須藤甚一郎ウィークリーニュース!

目黒区議会議員・ジャーナリスト須藤甚一郎のウィークリーニュースです。

392号 目黒の政務調査費の条例改正問題点&社民区議・戸沢が酒気帯び委員会へ

2006-12-18 | 記 事
★追加の1★ 控訴審判決は12月26日午後3時30分!

本日(12月18日)、東京高等裁判所第8民事部から「事務連絡」があり、「追って指定になっていました、判決言渡期日が平成18年12月26日午後3時30分、当部809号法廷に指定されました。別に期日呼出状を郵便で送付致します」と伝えてきた。
旧区役所・公会堂売却の住民訴訟の控訴審判決は、平成18年9月21日の判決言渡期日が決まっていた。が、その前に控訴人のぼくが、弁論再開の申立をし、新しい主張をして準備書面を提出。東京高裁は、判決言渡期日を延期した。あれから3か月、いったいどんな判決になるのか。

★追加の2★ ネットラジオ版政務調査スタート!

いよいよ、ぼくの「ネットラジオ版政務調査」が、いまスタートした!
ぼくのホームページ(http://home.f04.itscom.net/sudo-j/)の「ネットラジオ版政務調査」で聴くことができます。
第1回は、約18分間で、政務調査費問題などをわかりやすく話しています。週に1回の放送で、ホットな話題を提供していきます。ぜひ、聴いてみてください!
(12月18日午後10:00更新)



★目黒区の政務調査費の条例改正は、問題点ばかりだ!

目黒区が、政務調査費の違法・不当使用問題の震源地なのに、荒川区が素早く、政務調査費を16万円から8万円に半分に減らし、目黒区は先を越された。けれど、目黒区議会はまだノロノロしているのだ。
12月15日に議会運営委員会が開かれて、政務調査費に関する条例改正、改正された地方自治法第100条2項に基づく、学識経験者などによる委員会設置などを決めた。が、一番肝心な政務調査費を減額することは、なんと先送りされてしまったのだ。

この日、議会運営委員会で何が決まるのかと、NHK、TBSのテレビ局と新聞記者が傍聴にきた。テレビ局は、委員会をずっと撮影したが、重要なことが先送りされたため、テレビニュースではボツ。翌日の新聞記事も小さな記事だけ。そりゃそうだ。ニュース価値がないからだ。

政務調査費に関する条例改正の条文のタタキ台が、議会運営委員会に提出された。しかし、これは新宿区議会の条例を参考に、議会事務局がまとめたものだという。それも目黒区議会で、政務調査費の不正使用が発覚する以前の10月中旬にまとめたものだそうだ。
今回の不正使用問題を教訓にして、議会が条文を練り上げて、条例改正をすべきなのに、新議長・二ノ宮(自民区議)や自民党区議団、区民会議(民主区議ら)は、減額を提案しないし、議長・二ノ宮の議長提案も事務局まかせなのだ。どうしょうもない。

★議長の政務調査費は、誰がチェックするのか!このままでは危険だ!

タタキ台の条文の問題点を要約してご紹介しよう。
第12条の(議長の調査)で、「議長は、(略)使途基準に基づかない経費の支出があると認めるときには、区長にその旨を報告するものとする」とある。
第13条の(政務調査費の返還)で、「区長は、(略)政務調査費による支出の総額のうち、使途基準外経費に相当する額の返還を命ずることができる」とある。
こんな条例改正がされたら、大変なことになる。ぼくらの無所属の会派「目黒独歩の会」では、すぐにその危険性に気づいた。

というのは、議長が、会派や議員の収支報告書と領収書を見て、「これは使途基準に基づかない支出だ」と勝手に判断すれば、それで決まってしまう。議長の判断をチェックできない。また、区長の政務調査費の支出が適切であるか否かは、いったい誰が判断するのか。
現行の条例でも、議長が調査することができる。が、前議長の宮沢(自民区議)は、与党会派、与党議員については調査せず、宮沢自身の支出も調査せずに抱き枕改め腰枕、尻枕、倉庫を事務所と偽り妻に家賃を支払っていたではないか。(騒ぎになって返還したが)。
議長自身の支出も厳しくチェックしなければないない。タタキ台では、その点が抜けている。

