脱原発・放射能

利権によって動かない組織、我々の力で変えて行こう

放射能を取り込まない、取り込んでも排出しやすい体を作る食べ物

2011-07-30 23:16:38 | 原発・放射能

放射能から体を守る食べ物

放射能を取り込まない、取り込んでも排出しやすい体を作るという食べ物について調べてまとめました。

目次

放射能から体を守るには、口に入れないのが一番ですが、完全に口に入れずに生きるのは残念ながら難しそうです。それに、私もそうですが、すでに食べてしまった覚えが相当ある方もいらっしゃると思います。くよくよして免疫力を下げるよりは、食べてしまったものは仕方ないと開き直って、取り込んだ悪いものを排出しやすい体づくりをするのがよいようです。

また、放射能に汚染された食べ物を食べないように気をつけすぎていると栄養のバランスが偏って、結果放射能を蓄積しやすい体になってしまうそうです。体が勘違いして取り込みやすい放射性物質とその性質を知って、もし口に入ってしまっても体に吸収されないように予防することも大事です。

大雑把にまとめると、

  • 放射性セシウムとストロンチウムを吸収しないためにカリウム、カルシウムを多く摂る
  • 体内に入ってしまった放射性物質を早く排出するために、ペクチン、水溶性食物繊維、酵素を多く摂る
  • 何かの栄養素を一度にたくさん摂るよりは、日々のバランスの良い食事と適度な休息で体調を万全にしておく

が大事なことのようです。(※すべて汚染されていない食品が前提です。買い物の時気をつけること(放射能を家に持ち帰らない)放射能を減らす食品下処理法もあわせてご覧ください)

さて、体が勘違いして取り込みやすいのは

  • 放射性ヨウ素→ふつうのヨウ素
  • 放射性セシウム→カリウム
  • ストロンチウム→カルシウム

です。体に取り込まれる前に先回りして、これらのミネラル類で体を満たしておくことが大事です。

また、体に蓄積する主な放射性物質は主に以下のようになっています。半減期が長くても、体内から早く汗や排泄物として代謝できると、影響は少なくて済みます。

  • 皮膚
    クリプトン85(物理学的半減期約11年)
  • 甲状腺
    ヨウ素131(物理学的半減期約8日。8割が取り込まれずにすぐ排出される。甲状腺での生物学的半減期は約120日。その他の臓器で約12日)

  • プルトニウム239(物理学的半減期約 24,000年)
  • 肝臓
    コバルト60(物理学的半減期約 5年)
    セリウム144(物理学的半減期約 284日)
  • 腎臓
    ウラン(物理学的半減期を迎える前に寿命) 
    ルテニウム106(物理学的半減期約1年)
  • 生殖器
    セシウム137(物理学的半減期約30年、約70日で代謝?)
    プルトニウム239(半減期24,000年)
  • 筋肉
    セシウム137(物理学的半減期約30年、約70日で代謝。チェルノブイリの追跡調査では被爆後筋肉の癌が増えたという報告はない)

  • ストロンチウム90(物理学的半減期約29年。生物学的半減期約49.3年。摂取量の1〜2.5割が骨に移行)
    ジルコニウム(物理学的半減期約64日)
    プルトニウム(物理学的半減期約を迎える前に寿命)
    ラジウム226(物理学的半減期約1,620年)
    炭素14(物理学的半減期約5,600年)

私が今回「買い物の時気をつけること」、「放射能を減らす食品下処理法」、「放射能から体を守る食べ物」としてまとめた記事は、主にネットや本、時々電話による問い合わせによる情報からまとめられたものです。
ソースが怪しい、科学的根拠が薄い、と感じられる方も多いと思います。私もできるだけ精度の高い情報を集めたいし、これからも情報を集め続けるつもりです。が、それ以前に、じゃあソースや科学的根拠がはっきりするまで何もしないのか?というとそうじゃないですよね。できるだけ危険リスクを減らして暮らしたいというのは、生き物として当然の欲求だし、守るべき家族があれば、できることはなんでもやっておきたいというのが素直で切実な感情だと思います。

科学者というものについて考えてみると、彼らは既知の情報から断言できることをまずは言い、希望や安易な予測は言わないという訓練を受けた人たちです。放射光関連の物理学者の知人たちに時々意見を求めて話をしますが、そのことを強く感じます。物理学者はメディアへの露出が多いですが、物理学者は放射性物質が人体に及ぼす影響の専門家ではないです。さらによく考えてみればこれまでの世の中は幸いにも放射性物質がばらまかれた時の行動として、これは常識、というのは確立されていませんでした。そして、福島の原発事故は、これまでにない規模の事故だということは、多くが認めるところです。

私たちに個の生命体として与えられた時間は短いです。はっきりしたことを科学者たちが断言するのを待っていられないというせっかちな気持ちは、やはり生活の中の工夫にぶつけるのがよさそうです。

最後に紹介している武田先生の動画でも言われているように、民間療法の世界にどんどん近づいていきます。でも、近代医療に比べて民間療法がすべて間違っていたということって、思い返してみるとあまりないです。「民間療法は科学的にも正しかった」型の話はよく聴きます。近代医療が発展をはじめたのはつい最近のこと。伝統医療は人間の体について長い間注意深く観察し、身近なもので何とかするための知恵を蓄積してきたもの。そして、放射性物質被害はここ数十年の間に始まったこと。どっちが正しいなんてことは、今の時点ではわからないです。そもそも対立させて考えることでもないです。双方の知恵を寄せ集めて、自分がどうしたら満足か、安心するか、それに尽きるのではないでしょうか。

近いうちに実際の献立やレシピ、あと掃除や洗濯のこともまとめる予定です。(まとめました→放射能を身の回りから減らす掃除について放射能と衣類、洗濯、お風呂など

特に参考にしているサイトを最後に載せています。併せてご覧ください。

※この記事は今後も加筆修正していきます。間違いや他に参照するべきというものがあれば@metok(twitter)までお知らせください。また、下処理買い物の際の注意もまとめていますので、あわせてご覧ください

全般

  • どの食品も、注意深く選んで買い下準備しておく
  • 高カリウム、高カルシウム、高ペクチン食がいい
  • ストレスを減らす、規則正しく暮らすなどして免疫力が下がるようなことをしない
  • 酵素が大事。
    放射性物質を取り込む→放射光を出す→放射光が細胞やDNAを傷つける→細胞が癌化する→酵素があれば癌細胞を修復する ので。
  • 便秘に気をつける。体によいものを摂っても腸にずっと老廃物が溜まっていればそこで放射線を出し続ける。腸を整えて、老廃物の体内滞在時間を減らす。乳酸菌、食物繊維、発酵食品を多く摂る。

ヨウ素

  • 放射性ヨウ素が甲状腺に取り込まれるのを防ぐため摂取する
  • 大人の体に25mg存在し、乾燥昆布に含まれるヨウ素は2〜4mg/gと言われる
  • 成人の一日の必要量は0.15mg。許容限度量は3mg。
  • 過剰に摂取すると、甲状腺機能障害になる。顔のほてり、頻脈、多汗多飲など。そのため、ヨウ素剤の服用は注意深く行うこと。
  • うがい薬やヨードチンキ、イソジンには他の薬剤やアルコールが多く含まれるため、飲むとかえって消化器官を荒らす。消化器官が荒れると放射能が入りやすくなる。
  • 昆布やわかめ、魚、塩、味噌などに多く含まれる
  • 汚染されていないものが前提。下処理買い物の際の注意も参照

カリウム

  • 放射性セシウムが体内に取り込まれるのを防ぐため摂取する
  • 人の体内には4000Bqの放射性カリウムがある。カリウムの多い食品には放射性カリウムも多いが、体内のカリウム量は大きく変化しないように代謝で調整されるので、食品の放射性カリウムは特に気にせず食べればよい
  • 子どもは大人よりずっと早く放射性セシウムを排出できる
  • 調理によって失われやすい。煮物の場合約30%失われる。
  • 塩を摂り過ぎるとナトリウムと一緒に排出されてしまう
  • コーヒー、酒、甘いものもカリウムを減少させる
  • 腎臓機能が低下している人は過剰に摂取すると高カリウム血症を引き起こす場合がある
  • パセリ、豆味噌、こんぶ、バナナ、メロン、アボカド、ホウレンソウ、ザーサイ、納豆、きゅうりのぬか漬け、里芋、モロヘイヤ、にんにく、にら、しそ、あゆ、さつまいも、大豆、あずき、魚類、肉類、ベーキングパウダー、ひじき、インスタントコーヒー、切り干し大根 など に多く含まれる
  • カリウムは空腹時に一番体に取り入れられる
  • 汚染されていないものが前提。下処理買い物の際の注意も参照

