
横浜からのダンヒル修理依頼品です。

送られてきて状態ですね。
バックルのみお送りいただきました。
前の写真はテープをはがして部品を確認したところです。
バックルにパチッとハマる部品とバネが欠品です。
おそらくはずれた時に飛んで行って、紛失してしまったのでしょう。

部品を作るために、材料のサイズを合わせます。
3ミリの真鍮棒がピッタリでした。

回転砥石で切削して形状を合わせます。

バネも作ります。
外径が3ミリ未満くらいになるように、バネ弐使う材料の線経も考慮して作成します。

長さが決まらないので、仮組みして確認します。
長めに作って徐々に詰めていきます。
まだまだ長いようです。

何度か調整して丁度良い長さになりました。

実際はこのくらいの長さまで短くしました。

組み上げて完成です。

こちらのダンヒルのバックルは愛知県からの修理依頼品です。
ギボシのネジが折れて取れてしまってます。

バックル正面です。
dマークのバックルですね。

タップを挿入して、ネジの径を確認します。
M2で入ることは入るのですが、ちょっとガタ付きがあります。
たぶんピッチは同じだけれど、呼び径が0.1くらい違うような気がします。
かといってM2.1なんてサイズは無いので、抜けないのでこれで行くしかなさそうですね。
ネジはISOで国際規格が定められていますが、それでも各国でどんなものが使われているのかわかりませんし、ましてやどこの国の生産なのかもわかりませんので、
ネジって結構難しいのです。

センターポンチでセンターを出します。
これやらないと、ドリルの先端が滑って曲がってしまうのです。

M2のイモねじを入れるために、ドリルで下穴を開けます。
M2の下穴は1.6mmのドリル程度ですね。
2ミリのネジだからって、2mmのドリル使ったら、
ネジ山切れませんので。

M2のタップでネジを切ったところです。

で、イモねじ挿入です。
ちょっと長いようなので、回転砥石で切削します。

これが切削後のイモねじですね。
削ったところは当然ねじ山が潰れてしまうので、
ダイスで整えます。

いい感じです。
はずす時に、こちら側がはずれないように、ネジロック剤を封入してます。

締め付けるとガタつきも気になりませんでした。
ばっちりです。

最後は兵庫県から、ダンヒルバックルのピン折れです。
踏んだか何かしたようです。
曲がって折れた感じですね。

残ったピンを切除して交換です。
4ミリ幅の平ピンを使いました。
有限会社伊東金属製作所
03-3886-6271
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