどうしたら面白くなるか考えよう」
って言ってたしで
できる限り(出来る限り!ですよ。)重箱の隅つつきはしないようにして
書いていけたらなと思います。
さて、昔『ロマンシア』っていう
とんでもなく難しいゲームがありまして
JICC出版の攻略記事が「必勝法」ではなく「必敗法」で
「こうするとクリアできなくなりますよ」って記事が
エンディング直前までびっしり載っているという。
この脚本も「こうしたらダメだ」の塊で、
そういう意味ではこの脚本は良い教科書だと思います。
# ちなみに俺はこの「必敗法」でロマンシアをクリアしました。
# ぜひとも『純と愛』からも名脚本の秘訣を得たいと思います。
で、思ったのは
これは『サルでも描けるまんが教室』の劇中劇、
『とんち番長2』を単体で観ている状態で
相原竹熊パートは俺たちで考えるんだ、という事。
なので、さっそく考えてみた。
メインライターは
重役の娘とかそんなコネで抜擢された
商業脚本未経験のいつもゴスロリファッションの
30代女性(以下ゴスロリ)で
# この手のネタを書くと
# その昔知人がコナミ『XEXEX』の絵を描いたのは
# 重役の娘でコネで参加したんだ。
# って言ってたのを思い出す。
ゴスロリが「あんな事いいな♪できたらいいな」を地で行って
自分勝手で無軌道なストーリーを展開していって、
サポートにベテランの初老の男性作家がいて
ゴスロリがその人に「あたし思いつかないけど
ここで桐野には説得力のある事言わせといて」
って丸投げした部分にゴスロリへの皮肉を
台詞にして書いてるんだなぁ、と妄想してました。
で、芸能事務所との付き合いで
キャッシュフローの事しか考えてない
ライターがもう一人サブでいて
役者に花を持たせる事にしか手を入れなくてで
三人とも自分の事しか考えてないから
どんどん話が破綻していく。
…っていう舞台裏を想像しながら
初期設定の関係で
途中で視聴を切る選択もできず
しっかり視聴こそしないものの
流し観はしつづけたのでした。
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で、放送もあと一か月を残すのみとなった3月1日。
朝ドラの次の番組(『あさイチ』)で
朝ドラ収録完了との事でぽちぽちと話があったんです。
番組内で聞いてもないのに
賛否両論って単語がぽんぽん出てくるんで
よっぽど評判悪かったのかなぁ、と。
最終回まで我慢して観て
ブログできっちり文句書くつもりだったので
あえて本編以外からの情報を断っているので
一体世間はこのドラマをどう受け取っているのかが
気になる次第。
# 唯一放送中に観たWeb記事はホッテントリからの虚構新聞の記事。
# はてなブックマークが作品批判の嵐で安心したものです。
# この記事を書くにあたって表記の確認などで
# はじめてWebで検索とかしてます。かなりドキドキ。
で、脚本家の人が画面に映ったんだけど
なんか一緒に酒飲んだら
しんどそうなおっさん(同世代??)でした。
で、その人の顔見て思い出たイメージ。
そっか、これケータイ小説のフォーマットだわ。
『吼えろペン』でプロレス漫画を読む時は
頭の中のチャンネルをそれ用に切り替えないといけない
、ってシーンがあって
俺がケータイ小説用のチャンネルを
構築できなかっだけなのか…と。
そう思えばダメな部分が一貫してブレていないのも頷けるんです。
『ウルトラマンネクサス』が「路線変更は視聴者に対する裏切り行為」として
意地でも路線変更しなかったって件を思い出した。
もしくは『ラヂオの時間』ばりに
オンエアされた内容はいろんな人の手がかかって原型を保ってない状態で、
脚本の人が全て自分の責任としてかぶっているのか?
