栃木県のMINI(ミニ クーパー)専門店 ガレーヂ ジャム デザイン ブログ 「整備記録簿」

since2004 MINI&旧車専門店です。整備や商品案内、日常の事を書いています。

Fさま、修理

2012年07月27日 | 整備記録簿

しかし、暑いですね。

PCを触る気力が、生まれません(笑)

毎年の事ですが、梅雨明けすると何故か忙しくなるので・・・。

少々バテモードです。

今日は土用の丑の日。

鰻が高騰中なので、さんまのかば焼きを頂きました。鰻から比べるとサッパリですね。ヘルシーな感じです。

これで、お盆休みまで頑張ります。

本日は

国産車のFブレーキの修理です。

たまにABSの警告灯が点く。

なんだか燃費が悪い。

という自覚症状。

でも、本来はリアから凄い異音がすので入庫した車です。

私が車を動かして、ABSの警告灯とブレーキの引きずりに気がついて、取りあえずこちらから修理です。

冬、雪道を多く走行される方ですので融雪剤による腐食でフロントのキャリパーのピストンの固着が原因です。

ブレーキからペダルを離すと、キャリパーのピストンのシールの復元力を利用してピストンが少しだけ戻る構造なんですが、錆が貯まるとこのピストンが戻れなくなり、常にブレーキを軽く踏んだ状態になります。

ブレーキを軽く踏んだ状態なので、当然燃費は悪くなります。

ブレーキが常に軽く踏んだ状態という事はABSのセンサーにも常に振動が伝わりそれがノイズとなり警告灯を点けます。

燃費が悪くなる原因は、沢山あります。ABSのセンサーも同じ。

とにかく、燃費が悪くなるのは車が古くなった訳でもなくどこかに異常があると思った方が良いです。

ABSも同じです。

修理は推理で、必ずツジツマが合います。

今回は燃費悪化とABS警告灯の2つの現象の原因としてキャリパーの固着はツジツマ合いました。

 

Fさまのお車。

実は、もっと深刻な状況が・・・・。

新品だと凄い金額になるので、中古で対応させて頂く事になりました。

現在、中古品が届くのを待っている状態です。

 

というふうに、ミニだけではなく車を永く乗りたいお客様に可愛がってもらっています。

 

明日も、暑いのかな?

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TJさま、Jeep車検

2012年07月20日 | 整備記録簿

今日は、昨日の猛暑から一転して長袖でも寒いくらいでしたね。

本日、納車になりました。

 TJさまの、クライスラーJeep 本家本元です。。

毎度ありがとうございます。

このJeepは、なんとTJさまがアメリカ留学をされていた時にアメリカで買って乗っていた車。

それを、日本に持って帰ってきてずっと乗っています。

思い出の車ですね。

自分も、免許取って初めて買った車(ミニ1000)をいまだに所有しています。

なんか、手放すと青春が終わってしまう気がして・・・・。(って、今年で40歳ですが。)

だから、思い出の車って「思い入れのある車」であったりする訳です。

ガレージ保管で、たまにしか乗らないのですこぶるコンディションは良いです。

簡単な消耗品の交換くらいです。

ブレーキフルード、エンジンオイル、ATF、ク―ラント、そして点火プラグ、グリスアップくらい。

本人が気にされていた。

エンジンオイル漏れは、M/T側のクランクシールなので治すとなると結構な出費になります。実際、滲んではいるけどぽたぽた垂れる程では無いので問題なしです。

基本的に、オイルが漏れて悪さしなければ錆止めくらいに思っていいと思います。

オイル漏れで問題になるのが、エンジン上部からの漏れでオイルによって電装系が漏電したり、部品がオイルで侵されたり、マフラーに垂れたり、オイル交換までに足さないと乗れないとか、酷いしみが出来るとかでも無い限りそのままで良いと思います。

