脱原発・放射能

利権によって動かない組織、我々の力で変えて行こう

[福島原発]原子炉で何が起きていたのか 専門家が詳細なデータを元に分析、実態が明らかに

2011-09-17 17:35:33 | 原発・放射能

NHKで放送された、サイエンスZERO
「原子炉で何が起きていたのか」
http://www.dailymotion.com/swf/video/xkzyb0 約30分

一部書き起こし

地震から7分すぎ 1号機 
非常用冷却装置(IC)が正常に起動したが、急激な冷却を防ぐため、
手動でICを停止。この後、津波により高さ15mまで浸水し、全ての電源を喪失、
電動の冷却装置も使えなくなった。

原子炉の中の状態が把握できない、緊急事態に陥った。

原子炉の中の温度が上がり続けると、
燃料を冷やしていた水が蒸発。

水位が下がりはじめ、燃料棒全体がむき出しに。

いわゆる空焚きの状態。

空焚きになってから、40分後、メルトダウンが始まった。

3月11日、夕方5時すぎ、溶融開始。

メルトダウンは急速に進んだ。

メルトダウン開始から数分後、燃料が一部溶け落ちはじめた。
メルトダウン開始からおよそ4時間20分で
すべての燃料が溶け落ちてしまった。

事態は悪化し続け、燃料が圧力容器を破り、
格納容器に落ちる、メルトスルーがおきたのだ。

炉内計装管(原子炉内のいろいろな情報を
測定するためのセンサーが入っているパイプ)が溶けて、
圧力容器の真下に5cmの穴が開いた。

そのうちの1つの温度変化 (図)

温度上昇を続け、午後7時37分、1450℃に達した・・・


原発構造上の弱点があきらかに

3月12日、水素爆発により建屋が破壊された1号機、
なぜ、このようなことが起こったのか?

溶けた燃料から出た水素が建屋の中に溜まったことが、
水素爆発の原因とされている。

注目したのは、格納容器の圧力。

プラントで計測されたデータ(格納容器)
設計上の最高気圧の2倍程度になった。

(解説)この図はプラントで計測されたデータ(格納容器の圧力)からプロントしたデータ、
格納容器の圧力は12日未明から上昇し、設計上の最高圧力の4.3気圧を
大幅に超える7.5気圧程度で安定している。
このデータが水素が漏れ出したことを示している。

格納容器の中から気体が漏れ出す現象は、
1970年代に既に報告されていた。

そこには、格納容器の設計上の弱点があった。


アメリカで原子炉の稼動前に、格納容器の機密性を
確かめる実験が行われた。

格納容器に空気を送り続けたところ、
圧力がある一定のレベルに達したところで、
高止まりしたのだ。

格納容器の接合部から、空気が漏れ出していた。

---書き起こし終わり---

 

設計上の不備が指摘される福島第一原発。製造元のアメリカでは、その欠陥が認められていたが……。

英考塾http://eikojuku.seesaa.net/article/224227068.html より


今回のNHKの調査では、原子炉の「設計の不備」を問題として取り上げている。

福島第一原発の原子炉は、アメリカ製である。

福島と同じタイプの原子炉が、アメリカ・ノースカロライナ州の「ブランズウィック」原発でも使われている。

gen1.jpg


今回注目されたのは、このアメリカの原子炉で1970年代に行われた「ある実験」である。

この実験では、原子炉内部に大量の空気が送り込まれた。原子炉がどれくらいの「圧力」に耐えられるか、その限界を調べるためである。

その結果、ある一定の圧力を超えると、原子炉内部の「圧力の上昇が止まる」ということが確認された。


原子炉内部の「圧力の上昇が止まる」とは、どういうことか?

空気を送り続けているのにも関わらず「圧力の上昇が止まる」ということは、どこからか「空気が漏れている」ということを意味する。穴が空いたタイヤに空気を送り続けるようなものである。

これは原子炉としては、「致命的な欠陥」である。なぜなら、「空気が漏れる」ということは、外部に「放射性物質が漏れ出す」ということを意味するからである。


原子炉は、一個の塊から削り出して造られるわけではないので、必ずどこかに「つなぎ目」がある。

一番大きな「つなぎ目」は、原子炉上部の「ふた」の部分である。この「ふた」は燃料棒を交換する際の出入口ともなっている。

gen3.jpg


この「ふた」は、シリコンゴムの「パッキン」とボルトで強固に密閉されているはずだった。しかし、上記の実験の結果は、どこかにできたスキマから空気が漏れ出していることを示している。

