中国で軍用機墜落か 破片散乱、ネットに映像拡散
2018.1.29 21:05更新 産経新聞
中国紙・新京報によると、中国貴州省綏陽県で29日午後、航空機が墜落した。死傷者数などは不明。
インターネット上では山間部を航空機が低空飛行する様子や、墜落したとみられる機体の破片が地上に散乱し炎上する様子を映した
動画が拡散している。米国に拠点を置く華字ニュースサイト「多維」は、墜落したのは中国空軍の軍用輸送機「運(Y)8」かY9の
可能性があると報じた。
2017年12月18日、沖縄本島と宮古島の間を通過したことが確認された中国軍のY8電子戦機(防衛省統合幕僚監部提供)
台湾メディア=貴州省で墜落した中国機、空軍所属の「GX3」電子戦機か
2018年2月2日(金) 10時50分 Record china
台湾メディアの中時電子報は2月1日、貴州省内で1月29日に墜落した航空機は中国空軍の電子戦/情報収集機である「GX−3
(高新3号)」の可能性があると報じた。
中国では事故直後から、墜落現場の画像や動画がインターネットで広まった。比較的大型の機体と分かるため、当初は広州白雲空港
中国では事故直後から、墜落現場の画像や動画がインターネットで広まった。比較的大型の機体と分かるため、当初は広州白雲空港
(広東省)発・遵義白舟空港(貴州省)行きの旅客機ではないかとの見方が出たが、両空港とも該当する飛行機はないと否定。
中国空軍は同日午後8時40分(日本時間同日午後9時40分)、貴州省内で訓練飛行をしていた空軍機1機が同日午後に事故を起こしたと
中国空軍は同日午後8時40分(日本時間同日午後9時40分)、貴州省内で訓練飛行をしていた空軍機1機が同日午後に事故を起こしたと
発表した。そのため、墜落機は「Y−8(運−8)」輸送機ではないかとの見方が広まった。
中時電子報は、撮影された垂直尾翼の残骸に残された機体番号が「30513」であるように見えると指摘。同機体番号であるならば、
墜落したのは中国人民解放軍南部戦区空軍第20特種師団に所属するGX−3電子戦機と紹介した。
GX−3はY−8をベースに開発された。Y−8はソ連のアントノフ設計局(現在はウクライナ企業)が開発し1957年に初飛行させた
An−12輸送機のコピー。Y−8の初飛行は74年で量産開始は81年とされる。
中時電子報は、Y−8はこれまで厳寒期の飛行で主翼が結氷のために揚力を失って墜落した事故を起こしているとの指摘があると
紹介した。
同事故については40人が死亡したとの説もあったが、中時電子報は墜落機がGX−3ならば、乗組員は12人と指摘した。
中時電子報や中国外に拠点を置く一部華字メディアは、中国のSNSである微博(ウェイボー)上で航空関連情報を扱うアカウントの
「航空物語」が1月30日に墜落機の乗組員12人の名簿を掲載したと伝えた。しかし2月1日までに閲覧できなくなった。
乗組員名簿が掲載されていたと判断できる場所には、「関連する法律法規と政策により、この書き込みは削除されました」などと
表示されている。貴州省内における空軍機墜落について、中国当局は2日午前8時半現在も詳細を発表しておらず、報道もなされて
いない。
香港紙=中国軍の新型機墜落で12人死亡 軍の士気低下 「技術伴わぬ軍拡」
2018.2.2 07:00更新 産経新聞
香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト電子版は1日、中国貴州省で1月に起きた空軍機の墜落事故で、少なくとも12人の
乗組員の男女が死亡したと、軍に近い関係者の話として伝えた。習近平指導部は技術力が伴わないまま軍拡路線を急速に進め、
深刻な事故が頻発している可能性があると指摘している。
同紙によると、事故は1月29日の演習中に発生。墜落したのは新型の空中給油機で、急速に落下したため誰も緊急脱出でき
なかった。事故により、軍の士気が著しく低下しているという。
中国軍は空軍機が飛行訓練中に事故を起こしたと発表したが、死傷者が出たかどうかなど具体的な状況は明らかにしていない。