楽園づくり ~わが家のチェンマイ移住日記~

日本とタイで別々に生活してきた私たち家族は、チェンマイに家を建てて一緒に暮らし始めました。日常の出来事を綴っていきます。

日本政府も座視できず、バンコクの洪水

2011-10-21 20:05:22 | タイの暮らし

昨日は現地の日本商工会議所がタイ政府に対して特例措置の要望を出しましたが、それに続いて今日は、枝野経済産業大臣が、洪水被害を受けた工業団地の日系企業に対して、日本政府として支援を行うことを明言しました。同時に、今回のタイの洪水が世界経済に与える悪影響への懸念を表明しました。これは、「野田総理大臣がタイへの支援策をまとめるよう指示したため」と報道されています。

「タイへの支援策」を、官僚は「タイで被災した日本企業への支援策」と読み替えたようです。あ~あ、せっかくの指示が、やっぱりこのように矮小化されるんですね。ため息。日本政府が事の重大さを認識するのは、それはそれで大変結構なことです。でも、こちらは日本や世界のことよりも、家族が洪水の被害に遭わないかどうか、それこそが大問題なのです。

 

グーグルの浸水マップによると、バンコクのわが家から1キロくらいの所でも、浸水している場所が出始めています。BTSオンヌット駅の近くにも運河があります。そこも溢れはじめているのが分かります。

(グーグルのタイ洪水マップ)

http://www.google.org/crisisresponse/thailand-flood-2011.html#map

あとは、政府なのかバンコク都なのか、責任の所在すらはっきりしませんが、たくさんある水門の開閉をうまくやれるかどうかに、バンコクの浸水被害の大きさは左右されます。水を流すか、ちょっと堰き止めるか、そのさじ加減が重要なんだそうです。というより、そもそも水門を制御できているのかどうか・・・・?堤防の決壊があちこちで発生すると、市内の浸水は短時間で進行してしまいます。

タイのテレビは、どの局もほとんど同じような大きな地図を使って、水門と水路を指しながら、バンコクの北から殺到している大量の水の流し方を解説しています。タイPBSを今日も見ていますが、アクセスが増えているせいなのか、昨日より今日は、接続が中断することが多くなったように感じます。ニュースを伝えるアナウンサーの声も、一昨日より昨日、昨日より今日の方が、声に力が入っているように思うのは私だけでしょうか。北朝鮮の放送のような、アナウンサーの喉の力みは取ってもらいたいなと、思います(笑)。

(バンコクのドンムアンにある公共放送・Thai PBSのインターネット配信)

http://live.thaipbs.or.th/

 

さて、バンコクの地元紙によりますと、インラック首相に対する「非常事態宣言」発令への圧力が強まっているのだそうです。日本の新聞にも「非常事態宣言を検討中」という見出しの記事がありました。

これを書いている今、発令されているかもしれませんが、地元紙によると、ほんとうは軍は、これを発令してほしくないのだそうです。つまり、インラック政権がこれを発令すると、タイ国内の秩序を維持する権限は一気に軍に移譲されてしまいます。それは軍にとって願ったり叶ったりか?どうもそれが違うというのです。

「非常事態宣言」が政府によって発令されると、洪水対策の失敗まで、軍のせいにされてしまうかもしれない、と言うのです。だから、政権の責任を軽くするために、早く発令してしまえという圧力がある。一方の軍としては、馬鹿ではないから、権限はほしいが責任は取りたくない、というわけです。政権側と軍が、微妙な駆け引きをやってるという構図なんだそうです。

こんな非常事態に及んでも、やっぱりタイは政治的な駆け引きに明け暮れているのでしょうか。多分今も、水門の開閉時間をめぐっても、政治的な駆け引きが続いているのかもしれません。日本以上にタイは、文字通りの意味で、政治的な国なのでしょう。理屈でなく力なのでしょう。もしそうだったら、政府でも軍でも、どちらでもいいから、ちゃんとリーダーシップを発揮しろ、タイ国民もそういう気持ちになるのではないでしょうか。

 

 

(21日のバンコクポスト紙より)

21日 金曜の午後、インラック首相は、今回の洪水に対して「自然災害法」の適用を宣言しました。これは、あらゆる対策の最高権限を首相に一元化するものです。これをタテにリーダーシップを発揮できるのか・・・・・。誰の入れ知恵かはまだ報道されてないようですが、いよいよインラック女史は、自分自身を瀬戸際へと追い込む道を選択したようです。(そういう見方もできます)そして、わが家族を含むバンコク市民も、いよいよ週末が正念場となるのでしょうか?

