ロシア幽霊軍艦事件
島田 荘司 著 原書房 / 2001.10
箱根のホテルに飾られていたという1枚の写真。
そこには、芦ノ湖に浮かぶ帝政ロシアの軍艦が写されていた。
山中の湖に突如出現した軍艦は、軍人たちを降ろした後、一夜にして消え失せたという。
この世ならざる謎に御手洗と石岡が迫る。
そこには日本とロシアを結ぶ圧倒的感動の物語が秘められていた!
いやぁ~~~、島田荘司はやっぱりスゴイ!
ホント、面白かったです~。
芦ノ湖に浮かぶロシアの軍艦というだけで、「えっ?えっ?えっ?」の謎なのに、そこにアナスタシアを絡めてしまうなんて、はぁ~、真相が解った時にはため息が出てしまいました。
アナスタシア以外は島田さんの創作ではありますが、とってもリアル!
思わず、軍艦も日本軍の思惑も、何より、アナスタシアが受けてきたであろう残酷な仕打ちは、本当なんじゃないだろうかと思ってしまいました。
でも、アナスタシア(とされている女性)の全身の残る傷跡等を考えると、あながち創作ばかりではないだろうと感じました。
同族であるロシア人に本当に酷いことをされてきたんだろうなと思います。
ただ、倉持とアナスタシアのロマンスはちょっとやり過ぎかな?と……(笑)。
冒頭からレオナが絡んできて、また御手洗さんに気苦労をかけてしまうのかしらん?などと思いましたが、そうはならず、レオナの相手は石岡くんが頑張ってくれていて、その様子がとても楽しかったです。
やはり、御手洗ものには石岡くんが登場しないと面白さが半減してしまいますね。
あ~、面白かった♪