冗談抜きで、危険も無い、支障もないオイル漏れで錆止めになっているケースは多々あります。

少しのオイル漏れで、修理すれば車屋は儲かりますけどね。でも、私はお客様にベストな選択をしたいです。

バッテリーがちゃんと固定されていませんでした。

半年くらいまえ、突然のエンジントラブル。3秒くらいでエンジン停止。

何を調べても原因不明。もうコンピューターしか考えられず、お手上げ状態。

最終的な判断は、ディーラーの診断機にたよるしか術がない。

当店からディーラーに修理を外注すると高額な診断料を請求されます。

しかし、オーナーがお願いすると、次に新車を買って欲しいのか?意外に格安で診断機に掛けてくれるケースが多いんです。

なので、こういう場合はオーナーさまに相談して、直接ディーラーに依頼して頂きました。

予想どおり、格安での診断。

エンジンがすぐストールしてしまうので、テストしているとすぐにバッテリーが放電してしまいます。

私の感覚なら、バッテリーを補充電するのですが。

ディーラーは、バッテリー交換です。充電すればまだまだ使えるバッテリーなのに・・・。

しかも、もともと付いていたバッテリーより粗悪な物・・・。

さらに、ちゃんと取り付けされていない。

故障個所は、やはりコンピューター本体で、この修理に関しては良心的な内容でしたが、他の事でボリュームアップするのは・・・。

ま、自分が治せなかったのが結果的にTJさまに迷惑をおかけする事になってしまいました。勉強になりました。

コンピューター本体の故障は、ディーラー以外は手が出せないのが現状でもあるんですけどね。

新品のコンピューターを取っても、初期化されていない場合があり、交換しても治らないんです。結局ディーラーに高額な工賃を払って初期化してもらう事になる場合もあるんです。そうなると結果的にお客様に余計な出費を・・・。

それ以外なら、絶対に負けません。

そして昨日は

車検を通しに陸運局へ。

激混みでした・・・。

あれ?3コースが誰もいない・・・。

テスター入れ替えで、工事中です。

1時間半も並びました。

Jeepの外気温計は

49℃!!!!!!

検査官の皆さま、お疲れ様です。

途中で夕立きて、帰る頃には25℃。

そして、本日は22℃くらい。

寒くなると、夏が恋しい?

話はJeepにもどりますが、このJeepは前後の重量バランスが50:50

三菱ジープは確か?J20シリーズのミドルホイールベース車で実現。

本家はショートホイールベースで実現。エアコンも付いているのに。

スチールエンジンで4000ccなのに。

素晴らしい設計ですね。

ロックセクションじゃ無敵っていうのもうなずけます。

 

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Tさまミニ、クラッチ編

2012年07月18日 | 整備記録簿

梅雨明けましたね。

当店のある日光市(旧今市市)も大変暑いです。

九州の方々の、大変さを思えば・・・。

 

Tさまのエンジンも終盤です。

軽量なフライホイールを組みます。

もともとは、インジェクション車だったので、フライホイールはインジェクション用のものです。

軽量フライホイールは、別にインジェクション用である必要はないのですが、キャブ車用よりインジェクション用の方が軽量なんです。

どれくらいかというと。

ノーマル5.2Kg

軽量フライホール 4.4kg

この差がでかいんですよ。

今のところ、ニュータイプのクラッチでこれが一番軽量です。

旧タイプだともっと軽量化できるんですが・・・。

旧タイプにも改造できます。ちなみに。

すでに、ニュータイプのクラッチでディスクとカバーが強化タイプを装着済みだったので、それらを生かすためにニュータイプのままで、最大限に軽量化する選択をしました。

ちなみに、イギリスから取り寄せました。1.5ヶ月待ちました。待った甲斐があるエンジンに仕上がると思います。

 

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Tさまミニ、エンジン編 その2

2012年07月12日 | 整備記録簿

エンジンをバラした時には、必ず交換する部品。

それは、オイルポンプ。切り子が入って絶対に傷だらけになっています。

全てのトラブルの元。

ハイキャパのオイルポンプを組みました。新品ですが、いったんバラしてバリを取って洗浄して取り付けます。

ハイカムを組み込む前に

タペットも交換。鏡面加工されオイルが抜ける様になっている物を使用。

下のパーツは、ハイリフトロッカーのサポートの下にかませます。

なぜかと申しますと、チューニングヘッドって圧縮比を上げるのに数ミリ削ってあります。この分ヘッドが薄くなってます。でもプッシュロッドの長さは変わっていません。この状態でハイリフトロッカーを組んでも、理想的な角度でバルブをスイングアームが押す事が出来ないんです。なので、面研したヘッドの分だけスぺーサーをかませてあげると言う訳。(これも大切です。)