…という想像は頭に浮かびました。
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…と、言う訳でこちらからは以上です。
以下は過去にメモしていた
気になった事一覧。
正直メモするのもままならずで
埋もれた不満が少なくとも
以下文の3倍はあったと思います。
●フィクションって"課題"と"解決"なので
それを普通に放棄するのは
ナシとまでは言わんけど
どうしようもない、ってのは
あまりに我々のいる現実そのまんますぎるので
ここまでペシミズムたっぷりだと
フィクションの在り様を否定されるような感覚。
それか脚本家がよっぽどのペシミストか。
この展開の理由が単にそれだけだったとしたらやだなぁ。
だってそれって脚本家の
個人的趣味を押し付けられてるだけやん。
●悲劇はこってり描くのに
良い事があるシーンはデフォルメかけまくりの
非現実っぽい描き方にするのが
すごくアンバランスで嫌だった。
努力の積み重ねが結果に実っていくっていうプロセスは
地に足つけて描かないとだめだと思う。
●なんでみんな失業中なのに生活余裕があるの?
あと就業中の私用多すぎやろ。
生活感が一貫して皆無だったので
このあたりは意図して統一化させていた可能性も。
アイドルはうんこしない説みたいな感じで。
●なんで純そんなにモテるの?
●純の母の自分は何もしないっぷり
(エネミーっぷり)ときたら。どこのHagexだと。
実は純の兄の嫁マリアも同じフォーマットで
自分の結婚や離婚の時はあれだけ動いていながら
純や家族の支援に関しては場を収められる立場にいたにも拘らず
まるで行動を起こさなかった。
●どのあたりの心がどこまで読めるのか
、の定義があいまいだったのも残念。
カッチカチに決めなくてもいいけど
ちょっと都合よく解釈が変化しすぎた印象。
●結婚の時の愛の純依存発言もびびった。
自分の意思まるでゼロ。
そりゃ考えるのをやめれたらラクですよ。
でもそれはダメだ。自分で考えて自分で決めるんだ、って説くのが
フィクションというものではないのかと。
●愛の配役が内野謙太だったら
もっと好印象だった気がした。
●純がストーカーに会うエピソードを
あそこまで掘り下げておいて
その直後に弟がストーカー化するのには軽く流したのもびっくりした。
どういう神経で脚本書いてんだ????
●ブライダル配属の頃、
純が間に入らないと喧嘩ばっかりのカップルを
最後までそのままで解決させずに
純の存在意義の提示に使って終わりだったのもひどい。
そのカップルの自立を描けよ。
フィクションは「課題」と「解決」じゃないのか?
【追記】●オオサキプラザホテルの
総支配人が新社長になる件は
彼は彼なりの先代の意思を継ごうとして(それが正しいかは全く別の話)
時間かけて根回ししての謀反だったわけで、
舘ひろしがギリギリで使命感に目覚めて頑張っても
彼と戦うには遅すぎた、…という演出はありだと思った。
●最初のホテルと純の実家がつぶれたのって
ぶっちゃけ愛の母の仕業で
後に彼女が愛と同じ能力を持っているのが判明した事で
つまり今までの振舞や発言が
完全に悪意だったのが裏付けられた訳ですよ。
自分の能力を隠す事で全部裏をかいていったんだから。
愛の母こそ真のホテルクラッシャーであり諸悪の根源。
●何より家族が亡くなるという
問題に対して無理解だよね。脚本。
年末の一週間だけ愛がモノローグで
おじい、って言うのがすごく違和感で
なんで弟の純を思い出さないんだろう、と。
●明らか資料不足の
アルコール依存の彼女はもう出ないのか。
結局アルコール依存の問題は解決せずか。
里や全焼という悲劇を呼ぶだけの消耗キャラかよ。
結局何も救われてないって意味でむごい。
里やの他の人を救うプロセスは描いただけに
むごさに輪をかける。
強引に結婚って土台もってって
そこで強引にアルコール依存の問題提起。
脚本ペシミストすぎやろ。
こういうムードが好きなだけで
絶対この題材の知識ないって。
あとタバコと酒で
ステレオタイプな依存=悪の象徴としたのには笑った。
お前(脚本)の認識は子供か。
●「純さんはそのままでいてください」って台詞が大嫌いで
成長しない事を肯定ってなにそれこわい、と。
と、思ったら「純さんも大人にならないと」発言。
視聴者混乱させて楽しいか?
