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日米共同声明 (2017年2月10日)

2017年02月11日 | 世界情勢
2017年2月10日、ワシントンホワイトハウスで行なわれたトランプ大統領と安倍首相との首脳会談で発表された日米共同声明。(太字にしたのは田中牧師)


揺らぐことのない日米同盟はアジア太平洋地域における平和、繁栄および自由の礎である。核および通常戦力の双方による、あらゆる種類の米国の軍事力を使った日本の防衛に対する米国のコミットメントは揺るぎない。アジア太平洋地域において厳しさを増す安全保障環境の中で、米国は地域におけるプレゼンスを強化し、日本は同盟におけるより大きな役割および責任を果たす。日米両国は、2015年の「日米 防衛協力のための指針(ガイドライン)」で示されたように、引き続き防衛協力を実施し、拡大する。日米両国は、地域における同盟国およびパートナーとの協力をさらに強化する。両首脳は、法の支配に基づく国際秩序を維持することの重要性を強調した。

両首脳は、長期的で持続可能な米軍のプレゼンスを確かなものにするために、在日米軍の再編に対する日米のコミットメントを確認した。両首脳は、日米両国がキャンプ・シュワブ辺野古崎地区(沖縄県名護市)およびこれに隣接する水域に普天間飛行場(同県宜野湾市)の代替施設を建設する計画にコミットしていることを確認した。これは、普天間飛行場の継続的な使用を回避するための唯一の解決策である。

両首脳は、日米安全保障条約第5条が尖閣 諸島(同県石垣市)に適用されることを確認した。両首脳は、同諸島に対する日本の施政を損なおうとするいかなる一方的な行動にも反対する。日米両国は、東シナ海の平和と安定を確保するための協力を深める。両首脳は、航行および上空飛行ならびにその他の適法な海洋の利用の自由を含む国際法に基づく海洋秩序を 維持することの重要性を強調した。日米両国は、威嚇、強制または力によって海洋に関する権利を主張しようとするいかなる試みにも反対する。日米両国はまた、関係国に対し、拠点の軍事化を含め、南シナ海における緊張を高め得る行動を避け、国際法に従って行動することを求める。

日米両国は、北朝鮮に対し、核および弾道ミサイル計画を放棄し、更なる挑発行動をしないよう強く求める。日米同盟は日本の安全を確保する完全な能力を有している。米国はあらゆる種類の米国の軍事力による自国の領土、軍および同盟国の防衛に完全にコミットしている。両首脳は、拉致問題の早期解決の重要性を確認した。両首脳はまた、日米韓の3カ国協力の重要性を確認した。更に日米両国は、北朝鮮に関する国連安全保障理事会決議の厳格な履行にコミットしている。日米両国は、変化する安全保障上の課題に対応するため、防衛イノベーションに関する2国間の技術協力を強化する。日米両国はまた、宇宙およびサイバー空間の分野における2国間の安全保障協力を拡大する。さらに日米両国は、あらゆる形態のテロリズムの行為を強く非難し、グローバルな脅威を与えているテロ集団との戦いのための両国の協力を強化する。

両首脳は、外務・防衛担当閣僚に対し、日米両国のおのおのの役割、任務および能力の見直しを通じたものを含め、日米同盟をさらに強化するための方策を特定するため、安全保障協議委員会(2プラス2)を開催するよう指示した。日本および米国は、世界の国内総生産(GDP)の30%を占め、力強い世界経済の維持、金融の安定性の確保および雇用機会の増大という利益を共有する。これらの利益を促進するために、首相および大統領は、国内および世界の経済需要を強化するために相互補完的な財政、金融および構造政策という三本の矢のアプ ローチを用いていくとのコミットメントを再確認した。

両首脳は、おのおのの経済が直面する機会および課題、また、両国、アジア太平洋地域および世界における包摂的成長および繁栄を促進する必要性について議論した。両首脳は、自由で公正な貿易のルールに基づいて、日米両国間および地域における経済関係を強化することに引き続き完全にコミットしていることを強調した。これはアジア太平洋地域における、貿易および投資に関する高い基準の設定、市場障壁の削減、また、経済および雇用の成長の機会の拡大を含むものである。日本および米国は、両国間の貿易・投資関係双方の深化と、アジア太平洋地域における貿易、経済成長および高い基準の促進に向 けた両国の継続的努力の重要性を再確認した。この目的のため、また、米国が環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)から離脱した点に留意し、両首脳は、これらの共有された目的を達成するための最善の方法を探求することを誓約した。これには、日米間で2国間の枠組みに関して議論を行うこと、また、日本が既存のイニシアチブを基礎として地域レベルの進展を引き続き推進することを含む。

さらに、両首脳は、日本および米国の相互の経済的利益を促進するさまざまな分野にわたる協力を探求していくことにつき関心を表明した。両首脳は、上記およびその他の課題を議論するための経済対話に両国が従事することを決定した。また、両首脳は、地域および国際場裏における協力を継続する意図も再確認した。安倍首相はトランプ大統領に対して本年中に日本を公式訪問するよう招待し、また、ペンス副大統領の早期の東京訪問を歓迎した。トランプ大統領は、これらの招待を受け入れた。

{写真:2月10日、ワシントンのホワイトハウスで共同記者会見する安倍首相トランプ大統領}

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