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リアリティ映画でシミュレーションしておけば何処かで役立つはず

運び屋

2019年03月09日 17時58分49秒 | 映画 は行
評価★★★★☆【4.5点】



徹底したリアリズム、これは犯罪映画の珠玉の逸品。



退役軍人のアール・ストーンはデ
イリリーというユリの栽培に情熱を燃やし、
園芸の世界では一目置かれる存在だったが、
その代償として家族をないがしろにしてしまい、
90歳になろうとする今は家族との間に埋めがたい溝を抱え、
孤独な日々を送っていた。
やがて農園の経営も行き詰まり途方暮れるアール。
そんな時、“車の運転をするだけで大金がもらえる”
という仕事を紹介される。
最初は荷物の中身を知らずに運んでいたアールだったが、
ほどなくそれが大量のドラッグであることに気づく。
それでも90歳の老人が疑われることはほとんどなく、
順調に仕事をこなしていくアールだったが…。
<allcinema>



10年前の『グラン・トリノ』の頑固爺さんといい
今回の役柄と、こういうキャラを演じさせたら
もはや敵なしの御大ではないだろうか。

それまでカメラの後ろ側に立ち演出者としての実力は
いまさら言うまでもなく周知の事実であるが、
俳優としては、どこの賞にもまったく当たらなかった。

しかし、今回の作品に限り、彼の演技に魅了され
まるで自分を地のまま演じているような
とても自然で、自らの人生を作品に重ねているみたいだ。

これは年齢的に同じ主人公だし、娘との確執など
私生活とも微妙にリンクしていたせいなのかもしれないが。

本作、犯罪映画でありながら主人公と家族の繋がりを
巧みに描いているところが心に響いてしまうんですね。

そういうなか、ひとつ惜しいのは、、、
メキシコ麻薬カルテルで主人公の見張り役だった
髭面兄さん(フリオ)が組織のボスの交代を機に
なにか物語に変化をもたらすと予想していたのだが
普通にスルーしたままだったのが残念だった。


ピアノが奏でる旋律が切なくて
孤独な老人をイメージさせるにはピッタリだ!


【今週のツッコミ】
・麻薬カルテルのグループの規模もピンキリなんでしょうが
 本作のグループは首ちょんぱ!という残酷組織ではなく
 割と庶民派グループに位置するのかな。

・元軍人の誇りからくる度胸なのか、カルテルメンバーにも
 決して臆することなく振る舞う主人公が魅力的で
 さらに極悪カルテルらにも素の人間としての弱さを
 巧妙に描く点が御大の一味違うところ。

・『グラン・トリノ』の少年ギャングも同じ描き方してたし。

・物(ブツ)を持ち歩き一週間も行方不明の運び屋爺さんにも
 大したお咎めがなかったからね、トゥコだったら即射殺。
 (って誰だよ)

・運び屋の運賃一回1万ドル(110万円)から回数重ね
 終盤は一回で500~700万円と、そりゃ病みつきにも。。。

・一回目の報酬で新型ピックアップを購入って、ワタシも
 あのタイプのピックアップ欲しい!

・警察犬のすべてが白い粉コカインに反応するのだろうか。

・一人娘の結婚式をドタキャンする父って。。。
 実の娘をそのままキャスティングし起用してたのね。

・ちなみにアリソン・イーストウッドとスコット君は
 異母姉弟だそうで。

・作品は違うが同じDEAでタフで粘り強いハンクだったら
 最後のアールとの会話にもっと味が出る予感(←だから誰)

・法廷で自ら有罪を申し出たのは家族の絆を取り戻したから。
 弁護士がソウル・グッドマンだったら、こうはならない。
 ちなみに先ほどから言ってるのは『ブレイキング・バッド』の
 面々のことでした。
------------------------------------------------------------
監督:クリント・イーストウッド
脚本:ニック・シェンク
音楽:アルトゥロ・サンドヴァル
出演:クリント・イーストウッド/ブラッドリー・クーパー/ローレンス・フィッシュバーン

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6 コメント

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お久しぶりです (kossy)
2019-03-10 15:35:21
ほのぼのとしたギャングでしたよね~
ま、サルだけは殺されちゃいましたが・・・
結局性善説というか、
本来はみないい人ってのもイーストウッドのテーマなのかもしれませんね。
kossyさんへ (ituka)
2019-03-10 22:44:24
お久しぶりですね^^
90歳のご老人が麻薬の運び屋という意外性が
この事件の見どころなんでしょうが、さらに高齢者だからこその
予測不能な行動も加味されてハラハラするというより
笑ってしまいますよね(笑)
確かにイーストウッドの最近の映画は実話モノにシフトしてて
人間本来の愛とか優しさをさりげなく描くパターンになってますね。
Unknown (ぺろんぱ)
2019-03-14 18:52:40
 そうですよね。
フリオのその後とか、アールがそこまでのめりこんだデイリリーの栽培への導入部とか、もうちょっと観たかった気がしました。そうなると「運び屋」ではないタイトルの映画になったのかもしれませんが。

でもイーストウッドさんの映画はいろな意味でイイですね。

あ、別人28号シリーズ??
麻薬カルテルの大ボス、最初誰だか全くわかりませんでした。
ガルさんのあれは役作りではなくて「あるがままのガルさん}なのですよね・・・?
でもさすがの存在感でした、カッコいいし、ガルさん。


ぺろんぱさんへ (ituka)
2019-03-14 19:51:39
フリオの後日譚とデイリリーの栽培メインで描き
運び屋部分はホンのおまけ程度の作品でもワタシは見たかったです(笑)
そうなると、題名も『花と後期高齢者』になっちゃうのかな。
いやいやこれだとミニシアターしか公開されないでしょうね。
毎年一本のペースで映画作りされるパワーはすごいですよね!
自身の残りの時間がないことを意識しているのでしょうか。
まだ10年は、いや100歳になっても製作者であってほしいです。

イーストウッドって基本、自然体で撮ってしまいますよね。
なのでアンディ・ガルシア先輩も衣装だけ着せて素でやっていたのかもしれませんね。
カルテルのボスがほんと似合ってました。
こんにちは (ここなつ)
2019-04-15 18:45:31
こんにちは。

>10年前の『グラン・トリノ』の頑固爺さんといい
今回の役柄と、こういうキャラを演じさせたら
もはや敵なしの御大ではないだろうか。

もう、正に正に!!
まあ、こういう爺さんが身近にいたら嬉しいか?!と聞かれれば、そーでもない…と答えるしかないのですが、映画で観る分にはサイッコーです。
ここなつさんへ (ituka)
2019-04-15 21:36:58
80歳半ばになっても新型ピックアップ運転できるところ
まだまだ若いですよね。
こういう画を観たら免許証の返納など考えるのがバカらしくなりました。

この映画で最高シーンは札束数えてる最中に声掛けされて
びっくりしてマネーを後ろに放り投げた時の顔が可笑しくて。。。
改めてこういう演技ができるじゃん!でしたよ(笑)

次はどんな頑固爺さんで攻めてくるのか、新作が楽しみです(あるのか)^^;

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