カルシウム

  • ストロンチウムが体内に取り込まれるのを防ぐため摂取する。
  • 良質なタンパク質を摂取すると、カルシウムの吸収率を高める。また、ビタミンDを多く摂るとカルシウムの吸収が高まる(汚染されている食品を摂取している場合はストロンチウムも吸収されやすくなる)
  • 過剰に摂取すると有害。1日1000mg程度がよい。
  • 女性は出産時、更年期にカルシウム不足になりがちなので、これらの時期は多めに摂取する
  • 桜えび、チーズ、しらす干し、油揚げ、しそ、大根の葉、豆味噌、ごま、あゆ、パセリ、モロヘイヤ、牛乳、小魚、海藻、大豆 など に多く含まれる
  • 汚染されていないものが前提。下処理買い物の際の注意も参照

水溶性食物繊維

  • 水溶性食物繊維は重金属イオンを吸着するので、セシウム等の排出を促進する。
  • ペクチン、アルギン酸、グアーガム、グルコマンナンなど
  • エシャロット、かんぴょう、抹茶(粉)、にんにく、ごぼう、納豆、レモン、カレー粉、ピュアココア、唐辛子、切干大根、海藻のヌルヌルした部分 など に多く含まれる
  • 汚染されていないものが前提。下処理買い物の際の注意も参照

ペクチン

  • 放射性物質を排出する作用がある
  • 水溶性食物繊維の一種。腸内の乳酸菌を増やし、有害物質の排出を促す
  • ペクチンは放射性物質以外のビタミンやミネラルも排出する作用があるので注意。サプリメントで摂取する場合は、マルチビタミンやマルチミネラルと併用する。またペクチンは薬効を減らすこともある。下痢を起こすこともある
  • ペクチン剤を飲む場合は1日3〜4gまで。再摂取する場合は1ヶ月以上の期間をあけてから飲む
  • りんごペクチンがセシウム137の排出を促す
  • あまり熟していないりんご、すもも、いちご、さくらんぼ、レモン、オレンジ、柑橘類の皮、にんじん、パプリカ、なすび、西洋かぼちゃ、あんず、スイカ、グリーンピースなどに多く含まれる。ジャムにできる果物はすべてペクチンが入っている
  • 各食品の可食部分(皮や種を取り除いた部分)100gあたりに含まれるペクチンの量
    グリーンピース 2.5g、パプリカ 0.6g、じゃがいも 0.5g、なすび 0.4g
    りんご 1.2g、すもも 0.9g、桃 0.7g、オレンジ 0.6g、ぶどう 0.6g(詳細はベラルーシの部屋ブログを参照)
  • りんごペクチンはチェルノブイリの子どもに処方されている
  • 生で食べてもよいが、さらに吸収のよいりんごペクチンの作り方
    1 りんごを小さなサイコロ状に刻む
    2 少量の水を入れた鍋で潰れるくらい柔らかく煮る
    3 ジャム状になったら茶こしでこして、下に落ちてくる液体がペクチン
  • 皮ごと焼きリンゴにしても吸収されやすい 
  • 汚染されていないものが前提。下処理買い物の際の注意も参照

ビタミン類

  • 放射線障害の前に摂っておくことが大事らしいが、ビタミンの錆びやすさ(電離のしやすさ)で、細胞やDNAの身代わりになってくれる(防衛医科大の実験では放射性物質の投与ではなく放射線の照射が行われているようです。今私たちが相手にしているのは放射性物質で、一時的な放射線の照射とは性質が異なります。放射性物質は常に放射線を出しているので、どんなタイミングでもビタミンを摂取しておくとより安心そうです)
  • 食材を放射能を減らすやり方で処理した場合は、カリウムやビタミンB群などの水溶性の栄養素も失われるので、それを補う。
  • 水溶性ビタミンのビタミンB1はインスタントラーメン、青のり(乾)、豚ヒレ肉、大豆(乾) など、ビタミンB2はドライイースト、レバー、うなぎ など、ビタミンB6はにんにく、酒粕、とうがらし などに含まれる。
  • 汚染されていないものが前提。下処理買い物の際の注意も参照

鉄分補給

  • 体内の鉄分が不足しているとプルトニウムが蓄積されやすくなる。プルトニウム消化器官からは吸収されない。呼吸器官から吸収・蓄積されると肺がんの原因になる。プルトニウムは30kmは飛ばないらしい。原発から30km以上離れたところに住んでいるひとは、それほど気にしなくてもいいらしい。
  • 青のり(乾)、ひじき(乾)、きくらげ(乾)、レバー、パセリ、豆味噌、しじみ、抹茶、ピュアココア などに含まれる。
  • 汚染されていないものが前提。下処理買い物の際の注意も参照

酵素

  • 放射能の影響で傷つけられ癌化する細胞やDNAを修復する効果がある。放射能が身近に(あるいは体内に)あると、体は修復のためにどんどん酵素を消費するので、どんどん補ってやる必要がある。
  • 酵素は生の食品、果物(特にパパイヤ、パイナップル、いちご、キウイなどに多い)や野菜(特に発芽野菜に多い)、玄米、発酵食品(ぬか漬け、納豆、味噌など。味噌については下の味噌の項目参照)に多く含まれる
  • 野菜や果物のジュースは絞って15〜25分以内に飲まないと酵素が失われる
  • 熱で効果は失われる。50〜70℃が限界。食品によって酵素が活性化する温度はちがう。酵素が活性化する至適温度の目安は、動物の酵素:35〜50℃、植物の酵素:40〜60℃、好熱姓細菌:80〜100℃。
  • 激しいスポーツは酵素を浪費する。疲労を感じたら体を休め、体力の温存と回復につとめる
  • 肉は消化される際酵素を大量に必要とするので控えめにする
  • 体温が低いと体内酵素の働きは急激に低下する
  • 果物は食前か食間(食事と食事の間)に食べるのが効果的

乳酸菌

  • 腸を整えるために摂る
  • 体によいものを摂っても腸にずっと老廃物が溜まっていればそこで放射線を出し続ける。腸を整えて、老廃物の体内滞在時間を減らす。乳酸菌に限らず、食物繊維や他の発酵食品も多く摂る
  • ヨーグルト、甘酒、漬物などに豊富
  • 牛乳の安全性が不透明なので、ヨーグルトは絶対安心だと思える牛乳とヨーグルトで自作するか、豆乳のものがより安心。市販のヨーグルトを食べるときは、乳清をしっかり水切りしてから食べる(牛乳に含まれている放射性物質の90%以上が乳清に移行する)

具体的な食品について
あちこちでいいとされている玄米、塩、味噌について、また、他の栄養豊富な食品や、避けるべき食品について。

玄米

  • 発芽させてから炊くと、消化しやすくなる
  • 胚芽の部分に農薬を貯めやすいので、無農薬有機栽培のものを選ぶとよい
  • 手に入らなければ、玄米を水に浸すとき昆布を1切れ一緒に入れておくと農薬の害が軽減されるらしい
  • 酵素、食物繊維(不水溶性が2.3g/100g、水溶性が0.7g/100g)が豊富
  • 今年収穫分からは、ストロンチウム、セシウムは穀類の籾、玄米の胚芽に多くつくため産地に注意して選ぶ。精米すると多くは除去できる(→放射能を減らす食品下処理法 も参照)

  • 天然塩でミネラル補給
  • 放射能によって奪われた細胞の電子を補う作用がある
  • 摂り過ぎるとカリウムの排出を促してしまう

味噌

  • 特に豆味噌がよい
  • 発酵させた味噌の大豆タンパクの消化吸収率は高い
  • カルシウムカリウムヨウ素ともに豊富
  • 酵母菌が生きている味噌を買うこと
  • 味噌の酵素は20℃以上で活性化し、48℃以上で死にはじめる
  • 大豆はセシウムを吸収しやすいため(一説にはりんごを1とした場合、160倍)注意が必要

