Cafe シネマ&シガレッツ

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★薄桜記

2006-09-26 | 映画50年代
「薄桜記」(1959/日)は、覚悟してかからねばなりません。
どうしてかというと、市川雷蔵扮する丹下典膳の話になるまでが妙竹林な映画で、ビデオを借りて観た時(数年前?)失敗しちゃったかな?と思ったのでした。
が。。。が、が、がっ!?
典膳は、自分のうちなる愛と正義を通すがゆえに(文字にすると何て偽善的?でも観ると違うのよ)どんどん土壷にはまって行き、
クライマックスの多人数との決闘のときは、月代もない浪人風の髪型、片手もなし、片足も怪我を負って、カタワ同然の姿で死んでゆくのでありました。
その雪の降る中での大殺陣シーンは、う、つ、く、し、い。。。美しすぎる。。。
何とも言えん哀れさ、心根の美しさ、切なさ、そしてビジュアル的な雷蔵さんの姿が、いっぺんに花開いたような。何だろう?何かに似ている。そうだっ!日本人の中学生以上なら誰でも感じる桜への感情みたいな、あの切ない揺り動かされるような感情の怒濤(この言語であってるかな?)
ああ、改めて題名の「薄桜記」の意味が分かった気がする。うひゃっ♪
と、素晴らしい映画でした。

何で今こんな事書いてるかというと、下北沢のトリウッドっていうミニシアターで、見つけたのです。「薄桜記」を渋谷のル。シネマで10月23日にやるっていうチラシを。
イベント名は「ニッポン。シネマ。クラシック」
その他にも、片岡千恵蔵のサムライミュージカル「鴛鴦歌合戦」などもやるらしいです。
「鴛鴦歌合戦」は、見てみたいなあ。まだ見た事ないから。楽しそうだし、知恵蔵さんは大好きだし。ああ、バイトとの兼ね合いうまくいけばいいなあ。