●隣の山田さんのやっつけ捨てっぷりもすごかった。
●師匠のオカマ=キモイって描写が一貫してるのが大っ嫌いだった。
●セニョールを雇い続ける理由。全然感動しねぇ。
おいおい、ついこないだ転職先あっせんして
クビにしようとしてたやんけ。
前回の設定すぐ忘れよるな。
●全体的にホテルものって雰囲気が全然ないのよな。
まずホテルがんがんつぶしてるし。
純と愛がいればフィールドはどこでもできた印象。
ただ番組最後のホテル関係者紹介コーナーがある手前
もっと物語をホテルに密着させる設定の努力や工夫は見たかった。
●父の性格という課題を
父の死ですべて丸投げしたのには驚いた。
「課題」と「解決」という物語の意義を丸投げしたに等しい。
生きてる時どんなに嫌なことがあっても
死んだらなぜかきれいになって許せたりするのですが
物語の前後関係的にこのドラマでその描写は見たくなかった。
母のエネミーっぷりも認知症ですべて放り投げたのにも驚いた。
この認知症も資料なしで書いてる感がぷんぷんして
非常に観てて危なっかしかった。
●愛の母の性格軟化を描くのならば
過去の愛の弟の純が死んだ時に愛が読んだ母の心の件を
正当化する理由を提示しないとだめなんだよな。
それとホテルを二つ意図的に潰した件の正当化も。
●恋愛関係の証明としての
婚姻届と離婚届、
結婚の誓いとかによる
書面の契約性にしばられすぎ。
と、思ったらブライダル時代は有資格者でしなきゃ
、って言ってた誓いの立ち合いを
里やでは無資格の人にさせたりしてる。
●純の母が宮古を出て
ずっと大阪にいたかのような描写で
宮古の地元の人たちが
実家のおじいのホテルすら知らんような描写が不思議。
で、母が宮古に帰ってきたと知ると
手のひら返して協力的になる地元民。
地方の暗黒面と言われている部分モロ出ししとるがな。
いい話の体したひどい話以外の何物でもない。
●ホテルものである裏付けがなされなかったので
純がホテルの仕事でなきゃダメだってシーンに
まったく説得力がなかった。
これはどうしたら解決できたのか…ちょっと考える。
●純の弟の天職もそこにいたるプロセスがすっ飛んだので説得力なかったなぁ。
●待田家が亡くなった純について語り合うシーンがあったのは
俺にとっては救いだった。
シーン自体はとってつけた感満載だったけど
これはやることに意義がある。
●雨漏りってあのホテル2階建てだったよな?
そしてあのエントランス、1階だよな?
そもそも根本的に修理しないと
夏の度にまたこの状態まで壊れる訳で…。
【追記】2階が平気なのに1階が雨漏りの件、
うちの妻いわく『リングにかけろ』の
影道五重塔みたいになってんだよ、との事。
●『梅ちゃん先生』や『おひさま』が
サブエピソードひり出して引っ張っといて
終了時期近づいたらとりあえず落とすって感じだったので
それを思えばちゃんとオチありきで逆算して話組み立ててるのは
朝ドラらしくなくてがんばったんだろうけど
それにしてもネタ切れなのか
ラストに近づくにつれて話ダレまくりのひっぱりすぎで残念。
●待田家の家族の能力が
解決しないのも驚いた。
このままだとお母さんもうすぐ死ぬぞ。
【追記】これは家族揃って食事するシーンで
解決してるかも?と、いう意見を頂きました。
ひなまつりの件も俺が気づいてないだけで
伏線回収していると信じたいです。
●『ひなまつり』の伏線。まさかの未解決。
個人的には『ザブングルグラフィティ』で
ブルーストーンを「敵のお宝が降ってきたぞ」で済ませたような
大味なオチを期待していたのに。
●最後セリフでまとめたーーーーーーーーー。
全然説得力ねぇえぇぇえぇぇぇえ。