2006年も残すところあと5日。
まったく、月日の経つのは、いつからこんなに早くなったんでしょうか。
やりたいことを全部やるのに、
1年365日、1日24時間じゃとても足りないと思うのは、
あたしだけじゃないはず……
とまぁ、そんな嘆き(?)はこれぐらいにして。
自分自身の2006年を振り返ってみることにした、今日はその第1夜。
今日のテーマは、『2006年の読了本』
今年も色んな本を読みました。
ざっと挙げると……
・『幻夜』 東野圭吾
・『晩年の子供』 山田詠美
・『姫君』 山田詠美
・『壬生義士伝』 浅田次郎
・『椿山課長の七日間』 浅田次郎
・『プラナリア』 山本文緒
・『火車』 宮部みゆき
・『国家の品格』 藤原正彦
などなど。
そんな数々の作品の中、
あたし的2006年のベスト1を選ぶとするなら、
浅田次郎の『輪違屋糸里』を推したい。
『輪違屋糸里』は題名からは想像もつかないだろうが、新撰組を題材にした作品。
芹沢鴨暗殺事件を題材に、新撰組を取り巻く女たちにスポットを当て、
新しい切り口から新撰組を捉えた作品になっている。
数ある新撰組モノで悪役として描かれる芹沢鴨が、
本作品では非常に誇り高き男として、
逆に、土方歳三がいわゆる「悪い男」として描かれているというのも珍しい。
男達の弱さ、醜さに翻弄されながらも、
守るべきものを守るために、女が前に出られなかったあの時代に、
決して弱さは見せることなく、信念をもって自分を貫いた女達。
彼女達のみせる母性のような優しさと強さが、
この上なく哀しく、切なくて、幾度も涙腺を刺激させられた。
そして、その女達の存在によって、より鮮明に浮かび上がる男達の哀愁。
新撰組をこんな切り口から捉えられるのかと、
ただただ感服。
だあれも恨むのやない。ご恩だけ、胸に刻め。
ええな、わてと約束しいや。
剣を持つことを許されなかった女達。
全てをぐっと心に秘め、飲み込んで、堪えて、前を向く。
何かを守るためには、そうするしかなかった彼女達の生き様を表したこの言葉が、
読み終わった後の私の胸に、ずしんと響きました。
この本の詳細を見る
輪違屋糸里 (上・下)
浅田次郎
まったく、月日の経つのは、いつからこんなに早くなったんでしょうか。
やりたいことを全部やるのに、
1年365日、1日24時間じゃとても足りないと思うのは、
あたしだけじゃないはず……
とまぁ、そんな嘆き(?)はこれぐらいにして。
自分自身の2006年を振り返ってみることにした、今日はその第1夜。
今日のテーマは、『2006年の読了本』
今年も色んな本を読みました。
ざっと挙げると……
・『幻夜』 東野圭吾
・『晩年の子供』 山田詠美
・『姫君』 山田詠美
・『壬生義士伝』 浅田次郎
・『椿山課長の七日間』 浅田次郎
・『プラナリア』 山本文緒
・『火車』 宮部みゆき
・『国家の品格』 藤原正彦
などなど。
そんな数々の作品の中、
あたし的2006年のベスト1を選ぶとするなら、
浅田次郎の『輪違屋糸里』を推したい。
『輪違屋糸里』は題名からは想像もつかないだろうが、新撰組を題材にした作品。
芹沢鴨暗殺事件を題材に、新撰組を取り巻く女たちにスポットを当て、
新しい切り口から新撰組を捉えた作品になっている。
数ある新撰組モノで悪役として描かれる芹沢鴨が、
本作品では非常に誇り高き男として、
逆に、土方歳三がいわゆる「悪い男」として描かれているというのも珍しい。
男達の弱さ、醜さに翻弄されながらも、
守るべきものを守るために、女が前に出られなかったあの時代に、
決して弱さは見せることなく、信念をもって自分を貫いた女達。
彼女達のみせる母性のような優しさと強さが、
この上なく哀しく、切なくて、幾度も涙腺を刺激させられた。
そして、その女達の存在によって、より鮮明に浮かび上がる男達の哀愁。
新撰組をこんな切り口から捉えられるのかと、
ただただ感服。
だあれも恨むのやない。ご恩だけ、胸に刻め。
ええな、わてと約束しいや。
剣を持つことを許されなかった女達。
全てをぐっと心に秘め、飲み込んで、堪えて、前を向く。
何かを守るためには、そうするしかなかった彼女達の生き様を表したこの言葉が、
読み終わった後の私の胸に、ずしんと響きました。


輪違屋糸里 (上・下)
浅田次郎