アルバイト先でコンピュータの仕事をする。
自宅に戻って、今度は別の頼まれた仕事をする。
イラスト関係の作業だ。
「図工・美術」は苦手、とずっと言っていたけれど、
必要に迫られて毎日やるうちに、
あれ、けっこう自分も出来るんだなぁ、と感じる。
子どもの頃、絵を描くのが苦手で、
空はいつも水色に塗りつぶしていた。
先生に『jiveくんには、空が水色に見えるんですか?』と
訊かれた。
めんどくさいから塗りつぶしただけです、とも言えず、
結局、そのまま提出した記憶がある。
たしかに、空は、水色一色ではなくて、
よく見ると、いろいろな色が混じっている。
でも、当時の僕は、空の色をていねいに見ることが
できなかった。
今は、よく、空の色を観察する。
空だけではなくて、通信販売のカタログや、チラシ、
ポスターなどのデザイン、配色を熱心に見るようになった。
気づいたら、自分で作った印刷物を見て、
「あー、俺も、ある程度は色とか決められるようになったなぁ」と
感じられるようになった。
なんとか、ひとつ、仕事を終え、
次の書類を見たら、「編曲・ギター」と書いてあった。
僕は編曲なんてできない。
まず、僕は楽譜が読めない。
でも、やろうと思えばできるはずだ。
いつもギターのコードで考えているので、
和音の構成を書き出して、
演奏者が弾きやすいように、コンピュータの画面に打ち込んでいく。
さすがに経験が足りなくて、苦労する。
でも、やっていれば、そのうち、それなりに
できるようになるのかなぁ。
まぁ、「音楽」っていうくらいだから、
楽しくやれればいいよね、と自分にこっそり(?)逃げ道を用意しながら、
慣れないキーボードの鍵盤と、にらめっこをしている。
ちゃこさん(妻)が、
「jiveくんは、最近、とても疲れているように見えるけど、
いきいきしているよね」と夕食のときに言っていた。
疲れないけれど、つまらない、より、
疲れるけど、やりがいがある、のほうがずっと好きだ。