区長に報告したあとも、危険だ。区長・青木は、区長の権限で調査できるのに、調べない。また、規則で議長から報告書、領収書が区長に送付されることになっているのに、調べていなかった。やる気がなく、議長からの報告をそのまま鵜呑みにして、返還命令をするだけだよ。

これまでは、現行の条例にこじつけ、あえて曲解して、いわば条例違反で、議長と区長がグルになって、そうしたことをやってきたといえる。が、こんな条文で、条例改正をしたら、議長が「これは使途基準外だ」と認めたら、そのまま区長からの返還命令になってします。とんでもない事態になる。
この条文を読んで、「独歩」以外は、その危険性に気づいていなかったのだから、困ったものだ。

★「独歩」の提案で、区長へ報告する前に議運の同意を!

「独歩」は、議長が区長に報告する前に、「議会の同意を得て」と条文に盛り込むこと、そして議長の政務調査費の調査は別途定めることを、幹事長会で「独歩」の坂本史子・新幹事長が主張した。が、議長・二ノ宮らは「議会の同意は、本会議で議決しなければないない」ことを理由にして拒否された。
区長の返還命令につながるのだから、議決すればいいこと。公正・公平にやるには、そのくらいのチェックが必要だ。

結局、議長が区長に報告する前に、議会運営委員会が同意することを、申し合わせ事項にすることになった。
また、議長の政務調査費は、副議長が調査することも、申し合せ事項に入れることにした。
まあ、それでも多少は、チェック機能が働くよ。

★11月に改正された地方自治法規定の学識者の調査機関とは?

地方自治法第100条の2項に基づく、学識経験者などによる調査について説明しておく。
自治法が改正され、つぎの規定が18年11月24日から施行された。
「第100条の2
普通地方公共団体の議会は、議案の審査又は当該普通地方公共団体の事務に関する調査のために必要な専門的事項に係る調査を学識経験者を有する者等にさせることができる」
まあ、この条文を読んでも、ピンとこないかも知れない。が、ごく簡単にいえば、本来、議会で議員がやるべきことを“外注”“丸投げ”することになりかねない。

この自治法の改正にあたり、総務省理事官が雑誌「地方自治」で解説を書いている。それによれば、これまでにも議会の審議において、専門的な知見を要する場合には、公聴会、参考人制度があった。が、制度上はあくまでも執行機関、つまり行政が行ったものであり、位置づけがあいまいだった。
そこで、議会が第三者に一定の調査研究を行った上で、報告を求めることができるように、はっきり明文化し法改正をしたのだ。
学識者に調査研究をしてもあるには、議会の議決だ必要だ。

★議長提案の私的諮問機関よりはマシ、改正後、全国初に!

もちろんタダでやってもらうわけにはでなない。費用弁償等のカネがかかる。自分たちの政務調査費を調べるのだから、やる気ならば、議会の議員がやればいいこと。しかし、議長自身が、前議長も現議長も使途の不正疑惑がもたれているのだから、学識経験者にやってもらうほうが、なんぼかマシだ。
議長・二ノ宮が、最初に提案した議長の私的諮問機関である第三者機関よりはいい。

改正された第100条の2で定める第三者による調査委員会は、3月の定例区議会に間に合うように、平成17年度の全議員の政務調査報告書を調べて、調査報告書を提出する。
それに基づいて、調査費の減額を含めて条例改正を行うことになった。そのために、12月中に臨時議会を開いて、第三者機関設置の議決をすることになったのだ。議決されれば、改正後、全国初の第三者機関設置になる。


★テレビ朝日の取材に議長・二ノ宮は「勘違い」だと!

