goo blog サービス終了のお知らせ 

翠日記

日々のよしなしごとや、ココロのつぶやきを…。

ひとめぼれ

2009年03月09日 | 和箪笥
昨日、新宿伊勢丹の呉服・和雑貨フロアで見つけ、思わず買ってしまった、
「遊中川」(中川政七商店)のブックカバーです。



鉄色の麻生地。読まない時は、白黒市松の真田紐で留められるかたち。
紐を縫い止めた赤い糸が効いています

色違いで5色ぐらいあったんだけど、この配色がいちばん格好良かった。
共生地の栞付き。


「遊中川」は、麻布や和紙を使ったバッグや小物のブランドです。
http://www.yu-nakagawa.co.jp/

小紋・重ね色目・真田紐・鹿刺繍(奈良ですから)などのシリーズがあって、
素朴な肌触りと深みのある色合いが素敵です。
中でも、真田紐シリーズはお洒落で大好き^^

単に表紙の保護や目隠しだったら、本屋さんの紙カバーでも良いけれど…、
お気に入りのブックカバーがかかっていると、本を鞄から取り出す瞬間がもっと楽しくなります

伊勢丹には、他のシリーズでも文庫サイズしかなかったんだけど…
新書判や四六版のカバーは作っていないのかなぁ…?

路地裏にて

2009年02月15日 | 和箪笥
所用で浅草・伝法院通りの刷毛屋さんに行った帰り道。
立派なカメラを持った人が路地を撮影していたので、何か有るのかと覗いてみたら…。

   

奥に女給さん風の着付けが目を引きます。これぞ路地裏!
視線を戻すと、路地の入り口には「モボモガ御用達」「アンティーク東京蛍堂」の文字。

この道、今まで何度も通っているのに、全く存在を知らなんだ…。

吸い込まれるように入ってみたら、着物姿のご主人(たぶん)が、ゆっくりご覧ください、と声をかけてくれる。

古い民家を改造したのかな?
段差の多い建物のレトロな雰囲気の室内に、所狭しとアンティークの小物や服が。
一部屋だけかと思ったら、帳場(?)を挟んだ反対側にも部屋があるというので、行ってみると…
黒電話や人形なんかもあって、どこまで売り物なのか、よく判りません(笑)
何だか、宝探し気分。

ほとんど梯子のような階段を上がると、ニットの帽子やマフラー、男物の洋服。
そのまた奥には女物の服や着物。靴や下駄なんかもありました。
洋服類は、古いけど仕立てはしっかりしているし、コートなんか今でも普通に着られそうなデザイン。

それに、肉厚で打ち込みのしっかりした、すっげー良い生地使ってるうぅ~ o(>_<)o
こんな生地、今じゃ滅多にお目にかかれないっすよ~←職業病
これは、サイズが合えばめっけものですわ

和洋折衷の、文字通り「モボ・モガの世界」な雰囲気のお店でした。
品揃えも好みだし、おまけに、TXの浅草駅のすぐ近く。
…ヤバい店見つけちゃったなぁ…(^^;
(ただし、どうやら土日祝日のみしか営業してないみたいです)

で、コレ↓はこのお店で購入したショートマフラー。



虫食い補修の痕が数ヶ所あるけど、色や風合いが気に入ったから良し。
…安かったし(笑)

次の予定があったので、今日はあまりゆっくり見られなかったけど、
今度たっぷりと時間を取って行ってみたいです。

その時は、御召か銘仙に長羽織で
…と言いたいところですが、段差が激しいのでたぶん洋服で行きます(^^;

線香(?)

2008年11月18日 | 和箪笥
先週金曜日、お香教室の5回目でした。
今回のお題は、『線香』。
一般的には一番馴染みの深い、直接火をつけるタイプのお香です。

…とはいえ、細い均一の棒状にするのは結構難しいうえに、生乾きで持って帰るのは困難なので、同じ製法で、成型方法だけが異なるコーン型のお香にしました。

こちらは塗香などと違い、使う香原料に特に制約もないし、好みによっては香水や香油などを加えることもできるので、一番幅が広いかもしれません。
ただ、折角なので今回は日本古来の原料だけで作ってみました。


原料を調香する過程はこれまでと一緒ですが、原料を混ぜるたびに炭で焚いて、
香りを確認しながら進めていきます。



線香の場合、成型しやすくするために、香原料のほかに、木の樹皮を粉にした「椨粉(たぶこ)」というベース成分を加えます。
 
全ての材料を均一に混ぜたら、水を少量入れて、ひたすら練るべし。
結構力を入れないと均一に混ざらないので疲れます(笑)



