Smallville 6-7 "Rage"

【アメリカ合衆国での初回放送日 = 2006年11月9日】※「えっ、ロイスがそうなっちゃって良いのか？」という始まり方＋「えっ、ラナがそうなっちゃって良いのか？」という終わり方。

夜のクロックタワーの最上階。ロイス・レインはオリヴァー・クィーンと熱烈なキスを交わし、「イイ物があるの。ちょっと待ってて」と言って別室に行く。オリヴァーが窓から街を見下ろすと、カップルが2人の強盗に襲われていた。オリヴァーはグリーンアローのコスチュームに着替え、カップルを救うが、強盗に胸を撃たれて倒れる。

ロイスがセクシーな服に着替えて戻って来た時、オリヴァーは姿を消していた。

翌日のケント家。マーサは感謝祭を祝おうと思っているのだが、クラークはその気になれないでいる。自分の超能力に感謝するといったって、「もし、自分が普通の人間だったら、父さんも死なずにすんだかもしれない」というわけだ。

そこにロイスが現れ、「オリヴァーがまた、いなくなったのよ」と不平を言う。これが初めての事ではないらしい。なお、ロイスが仕入れた情報によれば、「昨夜、グリーンアローが撃たれた」という。ロイスはオリヴァーがグリーンアローだという事は知らず、「グリーンアローは悪人」だと決め付けている。

ルーサー邸。ルーサーコープは（税金対策および「社会貢献をしている」というポーズを取るために？）さまざまなチャリティ活動のスポンサーにもなっているのだが、ラナはその中から犯罪者更生プログラムに興味を示す。レックスはラナの安全を考え、「他のやつを選んでくれたまえ」と主張する。ラナは「やりたい事をやらせてもらえないなんて」と不満だ。

クロックタワーの最上階。クラークがオリヴァーを訪れる。オリヴァーは上半身裸で運動している。「君と違って生身の俺は常に身体を鍛えておかなければならないんだ」という。彼はどこにも怪我をしておらず、昨夜の銃撃事件についても否定する。彼は妙にイラついており、何かというとクラークに突っかかって来る。クラークはグリーンアローのコスチュームが出しっ放しなのに気付き、「ロイスに見られたりしたら…」と忠告するが、オリヴァーはますます怒り出し、手にしていたグラスを砕いてしまう。

部屋を追い出されたクラークはエレベータで降りながら、透視力でオリヴァーの様子を窺う。すると、オリヴァーは腕に何かを注射していた。

オリヴァーはグラスを砕いたために手から出血していたが、その傷は注射のおかげで跡形も無く消えてしまう。おそらく、胸の傷も同じように治したのだろう。

タロンの2階。クラークがロイスの部屋に行くと、オリヴァーから沢山の花束が届けられていた。だが、ロイスはそれぐらいでオリヴァーを許すつもりはないようだ。クラークがロイスに「オリヴァーは麻薬を使ってるようだから、近寄らない方が良い」と忠告する。しかし、ロイスは「それで、しょっちゅういなくなるワケね」と勝手に納得し、「彼が助けを必要としてる時に放ってはおけないわ」と、あらためて会いに行く事にする。（クラーク、逆効果だったね。）

クィーン工業（？）のラボ。パメラ・ブラック博士はオリヴァーの命により、RL-65という薬を開発していた。それは驚異的な快復力を可能にする薬で、オリヴァーが自ら実験台となっていたのだ。しかし、RL-65には被験者の判断力を損なったり、暴力的にしたりする事が動物実験でわかったため、博士は「もう使用しない方が良いです」と警告するが、オリヴァーは聞く耳を持たず、さらに数回分の薬をまとめて持って行ってしまう。

ケント家。ライオネル・ルーサーはマーサを訪れ、「せっかくだが、感謝祭の晩餐には来られない」と言う。父親が亡くなったばかりのクラークをさらに悩ませるような事はしたくないのだ。それでも、マーサが「来てほしい」と頼むと、ライオネルは感動した様子でマーサを見つめ、2人はキスしそうになる。だが、ライオネルは我に返り、「悪かった。そういうつもりじゃ…」と言って出て行く。（このあたりの演技は凄い。）