12月15日のテレビ朝日「スーパーモーニング」は、目黒区議会議長・二ノ宮の政務調査費の不正使用問題と荒川区議会が政務調査費を半減したことを取り上げた。インタビューで議長・二ノ宮は、平成15年4月の区議選で選挙事務所として借りた眼鏡店(すでに閉店していた)の家賃20万円を、政務調査費で4~7月まで(4か月分、5万円×4=20万円)として支払っていたことを認めた。

議長・二ノ宮は「勘違いしていた」などと答えていたが、とんでもない。すでに2年前にぼくや増田区議が、議会で追及したのに、返還もせず知らばくれていたのだ。眼鏡店のオーナーは、テレビ朝日の取材に対して、15年4月に選挙事務所の家賃代として、20万円受け取り、領収書の宛名は3人の名前だったと記憶している、と語っていた。

勘違いで済まされる問題ではない。議長・二ノ宮は、18年12月4日に事務所代50,000円を修正して、24、100円を返還した。けれど、区議選の収支報告書には、事務所代20万円をあり、虚偽記載をした。返還すれば、それで終りということにはならない。

★橋下弁護士が、住民訴訟で「一定の報酬がもらえる」と誤った解説!

テレビ朝日「スーパーモーニング」では、スタジオのトークで、目黒区議会の政務調査費の返還総額が、これまでに約991万円にもなっていることが話題になったあと、レギュラー・コメンテイターの橋下(はしもと)徹弁護士が、あやふやな地方自治法の知識で、誤解を招く発言をした。
「住民訴訟でやれば、一定の割合の報酬がもらえるんですよ」と橋下弁護士が発言したのだ。

住民訴訟は、その自治体の住民が執行機関の長(目黒区の場合は区長)に対して、損害を与えた本人から損害を取り戻すように求める裁判なのだ。
地方自治法第242条の2の12に「訴訟を提起した者が勝訴(一部勝訴を含む)した場合において、弁護士又は弁護士法人に報酬を支払うべきときは、当該普通公共団体に対し、その報酬の範囲内で相当と認められる額の支払いを請求することができる」とある。

★991万円の返還ならば、弁護士報酬は1割の99万円!

住民訴訟で、原告が弁護士を代理人にし、勝訴した場合には弁護士は、地方公共団体(自治体)に報酬を請求することができる、という規定だ。
橋下弁護士のいう「一定の割合の報酬がもらえる」わけではない。あくまでも弁護士報酬だ。
ぼくは、ご存知のように、旧区役所・公会堂売却の違法売却で、39億1000万円の損害賠償を前区長の故薬師寺区長(自殺したため相続者ら)、前助役らと三菱商事に求めている。が、ぼくは、弁護士を代理人にせず、本人訴訟でやっているため、勝訴しても報酬はゼロだ。
一定の割合の報酬なんかない。損害額が、目黒区に戻るだけである。住民訴訟とは、そういうものだ。

弁護士報酬は、日本弁護士連合会で定める報酬等基準を参考にする。ちなみに、政務調査費の返還額は約991万円だから、基準の300万円超~3,000万円以下の10%に該当し、弁護士が請求できる報酬は約99万円だ。
旧区役所・公会堂の約39億円であったならば、3億円超の4%に該当し、約1億5,600万円もの報酬を請求できる。
しかし、自治体が「高すぎるよ」と拒否すれば、弁護士は自治体を訴えて訴訟になる。橋下弁護士は、こうしたことも知らないで、一定の割合の報酬がもらえるといったのだ。

★社民党区議・戸沢二郎が、飲酒・酒気帯びで委員会に出席!

