色は匂へど 散りぬるを

浅き夢見じ 酔ひもせず

☆ 「スノーサンド」に学ぶ

2021-02-17 | 文芸

バレンタインに買ってきたチョコとクッキーの中に
「スノーサンド」があった。

その円筒型の箱の絵が目に入ってきた
見覚えのある版画
これは「大谷一良さん」のものだ。



【「春を待つ日 / 2004」:下段画像】


箱の中を開けてみると
やはり
「山の版画家 大谷一良さんとの出会い」の説明文が入っていた。





大谷一良さんを最初に山の文芸誌『アルプ』でお見かけした。
その後、『岳人』でも・・・。

2012年8月上旬 斜里町にある北のアルプ美術館へ
そこには、かの有名な串田孫一さんの復元された「書斎」が
展示室には、尾崎喜八、畦地梅太郎、深田久弥、三宅修、大谷一良さんが
中心となって発行された『アルプ』がありました。

『アルプ』の表紙は、大谷一良さんの版画


大谷一良さんは「詩」読も書きますので、
古本屋から『心象の山々』を取り寄せ、
山に行けない季節には、版画を眺め、詩を感じていました。




春の跫音
               大谷一良

萌え始めた草の上に
また新しい雪が降った
歩いて行くと 草と雪とが混ざって
私の足跡に新しい季節の色を残す

仰げば稜線はまだ冬の世界ーーー
雪煙が立っているのが見える
生きものの姿は 当然だが見えない

だが このあたりでは
春の気配に敏感なものたちが
いるのに違いない 雪の上に印された
小さなあの幾つもの足跡を見るがよい


(上段の右側の版画 「春の跫音」1999年3月)


スノーサンドを口に入れ
熱めのコーヒーを飲み
「春の跫音」を声を出して読んでみよう、と。







★ チック・コリアさんの訃報

2021-02-12 | jazz

アメリカ出身のピアニスト
チック・コリアさんが
2月9日 79歳で死去された。




1972年(s47)の「リターン・トウ・フォーエバー」が
フュージョン・ブームの幕開けになったとも言われている。
エレクトリックキーボードのチック・コリアがメインだ。

が、しかしこの前年のアルバム
「Richard Davis  The Philosophy Of The Spiritual」
ベース:リチャード・デイビスのサブでピアノ:チック・コリアが演奏
最高のアルバムになっている。

A面の1曲目
  「Dear Old Stockholm」がお気に入り

スウェーデンの古い民謡の曲

♪【Richard Davis / Dear Old Stockholm】
https://www.youtube.com/watch?v=l08aYrSYNkw


Richard Davis (b)
Chick Corea (p) ★
Sam Brown (g)
Bill Lee (b)
Sonny Brown (ds)
Frankie Dunlop (Percussion)



「ディア・オールド・ストックホルム」の曲を聴きながら
チック・コリアさんを偲びます。