市川稔の米(マイ)情報

平成の米騒動、令和の米〇動

あれから30年

今年は令和6年、30年前は平成6年でした

平成5年(1993年)の夏は梅雨明け宣言はなかった
夏がないまま米の収穫期を迎えた
コメの不作といえば冷害でありました

たまたまというか、
政府のコメ在庫が極端に少なく
1993年産の作況は74でした
30年前は年間1000万トンくらい消費していて
(現状700万トンも消費していない)

1993年に収穫したコメを一年かけて消費する
数か月分足りない、ショートするという予測になり

コメを緊急輸入することになった
日本人が好むジャポニカ、単粒種というのはほぼ貿易がなく、
インディカ種という細長い米を輸入した

それを1994年春から売却
1942年戦争中に出来た「食管法」がまだ生きてた
国産7割、輸入米3割の割り当て

これで米騒動というかパニックが発生しました

詳細は省きますが、わたしはそれを契機に事業を売却して借金返済しました


30年後、2023年は猛暑の夏で不作、品質悪かった

政府備蓄米は91万トンある(R6年6月末)

しかし、通常の民間流通米は不足感あり・・・

スーパーマーケットでは販売制限している
仕入ができないのだ
ネット販売も大幅値上げ、在庫なしも

早場米が出るといっても数万トンレベルではまったく足りない

8月9月はもっとも在庫が少なくなる

令和6年、2024年も猛暑の予想

30年後またこういうことになるとは・・・


当時の反省から今の会社、弊社は乗り切れるがちまたではプチパニックだろう

8月平穏に過ごせればよいのだが・・・



農林水産省は30日、主食用の米の需要が2024年6月末までの1年間で702万トンと、10年ぶりに前年を上回ったと発表しました。
インバウンドなどの消費が増えたことが影響しているということです。
一方、需要の増加や2023年の猛暑による米の品質低下により、民間の在庫は前年から21%減り、156万トンと過去最低水準となっています。

こういう発表がありました

年間の消費減予想は10万トン
逆に10万トンほど増えたからその差20万トン

農水省の見立てでは、等級下げによる歩留まり低下は5万トンと試算

現場で精米やっている者からすると、そんな程度ではない
仮に702万トン精米して歩留まり1%で7万トン、2%なら14万トン
弊社の主力産地は東北と北陸ですが良くて2%、悪いと3%以上5年産歩留まりは悪いです

インバウンドで消費が増えたというより歩留まり悪く玄米消費したという方が多い

5年産、網下(くず米)が極端に少なかった
主食用にまわっていたコメも少ない
それも不足の原因

6月末在庫156万トンということですが、分母702万トンとすれば、月平均58,5万トン
156万トン÷58,5万トンは2,6か月分です
7月、8月、9月半ばにゼロになる

足りなくなるのはそもそも昨年の作況101がウソ

9月半ばでは主産地の米揃いません

確実にショートします!

8月に入りましたが、売り場空っぽのスーパー多いし、ネットでも買えなくなってきています

農水省のみたては甘い

相対価格はそれほど上がっていないということですが、コメ会社は供給責任もあるので、とんでもなく高くとも無ければ仕入れて販売します
売買損であっても・・・


7月30日の食糧部会で加工用に限り政府備蓄米8月に玄米1万トン売却すると決めました
令和2年産のコメです

加工米は5年産の網下(くず米)が極端に少なく、加工業者はとんでもない価格で調達、しかも量が足りない

2万トン希望したが1万トンの売却になった

これが主食用米相場にどう反映するか?

これだけでは期待薄

玄米相場にどう影響するか?

7月30日 食料部会 膨大な資料はこちら


早場米のはしり相場、昨年より1俵5000円も上がっている

白米にしたら10㎏1000円値上がりするということになる

いくらなんでもこれはやりすぎ

心ある生産者が云っていることは

値上げの後の暴落が一番困る

日本はデフレからインフレに舵切っている

せいぜい10%程度の値上げで安定させるのが一番良いのだが・・・











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