最後に手で成型して出来上がり。形がバラバラなのはご愛嬌ということで…



課題によって先生が変わるんですが、今回の先生は割と「応用型」の先生でした。
まだ基本が理解しきれていないド素人の生徒なのに、「自由に作っていいのよ」と野放しにされたので少々困りました(笑)
とはいえ、途方に暮れていても仕方ないので、そのお言葉に従って「自由に」作った結果、
それなりに経験のある人だったら絶対にやらない調香をやらかしたらしいです…

しかも、「使った香原料のレシピから想像する香り」と「出来上がった香り」のギャップが激しかったらしく、「意外性があって面白い」と妙にウケてしまいました
いやはや、ビギナーズラックというか何というか…偶然とは恐ろしいです。

本人的にも気に入ったので、機会があったら今回のレシピでまた作ってみたいですね。

塗香

2008年11月09日 | 和箪笥
お香教室、月末は1週お休みで今週から再開。
4回目は「塗香」(ズコウと読む)です。

塗香は粉状のお香で、少し手にとって、手のひらに揉み込みんで使います。
香りつきのボディパウダーとでもいえば想像しやすいかもしれませんね。



肌につけやすくするために、お香の原料を、練香・線香用よりも更に細かい粉末にし、ふるいに掛けたものを使います。
あまりにも粉が細かいので、混ぜている間に静電気で容器の縁にへばり付いたり、ダマになってしまったりで、均一に混ぜるのが大変です

…ということで、混ぜるのに必死で、調香工程の写真を撮るのをすっかり忘れました(笑)

ま、それはさておき。

塗香は、趣味的要素の強い他のお香とは性質がちょっと違って、本来は仏教で「身を清める」ためのものです。
勤行や法要の前に僧侶が使うため(お作法は宗派によって異なるそうです)、「殺生にあたる」ということで、塗香の場合は麝香などの動物性香原料は使いません。
また、宗派によっては、唇に付けたりもするし、直接肌につけても安全なように、樹脂系原料と合成香料も使わないのが望ましいそうです。
(これらを使っているものも市販されていますが)

ちなみに一般人の場合は、難しいことを考えずに香水やコロンをつける感覚で使えば良いんですが、
塗香を携帯するときに使うのが「塗香入れ」(写真)という器。

  

上の蓋をあけて塗香を入れ、使うときは横にある栓を外した穴から振り出します。
そのまま手を軽く揉むようにすると、体温で暖められて、仄かに香ってくるんです。
香水やコロン類のように、自己主張のある香りではありませんが、妙に癒されます^^

2種類作りましたが、1つは結構スッキリ系なので、会社の机の引き出しにでも忍ばせておこうかと思います。
…眠気覚ましに(笑)

ちなみにこの「塗香入れ」、仏具屋さんやお香屋さんで売っています。
私は銀座にある某老舗で買いました。
事前にネットなどで調べたときは、材質が「桜」「紫檀」「黒檀」が中心でしたが、これは「鉄刀木」。
読み方が全く想像がつかなかったので聞いてみたら、「タガヤサン」だと教えてくれました。
…そりゃぁ読めませんわ…

結うこころ

2008年10月28日 | 和箪笥
先日、こんなものを見つけて購入してみました♪

日本の女性の髪型の歴史の中で、最も華やかな時代なのは江戸時代だと思います。

「日本髪」という複雑かつ美しい髪型が生み出され、江戸時代を通じてさまざまなスタイルが考案され、燈籠鬢や鶺鴒髱などの流行も生みました。

時代や流行による変遷のほか、年齢、既婚・未婚の別、身分、職業などによって結い方や髪飾りが異なり、髪型でその人のがどのような立場の女性かがほぼ類推できる程に体系化されていました。

この「結うこころ」は、江戸時代から明治時代にかけての多種多様な「日本髪」64種と、鶺鴒髱などの結髪過程を再現写真とともに紹介した髪型文化史の資料です。

CD Bookは読みにくいのが少々難アリですが、書籍版が絶版になってしまったみたいで、入手困難なので仕方ない…。

でも、写真が美しく、資料としては非常に優れていますので、800円はお買い得ですヨ

※Windows VistaとMacには対応していませんのでご注意ください。

香袋

2008年10月21日 | 和箪笥
忙しくてなかなか書けませんでしたが、お香教室の2回目です。

今回からは調香実習に入りました。
前回勉強した香原料を調合して、香袋(匂い袋)を作りました。



まずは、基本レシピ2種からひとつ選んで作成。
調香表の通りに、白檀・龍脳・桂皮・丁子…と、10種類前後を混合していきます。

合成香料を一切使わないので、一般的なイメージの「匂い袋」のような、甘ったるい香りにはなりません。
深みのある、でもちょっと薬っぽい香りです。
実際、防虫剤や漢方薬の原料や、香辛料として使われているものも入っていますのでね。
↓が、材料を混ぜ合わせた「中身」です^^



