栃木県のMINI(ミニ クーパー)専門店 ガレーヂ ジャム デザイン ブログ 「整備記録簿」

since2004 MINI&旧車専門店です。整備や商品案内、日常の事を書いています。

Fさま修理、その2

2012年08月07日 | 整備記録簿

最近の猛暑で、PCに向う気になれず更新が滞ってます。

ロンドンオリンピックも、忙しいし。

今夜は、涼しいので更新します(笑)

先日のFさまの他の故障箇所。

それは、Rの足回りの異音。

ご本人のお話を聴いた感じだと、Rハブベアリングからの異音だと思いました。

Rのハブベアリングが弱い車だったので、そう思ったんですが試乗してみてビックリ。

物凄い音。

Rのデフからの異音です。

走行距離は18万キロですが、Rのデフなんてこの程度の距離では壊れません。

同形式の、営業車もずっと当店で整備していますが50万キロを迎えた今でもデフは平気ですから。

デフオイルを抜いてみたら、ほとんど空。

たしかに、インプット側から漏れているけど・・・。

仮にインプットのオイルシールがダメになっていても空にならない構造なんです。

なぜ?

Fさまは、スキーをハードにされます。塩カルをタップリ撒かれた雪道を年間凄い距離走行されます。

このデフはケースの上部にガス抜きのバルブがあるんですが、そのバルブが塩カルによって腐食して詰まっていました。

デフが温度上昇によって、内圧が上がった場合に内圧を逃がす為のバルブなんです。

このバルブが詰まると、上昇した内圧の逃げ場が無くなり、ブレーキ側かインプット側のオイルシールからオイルと一緒に漏れ出します。

過去にハブベアリングは交換しており、そのときオイルシールも交換してあるのでこちらから漏れはなく、インプット側からの漏れが発生しておりました。

走行するたびに、内圧が上がり、歯車で跳ね上げたオイルとガスが漏れていた為に、ほとんどデフオイルが漏れ出して、焼きつきが発生しておりました。

こんな感じです。ざらざら。

正常な状態は

ツルツルです。

写真なので解りにくいですが、歯車の山が薄くなってました。

新品だと、恐ろしい金額なので

中古を探して

パレットにのってやってきました。

デフだけでは、買えないので丸ごとです。送料が高くつきますが仕方が無いですね。

当店は、このまま使う事はしません。

全てばらしてチェックします。

そして、程度の良いものを選択して使用します。

本来であればRのハブベアリング交換ですが、過去に当店で交換しているので、記録もあるので再利用です。

ブレーキもOHしてあるので、もともとの物を使用しました。

 

無事に、低価格でしっかり治りました。

当たり前ですが、ビックリするくらい静かです。

これで、まだまだ頑張って走ってくれると思います。

 

コメント (2)
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