クラークはクロックタワーのオリヴァーの部屋から薬を盗み出し、デイリープラネット社のクロエ・サリヴァンに分析を依頼する。（クロエ自身がやるわけじゃないけど、彼女にはそういうコネがある。）

なお、クロエによると、「グリーンアローが撃たれた」という件の裏付けは取れないらしい。「グリーンアローが撃たれて血の海に横たわっていた」という目撃者はいるのだが、本人はすぐに消えてしまい、現場には血痕が残っていただけだという。（DNA採取は行われたのかなあ？）

クロエは急にクラークを追い払おうとする。ラナがやって来るのに気付いたからだ。一緒に昼食を摂る約束をしていたのだ。しかし、クロエの努力の甲斐もなく、クラークとラナは鉢合わせしてしまい、なんとなく気まずい雰囲気になる。

クラークが去った後、ラナは例の犯罪者更生プログラムについて調べてくれるよう、クロエに頼む。突然、ラナは頭がフラフラし、その場に崩れ落ちる。一瞬、気を失ったようだ。

夜のクロックタワー。オリヴァーことグリーンアローは先日の強盗事件のビデオ（コスチュームにカメラが付いてるらしい）を再生し、自分を撃った強盗の顔を目に焼き付ける。そこにやって来たロイスが「グリーンアローがオリヴァーの部屋に忍び込んだ」と勘違いし、後ろから襲い掛かる。グリーンアローは攻撃を避け、反射的にロイスを突き飛ばす。ロイスがガラスのテーブルの上に倒れ込み、テーブルが砕け散る。（先日のレックスも同じようにやられてたっけ。）

グリーンアローが逃げる一方で、ロイスは911番に電話して助けを求める。

ラナは医者に行く。彼女はここ1ヶ月の間に3～4回も気を失っており、刺すような頭痛にも悩まされているのである。

ライオネルの執務室。マーサはあらためて、ライオネルに「感謝祭の晩餐に来てほしい」と言う。2人の間に「何か」が芽生えてるのは確かだが、マーサには今のところ、それを探求するつもりはない。ただ、親しい友人として列席してほしいのである。ライオネルは快諾する。

メトロポリス病院。ロイスは見舞いに来てくれたクラークにグリーンアローとの遭遇について話す。ただ、オリヴァーはまだ見舞いに来てくれておらず、電話でも捕まらないのだという。

メトロポリスの街中。グリーンアローは例の強盗を見つける。強盗はビルから飛び降り、即死したかに見えたが、すぐに起き上がって逃げようとする。グリーンアローは強盗に追い着き、締め上げる。その強盗は犯罪者更生施設で女性の科学者から注射してもらったのだと説明する。

ラボ。レックスがブラック博士を訪れると、博士はRL-65を処分しようとしているところだった。人助けのために始めたはずの研究だったが、逆に人が傷付く状況を招いてしまったからだ。レックスも（オリヴァーに内緒で）この研究には多額の投資をしており、今さら中断するわけにはいかない。だが、ブラック博士は「お金なんて、もうどうでも良い」と強行的な態度を取る。

デイリープラネット社。クロエは薬の分析結果をクラークに伝える。それは即効性の回復薬だが、脳に悪影響を与えるらしい。また、現在この研究を行っているのはクィーン工業のブラック博士のみだという。

ラボ。クラークとラナが着くと、ラボは破壊され、ブラック博士は死んでいた。壁には緑色の矢が1本刺さっている。グリーンアローが博士を殺し、薬を奪ったのだろうか？現場にはレックスがスポンサーを務める犯罪者更生施設との繋がりを示すファイルも残されている。グリーンアローの次の標的はレックスかもしれない。

クラークはルーサー邸を訪れるが、レックスは留守だった。ラナの様子がおかしいのだが、「あなたには関係ない事よ。出てって」と言うのみだ。

その頃、グリーンアローはレックスと対峙していた。グリーンアローが矢を構え、レックスが拳銃を構えて睨み合う。そして、ついに撃ち合う。グリーンアローは怪我で済んだが、レックスは即死したようだ。

