ただの映画好き日記

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【ノルマンディー アイゼンハワーの決断】

2006-02-07 | 映画 ナ行


「史上最大の作戦」とうたわれるノルマンディ上陸作戦。連合軍最高司令官アイゼンハワーはこの作戦を実行するべきか苦悩していた。上陸作戦を決行することによる空挺部隊の甚大な犠牲は明らか、しかし連合軍を勝利へ導くためにはこの作戦は不可欠だった。激しい戦闘が繰り広げられる中、アイゼンハワーに決断の時が迫る…。(goo映画より)

『ノルマンディー アイゼンハワーの決断』
 2004年/米/ロバート・ハーモン


不適切かもしれないけど、面白かったです。
目が離せなかった!!かなり集中して観ちゃいました。
戦争映画でありながら戦闘シーンは一切なくて、アイゼンハワーの手腕であり、苦悩であり、人となりが見事に描かれていたと思います。

当時、これ程までに人間的な司令官がアメリカにいたんだな~と、正直、感心しました。
ノルマンディー作戦決行直前、空軍パイロットたちを激励に行くシーンはとても切なかったです。
というのも、兵士の予想損失が7割と言われていたこの作戦です、つまり、10人に7人は死亡するだろうと・・・。
兵士たちも生きて帰ってこられないことを感じていて、そんな空気を和ますアイゼンハワー。辛い決断を自ら下し、そして、自ら笑顔でもって兵士たちを和ませ、でも、心はズタズタに引き裂かれていたんだと思います。

実際は、予想されていた7割が2割だったのですが、その数字を聞いた時のアイゼンハワーの台詞です。

  7割に対して2割
  しかし、たった1人でも人間にとっては大きな損失だ
  もし、戦死したのが自分が愛する者なら
  それは100%の損失だ

アイゼンハワーにとって、兵士は駒ではなく、一つの命だったという事が伝わってきます。
当然の事ではあるけれど、戦争とは狂気。その狂気な世界に身をおいていても、人間らしさを失わない司令官もいたという事なのでしょう・・・。

もう一つ、ノルマンディー作戦決行を決めた夜、家族に宛てた手紙の一節。

 正義を説いても意味はない
 戦争に真の栄光など存在しないのだから

アイゼンハワー役のトム・セレックさん、なかなかお見事でした。
映像的にも、映写機の光の筋とか、タバコの煙がとても効果的に使われていて、89分という短い映画でしたが、かなり見応えがあったように思います。





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