休日。
温泉行ったら、
露天風呂で大学生風のオニーチャンがふたり何やら話してた。
盗み聞きは趣味ではないので注がれる湯の音に耳を傾けていたのだが、
「映画の話で盛り上がったらこっちのもんだ!」
って声がした。
「その後すんなり映画に誘えるからな!」
なんだなんだ?と思ったら、
どうやら先輩らしき子が後輩らしき子に恋愛指南をしているようだ。
盗み聞きは趣味ではないので注がれる湯の音に耳を傾けていたのだが、
耳に入ってきたことを次にまとめてみた。
・まず、メールでSかMかを探れ
・メル友と会うなら知り合いに目撃されないように自分の部屋で会え
・メールが返ってくるまでにかかる時間が恋のバロメーターだ
・女はギャップに弱い
・色恋でサークルを荒らすな
・おれは熱しやすく冷めやすいんだよ
・とにかくギャップだ
どうやらこの先輩、恋愛の博士号をお持ちのようらしい。
出てくるのは熱い言葉ばかり。でも語り口は淡々としてクール。
そのギャップがね、カッコいいらしい。
他にも色々言ってたけど、名言が多すぎて忘れた凹 笑
しばらくしたら先輩の、
「そのメールの子、見た目どんな感じなんだよ?」って声が聞こえた。
後輩「いやー、どんな感じって言われても…」
先輩「だからさー、芸能人とかでさー?」
後輩「似てる人っすかー?えーっ!」
出た!始まっちゃったよ!
芸能人誰似てるばなし!!(そのまま)
先輩「いや、感じでいいからさ。誰っぽい顔?」
後輩「えー?うーん…誰だろ?」
先輩「誰かいるだろー!芸能人なんていっぱいいるんだからさ!」
後輩「ボクは似てるとは思わないんですけどぉ…」
来た!
ボクは似てるとは思わないけど友達がばなし!(まんま)
先輩「いいから言ってみって!」
後輩「友達が!友達がですよ!?」
先輩「うんうん。誰?誰??」
来るぞ来るぞ来るぞ!
もったいぶりやがってこの!!
どうせ最初っから頭に浮かんでたんだろこの!!!
後輩「ボクは似てないと思うんですけどぉ…」
先輩「ああ。友達が言うには?」
後輩「リア・ディゾンっす…」
ウソつけーーー!!!
うわー!言っちゃったよ!
言っちゃったよこの子!!
博士!言ってやって!
この後輩にガツンと説教してやって!!
そしたら博士、
「あー…まぁ、いるよな。ハーフっぽい子。」
えええええー!!!
そこ、落ち着いて流すとこ!?
ボクだったら塀の向こうの女風呂にまで届く声で「えらいこっちゃやでー!」と叫ぶんですが。
それが恥ずかしがりながら言ってくれた後輩への優しさだと思うんですが。
でもね、あろうことか博士は続けて、
「実はおれの元カノもな、ハーフっぽくて…」
博士、ここでまさかの被せ。
この瞬間、ボクの中で彼は名誉教授になった。
ボクがのんびり長風呂して出るまで、彼らは熱くディスカッションしてらした。
つっても名誉教授が一方的に論じてましたけど。。
この講義、きっちり90分続くの!?と思った。

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