これを金欄の袋に入れ、上からワタを詰めて形を整えます(中身がこぼれるのを防ぐ役割もあり)。
最後に、上部を屏風にたたんで、紐で結んで完成



ただ混ぜるだけので、工程自体は単純です。
…分量さえ間違えなければね

続いて2つ目。
今度は、白檀をベースに、自分のオリジナルで調香します。
もちろん、原料ごとの目安の分量、香りの性質などは教えてもらい、その範囲で量を加減していきます。

同じレシピで作っても、微妙な匙加減の関係で香りが変わるくらいですから、
オリジナルになるとかなり個性が出ます(笑)
お互いの「作品」の香りを聞き比べるのも、なかなか楽しいものです。

次回は練り香。
武家文化の香袋に対し、平安王朝で愛された雅びな香りですよ~

先生によると、「手が真っ黒になる」とのことでしたが…
ともあれ、次回も楽しみです。

空薫き

2008年10月11日 | 和箪笥
鳥越にあるお香販売会社、薫物屋香楽さんで、お香教室を受講してきました。
昨日10月10日が初日で、全6回コース。

お香関係の言葉をネットで検索していて、偶然見つけました
本格的な香道はいろんな意味で敷居が高いけど、好きな分野ではあるので
もっと詳しく知りたかったんですよね♪

初日は概論ということで、お香の歴史や、さまざまな香原料の説明。
そして「空薫き」(そらだき)の方法を教えていただきました。

何しろお香やさんですから、本物の天然香原料がふんだんにあります。
これを、一つ一つ香りを聞いて確かめます。
単体では、かなりクセのある臭い香原料もありましたが…
そういう原料も香りに深みを出すために必要なんだそうです。

そしてコチラが空薫きの様子。
火をおこした炭を香炉灰に斜めに埋め(先端は外に出す)、しばらく置いて灰が暖まったら、
香木や練香を炭から少し離して置くと、香りがやわらかく広がってきます。
お香は好きだけど喉が弱くて煙があまり得意ではないので、煙が出ず、やわらかい香りの空薫きは嬉しいですね。
 
ちなみに、香木から煙が立つと失敗だそうで…1回目は見事に失敗しました


で、こちら↓の写真は、お土産に戴いた「空薫き入門セット」

香炉と香炉灰、炭、白檀と沈香の刻(きざみ)。
とりあえず、これだけあれば自宅で「空薫き」が楽しめます。
香炉は広口の陶器なら何でもOK。香炉灰と炭は、お香屋さん・仏具屋さんで買えます。

白い和紙袋は、香袋用のお香。
4種類の香りを聞かせていただき、好きな香りを選ばせてくれました。

次回から、実際に香原料を調合してお香を作らせてくれるそうです。
楽しみ、楽しみ…

江戸切子をやってみた

2008年06月16日 | 和箪笥
友人の誘いで、江戸切子グラスの手作り教室に参加してきました[m:72]

場所は、浅草にある『江戸下町伝統工芸館』。
台東区の施設で、定期的に区内の伝統工芸の職人さんの実演や、体験教室を開催しているようです。

今回の指南役は、江戸切子職人の澤倉剛二氏。
予め模様の位置を薄く削ってマークしてあるグラスに、グラインダーを使ってしっかりと模様をつけて完成させる、という内容でした。
(作業工程の写真を撮っておけばよかった…)

こうして書くと簡単そうですが、コレが結構難しい。
何しろ高速回転するグラインダーに、曲面のグラスを合わせるわけですから、最初のうちは模様の位置が合わずにブレたり楕円になったり…
それでも、いくつか削っているうちに、何となくコツが掴めてきて、ちゃんと円形に削れるようになりました。
で、出来上がったのがこちら↓


よくよく見ると、歪んでいたり、タンコブつきの水玉(笑)などもあるんですが、それはそれで味があって愛着が沸きます^^

そして、こちらが、オマケ(?)にいただいた、先生の作品。


プロのアドバイスを受けながら貴重な体験ができて、グラス2個もらって、教材費1000円。
これまでも美術館のイベントや色々な催事などで、種々雑多な体験講座に参加してきましたが、ぶっちぎりのお得さかげんですw

工芸館でもらった『台東区手作り工房マップ』にも、見学や体験をさせてくれる工房が地図つきで紹介されていたし、これからも機会があれば色々やってみたいと思います♪