「山を描いた」人たちを
私の愛蔵書(?)から選んでみた。
今回は3名を選択
畦地梅太郎(あぜち)さん、坂本直行さん、加藤泰三さん
1.畦地梅太郎さん 『山の目玉』
「山の版画家」
どこかで見たのか思い出せない・・・
しかし、ギョロ眼で口の周りに濃い髭が印象的
その分、親しみのある柔らかい画風
版画 『石鎚山』 1985年 (好きな版画)
”石鎚山を描くには、
相対峙する瓶ガ森(かめがもり)がよかろうと
登ったことがある。”
【「山の目玉」/ 瓶ガ森山】
35歳ごろから 山岳景観が主題
50歳を過ぎたころから、魅力あるキャラクター「山男」が登場
2.坂本直行さん 『原野から見た山』、『雪原の足あと』
『わたしの草と木の絵本』、『山・原野・牧場』
2016年11月に「直行さんのスケッチブック展」が
北大・総合博物館で開催され見てきたことを思い出す。
「山岳画家」
スケッチブック 136冊
スケッチ数2、500冊
が展示されていました。
日本で最も日高山脈を描いた画家はいない、と紹介されていました。
【「雪原の足あと」/ 五月の十勝連峰(西ヌプカウシヌプリより)】
冒険家・写真家の星野道夫さんは
『旅する木』/「坂本直行さんのこと」の中で
”私たちが出会ったのは、三年前の札幌の雪祭りの時で、
その仲介者は、生前会ったこともない山岳画家・坂本直行氏である。”
・・・
”ぼくの好きな『雪原の足あと』の中で、最も強く心に残ったのは、
広尾又吉というアイヌの老人の話だった。”
のことを書いていて、
星野道夫さんのアラスカの旅の原点になったのではないかと
思うほどの文筆です。
3.加藤泰三さん 『霧の山稜』
彫刻家・詩人・画家
太平洋戦争で戦死
「山岳書の古典となった画文集の傑作」と言われてます。
【「霧の山稜/ 霧の山稜】
霧の山稜
偃松の香に噎びつつ
霧疾き山を描きて
午たけにけり
【注】偃;ふせる/ 噎;むせぶ/ 疾;やむ/ 午;うま
「帰路」で友人と下山のスキー滑降 画文
先行の友人が滑り降りる 2頁
次頁に本人が斜滑降で転倒し、頭が下に 2頁
とてもユーモラスな画文
なんか人間味が表現されていて
いいなぁ~