脱原発・放射能

利権によって動かない組織、我々の力で変えて行こう

放射化した日本人/東北・関東地方の皆様の見えない健康状態を予測

2011-08-07 15:18:52 | 原発・放射能

放射化した日本人/東北・関東地方の皆様の見えない健康状態を予測

■現地の人が感じるラジエーション

私が現在住居を構えているフィリピンの地方都市は、日本に比べてしまえばまだまだ開発途上、言い換えれば自然環境に恵まれ、生活習慣が現代文明に毒されていないと言えます。そして、そこに住む現地の方々の多くは、私たち日本人に比べるとはるかに研ぎ澄まされた感性を持っているようです。風の匂いで天候の変化を予測することはもちろん、大勢の人ごみの中から瞬時に知人の顔を見分けたり、闇夜の中で僅かな光を頼りにそこに潜む小動物を捜し出すなど、彼らは当たり前のようにやってのけます。

私たち日本人避難グループも現地の方々にたいへんお世話になっているのですが、その彼らをして、遠慮がちにではありますが、次のように言われることが度々あります。

「あなたたちのそばに寄ると頭が痛くなる(人の放射化)」
「あなたたちの家に行くといつも頭が痛い(物の放射化)」

こちらフィリピンでは放射線のことを英語と同じラジエーションと呼んでいます。私たちも正直に日本からの避難者の身体が放射化し、側に近寄るとラジエーションを浴び、感染する危険があることを伝えています。それでも彼らは献身的に私たちをサポートしてくださり、その中でも接触回数が特に多かった数名がラジエーションに感染してしまったことは以前お伝えした通りです。


■日本人母子の放射化レベル

人体の放射化状態は、私たちの「被曝治療」を受けることにことによって劇的に軽減することが経験的にわかっています。ですから、当初からの避難者をはじめ、不幸にして感染してしまった現地の方々についても、処置を施し危険レベルを回避することはできたのですが、今回のように新たに避難者を迎え入れるとなると、新たな感染のリスクを背負わなければならなくなります。

元々感性の鋭い現地住民の方々はもちろん、何度も「被曝治療」を繰り返した元からの避難メンバーも、放射化状態の強弱をかなり感得できるようになりました。感覚的なものだけに正確に表現するのは難しいのですが、その人(あるいは物)にどれくらい近づいた時に頭痛(特に甲状腺の痛み)を感じたり、吐き気を感じたりするのか、その接近距離で放射化の強弱をだいたい推し量ることができます。これを仮に「感覚的放射化レベル判定」と呼びます。その概念図を下図1の①、②に示します。

私を含むこちらの関係者の間で、この日本人母子の感覚的放射化レベルを判定したところ、母子一緒で大体2~3mくらい、子供からの到達距離の方が母親よりも遠い、つまり子供の方がより強く放射化されているだろうという点で意見の一致を見ました(図1-③)。


図1:感覚的な放射化レベルの判定(①、②)
   ③は新たに受け入れた日本人母子のケース

日本の皆様にはこれだけでも大きな驚きだと思いますが、実は、日本国内の知人から、「茨城県沿岸の某都市から親族が避難して来たが、5m以内に近づくと吐き気と眩暈(めまい)がして一緒に居るのが耐えられない」、「原発被災地に入った車両に近づくと2~30m離れていても、頭痛や首・肩の痛みが始まる」という報告を予め受けていたこともあり、二人の到着を戦々恐々と待っていた私たちにとっては、2~3mという数字はむしろ「助かった」と思えるレベルだったのです。

ちなみに、子供の放射化レベルが高く感じられるのは、成長期の子供の体内に放射性物質がより多く取り込まれてしまうのが原因と考えられます。骨などに多量に取り込まれた場合、骨髄へのダメージとなり、将来に渡り白血病を発症する可能性が高まります。


■1回目の被曝治療と血液観察

強い放射化状態を放置するのは受け入れ側のリスクともなるため、母親については到着翌日に被曝治療を実施しました。1歳半の子供については、被曝治療の身体的負担に耐え切れないと判断し、長期間(半年以上)の食事療法で治すことに決定しました。

