続くNBA事件の余波 中国共産党に「ノー」を!
2019年10月27日 NTD
続くNBA事件の余波 中国共産党に「ノー」を!【禁聞】NBA事件後效應 拒絕中共成為潮流
NBAヒューストン・ロケッツのゼネラル・マネージャー、ダリル・モリー氏が香港のデモを支持するツイートを行ったことで、世界中に議論の嵐が吹き荒れています。中国当局はNBAに対して行ったモリー氏の解雇要求はNBA総裁から拒否されました。また成人向けの米アニメーション「サウスパーク」は番組内容について中国に「謝罪」を行ったあとも、中国政府を風刺するコンテンツを立て続けに配信しています。
NBAヒューストン・ロケッツのゼネラル・マネージャー、ダリル・モリー氏による、香港デモを支持するツイートがもたらした衝撃はまだ収まっていません。
ロサンゼルス・レイカーズに同行して中国でインタビューを行ったロサンゼルス・タイムズのタニア・ガングリー記者は10月15日、レイカーズのメンバーは中国で快適な時間を過ごしてはいなかったと報じています。
同紙は、上海での試合の前日にチャリティー活動が中止になったことを知り、選手らは彼らのスマートフォンでツイッターやグーグルが見られなくなるのではないか、検閲の行われる不寛容な国に来て、私的な会話が盗聴されるのではないかと憂慮していたことを挙げ、さらに町中に監視カメラが設置されていることも、メンバーをさらにきゅうくつにさせたと報じています。
ある選手は、すぐに米国に帰ってもいいかとたずね、別の選手は、もし間違ったことを口にしたら、中国政府は自分たちを時間通りに飛行機に乗せないのではないかと心配し、また別の選手は、中国にいて安全なのか?と憂慮していました。このときNBAコミッショナーのアダム・シルバー氏は、他の複数の責任者と共に選手に対し、安全で何も問題はないと保証する一方で、すべての選手に集団行動を求め、単独行動は慎むように要求したとしています。
中国での2つの試合は予定通り行われましたが、中共当局の姿勢に異議を唱える声はますます高まっています。10月17日、アダム・シルバー氏は取材に対し、中国政府からダリル・モリー氏の解雇を要求されたことを明かしました。
NBAコミッショナー、アダム・シルバー氏
「我々はモリーの解雇を要求された。中国政府から、(共産)党からの要求だ。我々と政府、そして企業が対応し、それは絶対に起こらない、我々が彼を処罰することさえ不可能だと答えた」「我々は米国企業であり、どこにいたとしても我々の一つの価値観は言論の自由だ。我々はみなさんに、我々が言論の自由を支持していることを分かっていただきたい。中国人民、中国人ファンにわかって欲しいのは、言論の自由のプラットフォームを構築することは、独断専行とは異なるものだということだ」
アダム・シルバー氏は、NBAは米国の価値観を代表し、その中の一つの価値観が言論の自由であり、どこに行っても彼らはそれを貫くと語っています。
中国問題研究者、薛馳氏
「中共が言論の自由を蹂躙していることや、香港人のデモを歪曲して中傷し、名誉を汚しているという事実は世界に知れ渡っているため、米国人の前で隠す必要もなくなった。
なのに彼らはまたもや米国人にぬけぬけとでたらめを言うよう強いている。このことは米国人にとってかけがえのない価値観に大きな衝撃を与えた。
こうした状況で、彼らがどうして謝罪し、どうして中共の話に耳を貸すだろうか」
また、NBAのスター、レブロン・ジェームズ選手がモリー氏の「香港デモ支持ツイート」を非難したことにも批判の声が挙がっています。ネット上ではジェームズ選手が金のために中共に手を貸したと批判する声もあるほか、米国の複数の議員はジェームズ選手について「彼は中共の行動をモリーのせいにしているようだ」と批判しています。またある選手はモリー氏を支持し、「自由はタダじゃない」と強調しています。
米国在住の時事評論家、邢天行氏
「香港問題において、特にNBAコミッショナーと、バスケットボールチームの選手もそうだが、ますます多くの人が真実を理解し、ますます多くの真実が明らかになっている。そのため、中共のこうした邪悪で偽りの宣伝に対する彼らの認識も、ますます明晰になっている。すると、彼らは自由を守るという価値観が尊いものだと感じる。この種の謝罪は、彼らにとってみれば確実に一種の人格上の侮辱だ」
サウスパークが10月17日に配信したエピソード「Let Them Eat Goo」では、中国を擁護しているとして大きな非難を浴びたジェームズ選手のコメントを主人公が一字一句繰り返し、このスター選手の発言を揶揄しました。
またその前に配信されたエピソード「SHOTS!!!」では、劇中の人物に「くそったれ!中国政府!」と言わせて、中国当局の封殺に対する態度を再度表明しています。
くそったれ!中国政府!
米国在住の時事評論家、邢天行氏
「中国共産党に対する米国社会全体の認識が変わり、正義と道徳を求める声や、自由の価値観に基づく既存体系の維持を求める声がますます大きくなっており、徐々に一つの流れを形成している」
中国問題研究者、薛馳氏
「米中貿易戦争の激化と、4カ月以上も続いている香港のデモは、国際情勢全体に転換期がきたことを反映している。この2つが世界の人々、国際社会の人々に強烈な刺激を与えた。だから中共に「ノー」と言うことが今、一つの流れになっている」
登録者数1億人を超える著名ユーチューバーの「ピューディパイ」さんは、10月17日の動画の中で、NBAやブリザード・エンターテイメント、サウスパークなど、中国に関係する敏感なテーマに触れました。彼は中国共産党を「批判に耐えられない奴だ。批判者全員を封じ込めている」と批判しています。
動画が配信されると、中国当局は直ちに百度(バイドゥー)のオンラインコミュニティ、貼吧(ティエバ)に掲載されていた関連情報を削除しました。このことは「批判に耐えられない奴」という中国共産党の姿を如実に物語っています。