ハッピーライフ!

2度と戻らない日々の記録と記憶。

【7】 OPUS ONE

2006年01月24日 | 異国の旅

後に訪れたのは、"究極の"と言う人もいるOPUS ONE [ オーパスワン]オフィシャルサイト)である。
1970年にハワイで出会った、ロスチャイルドの末裔Philippe De RothchildがRobert Mondaviにジョイントベンチャーをやらないか?と持ちかけた事で、その歴史が始まったのは周知の通り。
 Opus One、作品番号1番、ということか?ちなみにラテン語のOpusの複数形がOperaであることは、音楽好きの方ならご存知か。

Opus Oneのワイナリが、Robert Mondavi Wineyardのそばにあることは地図を見て判っていたのだが、運転しながらもそれらしきものを見つけることができず、そのまま帰ろうとしていた。

  南下しながら、路の左手の300mくらいさきであろうか、不思議な建造物が見えた。
実は、行きにも見えていたのだが、最先端の科学研究所、あるいは宗教団体の建造物に見えるもので、特に気にも留めなかったのである。

 同乗者がふと、 『あれは何だろう?』というので、ややスピードを落とし入り口の門柱の文字に目をやると、”OPUS ONE”とだけ彫られていた。本当に素っ気ないくらいに。余計な装飾を一切削ぎ落としたかのような佇まい。

 門から一直線に延びる先には、古墳にも、着陸したUFOにも見える物体。
車を停め、近づくと、近代的な美術館かと見まがう建物。入り口を入ると、受付の机とあとは何も無い殺風景なエントランスホール。吹き抜けの天井はガラス張りのドーム状の天窓。これが遠くから見えたUFOの正体であった。

 ホールから地下に向かって美しい螺旋階段が降りているのだが、下りれないように『立ち入り禁止』のサインがある。


 受付の、アランミクリの眼鏡をかけた中年男性が慇懃な口調で話す。

「遠くから来られたのですか?大変申し訳ないですが、当ワイナリはツアー予約されたお客様についてのみ、施設の隅々までをご案内させて頂いているのです。(と、カードを差し出しながら)次回来られる事がありましたら、その2ヶ月前までに、こちらのWEBサイトからお申込下さい。」

  2ヶ月待ち!さすが、究極である。対応も究極なら、混み具合も究極である(笑)
だって、世界的に知られたNapaではあるが、NYやLAのダウンタウンという訳ではない。100歩譲ってSFですらない。そこからフリーウェイをすっ飛ばしても1時間半かかる、畑しかないド田舎である。

 仕方ないので、地下その他は諦め、ホールの左手にあるキレイなサロンを横目に、屋上に登る。階段で何人かの男女とすれ違うが、誰もがグラスを片手にとても幸せそうに笑い・話している。

 屋上に昇り、思わずその景色に息を呑んだ。(扉の写真)

 美しい。 ちょっと涙が出そうになる。。。出ないけど(笑)

 美しい景色に、美味しいワイン、そりゃみんな幸せそうな顔して酔っ払ってるわけだ。
しばらく、そこで過ごし、1階におり、外の回廊づたいに試飲用のshopへと行く。

 Beringerで3杯$5、Niebaum-Coppolaで3杯$15だった試飲が、ここでは、1杯$25!きゅ、究極ぢゃん(笑)
 でも、飲んで納得。圧倒的に美味しい。何だこれ?って感じ。
ここで飲んだワインのボトルのお値段は3種類、(うろ覚えだが)、$160、$450、$600だったかな?

 当然、ここでは買わずに、ワイナリを後にした。
どうしても、地下に捕獲した宇宙人がいるのでは、という疑念を払拭できぬまま。
その後、サンフランシスコを目指した僕の車を上空から銀色の物体が観察していたという噂は、、、無かった。

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【6】 Niebaum-Coppola

2006年01月24日 | 異国の旅

い加減に、ワイナリネタは飽きたぁ!、という方々もいらっしゃるかもしれないが、あと2つほどお付き合い頂きたい。

 この日4番目に訪れたのは、Niebaum-Coppola [ ニーバウム コッポラ]オフィシャルサイト)である。詳しくは、公式サイトをご参照頂きたいが、アラスカの毛皮取引で若くして財を成したGustave Niebaumが引退後1880年に$48,000で買った78エーカーの土地で始めたワイナリがその始まりである。

  途中は割愛するが、色々あって(おいおい)1975年、世界的な成功を収めていた、井筒和幸監督がここを訪れ、いや間違った、Francis Ford Coppolaが訪れた。自分の祖父母がやっていたように、自分のサマーハウスで細々とワイン作りをしてみたい、という思いを抱えて。
 周囲の自然と、創業者グスタフにまつわる話~別のビジネスでの成功~移民の子孫~ワインへの愛情~に自分との共通点を見出し、非常に興味を持ったようである。

  古城のような建物に圧倒される。実際には自動車の道から折れて敷地へと入るとそのエントランスへとつづく路の両脇に木が整然と並び美しい。

  一階の入り口を入ると、吹き抜けのホールとなっており、美しい階段が正面から2階へと誘う。
一回の右手には、映画の仕組みを説明するちょっとした機械仕掛けのスコープが、パラパラ漫画の様な動きをしている。

  そのまま、一階は左右に、アーチ型の廊下でいくつかの部屋が繋がれている。ワイン樽がならぶ部屋、ダイニングセットがディスプレイされている部屋(中で笑いながらテイスティんグしている人がいたので、VIP用なのか?)、テイスティング用のカウンターがある部屋、土産物売り場等々がある。



 Beringerでは$5だったテイスティングが、ここでは3杯$15。前回は、テイスティングで使用したロゴ入りのグラスを、飲み終わると包んでくれてそのままお土産に持ち帰れたのだが、いつの間にかそのサーヴィスはなくなってしまったようだ。


 先ほどの玄関ホールに戻り、2回へ続くT字型の階段を昇る。正面には、当ワイナリの紋章がそのままステンドグラスになっている。僕が訪れたこの時刻(14:30)、太陽が西に傾き、丁度このステンドグラスの向こう側から照りつけており、階段を七色に染めており、とても美しかった。



 2階は、オーナー、Francis Ford Coppolaの映画記念館になっている。

映画 タッカーで使用した自動車、ペギースーの結婚で使用した巨大なマティーニグラス、ドラキュラ (【原題】BRAM STOKER'S DRACULA )の衣装、ゴッド・ファーザーPartIIの机、地獄の黙示録の絵コンテなどとともに、オスカー像と、額、楯などがいくつも飾られている。



彼の映画が好きな人には楽しい空間であろう。



 1階に戻り、赤ワインと、ソフィア・コッポラの名が冠せられた、スパークリングワインを買う。5年前に来た時は白しかなかったが、今回はロゼも置いてあった。ソフィアは結構人気があるそうで、彼女の名前の書かれたTシャツなども売られていた。

  前回来た時、また来ることがあるのかな?などと思いつつもカメラを持ってこなかったことを悔やんだことを思い出しつつ、今回はいっぱい写真も撮って、にんまり。

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