 

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4 コメント

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洪水情報です。 (teru)
2011-10-22 02:20:54
23時(タイ時間)時点ではオンヌット通り(ビッグCからシーナカリン通りとの交差点)は通常と変わりはありません。現在はドムアン空港とチャオプラヤー川に挟まれた地域(バンタラット、ラクシー:イミグレのあるチェーンワッタナー通り)まで浸水して来ているようです。
ドムアン空港の東隣のサーイマイからバンパコン川へ繋がっているクロンホクワー運河があります。
この運河と通してバンパコン川へ水を流す作戦です。
この運河の途中にあるラムルッカからミンブリーへ繋がる運河の堰が壊れると、ミンブリーを経由してバーンカピ(センセーブ運河)やスワンナプーン空港→オンヌット通りと並行する運河(プラカノーン運河へと繋がっています)へと大量の水が流れ込んできます。
さくらさんはご存じだと思いますが、オンヌット通りにあるルンピニーコンドの北側百数十メートル先でセンセーブ運河から枝分かれした運河とプラカノーン運河が合流します。ちょっと心配です。
テレビでの水流の勢いを見ていると、土嚢等の堰では防ぎきれないと思います。
奥さんや子供さん達が心配ですね。お住まいの家は2階がありますか。
冠水した時に2階がないと大変です。私はソイ30近くに住んでいますので、何かあった時にはコメントに書いて下さい。
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情報ありがとうがざいます (うさぎ)
2011-10-22 10:14:17
teruさんもオンヌットにお住まいだと書いておられたのを思い出しました。
昨年のロイクラトンの夜、コンドー・ルンピニからほど近い運河に、近所の人たち総出で行ったことがあります。あの辺は既に溢れているか、早晩溢れると想像していました。
私の家は、ソイ17を北へ向かい、ムーバーン・パンヤーに隣接する一角です。1階建なので、50センチ来ると、家の中まで入ってくると思います。昨日午後の時点では、近所の細い水路はまったく水が流れていないと言っていましたが、油断できないと思っています。
teruさんもご無事をお祈りします。
返信する
ご心配でしょうね。 (アオチンチン)
2011-10-22 11:44:19
どうもです。
現状、私が住んでいるバンコク中心部は
なんら影響が出ていないですね。
あえていえば、車が少ない。
そして、コンドーにはわけのわからない車が
どっさり駐車されています。
これは、タイ人は中心部にコンドーをもっていて、賃貸、もしくはセカンドハウスとして使っている人間も多く、自分は郊外に家(一戸建て)を持っているんです。
その郊外が現状洪水の危機ですので、車を守るためにコンドーに非難ということです。
いつもは割りとガラガラの駐車場なんですが。

ご家族、大丈夫ですか?
うちもコンドーがあと少しで出来上がるのに
足踏み状態です。しかも月曜はタイは祝日。
まぁスクンビット39なので、危険地域なんで
今は行きたくはないんですが(笑)。
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こんにちは (うさぎ)
2011-10-22 12:42:08
木曜日までは「まあ大丈夫だろう」と思ったのですが、昨夜から心配です。床の高さが地面から50センチあるか、ないかのボロ家ですから。
Google earthで周辺の水路の位置や、標高を再度チェックしましたが、どこから溢れ出すか予測できませんから、日本に居て焦っても仕方ないことに気づきました。
スクンビットのコンドー、今月中の完成はむずかしくなりましたか?
コンドーは、もし道路が冠水しても車が通れるくらいならそれほどの支障はないでしょう。
ただ、市内から食品や日常生活に必要なモノがだんだん足りなくなるのが心配ですね。
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