乾物

  • 乾物は生の状態に比べ、ミネラルやビタミン類の栄養のほか、うまみも濃縮されている
  • 100gあたりのミネラル含有量が多いのは、乾燥して水分が抜けてかさが減っているため。たとえばかんぴょうなどの乾物だけを100gなどの量を摂るのは難しいので、日常の食事に少しずつ上手に取り入れる
  • 干しぜんまい、干しわらびなどもミネラル豊富だが、より一般的な乾物についてのみ紹介する
  • 切干大根:100gあたり3200mgのカリウム、540mgのカルシウム(牛乳の約5倍)などが含まれている。葉酸やナイアシンなどのビタミン類も豊富
  • かんぴょう:100gあたり1800mgのカリウム、250mgのカルシウム(牛乳の倍以上)などが含まれている。葉酸も豊富
  • 高野豆腐:100gあたり660mgのカルシウムが含まれている。高野豆腐1枚(約20g)に含まれているカルシウムは129mg。これは絹ごし豆腐1丁(300g)、牛乳100gに匹敵する。また、植物性タンパク質も豊富で日持ちするため、いざという時の避難袋に入れる食料としてもおすすめ
  • 干し椎茸:100gあたり2100mgのカリウムなどのほか、ビタミンDも豊富。市販の干し椎茸は機械乾燥のものがほとんど。使う前に天日にしばらく当てることで、ビタミンDが増える。きのこ類は放射性物質を吸収しやすいので、購入の際は産地に注意する

精製されていない砂糖

  • 精製されていない砂糖やはちみつにはミネラルが多く含まれている
  • 精製されていない糖類の比較
    黒糖:100gあたり1100mgのカリウム、240mgのカルシウム(牛乳の倍以上)、4.7mgのなどが含まれている
    きび砂糖:100gあたり140mgのカリウムなどが含まれている
    和三盆糖:100gあたり140mgのカリウム、27mgのカルシウムなどが含まれている
    はちみつ:100gあたり14mgのカリウムやその他のミネラル、ビタミン類、熱処理されていないものには酵素が含まれている
    メープルシロップ:100gあたり230mgのカリウム、75mgのカルシウムなどが含まれている

避けるべき食べ物

  • 精製された砂糖、添加物、農薬
  • 肉、牛乳、卵、乳製品、揚げ物は消化酵素が大量に必要なので、控えめにする。多くとると胃腸に負担になる。

その他

  • 食べ物の陰陽を意識して食べる。放射性物質は極陰性と分類される。バランスをとるために陽性の食品を摂る。豆味噌は陽性。 → 参考:食べ物の陰陽(食べ物の陰陽分類は古くから培われてきた知恵です。ただ、最近登場した放射性物質が極陰性に分類されている根拠について調べたところ、反論記事を見つけましたのであわせてどうぞ)
  • 液体ゼオライト(沸石を含む液体飲料)の飲用 → チェルノブイリ事故の際使われたという話の真偽は不明。薬事法違反による逮捕者あり(このことが、効果がまったくないと言い切る根拠にはなりませんが。飲む人の考えや判断によると思います。)
  • マイタケエキス。どちらかというとがん対策で使われてきた。開発者である神戸薬科大の難波教授が開発した製品を取り扱う会社は少ない。
  • にんじんジュース。どちらかというとがん対策で使われてきた。にんじんに含まれているβカロチンが抗癌作用と免疫力強化の働き。自分で作るのがよいらしい。生のにんじんに含まれている酵素がビタミンCを失活させるので、レモンと一緒に絞るなどしてビタミンCを補うとよい。
  • ラディオガルダーゼ。放射性セシウムの生物学的半減期を大幅に短縮。主な副作用は低カリウム血症。家畜にも使える。
  • クロレラ、スピルリナ。チェルノブイリ事故の際に放射線障害を軽減するためにつかわれた。
  • アルギン酸。海藻に含まれる多糖類。食物繊維の一種。海藻のヌルヌルした部分に含まれる。放射性ストロンチウムと結びやすい性質がある。ストロンチウムの体外排出を助ける。株式会社キミカという企業がサプリメントを開発。07/01からネット販売が始まる。
  • ケフィア。発酵乳飲料。NKGケフィア粉末に放射線防御作用が期待される。
  • 活性炭:水中の放射性物質を吸着する効果あり。
  • プルシアンブルー。青色顔料。体内の放射性セシウムの排出を促す。成人に効果が大きい。副作用あり。高い内部被曝をした際に有効。医師の処方が必要。

休息と気の持ちよう

  • 徹夜をしたり、体を酷使したり、ストレスが多い生活をしていると、免疫力が低下して、放射能の影響を受けやすくなるようです。疲れを感じたらよく寝てよく休むことが大事です。
  • 普段から言われているように、病は気から。放射能が放射能がと思い詰め過ぎると、それはそれで免疫力を下げて、放射性物質を取り込みやすい体になってしまうそうです。残された道は、強く明るく生きていくことだけのようですね。

 

転載元:http://metok.org/post/6882357484


行政は定められた処分法を一切せず、家畜を腐敗化(南相馬市の酪農家から悲惨な叫び)

2011-07-30 22:49:24 | 原発・放射能

http://blog.livedoor.jp/ukedo311/archives/3595942.html

是非、真実を伝えて欲しいとの事で
今回、南相馬市小高区摩辰の酪農家の方からの
情報を掲載させてもらいます。

浪江の情報ではないのですが、
南相馬なので掲載させてもらことにしました。

まず以下の写真は南相馬市小高区摩辰のある酪農家の
牛舎の写真です。

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連日ニュース等で報道されている20km圏内は立ち入り禁止地域に
指定されている南相馬市小高区。

圏内の住民は退避指示で人は住んでいません。
残してきた家畜や馬、ペットが気がかりで一時帰宅された方は
今日までたくさんいらっしゃいます。

ここで酪農を営んでいた方は行政から
殺処分をしたからこの書類にサインをしてほしいと迫られました。

酪農家の方は行政からその話をされたあと一時帰宅された。

そして自宅牛舎へ行くと 散在したままの
自宅牛舎が残されていたそうです。

行政による殺処分法は 死んだ家畜に石灰を撒き ブルーシートを被せる です。



それが この状態。

これがそれをやったと言えるのか? 

崩れ落ちた尾てい骨が朽ち果て 
腐敗した肉塊は黒く液状化し、激しい腐臭を漂わせ、白骨化した背骨が佇んでいる。

行政は定められた処分法を一切することなくこれを放置。



それをあとから言われないよう、お役所仕事お得意の 書類作成の手続き を酪農家に迫った。
サインをし、どう処分され、どう変わったのか見にいったら・・・。


ここで酪農を営んでいた方はもうここに帰ってきたくないそうです。。
もう、悲しくて 悲しくて 声をあげても届く気がしない。。。
だけど、この写真がなによりの証拠。
行政は何もしてくれていない。
このずさんな行政の対応をひとりでも多くの方に知ってもらいたい。
その想いひとつでこの写真を撮りました。 

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昨日、浪江町20㌔圏内の家畜を殺処分するよう説得する場が
設けられたとのことなんですが、殺処分を前提とする説明会を開き、
署名をするよう促されたとの事なんですね。

報道陣達を部屋から出して2時間の話し合いを行ったとの事です。


セシウム137、自然界には存在しなかった。1960年代から水爆実験で海水のセシウム濃度が100倍に

2011-07-30 22:03:55 | 原発・放射能

2011年7月27日 厚生労働委員会 児玉龍彦・東大教授 参考人質疑 (書き起こし)http://famasaki.com/japan/20110729105723/

山口和之(民主党)
民主党の山口和之と申します。福島県出身です。たくさんのお話ありがとうございました。色んな方が色んなことを言うので、実際どこが正しく、どこが安全で、どこが大丈夫で、何が大丈夫かと、まったく国民と同じ目線になっている自分がいます。まず少しずつお聞きしたいんですけども。ひとつとして、今回出ませんでしたけど、ホルミシス効果というのが、話が出たりします。例えば一万人のデータを採って、ある程度の線量の放射線を浴びた場合ですね、逆に健康であるという話があるんです。まず、これを肯定されるか、否定されるかというのをお聞きしたいんですけども。まずは明石先生と児玉先生にお聞きしたい。よろしくお願いします。