この場合、母親の体内放射能がいくら排出されても、子供からの放射を受けて再度放射化するため、母親も子供と同じ期間だけ、被曝治療を継続する必要があります。「身体から抜いてはまた子供から被曝する」、この繰り返しの中、徐々に母子双方の放射化レベルを下げていく、このように根気のいる治療が今まさしく始まったことになります。

下の写真1は1回目の治療を受けた後の母親(YMさん)の血液観察写真です。赤血球の放射までは至っていませんでしたが、これまでの避難患者同様、マクロファージの活動量低下、赤血球の形状異常と癌細胞の発生が顕著に観察されました。癌の進行程度は比較的進んでおり、放っておけば確実に年内に甲状腺癌を発症していたでしょう。癌の進行を完全に止めるためにはあと1~2回の被曝治療が必要なレベルです。


写真1:YMさんの血液観察写真、
    免疫系の低下、異常形状の赤血球、癌細胞発生など被曝特有の
    痕跡が認められる

YMさんは東京在住で、3月の原発事故以降、外出はほとんどせず水道水の摂取も極力控えていたとのことです。2ヶ月間も放射能の舞い降る関東内に住んでいながらこれ位の血液状態で済んでいることから、被曝には相当注意していたことがうかがわれます。しかし、それでも被曝ダメージを避けきるに至らなかった事実は、屋内待避やペットボトルの水を飲用する程度では、現在の放射能環境で安全に生きられないことを雄弁に語っています。

もしも被曝治療を受けなければこの母子はどうなってしまうのか?悲しい物言いになりますが、母子共に長く生きられなかったでしょう。この二人に手を差し伸べられたことを神に感謝すると同時に、日本に残る多くの罪無き子供たちに更なる救済が与えられるよう強く祈るばかりです。 

■予想を超えた放射化レベル

この方(ANさん)は50代後半、千葉県八千代市に住んでいる主婦の方です。現在こちらに居る家族とは4月上旬に一緒にフィリピンに避難していたのですが、日本での所要がまだ終わっていないという理由で、治療を受けず4月半ばに日本へ帰国しています。

今月9日に再びフィリピンに到着し、隔離部屋が空くのをホテルで数日待っていただいてから被曝治療に入りました。治療前に感覚的放射化レベル(前回の記事を参照)をスタッフで測定したところおよそ6~7m。前の患者さんであるYMさん親子の倍以上の到達距離です。例えて言うなら玄関の外に立たれると、室内の炊事場で水仕事をしているスタッフが頭痛を起こすという、強烈な放射レベルです。治療前に本人と机越しに打ち合わせをしましたが、その時も甲状腺付近に絶えず感じる鈍くて重い頭痛に私も苦しみました。


■放射化し発光する血液

ANさんに1回目の被曝治療を実施した後、すぐに血液を観察したところ、これまで見たこともない状態にスタッフ一同が唖然としました。何はともあれ、下記の写真映像をまずご覧ください。


写真1:ANさんの血液、放射化し強く発光する血液と、放射光の干渉縞
    上方にあるのは異常赤血球を取り込み活動を停止したマクロファージ


写真2:ANさんの血液、バラバラになったマクロファージ
    赤血球の形状異常も激しく、癌細胞の出現サインも見える

赤血球の放射化現象は、他の避難者の血液からもこれまで観察されていましたが、ANさんの場合はそれと比べても桁違いです。赤血球が顕微鏡のバックライトを浴びて強烈に放射光を発しているだけでなく、他の赤血球が出す放射光と干渉して、観察映像全体に光の干渉縞が現れています(写真1)。放射能による血液の放射化は明らかです。

更に私たちの目を奪ったのは、バラバラに粉砕されたマクロファージの断片です(写真2)。マクロファージは血液中のゴミや異常細胞を処理する血液中の掃除屋的存在ですが、そのマクロファージがこのように見事に破壊された状態を見たのは私も初めてです。