シリコンゴムには、「高温により縮む」という性質がある。圧力が高まれば温度は上昇する。高温でパッキンが縮めば、当然そこにスキマが生まれることになる。

gen4.jpg


3.11の津波後、その原子炉の圧力は、なんと限界の2倍近くまで上昇した。

そして、その後の圧力はアメリカで実験された時とほぼ同じ数値に落ち着いた。

gen2.jpg


つまり、原子炉の圧力が急上昇した時に、「ふた」と本体の間にスキマができ、そのスキマから中の気体が外に漏れ出し圧力が一定になったと考えられるのである。

この原子炉の圧力の上下とシンクロするように、原発正門の放射能の数値は急上昇している。

弱々しい原子炉であった「マークI」。福島第一の事故推移は、アメリカのシミュレーション通り。

英考塾http://eikojuku.seesaa.net/article/224348312.html より

アメリカ国内では、原発の「安全性」に対する激しい議論が巻き起こる。

その時、スリーマイル島の原子炉を差しおいて槍玉に上がったのが「マークⅠ(ワン)」という原子炉。この原子炉は、他の原子炉に比べて、あまりにも「格納容器が小さい」ため、事故の危険が高いとされたのだ。

mark1.jpg


「マークⅠは廃炉にすべきである」とまで責め立てられた。

ご存知の方も多いと思うが、この「マークⅠ」こそが「福島第一原発の原子炉」なのである。


スリーマイル島で事故を起こした原子炉(PWR)は、「マークⅠ」に比べれば、はるかに巨大な「格納容器」に守られている。

mark5.jpg


「格納容器」が大きいほど、外部に放射性物質が漏れ出る可能性を抑えることができる。

なぜなら、炉心溶融により発生する「水素(水素爆発の原因となる)」を、巨大な格納容器内で再燃焼させて、炉内の圧力を下げることができるからである。


「格納容器が小さい」という設計上の致命的な欠陥をかかえていた「マークⅠ」。

すでに設置された「マークⅠ」には、「建て替える」以外の改善方法は見当たらなかった。当時、すでにアメリカ、スペイン、そして日本で、30基以上の「マークⅠ」が稼働していた(日本には10基、そのうち5基が福島第一)。

建て替え以外の窮余の策とされたのが、「ベント」の設置である。「ベント」とは、原子炉内の圧力が急上昇した時に、空気穴から炉内の空気を抜いて圧力を下げることである。


そもそも格納容器とは、炉内の汚染された空気を外部に漏らさないためのもの。しかし、「ベント」を付けるということは、その格納容器に「外部への道」を付けることになる。これは設計の目的からすると大きな矛盾であった。

「マークⅠ」の欠陥は、格納容器の小ささだけに留まらなかった。

冷却水を循環させておくドーナツ型の「圧力抑制プール」の不備も指摘された(1976)。原子炉内の圧力が高まると、このプールはその圧力に耐え切れずに破損してしまうというのだ。

mark2.jpg


この不備を勇敢にも指摘したGEの技術者ブライデンボウ氏は、残念ながら辞職に追い込まれている。メーカー(GE)と電力会社の圧力に押し出された悲しい結果である。

福島の事故を見た彼は、その悔しさを新たにした。福島第一2号機の「圧力抑制プール」が破損したことを知ったからである。これはブライデンボウ氏が指摘していた事故想定とまったく同じであった。


スリーマイル島の原発事故(1979)以降、その脆弱性が次々と明るみに出た「マークⅠ」。

多数の指摘を受けて、アメリカでは「マークⅠ」の設置地域が東側一帯に限定される(24基)。なぜかといえば、東側の方が「地震がおこらない」とされたためである。

mark6.jpg


「マークⅠ」最大の弱点は、「地震」にあると考えられた。これがアメリカ原子力規制委員会(NRC)の結論である(NRCは「地震多発地帯」での「マークⅠ」の安全評価は行っていない)。


地震多発地帯である日本に「マークⅠ」がやって来たのは、1967年。栄えある初上陸の地として選ばれたのが「フクシマ」である。

mark3.jpg


当時の日本は、まったく原発の知識・技術を持たず、完全にアメリカ(GE)に「丸投げ」状態であったという。追々、東芝や日立が学んでいくというスタンスであった。

しかし、GE側の考えは、「マークⅠ」を電力会社に引渡した後、「GEには一切の責任がない」というものであった。つまり、「マークⅠ」の構造上の問題が顕在化した後の責任は、日本の電力会社がすべて担わなければならないのである。


上述した以外の「マークⅠ」の弱点は、「全電源喪失」のリスクであった。

このタイプの原子炉は、電源を失ってしまうと手も足もでない状態となるのである。実際、福島原発事故の原因の根源は、「全電源喪失」にあった。

当然、その全電源喪失のリスクを回避するために、「非常用発電機」は追加で建設された。福島第一の「非常用発電機」は、原子炉一基に対して2つずつ造られた。2つ造ったのは、万が一1つがダメになっても、もう1つが動くようにとの配慮からである。

mark7.jpg


ところが、福島第一では、2つの非常用発電機が全く同じ場所に造られた。しかも、地震を考慮して、「地下一階」に2つである。ご存知の通り、この2つの非常用発電機は、津波によってアッサリ水没して使い物にならなくなっている。


これには、アメリカの研究者たちも呆(あき)れ顔である。

「信じられない過ちです。

リスクを分散させるために2つ造るのに、なぜ2つとも同じ場所なのか?

