デジタルツールの影響 Part 3 結婚生活
デジタルツールは,うまく使えば夫婦の絆を強めるのに役立ちます。例えばスマホがあれば,いつでもどこでもコミュニケーションが取れます。
でも,使い方に気を付けないと,こんなふうになるかもしれません。
・ 夫婦で過ごす時間がなくなる
・ 家にいても仕事をしてしまう
・ 不信感や裏切り行為につながる
知っておきたいこと
夫婦で過ごす時間
マイケルという男性はこう言います。「夫婦で同じ空間にいても,妻がそこにいないように感じる時があります。
妻はスマホをずっといじりながら,『忙しかったんだから今ぐらいいいでしょ』と言っています」。
ジョナサンという別の男性も,「同じ場所にいるのに,遠く離れた場所にいるかのような感覚になります」と言います。
考えてみよう 電話やメッセージによって,夫婦で過ごす時間が邪魔されることがよくある?
「ともかく,夫の皆さんはそれぞれ,自分を愛するように妻を愛さなければなりません。一方,妻は夫を深く敬うべきです」。
(エフェソス・エペソ 5:33)
仕事
仕事柄,24時間対応をしなければならない人もいます。一方,そこまで求められていないのに家でもつい仕事をしてしまう人もいます。
リーという男性はこう話します。「妻と一緒に過ごしていたのに,仕事の電話やメッセージが来ると,ついチェックしてしまいます」。
ジョイという女性はこう言っています。「在宅で仕事をしているので,プライベートとの切り替えが難しいです。バランスを取るには努力しないといけません」。
考えてみよう 夫(妻)が話している時にほかのことをつい考えてしまうことがある?
「ですから,どのように聞くかに注意を払いなさい。持っている人にはさらに与えられますが,持っていない人は持っていると思うものまで取り上げられるのです」。
(ルカ 8:18)
信頼関係
ある調査によると,SNSの使い方が原因で夫や妻に不信感を抱かせ,夫婦げんかになることがあります。調査の対象になった人の10%が,配偶者に知られたくない内容の投稿をしたことがあると答えています。
SNSは不倫のきっかけになることさえあり,「結婚生活の地雷原」とも呼ばれています。離婚問題を扱う弁護士たちによると,SNSは結婚が破綻する大きな原因になっています。
考えてみよう 夫(妻)に隠れて異性とやりとりしている?
「ほかの何よりも,あなたの心を守れ。命は心に懸かっているからである」。
(箴言・格言 4:23)
何ができる?
何が大切かを見極める
食事をきちんと取らないと体を壊します。同じように,夫婦で過ごす時間をきちんと取らないと,2人の絆は弱くなります。
「同様に,夫は自分の体を愛するように妻を愛するべきです。妻を愛する人は自分を愛しているのです。誰も自分の体を憎んだりはせず,養って大切にします。キリストも会衆を養って大切にします」。
(エフェソス・エペソ 5:28,29)
聖書の言葉 「より重要なことを見極める」。(ピリピ・フィリピ 1:10)
夫婦でどれをやってみたいか話し合いましょう。デジタルツールに2人の時間を奪われないために,ほかにもできることがあれば書いてみましょう。
・ 1日に1回は食事を一緒にする
・ スマホやパソコンを使わない時間を作る
・ デートの日など,2人だけで過ごす予定を立てる
・ 夜はスマホの電源をオフにし,寝室には持ち込まない
・ 毎日15分,スマホを手元に置かずに2人で話す時間を取る
・ 1日の中でネットを使わない時間を決める
夫婦で話し合いたいこと
まず,それぞれが次の質問について自分で考えます。それから2人で話し合いましょう。
・ 2人の絆を強めるために,どんなふうにデジタルツールを活用できる?
・ 2人の時間はどの程度デジタルツールに邪魔されている?
・ デジタルツールの使い方でどんな点を改善するといい?
・ 自分は仕事とプライベートの切り替えができている? 相手はどう思っている?
・ 時間や関心を自分に振り向けてほしくて相手に無理な要求をしている?
聖書の言葉 「各自,自分のためになることではなく,人のためになることをいつも優先しましょう」。(コリント第一 10:24)
「私は在宅勤務なので,決まった時間に仕事を切り上げるようにしています。メールの通知もオフにして,スマホは時間をチェックするなど,仕事以外のことに使っています」。
(ジェーソンと妻のアレグザンドラ)