最近の猛暑で、PCに向う気になれず更新が滞ってます。
ロンドンオリンピックも、忙しいし。
今夜は、涼しいので更新します(笑)
先日のFさまの他の故障箇所。
それは、Rの足回りの異音。
ご本人のお話を聴いた感じだと、Rハブベアリングからの異音だと思いました。
Rのハブベアリングが弱い車だったので、そう思ったんですが試乗してみてビックリ。
物凄い音。
Rのデフからの異音です。
走行距離は18万キロですが、Rのデフなんてこの程度の距離では壊れません。
同形式の、営業車もずっと当店で整備していますが50万キロを迎えた今でもデフは平気ですから。
デフオイルを抜いてみたら、ほとんど空。
たしかに、インプット側から漏れているけど・・・。
仮にインプットのオイルシールがダメになっていても空にならない構造なんです。
なぜ?
Fさまは、スキーをハードにされます。塩カルをタップリ撒かれた雪道を年間凄い距離走行されます。
このデフはケースの上部にガス抜きのバルブがあるんですが、そのバルブが塩カルによって腐食して詰まっていました。
デフが温度上昇によって、内圧が上がった場合に内圧を逃がす為のバルブなんです。
このバルブが詰まると、上昇した内圧の逃げ場が無くなり、ブレーキ側かインプット側のオイルシールからオイルと一緒に漏れ出します。
過去にハブベアリングは交換しており、そのときオイルシールも交換してあるのでこちらから漏れはなく、インプット側からの漏れが発生しておりました。
走行するたびに、内圧が上がり、歯車で跳ね上げたオイルとガスが漏れていた為に、ほとんどデフオイルが漏れ出して、焼きつきが発生しておりました。
こんな感じです。ざらざら。
正常な状態は
ツルツルです。
写真なので解りにくいですが、歯車の山が薄くなってました。
新品だと、恐ろしい金額なので
中古を探して
パレットにのってやってきました。
デフだけでは、買えないので丸ごとです。送料が高くつきますが仕方が無いですね。
当店は、このまま使う事はしません。
全てばらしてチェックします。
そして、程度の良いものを選択して使用します。
本来であればRのハブベアリング交換ですが、過去に当店で交換しているので、記録もあるので再利用です。
ブレーキもOHしてあるので、もともとの物を使用しました。
無事に、低価格でしっかり治りました。
当たり前ですが、ビックリするくらい静かです。
これで、まだまだ頑張って走ってくれると思います。