アーム通信(海外会員インドだより)

国際子ども権利センターの元運営委員の成田由香子が、インドのデリーで滞在する暮らしの中で体験することを伝えます。

Diwali(ディワリ)

2005-11-01 21:17:19 | Weblog
今日はディワリの日です。

Diwali(ディワリ)は、インドで最も大きなお祭りの一つです。ヒンドゥ教の正月に当たるとても重要な祭日で、ほとんどのオフィスが休日になります。おかげさまで、私の職場もお休みです。
前回のブログでお知らせしたように4日前にデリーで爆発テロ事件が起き、デリー市は厳戒態勢、犯人捜査は本格化、被害者家族の苦悩は続いているし、もちろん、人々は不安も抱えているようです。しかし、多くの人々の生活は、やはり人口の約80%を占めるヒンドゥ教徒の祭日だけあり、通常のお祭り騒ぎに戻りつつあります。なんとも複雑な気持ちで迎える一日です。

◆Diwaliって?
この祭りは、ヒンドゥ教のラーマーヤナの話に出てくるエピソードを祝うものです。ヴィシュヌの化身である英雄ラーマが、悪魔をやっつけて、妻シータを救ったのが、先日10月12日のDussehra(ダシャラ)でした。その後、ラーマとシータたちが家に戻ってきた日がこの日に当たります。そしてその帰還を、灯火をともして皆で祝福するものです。シータは、富と幸運の女神ラクシュミーの化身なので、女神ラクシュミーを灯りで招くための「灯りのお祭り」とも言われています。

◆どうやってお祝いするの?
Dussehra(ダシャラ)以降の約2週間は、この日まで、街には通常以上に出店が出て、店や個人の家など建物の多くが、電灯やロウソクなどのイルミネーションで飾られます。日中は、家族、親戚、友人、ご近所がギフトを交換したりして楽しく過ごします。
当日の夜は、家で、diya(ディヤ)という伝統的な粘土でできたランプや、ロウソクに火がともされます。夜は、クラッカーや爆竹、花火を上げて祝います。これはここ最近毎晩あって、例えば向かいの家に住む男の子兄弟は、違う種類の爆竹を毎晩試していました。でも、今日本番は、本当に音がすごい。花火の音は、あちこちで途切れることなく鳴っています。煙も家に入ってくるほどです。眠れないかも知れません。一応デリー市の決まりでは、花火や爆竹は10時まで制限されているのですが・・

もちろんお祈りもします。この日のDiwali Puja(お祈り)は、富と幸運の女神ラクシュミーと知恵や繁栄の神様ガネーシャ(象さんの顔をしている神様)に対して行い、女性がとり行うそうです。私は一階に住む大家さんの家のお祈りを見に行ったつもりが、しっかり参加していつの間にか手伝っていました。

◆テレビ漫画で
今日日中テレビをつけたら、漫画でラーマーヤナの今日の祭日に関わるお話の部分をやっていました。もちろん子ども向けです。こういったものでインドの子どもたちは、宗教に関わる知識や価値観などを知っていくのですね。内容は、ヒンディ語でよく分からなったけど、きれいで洗練された漫画で、見てるだけで私さえもストーリーの流れが大体分かりました。キャラクターの愛嬌もうかがえて、特にお猿さんの神様、ハヌマーンがやさしくてカッコイイ!と思いました。インドの子どももこうやってヒンドゥ教の神様を好きになっていくに違いない、とも思いました。

◆本当はDeepavali(ディーパヴァリ)
サンスクリット語のDeepavaliが正確な呼び方で、これから読みやすくするのにいつの間にかDiwaliになったそうです。意味は、”row of lights”灯りの並びとか通り、だそうです。