しかも、空気を取り込む配管まで同じ高さではないか!」


日本の電力会社が「想定外、想定外」を連発する中、アメリカの研究者たちは、全く違う思いでフクシマの事故を見つめていた。

「恐ろしいほどに想定通りだ。」

全電源喪失による原子炉の高温化。その結果の炉心溶融。炉心溶融で発生した水素に起因する水素爆発……。

 

 

上杉隆氏は正しい(非常用復水器を止めたからメルトダウンした!)

引用元:元気な日本への道しるべhttp://mpa.seesaa.net/article/226202100.html 

なぜか政権から独立した原発事故調査を拒む民主党(約3分)http://www.youtube.com/watch?v=abVflo2p0Oc&feature=player_embedded
 
原発事故調査・検証委員長は元保安院の官僚との関係が有り保安院の意向に従って約20年前の原子力安全委員会の資料を根拠にベント遅れは無いと会員向けに発信しているので真相は明らかにされないだろう。

東電の会見では非常時には急速に冷却する場合も有ると認めているし、電源喪失時には55℃/hを超えて冷却出来ると公表している。よって緊急冷却装置を止めたのは現場の人為的ミスである。

ベントの構造の欠陥が水素爆発の原因である。

ヘリへの散水を最優先した為に大量の放射性物質を日本中に放出された。

今でも福島第一原発について判断ミスやベント構造に欠陥が無く、手順書が正しければ全て冷温停止出来たと思っている。

自分は何が何でも反原発では無いが、緊急時の途上国以下の対応を是正するまでは再稼働はすべきではないと思う。

保安院と厚労省労働基準局全衛生部安全課は原子力を除く圧力容器の基準を統合したが、それ以後厚労省安全課の検査も保安院と同様デタラメになっている

保安院と天下り先のJNESと原子力安全委員会の組織だけでなく厚労省の安全課と天下り先のボイラ協会まで改革しなければ、途上国以下の基準では非常に危険である

(一)1号機は非常用復水器を止めたのが決定的ミスである。
冷却を止めたのは操作ミス.pdf参照

(1)http://ustre.am/_132X3:KXN (110620共同会見IWJ)
 
 動画55:00~56:30の間に東電も「通常は55℃/h以下になるように定められているが大きな事故の場合は守らない場合が有ると認めている

(2)2号機3号機はS/R弁(主蒸気逃がし安全弁)を開くことによって(資料③)急速に減圧した。(②参照)

(3)S/R弁を使って減圧することは飽和蒸気の性質から2号機の原子炉内の熱水は1時間で276℃(6MPa)から160℃(0.63MPa)まで冷却された
(①②参照,圧力や温度の値を入力すると、蒸気の性状値を計算TLV.COLTD

(4)東電は「外部電源喪失時の冷温停止機能」 平成21年3月10日にS/R弁を使えば1.5Hで冷温停止できると公表している。
【1.5時間で冷温停止するには(276℃(6MPa)-100℃)/1.5=117℃/h以上の速度で原子炉が冷却されることになる】(③参照)

(二)「東電の格納容器の設計圧力の2倍になった時にベント実施基準」によって放射能が漏れて作業を困難にした。
ベント基準が作業の妨げになった.pdf参照

(1)法律で定められた定期検査は格納容器を設計圧力まで気体を入れて漏洩率検査を行っているので放射能漏れが無いことが保証されているのは設計圧力までである。

原子炉格納容器漏えい率検査 原子炉格納容器の耐圧漏えい試験と漏えい率試験参照

1号機は定期検査時 4.35気圧の圧力で漏洩率検査している。

(2)ベント実施圧力は設計圧の2倍の根拠は何?

1号機 ベントの判断に遅れかNHK「かぶん」ブログより引用

1号機の運転手順書によりますと、ベントは格納容器の圧力が使用上の上限の2倍に当たる「853キロパスカルに達すると予測される場合」に行うと定められています

(3)格納容器の圧力が設計圧を超えて放置したので高線量の為に小弁を手動で開ける事を断念した(I 参照)

(4)失敗学の畑村福島原発事故調査・検証委員会委員長は新規産業室振興係長の畑田康二郎氏(前の仕事は原子力安全・保安院)と関係が有ったので委員長としては不適格である(ベンチャー経営の「失敗談」データベース、経産省が公開 リアルな声、足で稼ぐ参照)

I 失敗学ではベント実施圧力が設計圧力の2倍と知りながらベント遅れは無いと結論を出して報道が間違っていると結論つけている。(No.472011-6-12 発行参照




最新の画像もっと見る