児玉龍彦
私どもから見ますと、先ほど申し上げましたように、放射線や何かを当てると、例えばp38というMAPKだとか、NF-κBというシグナル系の分子が動きます。それで、これは短期的には様々な効果をもたらしまして、それを健康にいいとか悪いとかいう議論は様々あります。しかし、こういう状態を長期的に続けますと、我々は慢性炎症と呼んでいる状態になりまして、慢性炎症は例えばガンの前提の条件になったり、様々な病気の原因になるということが、よく知られています。

山口
どうもありがとうございます。そうしますと、たいがいは放射線による害の方が、あるだろうという風にみなさんの意見をそう思いましたけれども、そうしますと、線量の問題が先程らい出ておりました。あとは内部被曝という話が出ておりましたけれども、まずは線量のところで、お聞きしたいんですが。明石先生、それから唐木先生等は、まあ大丈夫だと、安心できますよという話だったんですけれども。児玉先生の方から、ああいうお話があったんですけれども、唐木先生と明石先生の話はデータに基づいて出ていまして。埋もれて、ある程度低いところでは埋もれて、分からないところが出るんでしょうけれども、それ以降については有意な差があって出ているということがありましたけれども、それに対する何かご意見みたいなもの、児玉先生お持ちだったらお聞きしたいんですけれども。

児玉
放射線がですね、人間の遺伝子を傷害します。その時に人間には2万5千の遺伝子がありますが、一定の数のDNA修復に関係する遺伝子、DNAの保護に関わる遺伝子というのがあります。それで普通はこれがやられないとですね、低線量のものは大体問題なく修復されるということが分かっています。
だけれども、先ほど例えばα線でやられてるp53だとか、それから我々最近ガンゲノムシークエンスというので肝臓ガンや様々なものを遺伝子配列全体を決定して、いわゆるドライバーミューテーションという最初にガンを作っていく方向に起こってしまう変異が、何で起こるかというのを研究しておりますと、例えばp53のような、最初のDNAを守っていたり、そういうところに関わる遺伝子を壊すと、ガンになるということが分かっています。そうしますと、実際には2万5千の遺伝子の中で、どこがやられるかということは、極めて確率論的になってきます。
ですから一般に分かるのは、統計学的に非常に沢山の人を集めて、例えば後でチェルノブイリの時の甲状腺のように、最初はですね、多分長瀧先生の方がご存知だと思いますが、笹川財団で調べた時に、5万人ぐらいまで調べた時に、「有意な差がない」と言われたんです。ところがですね、それが今になってはコンセンサスとして「6千人の甲状腺ガンと15人の死亡例が生まれている」という風に変わってきています。
私もともとですね、こうした問題に興味を持ちましたのは、自分はコレステロールの方が専門でして、コレステロールの薬を作る時にも、たくさんの論争がありました。それで私は医学者として今一番感じておりますのは、どこの線量が安全かという議論と、国の政治的な関わり方を分けていただいて、国は、要するにコレステロール論争の時に一番大事だったのは、「コレステロールを下げる薬をやって心筋梗塞が減るかどうか」という問題です。それで今日の厚生委員会でも考えていただきたいのは、学問論争に対して厚生委員会で結論を出したり考えたりする必要は、私はないと思っています。
国民の健康を守るために、どういうことができるかという時に、まずセシウム137というのは、自然界には1945年以前に存在していないものです。原発と原爆で生まれて、それが1960年代の初めに水爆実験によってピークになったものであります。その時に猿橋勝子さんという女性研究者が、海水のセシウム濃度が100倍になっているということを、微量線量計で確認して、これでアメリカへ行って、その公開実験というのをフォルサム博士とやって、これが大気圏内の核実験禁止の大きな学問的根拠になりました。その後セシウムはずっと減ってきていたのが、またそれを遥かに倍する量に今上がろうとしている時であります。そうしますと、その線量議論の問題というよりも、元来自然界にないセシウム137というのが膨大にまかれて、ガンマカウンターで簡単に分かるような量に散らばっている。しかもそれが広島原爆の20倍の量まかれているという事態に対して、国土を守る立場から是非積極的な対応をお願いしたいというのが、基本的なお願いです。

山口
どうもありがとうございました。結論付けるつもりはないですし、県民、国民はどうしてたかというと、一番不安な、一番安全、一番危険なところを聞いて動いているというのが、今実態ではないでしょうか。だから、安全だと思って聞いていらっしゃる方もいらっしゃいますし、中には線量が少ないところであっても子どもを連れて県外に避難されてる方も沢山いらっしゃると思います。やはり不安でしょうがないと思うんですけれども。避難区域の住民が戻れる条件、いま避難区域になってますけれども、先生方で「こういう条件にしたら、避難区域に戻れるだろう」「今でも十分戻れるよ」という場合もあるでしょうし、先生方によって違うでしょうが、避難区域に戻れる条件を少し教えていただきたいんですが。ちょっと時間がなくてですね、聞きたいこと沢山あるので、簡潔にちょっといただければと思うんですけれども。どなたでも結構です。

児玉
私が一番申し上げたいのはですね、住民が戻る気になるのは、行政なり何なりが一生懸命測定して、除染している地域です。ですから測定も除染もなければ、「安全だ」「不安だ」と言われても、信頼できるところがありません。ですから、「この数値が安全」「この数値がどう」ということではなしに、行政の仕組みが一生懸命測定をして、その測定に最新鋭の機械を投じて、除染に最新鋭の技術をもって、そのために全力でやってる自治体が、一番戻るのに安心だと思います。

山口
どうもありがとうございました。もしですね、ウシの基準であったり、お米、これから作物つくっていかなきゃならないし、果物の基準とかもありますけれども、今は厚生労働省で基準を作って、「これぐらい食べても5ミリシーベルト超えなければ大丈夫ですよ」という、先ほどお話があったかもしれませんけれども、農家で米を作るとかですね、果物を作るだとか、何かそういった作る段階での基準などはございますでしょうか。どなたかお願いできますでしょうか。

児玉
入り口の方で基準を決めるというのは、非常に厳しいと思っています。生物学的濃縮というのは、様々な元素が身体に入ると、トランスポーターとか結合タンパクというので、極めて特殊な集積の仕方をしますので。ですから、出てきた農産物をきちんと見るという仕組みを、徹底的に作っていかなくてはならないと思います。そうするとですね、やっぱりラインのような格好で、どんどんイメージとして、農産物が、量がチェックできるような仕組みが実際にはあるんですが、まだほとんどこういうものの測定に使われていませんので、そういうものを全国の産地に緊急に整備していかないと、今回の稲ワラのようにやっぱり想定外の場所での濃縮事件というのは、自然界では山ほど起こります。ですからやっぱり、出口の食物の出ていくところでのチェックというのを、緊急に物凄く良くするというのが大事になると思います。

吉野正芳(自民党)
現地でもですね、各小学校単位ごとに、それぞれの専門家の先生方をお招きして、放射線の勉強会、本当に参加の数は何百人、小学校単位ですから何百人という方が、来るんですけども、何回やっても同じなんですね。ですから、これは本当にどうすれば不安を取り除くことができるのかなと。例えば私はですね、科学的なことでいくら説明しても、理解しても、自分の頭で理解しても、身体がついていかないという。こういう状況下に置かれていますので、もうその方は、避難できる方は避難してください。そしてそれに対する支援をしていく。避難できない方は、きちんと家庭での防護策と言いますか、それを我々政治の方はやるべきだなと私自身は思っているんですけれども、その辺はいかがでしょうか。あの、熱い児玉先生。