被曝患者のマクロファージは概して活動量が低下し、血中でその機能を失うことが多いのですが、その原因として、放射化した赤血球(=異常な赤血球)を取り込んだ場合に、その異常赤血球から発せられる放射線によって、マクロファージの処理機能が低下させられてしまうことがわかっています。しかし、今回のケースで、一定レベル以上の放射線を受けると、マクロファージの構造自体が破壊されることがはっきりと確認されたのです。


■関東地方で今起きていること、再び

赤血球の放射化とマクロファージの活動量低下、この他、ANさんの血液観察で認められたのは、免疫機能の低下、多量の異常赤血球の発生とお決まりの癌細胞の発生です。癌に関してはかなり悪化しており、進行を止めるにはあと数回の被曝治療が絶対に必要なレベルと判定されます。

ANさんは、日本での生活で身体の異常や、日常生活の異変を特に感じることはなかったと言ってます。むしろ、日本での生活は平穏そのものだったとも私たちに語っていました。しかし、ANさんの血液を見る限り、ANさんの健康状態は重症癌患者一歩手前のそれとほとんど変わらないレベルにまで悪化しています。癌患者が重症化するまで癌に冒されていることに気が付かないように、放射能による身体の侵食は、どうやら静かに潜行する性質を有するようです。

私が心配するのは、東北・関東地方に住む日本の皆様の健康状態です。YMさんもANさんも普通にそこに暮らしていた人たちです。そして、程度の差こそあれ、その二人に共通した被曝ダメージが認められました。二人の血液状態を見て、同地域に住む方々の健康に関する将来予測を、更に悪い方向へ修正しなくてはならなくなりました。それは

 既に癌などの重大疾病があれば余命数ヶ月、これまで病気がない人で余命3年以内

という非常に厳しいものです。この予測を東北・関東地方に住むおよそ6千万人の方々に向けて発信しなければならない私の心中を、読者の皆様、どうかお察しください。皆様を救済できるのは、私の知る限り、私たちの「被曝治療」だけですが、これだけの人数を助けるには、私たちは余りにも非力であると認めざるを得ません。


 * * *


ある情報ルートから、政府と製薬会社が放射能による疾病予防のワクチンを開発しているとの連絡が入りました。タイプⅠ、タイプⅡなどいくつかの種類を持たせているようです。既に別ルートで同じ情報を得ていたのでかなり確度が高い情報と思われます。しかし、基本原理は私たちが保有している被曝治療の技術を盗用したものであるとの付帯情報も含まれていました。盗用であろうと、それが国民の命を救うためならばとやかく言うつもりはありません。私が最も危惧するのは、原子力マフィアによる利権構造が製薬マフィアの利権構造にすり替わっただけの救済プランに終わってしまうことです。平たく言うなら、製薬マフィアの利益追求のために、被曝した日本国民にとって泣きっ面に蜂のようなプランができあがってしまうことです。

しかし、そのような危惧を抱く必要性もあまりないかもしれません。なぜなら、本記事で示した被爆国民の余命に間に合うスピードで、ワクチン開発が完成することなどほとんど不可能だからです。開発者の視点で見れば、原料の選定から、精製、調合、投入ノウハウまで、多くの難関をクリアしなければ実用レベルに到達することなど到底叶いません。しかも、ワクチンの完成は、これまで患者を放射線漬けにしていた医薬業界の権益を真っ向から否定することを意味します。製薬マフィアがこれまでの権益を失うような製品を果たして供給できるのか、大いに疑念が残ります。

 

転載元:http://blog.goo.ne.jp/adoi/e/64ed7503a5c123edfa22c5ad49a86447 http://blog.goo.ne.jp/adoi/e/64ed7503a5c123edfa22c5ad49a86447

 

(この記事に対する補足)血液観察術自体が一般の医学コースで採用されていないこと、それに加えて、このレベルの解像度で血液観察を行っている病院、研究機関、医師の方自体が極めて少数のようです。つまり、判断できる専門家がほとんどいないということです。

 



最新の画像もっと見る