目黒区議会議員の中には、政務調査費を違法・不当の使って、あわてて返還した不届きな連中がいるのは、ご存じの通りだ。が、こんどは酒の匂いをプンプンさせて、議会の委員会に出席した不届き者がいる。
その区議の名は、社民党区議の戸沢二郎(59歳)だ。1期目の区議だ。戸沢は、社民党の区議なのに、自民党区議団、区民会議(民主区議ら)、辞職した公明党区議団と一緒になり、いわゆる与党として、区長・青木英二をヨイショして全面支持してきた。

こともあろうに、戸沢が飲酒・酒気帯びで出席したのは、12月13日(水)午前10時から開催された企画総務委員会で、ぼくも委員の1人だ。企画総務委員会は、公明区議の小林くにおが委員長で、委員に公明区議の俵一郎が委員にいた。しかし、小林と俵が辞職したので、現在、委員はわずか6人だ。

ちょうど10時に、あわてて委員会室に飛び込んできた戸沢が、ぼくの左隣りに座った。そのとたんに、ぼくは「ウヘェーッ!」と酒の異臭でたまらなかったよ。
戸沢は席に座るなり、黒い革靴を両方とも脱いで、靴下のまま足を床に。ちなみに、民主区議・木村洋子は、本会議でいつも靴を脱いでダラシない姿をしているよ。本会議場で木村の席は、最後列なので2階の傍聴席からは見えないのをいいことに、そんなダラシない格好をしているのだろう。

★隣りの戸沢が酒臭くて、こちとらは「ウヘェーッ!」となった!

それはともかく、企画総務委員会の最初の報告事項は、「旧第六中学校跡地施設に関する意見・要望の募集について」で、戸沢は質疑した。戸沢が言葉を発するたびに、隣りのぼくは「ウヘェーッ、ウッウッ!」って、腐ったような酒の異臭で吐き気さえ催すほど。
ぼくは下戸ではない。酒飲みのこちとらが、何度も「ウヘェーッ!」となったのだから、よっぽどだよ。質疑をする戸沢を観察した。顔は赤く、目がトロンとして、靴下だけの両足で床を擦ったりしているじゃないか。

飲酒・酒気帯びがいけないのは、何もクルマの運転だけに限らない。議会の委員会で酒の匂いをプンプンさせるなんざ、もってのほかだ!飲酒・酒気帯びでまともな審議ができるわけがない。
旧第六中の報告、質疑が終わったとき、ぼくは堪(たま)りかねて、
「さっきから酒臭くて、堪らない。誰か酒を飲んできたんじゃないか。(隣りの戸沢に)酒飲んできただろう?」というと、戸沢は「きのう飲んだ」と。前の晩に酒を飲んだのなら、こんなに酒臭いわけがない。さらに「きのうじゃないだろう。顔が真っ赤じゃないか!」と突っ込むと、戸沢は「顔が赤いのは、酒のせいではない」と言い訳をした。

★委員長・栗山は注意せず「大人ですから」と逃げた!

委員長の公明区議・小林が辞職したあと委員長になった自民区議・栗山よしじ(注・ぼくは栗山を委員長にするのに反対したが)に、ぼくは「委員長どうするんだ!本人は酒を飲んできたのを認めている!」といった。注意するのが当然だよ。

ところが、委員長・栗山は「本人の自覚の問題ですから」だって。戸沢本人に自覚がないから、こんな不届きなことをしでかすのだ。ぼくが栗山に「注意も何もしないのか。この委員会はそんないいいい加減な委員会なのか!」というと、「大人(おとな)ですから」といった。
何をいってるんだ!子どもが区議会議員になって、飲酒・酒気帯びで委員会にでてくるか。

つちや克彦(民主区議)といえば、政務調査費でスクーターを買ったのがバレたとき、「喧嘩を売るなら、買ってやる!」などと息まいていたが、あわてて13万円余を返還した。
そのつちやは、ぼくが戸沢の飲酒・酒気帯びを問題にしているとき、ヘラヘラと気味悪い薄ら笑いをしていた。どういう了見だよ。
こんな区議連中がいる限り、区議会はもちろん、目黒区もよくなるはずがない。
戸沢は「ぼくが席を移します」といった。が、そのまま座っていて、まだ酒臭いので「おれが、移る!」と席から立ちかけたら、やっとひとつ向こうの席に移動した。(12月18日午前0:50更新)

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