児玉
要するにあの、信頼感というのは言葉で説明を聞いて生まれるんではない、と思います。私も毎週南相馬に行っていますが、南相馬の例えば、方たちが本当に汚染してる学校や何かを案内してくれるのは、一回目じゃやっぱりないんですよね。そのだから、支援に来ている人がただ一回だけ来て帰っていってしまうのは、かえって問題をひどくするだけで、やっぱり本当に持続的にやっていこうとすると、一緒に測って一緒に考えて除染していく、避難されたい方は避難を応援する。そういうのがすごく大事ではないかと思っています。
それで南相馬に行って、私どもが最初に言われたのは、やっぱりそのさっき言った、「線量の低いところから高いところへ、スクールバスで子どもが、千人超え移動させられている」ということで。それで実際に地域を見ても、ひとつの学校を見ても、さっきから「何ミリシーベルトだったら安全ですか?」という議論は、私現実味がないと思うのは、例えば2マイクロシーベルトの学校を測っていても、一箇所に行くと33マイクロシーベルトなんです。ですから、その時に一体何ミリシーベルトをその土地とするかという問題が出てきてしまいますから、やっぱり高いところがあったら、「必ず刈り取っていきますよ」と、「測って一緒にやっていきますよ」と、「不安があったら相談に乗りますよ」と、「農産物があったら最新鋭の科学機器を集めて、最高の検査メーカーが来てやりますよ」というような体制がない限り、安心できないというのが当たり前ではないかと。ですから今もとめられているのは、最高の施策が福島県民に与えられるように、国会で是非考えていただきたいということであります。

高橋千鶴子(日本共産党)
ありがとうございました。最後に児玉参考人に伺いたいんですけれども、まさしく今日、内部被曝の問題がずいぶん話題になりました。また遠距離被曝ということも、いま沢田先生からだいぶ指摘されましたので、そういう観点でずっと除染作業もやってらっしゃる先生から一言うかがいたいと思います。

児玉
私、放射線取扱者に1977年になりまして、1995年から放射線取扱主任として、除染と規制に関わっております。それで今まで科学技術庁告示、平成12年から我々がやらされていたことを、ひとつだけご報告しておきます。それは、
例えば妊娠可能な女子については、第五条四項で内部被曝を1ミリシーベルト以下にする。それから、第六条第三項、妊娠中である女子の腹部表面については、前項第四号に規定する期間につき、2ミリシーベルト。これを規制されてこの規制を守るべく、三十年やって参りました。ところが、福島原発の事故で、広島原爆20個分の放射線が撒き散らされた途端に、このような基準がすべて反故にされている。
先ほど福島県の議員から「どのようにしたら安心か」というご質問がありました。私は安全に関しては
、基準を決めたら、危機になったら、それを変えていく格好では、ダメだと思います。いま今年できないかもしれないけれども、来年までにその基準に持っていく、再来年までにはこうするとうことがなければ、住民が安心できるわけがないではありませんか。そのためには最初から申し上げている通り、広島原爆20個分の、天然にないセシウム137を撒き散らした東電と政府の施策を反省し、これを減らすため全力を挙げる以外に安心できる解決などありえないのです。そのことを抜きにして、どこが安全だという議論をいくらやっても、国民は絶対に信用しません。

阿部知子(社会民主党)
引き続いて、ウシのセシウム汚染をはじめとして、今朝でしたか、腐葉土にもやはりかなり高濃度のセシウムがあるということで、単にウシだけでなく、及ぼす影響は全食品にかかわってきていると思います。また海への汚染もありますので、今後魚への汚染ということも避けて通れないと思います。その中で先ほど唐木委員のお示しいただきました参考資料の中にですね、例えばウシについてですけれども、全量、全体、全個体検査や抜き取り検査は、かなりこれは困難というか、不適切であるというような表現でありましたが、これも二週間ほど前、NHKスペシャルでやっておりましたベラルーシでの取り組みは、チェルノブイリ事故25年をたっても、各学校で子どもたちのミルクや野菜の放射性レベルを点検するということでございました。
やはり私はここまで食品汚染がひろがってきた場合には、やはりなるべく口に入る身近なところで検査するという体制、それがどこまで身近にやれるかはまたあると思いますが、そうした考え方に立つことが重要ではないかと思いますが、この点について唐木参考人と、あと児玉参考人は先ほどラインの測定でずっとフォローしていくというような技術も、我が国の現状においては可能ではないかという風なお話でしたので、もう少しご披瀝をいただきたいと、各々お願いいたします。

児玉
今おそらくやられているのは、かなり旧式なやり方なんですが、ゲルマニウム半導体というので、周囲を6センチぐらいの鉛で遮蔽した中にモノを置いてやられています。それで今日、半導体の検知器というのは、かなり多数の種類が改良されておりまして、私が最先端研究支援でやっておりますのは、PETという機械でやっているのですが、PETで検出する時には内視鏡の先でも検出できるぐらいの感度の高いものを開発しております。それで、そういうのを集めていて、今やられているのはむしろイメージングに変えている。ですから、ゲルマニウムの半導体というのはスペクトラムを出して、長いスペクトラムを全部見るんですが、例えばセシウムに絞って、この線量を見るんであれば、半導体検知器の検出感度が今ずっと良くなってますから、画像型にすることが簡単にできています。
それで、例えばその画像型のひとつのイメージみたいなものは、米軍から供与されてヘリコプターに載って地上の汚染(調査)をやるのに、いま色んなところで、今日あたりは茨城県をやってると思いますが、検知器で地上を写すようなものが、ずっとやられております。それで農産物を沢山やろうとする場合には、ライン化したところで多数のものをできる仕組みをやらなくてはなりませんから、イメージングの技術を基礎にして、半導体を集めたようなもののセンターを沢山つくって、流れ作業的に沢山やれるようにして、その中でハネるものをどんどんイメージで、こう画像上で、これが高いと出たらハネていくような仕組みを、これは既存の技術ですぐできますものですから、そういうものを全力を挙げてやっていただきたいと思っております。これを生産地にかなりのところ作る必要があると思っています。

阿部
私もいま先生が言っていただいたように科学は謙虚にあらねばならないと思います。そして先ほど児玉先生のお話で、チェルノブイリ膀胱炎と呼ばれるものが20数年たって初めて疫学的にも有意に出てくるということを見ると、やはり実は甲状腺ガンも子どもの場合もそうでしたが、最初否定されておりましたから、きちんと科学はいつもその可能性を否定せずに向き合うと。最後に児玉先生にひとつお願いしたいと思いますが、アイソトープセンターこれは全国にございますが、これを今回の除染に活躍させるために何が必要かお願いします。

児玉
五月に全国のアイソトープ総合センター会議というものがありまして、そこで色いろ議論をしていた時に、文科省の放射線規制室の方が、おっしゃってたのは、「福島原発以来のRIは、RIではない」と。「我々は国民の健康に責任を持つという仕事をやっているのではなくて、法律に決められた放射線取扱者を規制することが仕事だ」という風におっしゃっていました。それで、ある面で私非常に違和感を感じたんですが、もう一方では例えば文科省の法律の規制室の方は、従来の規制に従ってやらざるをえない。それで、高い線量のものが少量あるということに対応した法律体系はありますが、低い線量のものが膨大にあるという、それをどう除染していくかということに関する法律がほとんどなくて、今も汚泥問題、その他すべて問題になっているのは、ここであります。それで、しかしながら現在の全国のアイソトープ総合センターなんかは、旧来の法的規制のまんまで何らのこれらの組織、例えば先ほどゲルマニウムの機械が足りないというお話がありましたが、そんなものは全国に沢山あります。ところが、そこへの持ち込み、持ち込んだ廃棄物の引き取り、こういうのが法律的にまったくない。
だから今も東大のアイソトープセンターでやっているのは全部違法行為だと申し上げました。この場合にはセンター長である私と専任教官と事務主任の上で審査委員会を設けて、内部でチェックして超法規行為を勝手にやっているというのが現状であります。それでそういう法律を一刻も早く変えて、測定と除染というのに是非立ち上がっていただきたい。それなくして親の安心もないし、しかも先ほどから長瀧先生たちがおっしゃっている原爆型の放射能の常識というのは、これは原発型の常識の場合にはまったく違います。それから先ほどおっしゃいました、長瀧先生のおっしゃった一過性に核医学で治療をやるというのも、これも形式が違います。我々たとえば抗体にイットリウムをくっつけて打つと、ゼバリンという医薬がありますが、あれは一過性にもかなりの障害を起こしますが、それでもガン細胞をやっつけるためにいいからやっているということであって、正常者にこれをやることは、とても許されない。無理なものであります。
それで、ですから私が申し上げたいのは、放射線総量の全体量をいかに減らすか、これは要するに数十兆円かかるものであり、世界最新鋭の測定技術と最新鋭の除染技術をただちに始めないと、国の政策としてまったくおかしなことになるんです。いま我々がやっている、たとえば幼稚園で除染します。除染して高圧洗浄器でやりますと、側溝に入ります。側溝をきれいにしています。しかしその側溝の水はどこへ行くかというと、下流の農業用水になっています。それでイタイイタイ病の時の経験は、カドミウムの除染を下手にやりますと、二次被害を引き起こします。ですから国の政策として国民の健康を守るためには、総量の問題をまず考えてください。緊急避難とひとつ、総量の問題ふたつ、これを是非議論よろしくお願いします。