ハイカムを組みこみ、強化ヘッドスタッドボルトも組みこみ(ここ大切)

 

ハイカムを組んだのでタイミングチェーンをダブルの調整式に。

高回転&バルブスプリングが強化されたヘッドにはタイミングチェーンはダブルに。

反対側に

まるい分度器くっ付けて

バルブタイミングもキッチリ出します。

ここが大切。

慎重、丁寧に作業します。

つづく。

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Tさまミニ、エンジン編 その1

2012年07月10日 | 整備記録簿

こんばんは、今日は暑かったですね。

汗だくな一日でした。

Tさまのミニのその後。

エンジン編。

チューニングヘッドは、もうすでに組んでありました。

サーキットでの走行もなさるので、念のために

メインベアリングキャップを強化します。

ミニのエンジンのクランクは3ベアリング。つまり両サイドと真ん中しかクランクシャフトを支えていません。

一般的に4気筒エンジンのクランクシャフトは5か所で支えます。しかしミニは3か所なので、1番と2番を同じクランクメタルで支えています。3番と4番が同じ。

エンジンをコンパクトに出来るメリットはあります。というか、こういう構造だからあの狭いエンジンルームに1275ccのエンジンを積めたんですね。

ノーマルのロングストロークかつ低回転なエンジンなら問題ないんですが、ハイカム、チューニングヘッドを組んで高回転仕様になって、なおかつサーキットという常に高回転でエンジンが回る環境ではちょっと心配なので真ん中の一番負荷の掛かるメインベアリングを強化する訳です。

上の写真右がノーマルの形状。真ん中が盛り上がってます。

これをフライス盤で平らに加工して

四角いプレートと一緒に強化ボルトを取り付けます。安い部品だし、加工賃もそれほどでもないのでサーキットを走る人はお勧めですよ。なにより精神衛生上宜しいかと。。。

実際、エンジンの高回転のブレが減ります。

 

購入時に、Tさまの意思に関係なくドラえもんブルーにペイントされていたエンジン。

伝統的な、グリーンに塗り替える為に下処理。

剥離剤を使用すると、もともと純正の赤のペイントも落としてしまいます。

この純正ペイントの密着力は素晴らしいので極力残したいんです。この赤の上に塗装出来れば剥がれにくい塗装が出来るんです。

そんな訳で地道にスケーラーという工具を使用して、時間を掛けて下処理しました。塗装は下処理が命です。これをどこまで丁寧に行うかで仕上がりが決まります。

剥がし終えたら

ヘッドを剥がします。

カーボンだらけですね。こんな感じにエンジンの中は汚れています。

カーボンを全て落とします。

ロッカーカバーは剥離剤を使用せずに(鉄板を痛める為)地道に削って剥離しました。 純正の黒の塗装はいい加減なのでこれは剥離するのがベスト。

個別に塗装。この方法にこだわってます。

アルミのパーツの腐食が酷い場合は、組み上がってからミッションケースをクラッチハウジングごと塗装しますが、アルミパーツが綺麗な場合はアルミの美しさを活かしたい。

それから、純正は塗装したエンジンを加工しているので、研削された部分には塗料がのっていません。ボルト類も勿論。

私のこだわりは、いかにもイジリました!という仕上げはあまり好みでないです。さりげなく、改造されているのが好きなんです。もともとそうであったかのようなオリジナルの様な仕上がりをいつも目指します。

だけど、速い。でも乗り易く快適。

そしてボンネットを開ける度に、見惚れるっていうのが理想です。

塗料が半乾きのタイミングで、研削された部分の塗料をスクレイパーで削り落とします。

使用した塗料は「英国製のエンジンラッカ―」です。

一液で乾燥が遅いし、塗りずらいのであまり使用されません。

組み上がってエンジンを掛けた熱で完全硬化する感じなので、それまで傷が付きやすく気を使うからです。

しかし、耐久性、雰囲気は最高です。さすが、専用品ですね。

私は面倒でもこの塗料以外でミニのエンジンを塗装する気はありません。

長い目で見て、ベストな選択をさせて頂きます。

続く

 

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