グリーンアローがRL-65を自分に注射するのと前後してクラークが現場に到着する。クラークは「レックスは死ぬべきだ」と主張するオリヴァーを押しのけ、RL-65をレックスに注射する。しばらくして、レックスは意識を取り戻すが、その時にはグリーンアローもクラークもいなくなっていた。（「クラークがレックスを蘇生させたのだが、レックスはそれを知らない」というところがミソ。）

クロックタワー。クラークがオリヴァーを訪れる。正気を取り戻したオリヴァーは「君のように不死身になりたかったんだ」と語る。クラークはオリヴァーが貧しい人たちを助ける等、善い行いをしている事実を認め、感謝祭の晩餐に招待する。オリヴァーはロイスにどんな顔をして会ったら良いのかわからず、遠慮する。だが、クラークは「君たち2人が結ばれる運命にあるのなら、僕にその邪魔をする権利はないよ」と微笑む。（ロイスの本当の運命の人はクラーク自身なんだけどねー。）

ラナはクロエを訪れ、「あたし、妊娠してるの」と打ち明ける。（ぎょえー！？タイミング的にレックスの子だろうけど、もしかしたら、クラークの子だったりして？）

夜。ケント家。ロイスが手作りのパイを持って来る。クラークの誕生日のために作ってくれたケーキはグチャグチャだったが、今回のパイは焦げている。でも、ロイスいわく、「大事なのは中身」なのだそうな。

クロエが到着し、「ブラック博士を殺したのは更生施設にいた者の仕業だとわかった」のだと報告する。（オリヴァーは「レックスがブラック博士を殺した」と思い込んでいた。）クロエはラナの妊娠については何も言わない。

オリヴァーが到着し、ロイスに謝る。やがて、ライオネルも現れる。

そして、感謝祭の晩餐が始まる。クラークは七面鳥（にしては小さいような？）をテーブルに置き、「我が家の伝統で、各自が感謝するものを言う事になってます。僕は父と母に感謝します」と言う。（祖父からジョナサンに受け継がれて来たという感謝祭用のナイフをクラークが使う場面を見たかったのだけど、それはなし。あと、他の人たちが何に感謝するのかも聞いてみたかった。）

その時、実家に帰っているというジミーからクロエに「一緒にいれなくて淋しい」というテキストメッセージが入り、クロエは微笑む。（ロイス＆オリヴァー、マーサ＆ライオネルという図式を考えると、クラークだけが1人きりになっちゃうなあ。）

ルーサー邸。レックスとラナは長テーブルの端と端に座って向き合い、感謝祭の晩餐を始めようとしていた。2人は赤ワインが注がれたグラスを掲げ、乾杯する。ラナはグラスを口に付けずに置く（アルコールは胎児に悪いとされているため）が、レックスはそれには気付かない様子だ。ラナは妊娠の事をまだ知らせないつもりらしい。


★名言・迷言集

【その1】
Lois Lane: Oliver... I'm pretty open-minded, but kinky hide-and-seek really isn't my game.

【その2】
Lois Lane: We had no future. He's a world-renowned billionaire and I'm a nail-biting, Talon-doling tabloid reporter.

【その3】
Lois Lane: What were you thinking?
Clark Kent: I was looking out for you.
Lois Lane: I have 20/20 vision, Smallville. I look out for myself.

【その4】
Lana Lang: Do you ever wish that you could go back in time and... everything would be different?
Clark Kent: All the time.

【その5】
Lex Luthor: What do you think is faster, an arrow or a bullet?
The Green Arrow: There's only one way to find out.

【その6】
Oliver Queen: Who am I dealing with, Jekyll or Hyde?
Clark Kent: Just plain old Oliver today, Clark.
(『ジキル博士とハイド氏』の事)

【その7】
Clark Kent: Oliver, you do a lot of good in this world. You don't need to be indestructible to be a hero.