精神世界の旅

精神世界のいくつかの領域を探求します。

覚醒・至高体験:山田耕雲03

2007年09月02日 | 覚醒・至高体験の事例
ここに取り上げるのは、山田耕雲(やまだ・こううん)という禅僧の体験である。山田耕雲著『新版 禅の正門』(春秋社)よりの抜粋である。

その他の事例は臨死体験・気功・瞑想の「覚醒・至高体験事例集」をご参照いただきたい。

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「今日はなんだか大変すがすがしいよ。」
「それはようございましたね。」
「何となく、僕はえらくなれそうな気がする。」と二度ほど同じようなことを申しますと、
「困りますわね、お父様ばかりえらくおなりになって、距離が出来すぎて。」
「いや、大丈夫だ、どんなにえらくなっても心はいつもすぐ側に居るんだから」と、
子供みたいなことを言い合いながら家へ着いたのですが、その間幾度となく、  
「あきらかに知りぬ、心とは山河大地なり、日月星辰なり。」と、
繰り返し繰り返し心でとなえていたことを覚えています。

 丁度その日は、弟夫婦が泊まって居りましたので、一緒にお茶などを飲みながら、龍沢寺へお詣りした話、そこから黒衣姿のアメリカの青年が居て、只見性のみを求めて両度渡日したその物語を、貴兄から伺ったまま話してきかせました。お風呂へ入って寝に就いたのは十二時近かったと思います。


  夜中にフッと眼がさめました。初めは何か意識がはっきりしないようでしたが、フト、 「あきらかに知りぬ、心とは山河大地なり、日月星辰なり。」 の句が浮かんできました。それをもう一度繰り返したとたん、一瞬電撃を受けたようなピリッとしたものを全身に感じたと思うが否や、天地崩壊す。間髪を入れず怒涛の如くワッと湧き上がって来た大歓喜、大津波のように次から次と湧きあがり押し寄せる歓喜の嵐。あとは只口いっぱい、声いっぱいに哄笑する。哄笑の連続。  

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