【クリック】
赤ちゃんポスト誕生10年、今はネットポストも その実態
一部引用
◆実母のほとんどは病院の健診さえ受けていない
2014年に開設されたインターネット赤ちゃんポストの主な目的は極めてシンプル。
「わが子を養子に出したい母親」と「里親になりたい人」をマッチングさせること。
同サイトを運営するNPO法人『全国おやこ福祉支援センター』(大阪市)の代表、阪口源太氏が語る。
「やむを得ない理由で子供を育てられなくなった親と、病気や年齢などの理由で妊娠できず、養子を欲する人のマッチングを行う。
いわゆる養子縁組の斡旋事業です。予期せぬ妊娠をした親に対する相談業務や、子育て支援も行っています」
サイトの利用方法は簡単だ。わが子を養子に出したい母親は、まずサイト上で専用のマッチングアプリ「こうのとり」の会員登録を行う。
Eメールアドレスを登録し、パスワードを設定すればログインできる。登録には年齢も国籍も問われない。
本人確認が取れ次第、スタッフが面談し、「子供を里親に出します」という覚書を交わす。
里親希望者も登録の仕方は同様だが、月額3000円の利用料がかかる。
また登録の際、住所、年齢、職業、資格、年収、貯蓄金額など約70項目の記入が必要となる。
会員登録した里親希望者は、募集がかけられた赤ちゃんの詳細な情報を閲覧することができる。
里親はその後、特別養子縁組の法的手続きを進め、概ね引き渡しから半年後には養子縁組が成立するという。
以降は「里親」ではなく正式に「戸籍の上の親」となる。登録からマッチング、出産、引き渡しまで、実母に金銭的な負担はない。
「里親がすべて出す決まりです。実母の出産前後の生活費や健診代、入院費やその他諸費用でだいたい100万円。
加えてわれわれNPOの運営費として50万円。特別養子縁組のための弁護士費用で20万円。すべて合わせて200万円ほどになります」(阪口氏)
この金銭授受があるからこそ、「これは人身売買ではないのか」と、インターネット赤ちゃんポストには非難が集中する。