脱原発・放射能

利権によって動かない組織、我々の力で変えて行こう

原発作業員の機密保持契約の内容 「知りえた情報を漏らすな」「被曝線量1msvにつき10,000円」

2011-10-09 00:24:39 | 原発・放射能

◇ 雇用契約・機密保持条項

第4条(機密保持)
乙は、本業務を行うにあたり、東京電力第1原子力構内外を問わず、
知り得た情報(書面。あるいは口頭・目視など形態に係わりなく)、
厳に機密を保持するものとする。
また、各種報道機関からの取材は、業務情報の如何に関わらず
一切受けないものとする。

◇ 同意書


東日本大震災により被害を受けた原子力発電所の状況改善のために
行なう緊急作業について以下の点に同意します。

1.●●●●●●工事したことによる将来の健康リスクに対する補償として
  以下の金額を作業員本人に対して直接支給する。

㈰. A・B装備で作業する者に時給300円
㈪. C・D装備で作業する者に時給1000円
㈫. 被曝線量1msvにつき10,000円

2.上記補償に応じた経費相当分を別途雇用主に対して支給する。

3.●●●●●●雇用主の3者は以下の点について同意する。

㈰.緊急作業での許容被曝線量は平成23年3月11日を起算日として
  6ヶ月当たり60msvを上限とし、年間100msv以下とする。
㈪.3者はそれぞれ電離放射線障害防止規則に従って作業員の健康被害を
  防止するよう努力する。

㈫.管理された状態での被曝による健康障害は手当の範囲内に含まれる。
  それ以上の補償は行なわない。
  但し、一時に多量の放射線を浴びる被曝事故があった場合の補償は別途協議する。

 

http://tkajimura.blogspot.com/2011/10/podam.htmlより一部転載おわり↑

 

この契約書の存在について明らかにしたのは、ドイツZDFテレビだ↓ 

ドイツZDFテレビ「福島原発労働者の実態」

http://www.youtube.com/watch?v=aAE-QBmC1VA (約7分動画)

原発作業員が実態を告白!

(書き起こし)

我々は強制避難区域に向かう途上にある。
福島第一原発まで後30キロ

 

この辺りの村落はほとんど死滅している。
避難地域だ。

この学校ではもう授業はない。
生徒と教員は他の学校に振り分けられた。

どこも荒れ果てた田んぼ、放置された土地。

ついに”Jビレッジ”が見えた。
かつてのサッカー日本代表のトレーニングセンターだ。

3.11の三重災害後は、原発事故収拾作業の拠点である。

20キロ避難区域に位置し、許可のない立ち入りは禁止。

原発で働く作業員はここに戻ってくる。

ジャーナリストは歓迎されないため、
我々は脇道から侵入し、こっそりカメラを回す。

迂回路は20キロ圏内深く入り込む。

ここで3人の作業員が、彼らの非人間的な
労働条件について話してくれることになっている。

彼らは身元がわれて報復されることを恐れている。


作業員「この地方にはもう仕事はありません。
    それで東電の仕事をしています。

    喋ったことがバレたらクビです。そうしたら他に仕事もない、
    家族を食べさせていけません。」


東電と下請け会社は、何よりも情報漏えいを恐れている。

作業員達にジャーナリストとの接触を禁止する契約書を発見した。


引用「この契約により本業務を行うにあたり、
   福島第一原発構内外に関わらず、
   知りえた情報に関して(書面、あるいは口頭・目視など
   形態に係わりなく)厳に秘密を保持するものとする」

   さらに
   「作業員は各種報道機関からの取材は、業務情報の如何に
    関わらず一切受けないものとする」


作業員達は原発内での仕事の条件について話してくれた。

上層部が秘密を守ろうとするはずだ。


敷地内では続々とホットスポットが見つかるのだ。

しかし作業員はたいてい後でテレビを見てそれを知る。

8月上旬に致死量を越す放射能10シーベルトが発見された時もそうだ。


作業員「命の危険がある場所がどこかも教えてもらえない。
    説明会で少し注意されるだけで、どこが危険か
    詳しい情報もなければ、封鎖区域もない」


放射能は目に見えない、感触もない、
また作業員に測定さえ出来ないことがある。

作業員「私の測定器はマイクロシーベルトしか測定できません。
    原子炉建て屋に入るとエラーが出ます。
    測定器が測定しきれないぐらい高い数値なのです。」


高濃度汚染区域にはロボットが使用されているものの
原発内の仕事は決死のものだと放射線専門家は警告する。


専門家「作業員は外部被爆だけでも極めて高いものを受けます。
      呼吸や飲食から受ける内部被爆も加えると大変な量です。

     最近計測された10シーベルトは、計測器が振り切れたので
     それ以上かもしれません。

     人間は7、8シーベルトの被爆で死んでしまいます。」


しかしもっと低い被爆量でも長い期間受け続ければ
作業員やその子孫に、深刻な健康被害を与える可能性がある。


専門家「男性の精巣が高い被爆を受けると生まれる子供の染色体が損なわれ、
     肩から指が生えるというような手足の奇形や中枢神経の異常、
     知能障害などを引き起こすことがあります。」

作業員達は逃げ場もないまま、様々な恐怖に怯える。

放射能の恐怖、失業の恐怖、そして東電への恐怖。


二人は原発から遠く離れた我々のスタジオでなければ
話をしてくれなかった。

作業員「10年後、20年後、病気で仕事ができなくなるのが
    不安です。そしたら家族をどう養えばいいのか・・。

    子供が健康に生まれてくるかどうかも心配でたまらないです。」

”そんな心配は非科学的である”
そのように事故直後の情報セミナーで主張したのは、
福島県の放射線防護健康アドバイザーである。

数々の肩書きを持つこの医者は大真面目に言う。

「ニコニコ笑っていれば放射能の被害は受けない。
 くよくよしていると受ける」と。

「動物実験はありませんが、困難なときにもくよくよしなければ
 健康被害はないのです。」

「毎時100マイクロシーベルト以下ならいずれにしろ
 健康に害はありません。」


毎時100マイクロシーベルトは年間に換算すると
876ミリシーベルト

ドイツの原発労働者の被爆許容量は障害400ミリシーベルトだ。

日本の行政はそれでも被爆リスクの過小評価を続け、
原発作業員に相当の報酬を支払う必要はないとする。

毎日被爆を受ける労働者なのに・・・

我々の取材に応じた人たちが下請け会社との契約を見せてくれた。

原発での仕事は 日給は約1万円

危険に対する特別手当を得るには条件を飲まなければいけない。

作業員「危険特別手当を受けますか? それではサインして下さいと言われる。

    1時間1000円の手当てです。他に選択肢はないのでサインします。

    それは 後で病気になっても訴えを起こさないという同意書のサインなのです。」


こうした苦情が事実かどうか確認しに我々は東電本部を訪ねた。

広報担当者は無関係を主張する。

それに契約書は東電の出したものではないと。

東電「下請け会社が作業員と結んでいる契約の内容は知りません。」

我々が知りたいのは 東電が自分の事故を起こした原発で
働く人間に責任を感じないのかということだ。

東電「すみません、契約内容を存じませんので コメントもできません。」

事故を起こした原発の汚い仕事を
ダンピング価格で請け負わされる作業員。

責任逃れの一点の雇用者・・

笑えば放射能から身を守れるとアドバイスする医者・・

これが日本式の人権蹂躢である。