海外工事現場の宿舎のお話をしてみましょう・・。
私が経験した東マレーシアの現場でのことですが、現場から車で30分程の町の外れの住宅街に現場員用の宿舎がございました。
住宅街と言っても現地としてはかなりの高級住宅街でございます。
我社は2戸続きのテラスハウスを2棟(4戸)借りておりました。
1戸の間取りは4LDK+メイド室で、1戸で約150㎡もある立派な豪邸でございます。
恐らく東京で借りようとすれば、1ヶ月の家賃は50万円以上は多分間違いなく取られるでしょう・・。w
それも全て家具付きなのですが、ナント家賃は月に8万円以下なんだそうでございます。
この家賃も多分、日本人用の値段で、現地の方なら半分以下ぐらいかもしれません。
当時、日本はバブルの全盛期だったので、マレーシアは日本に比べ物価が1/4~1/6ぐらいなのでございます。
4人家族が月に5万円あれば十分生活が出来ると聞きました。
この宿舎は非常に居心地が良くて、ホテルに泊まるよりもよっぽど良いのですが、一つだけ不満がございました。
それは、シャワー室とトイレが1つしかないので、4人の男が同時に朝現場に出かける際の順番待ちです。
1階にあるシャワールームとトイレはアマさん専用にしていましたから。
朝起きるとシャワーを浴び、それからトイレに行って大きい方をする訳ですから、よほど早く起きれば別ですが、もう皆ギリギリまで寝ますので、全部かち合っちゃうのでございます。w
私は客分ですから、多少は遠慮しなければならない立場ですし・・。w
5時半起床で、6時半には宿舎を出発しなければなりませんし・・。
日本人の宿舎で欠かせないのが、アマ(メイド)さんです。
先ず正直で真面目な人でなければなりませんが、日本食を作れるかどうかも大きなポイントでございます。
金目のモノを無造作にしてしまう日本人ですから、手癖の悪い人は絶対に駄目です・・。w
我々の宿舎にはドリスさんとメリーさんと言う二人のマレー人がメイドとして住み込みで働いておりました。(歳は40代後半かな?)
このお二人は、かつて我々の会社の他の現場で働いていた経験がありまして、日本人の社員の奥さん達から日本料理を習い完璧に作れるようになっていたのでございます。
そこいらヘンの日本人の若奥様よりよっぽど上手に和食を作ってくれるのでございます。w
私が宿舎にいた時も、てんぷら、のり巻、日本風カレーライス、お好み焼き、そうめん、ナポリタン等を作ってもらいました。
お米(タイ米)と水が違うので、ご飯は少しだけ自分は合わなかったのですが、オカズは完璧な日本の味でございます。👏
昼は現場のキャンティーン(社員食堂)で食事しますが、朝晩だけはしっかりと日本の家庭料理を食べさせてくれるのでございます。
キャンティーンのお話を少ししますと、この工事現場にいる現場監督さんは、我々の会社だけで100人おります。
日本人スタッフは10人程度ですが、スーパーバイザーとして、KLやシンガポール、ジャカルタなどからエンジニアを雇って工事の監督をやらせるのでございます。
我々の他、オーナー会社や元請会社のスタッフ、韓国系の会社のスタッフを入れますと、300人ぐらいは常時いたのでございます。
尚、レイバー(作業員)は我々の工事関係者だけで1,500人ほどいましたが、このキャンティーンには入れません。(別のキャンティーンがある)
コーヒーやティーは20円~30円、ブュッフェ式の食事は75円〜100円前後でございます。
工事現場は日本では朝8時から始まりますが、こちらでは暑いからなのでしょうか、朝7時から作業が始まります。
だから12時のランチまでエラク長く感じ、キャンティーンで10時と3時に間食(そば類)しないと持たないのでございます。w
ドリスさんとメリーさんに戻しまして、コチラのアマさんは本当に働き者で、毎日、部屋の掃除と作業服や下着の洗濯をしてくれます。
下着のシャツとパンツにまでアイロンをかけて、きちんと 折りたたんで部屋に置いてくれるのです。w
私はブリーフ派ですが、パンツにアイロンを掛けてもらったのは初めてでございます。(笑)
余談ですが、KLに滞在している時は、ホテルのランドリーに出すと日本と同じぐらいの値段なので、ホテルの近くのクリーニング屋に持って行くのでございます。
KLのクリーニング店は沢山あるので、信じられないほど安いのです。
下着類や靴下は1枚20円、半袖のシャツやポロシャツ等は50円ぐらいだと思います。
大きなビニールの袋に一杯入れて、朝持って行き、夜か翌日の朝取りに行くのですが、いつも300円ぐらいなのです。w
下着やパンツにもちゃんとアイロンがかかっています。w
顔なじみのカワイコちゃんにばっちり汚れた?パンツを見られてしまうのですが。😅
但し、Yシャツだけは仕上がりが丁寧なのでホテルに頼みましたが・・。
海外工事で僻地に長くいる人にとっては、食事は最も重要なことなのでございます。
体力的にも食べなれた食事を腹一杯食べないと体が持ちません。
食事が満足に出来ないと、精神的にも参ってしまいます・・。
私のように単発で出張してる者は長くても3週間ぐらいで帰国しますが、現場員は2年、3年と日本から離れて暮らすわけですから、せめて毎日の食事は日本と同じにして欲しいですよね・・。w
嗚呼・・、この下着ノリまでついてるよ・・。マイッタナ・・。w
海外の現場で働くってこんな感じなんですねー。とっても勉強になりました(^o^)
私は長期間海外に駐在したことは無いのですが、その代わり数週間単位で何度も出張していました。
多い時は年間140日ぐらい海外におりました。プライベートも含めて・・。w
海外で仕事をするって、やはりストレスが溜まりますので、働く、遊ぶ、食べるを上手くバランスさせないと上手くいかないと思います。
だから普段の食事環境がとても大切なんですヨ。
海外でも都心に長期間勤務する場合は、家族を帯同出来ますが、僻地に勤務するとなると家族を連れて行くには問題が多いので、殆どが単身赴任です。
また、年代にもよりまして、40代になると家族を日本に置いて来ますね。子供の学校の問題もあるので・・。
また、面白いネタを思いだしたら書きますネ!w