柿澤未途(みんなの党)
最後に一点だけ。児玉参考人におうかがいをしたいと思います。細野原発担当大臣が、すでに避難区域の解除と帰宅ということを、就任早々おっしゃられて、今度も無人ヘリを飛ばして現地の調査を行って、場合によっては早期に解除して住民帰ってもらおうと、こういう話が出てきています。しかしチェルノブイリの強制移住レベルを上回るような高濃度の汚染地域が、東京23区全体を上回る800平方キロメートルに広がっている中で、今の状況でこの非難区域を解除するということが、正当化されうるのかということを、児玉参考人にご見解としておうかがいをしたいと思います。

児玉
まずですね、20キロ、30キロの地域というのは、非常にまだら状になっています。それで南相馬、私が一番よく存じております南相馬の場合ですと、南北ではなくて東西に線量が違います。それで飯館村に近い方は20ミリシーベルト以上で、現在避難が開始されている地域。それでこちらの方は、海側の方は、それよりもずっと線量が低いところがあります。それでこうした場合には、自治体が判断した方が、今は20キロ、30キロ圏は、病院は休診、学校は休校ということが、一応指示となっております。それをやっぱり学校を開いて、一番低い線量のところで子どもが授業できるようにするとか、そういう判断は、やっぱり自治体の判断でできるようにした方がいいと思います。ですから今の線引きの問題という話よりも、実際にいかに子どもの被曝を減らしたり、地域を復興していくかという問題がまず一個あります。
ただそこでもうひとつの問題は、地元で聞きますと、商工会や何かから、今は強制避難ですから補償が出ています。だけれども避難区域が解除されたら、補償がなくなってしまうということで、実際に私が南相馬に行っている間も、住民の中で非常に大きな意見の違いが生まれていて、見ていてとてもいたたまれない思いがいたしました。それで是非避難の問題と、それから補償の問題を分けて、それで先ほどおっしゃった避難の解除というのは、要するにどういう問題があるかというと、高い線量のところはこれは除染しないと非常に危険です。それで今そういう問題になっているのは主に年20ミリシーベルト以上の被曝を受けてしまう地域であると思いますから、そこに関しては引き続き強制的な避難が必要であると思っていますし、ここの地域をどう除染していくかということは、東電なり我々科学者なり日本政府がとてつもない十字架を背負っていると思います。そのことを住民の判断だけに押し付けるのは、とても難しい問題があると思っておりまして、20ミリシーベルト以上の地域に関しましては、やはり是非とも国でここの避難している人たちの生活の保障と、それから除染の努力をどのように詰めるかという見通しを、本当に必死に考えないといけないと思っています。
それで20キロから30キロという現状の同心円が、それを正確に示しているかと言うと、今はそうではなくてむしろ地域復興の妨げになっている面がありますから、地元自治体との相談の上で、そこの地域のさまざまな行政、生活上の問題に関しては、子どもやお母さんが一番安心できるようなものにするということを一刻も早くやっていただきたい。それで細野大臣はある面ではそういう意見を反映している面があると思います。もう一方では、それを補償問題とどういう風に結びつけるかという議論がないと、やはりこれはもう一方で非常に大変な問題が生まれてしまいますので、やはり今は強制避難でないと補償しないとか、住民が被害を立証できないと補償しないというような格好は、もうマズいんではないかと私は思っております。

 

補足


土壌汚染現在1138Bq/kgから5695Bq/kgで将来起こり得ること。「チェルノブイリ」より抜粋

2011-07-30 18:11:30 | 原発・放射能

http://www.asyura2.com/11/genpatu14/msg/568.html

チェルノブイリのZone of living with periodical monitoring (定期的なモニタリングを伴う生活地域)は、Cs-137が37000Bq/m2-185000Bq/m2です。
Bq/m2÷65=Bq/kgとすると、569Bq/kg-2846Bq/kgとなります。

現在の土壌Bq値が2年で半減するとしたら、現在値は1138Bq/kg-5695Bq/kgあたりでしょうか。65がもっと大きな値なら、現在値はより少なくなります。
関東にも存在する値です。行政が何の手も打たずに風評と唱えている場所もあります。

居住リスクを考える一つの手がかりとして、チェルノブイリの該当する汚染地帯で起きた健康被害を、ヤブロコフ博士編著「チェルノブイリ----」から抜粋邦訳します。
旧ソビエトの論文らしく具体的な数値が省かれていて、郷愁をそそられますが、参考にはなるかと。

糞英語が苦手というだけで、御用学者にはぐらかされ、偽りの安全を押し売りされ、被験体とされている、被曝地の同胞に友愛をこめて。

(以下抜粋訳 significantは有意と訳しました。英文はnoticeable,marked等と使い分けています。)

第2章 チェルノブイリ破局の公衆衛生public healthへの影響

5.1. 血液・リンパ系疾患

5.1.1. 血液と造血器官の疾患

5.1.1.1. Belarus
3. 血液学的異常の発生率は、1Ci/km2以上のレベルのCs-137によって汚染された地域の1,220,424人の新生児において、有意に高かった。(Busuet et al.,2002) p.58

5.1.2. 心臓血管系疾患

5.1.2.1. Belarus

 10. 帝王切開出産時の失血量は、Cs-137 1Ci-5Ci/km2レベルの汚染地帯に住むGomel Province出身女性の方が、汚染されていない地域に住む女性に比べて、有意に多かった。(Savchenko et al.,1996) p.62

11. Cs-137 1Ci-5Ci/km2レベル以上に汚染された地域に住む10歳から15歳の少女は、低汚染地域に住む少女に比べて、大脈管の血管運動神経反射に示される後肢への血液供給が有意に異常だった。(Khomich and Lysenko,2002;Savanevsky and Gamshey,2003) p.62

5.2. 発生学的変化

5.2.1.1.3. Russia

10. 染色体異常の発生頻度は、Cs-137レベル 3Ci/km2以上に汚染されたチェルノブイリ地帯の個体において、2倍から4倍だった。(Bochkov,1993) p.68

11. 重度に汚染されたBryansk ProvinceのNovozybkovとKlintsy地区,そして、Tula ProvinceのUzlovaya駐屯所Stationに住み続けた、子宮筋腫(myomas)に罹患した女性の、T-locus(TCR)変異を伴うリンパ球数と染色体異常数は、放射線汚染レベルと相関していた。
(tABLE5.10-- Novozybkovsky District 708Bq/m2, Klintsovsky District 322Bq/m2, Uzlpvaya Station 171Bq/m2 ) p.69

5.2.1.1.4. 他の国々

 1.YUGOSLAVIA. 破局数ヶ月後に妊娠した新生児において、染色体異常数は4.5%(1976-1985平均)から7.1%へと増加した。(Lukic et al.,1988) p.70

2.AUSTRIA. 1987年にその地で検査された17名の成人において、染色体異常数は4倍から6倍に増加していた。さらにその内の、破局前と1年後に検査された2名は11倍に増加していた。(Pohl-Ruling et al.,1991) p.70

3.GERMANY(南部地域). 1987年から1991年に検査された29名の子供と成人において、染色体異常数は2倍から6倍に増加していた。(Stephan and Oestreicher,1993) p.70

4.NORWAY(北部地域). 1991年に、遺伝子異常数の10倍の増加が、56名の成人において統制群と比較して見い出された。(Brogger et al.,1996;Schmitz-Feuerhake,2006参照) p.71

5.2.1.2. 遺伝子変異

5.2.1.2.1. トリソミー21 (ダウン症候群) 

 2.GERMANY. 西ベルリンで、1986年5月に妊娠した赤ん坊babyにおいて、ダウン症候群を伴った新生児数は2.5倍に増加した。(Wals and Dolk,1990; Pperling et al.,1911,1994;and others;Figure5.3) 南部ドイツではトリソミー21事例数の増加は、羊水穿刺診断により判定された。(Sperling et al.,1991;Smitz-Feurhake,2006) p.71

