インド・カルカッタの売春窟で育つ子どもたち。女の子は母親と同じく売春婦に、男の子は女性の世話をするよう運命付けられ、彼らのほとんどは一生をこの売春窟の中だけで暮らす。彼らは外の世界を知らず、将来の夢や希望も持っていなかった。しかし取材で訪れた女性カメラマン、ザナ・ブリスキが始めた写真教室で、子どもたちは表現することを知り、外の世界を知り、自分たちの価値を知っていく。更にザナは子どもたちが学校に行けるように奔走した。
自ら学ぶ事を希望した子どもたち。しかし、売春窟を出て学校に行くことは、親や兄弟との別れをも意味していた。果たして子どもたちの選択は・・・。過酷な環境に育つ子どもたちが希望に向かう姿を描いた感動のドキュメンタリー。
未来を写した子どもたち 2004年/米/ロス・カウフマン、ザナ・ブリスキ
写真を撮っている子ども達がとても生き生きとしていて、その楽しそうな笑顔を見ていると、子ども達の辛い現状が余計に恨めしく感じました。
売春街で生まれ育った子ども達は学校に入学するのも一苦労のようで、学校側の対応や準備する書類の多さなどを見ていると、ザナが奔走している姿が逆に滑稽に思えてきます。
国はなにをしているんだろう?と思います。
どうして家族でも親戚でもないザナが苦労しなければならないのか。。
と、私は子ども達の国に対して怒りを覚えましたが、この映画ではそういうことではないらしいのです。
売春街に生まれ育つ子ども達が、カメラを手にし自分の可能性や未来について、少しずつ少しずつごく当たり前の権利を知っていく姿を追いたいんだな~と思いました。
なので、私の求めるものと違っていたこともあり、なんとなくまとまりのないような、伝えたいという強さを感じられないドキュメンタリーだな~と感じました。
とは言いつつも、子ども達の現状はやはり普通ではないですし、やはり、なんとかしないとならないですし、代々、売春をしている家族って、ちょっとどうなの?
しかも、まだ子どもですよ。売春よりも、そういう子ども達をお金で買うという行為の方が信じられません。
子ども達には可能性があるというテーマなのかもしれないけれど、私はどうしても未来よりも現状をなんとかしてほしいと思ってしまいました。
実際、せっかく学校に行けることになった子ども達ではありましたが、そのうちのほとんどが親の希望で学校を辞めさせられたとなると、本当にどうにかならないのだろうかと思うばかりでした。