 3.SWEDEN. ダウン症候群を伴った新生児数は、スウェーデン東北部において30%増加した。東北部はチェルノブイリ放射性核種により最も汚染された地域だった。(Ericson and Kallen,1994) p.71

4.GREAT BRITAIN. チェルノブイリにより汚染された地帯の一つであるスコットランドLothianにおいて、ダウン症候群を伴う新生児数は倍加した。(Ramsey et al.,1991) p.71

5.3. 内分泌系疾患

5.3.1. 内分泌系疾患データの概観

5.3.1.1. Belarus

10. タイプⅠ糖尿病の発生は破局後ベラルーシ全土で増加した。(Mokhort,2003) そして、重度汚染された地域においてその程度はさらに凄まじかった。(Table5.21) p.79

11. 検査された1,026,046名の授乳していたnursing母親たちの内、Cs-137汚染1Ci/km2以上の地帯出身女性の方が、糖尿病発生率が有意に高かった。(Busuet et al.,2002) p.79

13. 1993年から2003年に汚染地帯で、50歳未満の男性と全年齢の女性に、非毒性な単結節と多結節の甲状腺腫と自己免疫甲状腺炎が原因の、病的状態が有意に増加した。(National Belarussian Report,2006) p.79

15. 1-5Ci/km2の放射能汚染地域(Gomel City)に住み続けた若い女性の、月経サイクルの第1と第2相の血清中において、取り込まれたCs-137レベルとプロラクチン濃度の間に相関があった。それとともに、第2月経サイクル相の取り込まれたCs-137とプロゲステロン濃度にも相関があった。(Yagovdik,1998) p.79

5.3.1.2. Ukraine

1. 内分泌系疾患(自己免疫甲状腺炎・甲状腺機能亢進・糖尿病)の顕著な増加が、全汚染地帯で1992年に始まった。(Tron'ko et al.,1995) p.80

4. 汚染地帯では少女の思春期の始まりが遅れ、女性の月経サイクルは乱れた。(Vovk and Mysurgyna,1994;Babich and Lypchansksys,1994) Sr-90とPuに汚染された地帯では、少年の思春期は2年遅れ、少女では1年送れた。しかし一方で、Cs-137に汚染された地帯では性的発達は加速された。(Paramonova and Nedvetskaya,1993) p.80

6. 1986年から1993年にかけて汚染地帯の16.000名以上の妊婦を評価したところ、破局2年後、有意に高レベルな甲状腺刺激ホルモンと甲状腺ホルモン(TSH and T-4)が明らかにされた。 1988年から1990年にかけて、主要な甲状腺ホルモンは標準値に近かった。しかし、1991年から1992年にかけてTSH,T-4,T-3のレベルは減少した。1993年になると妊婦および新生児の甲状腺機能亢進が初めて観察された。(Dashkevich et al.,1955;Dashkevich and Janyuta,1997) p.80

7. 汚染地帯に住む50歳以上の女性の約30%が潜伏性甲状腺機能不全だった。(Panenko et al.,2003) p.80

9. 糖尿病の有意な増加が汚染地帯で破局数年後に観察された。(Gridjyuk et al.,1998) p.80

5.3.1.3. Russia

1. ホルモン不均衡(エストラジオール・プロゲステロン・黄体刺激ホルモン・テストステロン)が、汚染地帯で破局5から6年後に広範に広がった。(Gorptchenko et al.,1995) p.80

 5. 汚染地帯の合計17.7%の妊婦が、閉経および生殖能力喪失と結びついた、プロラクチンレベルの有意な増加を示した。(Strukov,2003) p.81

5.3.2. 甲状腺機能障害

 すべての汚染地帯で非悪性甲状腺疾患の著しい増加があった。(Gofman,1994;Dedov and Dedov,1996) 関連した疾病は次を含む。傷woundsと潰瘍の治癒遅滞、毛髪の成長遅滞、虚弱、脱毛、呼吸循環器系感染へのかかりやすさ、夜盲、めまい頻発、耳鳴り、頭痛、疲労、精力減退、食欲欠乏(アノレクシア)、子供たちの成長遅滞、男性の性的不能、出血増加(月経過多を含む)、胃酸欠乏(アクロリドリア)、軽貧血。p.83
 
甲状腺機能亢進症候群の内、疾病として必ずしも記録されないが、汚染地帯で頻度が増して見られたものは次。顔面と瞼の膨張、寒さへの感受性の亢進、発汗減少、眠気、舌膨張、発話の速度低下、荒くしゃがれた声、筋肉痛、減衰したあるいは傷害された筋肉運動協調、間接の硬さ、乾燥して荒れ青ざめて冷たい皮膚、貧弱な記憶、遅い思考、呼吸困難(ディスプニーア)、聾(Gofman,1990;and others) p.83

甲状腺の病変は副甲状腺の病変と密接に結びついている。副甲状腺機能は、甲状腺手術を受けた個人の16%で破壊されていた。(Demedchik et al.,1996) 副甲状腺障害に帰される多数の症候群がチェルノブイリ地帯で観察された。それらの中には次のものが含まれていた。男性と女性の性腺機能不全、正常な身体・性的発達の障害、下垂体腫瘍、骨粗しょう症、脊椎圧迫骨折、胃十二指腸潰瘍、尿路結石、カルシウム胆のう炎。(Dedov and Dedov,1996;Ushakov et al.,1997) p.83

5.3.2.1.Belarus

6. 調査は、Cs-137 1Ci-15Ci/km2レベルの汚染地域出身母体の、4から5月齢胎児の43%に甲状腺病理を発見した。(Kapytonova et al.,1996) p.84

5.3.2.4. 他の国々
POLAND. チェルノブイリ・フォールアウトにより汚染された国土の南東部分に住む、検査された21,000人の個人の内、2人に1人の女性と10人に1人の子供が肥大した甲状腺を持っていた。いくつかの居住地では、甲状腺病理は住民の70%に見られた。(aSSOCIATED pRESS,2000) P.86

5.3.3. 結論

現在までの1つの重要な発見は、甲状腺癌各1症例あたり、約1,000症例の他種類甲状腺病理が存在すると言うことだ。ベラルーシだけでも、最大150万人が甲状腺疾病の危機に瀕していると、専門家は推定している。(Gofman,1994;Lypyk,2004) p.87

5.4. 免疫システム疾患

5.4.1. Belarus

11. Cs-137 1Ci-5Ci/km2レベルに汚染された地域出身の、検査された1,313名の子供たちの中のある者たちは、免疫システムに問題を起こしていた。その問題は、低下した好中性食細胞活動、減少したIgAとIgM、増加した赤血球凝集、を含んでいた。(Bandazhevsky et al.,1995) p.88

15. 母乳中の免疫グロブリン IgA, IgM, IgG, A(sA)のレベルは、汚染地域において有意に低かった。急性呼吸器ウイルス感染(ARV)、急性気管支炎、急性腸感染、貧血症は、汚染地域出身の母乳養育の乳児において、数倍多かった。(Zubovich et al.,1998) p.88

5.4.2. Ukraine 

8. 内部そして外部放射線放射の神経ホルモン反応への影響は、明らかに異なっている。内部放射による自己免疫反応の漸進的な進展がある一方、外部放射による急激な展開がある。(Lysany and Lyubich,2001) p.90

5.6. 泌尿生殖器系疾患と生殖機能異常

5.6.1. Belarus

10. 1Ci-5Ci/km2に汚染された地域(Gomel City)の未出産女性の月経機能異常は、卵巣嚢胞変性と子宮内膜増殖の増加と結びついていた。卵巣の大きさは血清中テストステロン濃度と相関していた。(Yagovdik,1998) p.97

5.6.4. 他の国々
 3.CZECH REPUBLIC. チェルノブイリ・フォールアウトに最も罹災したチェコ共和国ボヘミアとモラヴィアにおいて、月ごとに生まれる男子数は600ヶ月の観察中1度だけ変化した。(1950-1999) 1986年11月、長期間の人口統計学的傾向を基に期待されるより、457人少ない男子が生まれた。この変化は、破局の時に子宮内7-9週間の赤ん坊に生じた。P.102

5.これ以外の諸国. 誕生時の男女性比率への、長期間にわたる慢性的な破局の影響が、デンマーク・フィンランド・ドイツ・ハンガリー・ノルウェー・ポーランド・スイスで、1982年と1992の間に生じた。男子の比率は増し、1987年に性差比は1.0047(95%CI:1.0013-1.0081,P<0.05)であった。ドイツにおける1986年と1991年の男子の比率と、地域レベルの放射能被曝との正の相関は、mSv/yearあたり1.0145という性差比に反映されている。(95%CI:1.0021-1.0271,P<0.05) (Frentzel-Beyme and Scherb,2007 p.102

5.7. 骨と筋肉の疾患

5.7.2. Ukraine

2. 胎盤に0.9-3.25Bq/kgレベルで取り込まれたCs-137は、管状骨構造の弱さと脊柱軟骨の破壊に導く。(Arabskaya et al.,2006) p.102

5.8. 神経系および感覚器官の疾病とそれらのメンタル・ヘルスへの影響

 30数年前、神経系はイオン化放射線に対して最も耐性があるシステムだとみなされていた。しかし、これは明らかに大線量に関してだけ当てはまる。(Gus'kova and Bsisogolov,1971) そこで、チェルノブイリ・フォーラム(2005)の報告は、あらゆる神経学的病気・亢進したレベルの鬱状態・心理的問題を、心的外傷後ストレスに帰着させた。(Havenaar,1966; Havenaar et al.,1997a,b)
チェルノブイリの破局以来、低線量そして低線量率の放射線が、神経系の精密な構造・高次神経系活動・視角眼球構造、さらにすべての汚染地帯に広がった神経心理学的異常に対して、甚大な影響を有することは明白である。脳の放射線感受性を支持する、ますます増加する証拠がある。

チェルノブイリの破局後22年を経て、低レベル・イオン化放射線が、中枢神経系と自律神経系の双方に変化をもたらすことは明らかだ。そしてそれは放射線が引き起こす脳病理
に凝縮する。(概観はLoganovsky,1999参照)中枢神経系(CNS)のある部分は、特に放射線障害を受けやすい。

5.8.1. 神経系疾患

5.8.1.1. Belarus

2. 神経系と感覚器官の疾病に由来する病的状態が、すべての汚染地帯で顕著に増加した。(Lomat et al.,1996) p.105

6. 破局後10年、神経系異常は汚染地から退避した10代の間で、病的状態の2番目の原因だった。検査された2,335名の10代において1,000人あたり331人の事例があった。(Syvolobova et al.,1997)p.105

7. 成人の神経学的および精神医学的異常は、汚染地帯で有意に多かった。(31.2 vs.18.0%) 短期記憶障害と注意失錯が16歳から17歳の高校生に見られた。これらの条件の危篤性seriousnessは汚染レベルと直接的に相関していた。(Ushakov et al.1997)p.105

5.8.1.2. Ukraine

11. 破局後最初の6年間、特に1990年以降、汚染地帯で成人の神経系の病的状態が著しく増加するのが観察された。(Table5.24)p.107

5.8.1.4. 他の国々

3.SWEDEN. 1983年から1988年に生まれた562,637名のスウェーデン人に関するデータ・セットの包括的な分析が明らかにした事によれば、破局の最中に子宮内にいた群は、破局期間の直前直後に生まれた群よりも、学業成績が劣っていた。この障害は受胎後8から25週に被曝した群で最大だった。さらに、よりたくさんのフォールアウトを受けた地域で生まれた生徒に、より多くの損傷が見られた。8つの最も影響を受けた市出身の生徒は、高校入学資格を得ることが有意に(3.6percentage points)少なかった。(Almond et al.,2007) p.112

5.8.2. 感覚器官の疾病

5.8.2.4. 他の諸国

 2.NORWAY. 新生児の白内障が破局1年後に2倍の頻度で生じた。(Irgens et al.,1991) p.115

5.12. 先天性奇形

5.12.1. Belarus

5. いわゆる「きれいな」地域(1Ci/km2以下)と呼ばれる場所の約24%の子供たちが、先天的奇形を伴って生まれる。Cs-137汚染が1Ci-5Ci/km2レベルの汚染地区では値は30%、15Ci/km2以上の汚染レベルを伴う地区では先天的奇形の割合は83%に達した。(Table5.67) p.125
(訳注 1Ci-5Ci/km2=3,7000Bb/m2-185,000Bq/m2, ÷65で、569Bq/kg-2,846Bq/kg)
(訳注 15Ci/km2=555,000Bq/m2, ÷65で、 8538Bq/kg)

5.12.4. 他の国々
 4.CZECH REPUBLIC. チェルノブイリ前3ヶ月、記録された先天奇形の比率は約16.3(1000人誕生につき)、そしてチェルノブイリ後3ヶ月は18.3だった。1986年から1987年にかけて先天奇形率は有意に増加した。約26%の増加、1000人あたり15から19へ。(UNICEF,2005:from table1.2, calculation by A.Y.) p.130

6.FINLAND. 1987年2月と1987年12月の間、先天的奇形の事例数は、適度にmoderately汚染された地域と高度に汚染された地域において、それぞれ、10%と6%期待値より高かった。より発生数が多い下位グループは、中枢神経系異常と四肢減少limb-reduction異常を含んでいた。(Harjuletho et al.,1989,1991)  p.130

8.GERMANY. The Jena Regional Malformation Registryは、1986年と1987年に、1985年と比べて先天奇形の増加を記録した。個別の奇形は続く数年間で元に戻った。(Lotz et al.,1966, by Hoffmann,2001)奇形増加は、中枢神経系奇形と腹壁異常で最もはなはだしかった。みつくち/口蓋破裂に関する、GDR Malformation Registryの全国的な分析は、1980年と1986年の全国平均と比較して、1987年に9.4%増加したことを明らかにした。(Zieglowski and Hemprich,1999) この増加は、チェルノブイリ・フォールアウトにより最も影響されたドイツの北部3province(州・県)で、最も著しかった。(Hoffmann,2001) p.130-131

11.NORWAY. 1983年5月から1989年4月に妊娠した全新生児のデータは、チェルノブイリからの計算された総放射線量と脳水症のような先天奇形との間に、正の相関を見い出した。ダウン症候群とは負の相関があった。(Terje Lie et al.,1992;Castronovo,1999)p.131

6.2. 甲状腺癌

6.2.1. どのようにして人々は甲状腺癌になるか

6.2.1.4. 他の諸国

 I-131だけでなく、他の放射性核種も、甲状腺癌を引き起こし得ることに注意することは重要だ。

 1.AUSTRIA. 甲状腺癌数の増加は1990年に始まり、汚染された地帯では1995年に特に多かった。(Weinish,2007) p.170

2.CZECH REPUBLIC. 1976年から1990年にかけて甲状腺癌患者数は毎年2%上昇した。1990年以降この癌の発生率は男女込みで年4.6パーセント有意に増加した。(95%CI:1.2-4.1,P=0.0003)女性の値は男性に比べて著しく高かった。チェルノブイリ事故以来、チェコ共和国だけでも、メルトダウン以前に期待されていたより426人余分に発生した。(95%CI:187-688)(Murbeth et al.,2004;Frentzel-Beyme and Scherb,2007)破局後、甲状腺癌発生率は、年齢と性別に依存して、最大5%の追加的各年増加を示した。(Frentzel-Beyme and Scherb,2007) P.172

6.3. 血液白血病癌

6.3.4. 他の国々

 1.GERMANY. 西ドイツで1986年7月1日と1987年12月31日の間に生まれた幼児において、白血病の発生率は1.5倍増加した。  P.180

2.GREAT BRITAIN. 1987年にスコットランドで4歳以下の子供たちの白血病は37%増加した。(Gibson et al.,1988; Busby and Scot Cato,2000; Busby,2006)p.180

7.1. 出生前死亡率の増加
7.2. 出産直前、乳幼児、学童期の死亡率
7.4. 全般的死亡率
 (訳者--これらは北半球のほとんどの国で増加し、高汚染地帯で著しいのですが、この投稿の趣旨に沿った物を1つだけ記載します。)

7.4.3. 全般的死亡率 ロシア

 Lipetsk Cityの全般的死亡率は、そこではCs-137地表汚染は5Ci/km2未満だったが、1986年から1995年にかけて、67%増加した。(1,000人につき7.5人から12.6人へ、Krapyvin,1977) p.207


(以上 抜粋和訳)