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indigo YOKOHAMA

横浜を拠点に活動する社会人JAZZ FUNK BAND "indigo YOKOHAMA"のバンドブログです。

今週の一枚 Tower Of Power / 40th Anniversary

2014-04-20 22:56:37 | FUNKY MUSIC
今週の一枚は、とてもお得な作品を紹介。
ファンク・バンドの最高峰、タワー・オブ・パワーのライヴ盤『40th Anniversary』(2011年発表)だ。

このアルバムのお得なところは二つある。
結成40周年を記念して、バンドのOBまで集合した超豪華ライヴが堪能できる事。
そしてDVDがオマケについてくる事。
ん?この場合はCDがオマケか。
どちらにしてもCDとDVDの両方で楽しめると。
しかもDVDにはメンバーのインタビュー映像まで付いてくる。
これは豪華だわさ!

ライヴはフィルモア・オーディトリアムで行なわれたもの。
1905年に建設された歴史ある劇場で、内装も時代を感じさせる格調高いところ。
彼らの40周年を飾るには相応しい場所だ。

演奏はTOPならではのキレはそのままに、そそり立つホーンの壁が凄まじい音圧で観客をぶちのめす感じ。
ただでさえ大所帯のバンドがリズム隊も含めて倍以上に膨れ上がってステージがパンパンですわ。
DVDでは楽曲の途中でOBを含むメンバーのインタビューをカットインさせてバンドの歴史を振り返るという構成のため、人によってはこの編集を不満に思う人がいるかもしれない。
だが、その部分はCDでしっかり補完されているので、個人的にはOKだ。
全17曲とボリュームもたっぷり。
40年の振り返るにはこれでも足りないかもしれないが、ベスト盤的にも楽しめる。
何と言っても、既に孫がいるオッサンたちがパワフルに暴れているのが良い。
それにつけても、やっぱりファンクはライヴだねえ。



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今週の一枚 Johnny Hammond / Gears

2014-04-13 22:16:04 | FUNKY MUSIC
ジョニー・ハモンドはジョニー・ハモンド・スミスという名前でも活動していたオルガン奏者だ。
名前からも判るように、使っているのはハモンドのB3である。
50~70年代にジャズ・シーンで活躍していたのだが、ジャズ・ファンク系のサウンドにも積極的に取り組んだ。
その中でも評価が高いのが75年に発表された『Gears』である。

ラリーとフォンスのミゼル兄弟によるスカイ・ハイ・プロダクションによって制作された本作は今日のクラブ・シーンでもサンプリングのネタ元として多数使われている。
楽曲は基本インストでこれに『バッキング』ヴォーカルがチョコチョコ入るというスタイル。
クレジットにもちゃんと『バッキング』と書かれているのだが、インストゥルメンタルの1パートとして使っている印象だ。
因みにヴォーカルはミゼル兄弟が担当している。
また、基本スタイルはそのままにラテン要素を入れたり、ちょっとアフロっぽさが強調されたりと曲によって変化を与えている。

参加メンバーだが、ベースがチャック・レイニー、ドラムがハーヴィ・メイソンという強力コンビ。
これがもうキレッキレのグルーヴをかましてくる。
これが聴けるだけでモトは取れたと思う。
更には二人のリズム・ギターがそれぞれ違うスタイル(カッティングとワウ)でこれに乗っかり、リズムの重層感を生み出している。
リズム隊に煽られるようにジョニー・ハモンドの演奏もノリノリなのだが、それにしてもリズム隊に耳がいってしまう。
ホーンも参加していてソロも取っているのだが、リズム隊の音の方が明らかに前に出ており、これはもうリズム隊を聴けと言われているような感じだ。
ジョニー・ハモンドはオルガンだけでなくエレピやシンセサイザーも使いこなしている。

個人的なお薦めだが、『Los Conquistadores Chocolates』はリズム隊が徐々に盛り上げる中をハモンドがソロで暴れまくる。
『Shifting Gears』はチャック・レイニーのベース・パターンでもう決まり!



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今週の一枚 The Brothers Johnson / Look Out For #1

2014-04-06 21:57:24 | FUNKY MUSIC
エレクトリック・ベースには大雑把に二つの演奏法がある。
一つは2フィンガーと言って、人差指と中指で交互に弦を弾くもの。
(人によっては1本だったり、3本だったり、はたまた4本だったりもする)
もう一つはスラップ。
昔はチョッパーと言っていたが、文字通り親指で弦を『引っ叩く』ものだ。
正確には親指は振り抜いているので、引っ叩くのとはちょっと違うのだが、人差指による『プル』(ンペッという音)と共にアタックが強調された音は楽曲の中で強烈なインパクトを与える。

そのスラップという奏法でルイス・ジョンソンという人は正に神級の存在だ。
ベースの弦を叩くためだけにあると言っても良い、あの親指のデカさ!
これはもう反則である。
もうね、質量が違うの。
あれこそヘビー級ですよ。
人呼んで『サンダー・サム(雷の親指)』ですよ。
我々日本人より体格のデカい白人だの黒人だのにコレ言わせてるんですよ。
だから彼の奏法解説とか読んでもね、これ素直に受け入れられないんですね(笑)。
『いや、それサイズ的にあり得ないから』みたいな。
と言っても彼が技術的に凄い事は変わらないんですけどね。

そのルイス・ジョンソンが兄のジョージと組んでいたのが、ザ・ブラザーズ・ジョンソン。
彼らはクインシー・ジョーンズと出会うのですが、そのとき二人は22歳と20歳。
この若造どもがクインシーを猛烈にビックリさせたと。
それでアメリカと日本で行なわれたツアーに連れてったんですな。
その後、ルイス・ジョンソンはハービー・ハンコックやグローヴァー・ワシントンJr等の作品に起用され、一気に知名度を上げていくわけです。

彼らはクインシーのバックアップを受けてバンドとしてアルバム・デビュー。
それが今回紹介する76年に発表された『Look Out For #1』です。
ジャケットどうですか。
熱い。熱すぎる。
どんだけ恍惚の表情浮かべてるんだっ。
参加ミュージシャンも凄い。
もう一人のギターにリー・リトナー。
キーボードにデイヴ・グルーシン。
ドラムにハーヴィ・メイソン。
ティンバレスにビリー・コブハム。
ハーモニカにトゥーツ・シールマン。
ホーン・セクションにはアーニー・ワッツもいる。
なかなかですなあ。
ジョンソン兄弟は自らリード・ヴォーカルも担当している。

楽曲は全般的にはクロスオーヴァー的色彩も併せ持ったファンク・アルバムだ。
冒頭の『I'll Be Good You』はサビ・パートが猛烈にキャッチーな1曲。
2曲目『Thunder Thum And Lightning Licks』は二人の別名をそのまま曲名にしちゃったインスト・ナンバー。
タイトルの割りに案外渋めのファンクだが、ベースのリフがジワジワとくるカッコよさ。
3曲目の『Get The Funk Out Ma Face』は、これはもう真っ黒なファンクだ。
4曲目『Tomorrow』はビックリすぎるくらい美しいバラードのインスト曲。
放送関係御用達。
5曲目『Free And Single』は一転してホーンとバッキング・ヴォーカルがガンガン絡むチョイ緩めのファンク。
6曲目はアルバム唯一のカバーである『Come Together』。
これはこれでカッコいい。
7曲目『Land Of Ladies』は渋くて美しいバラード系の曲。
8曲目『Dancin' And Prancin'』は聴いてるだけでハッピーになりそうなナンバー。
9曲目『The Devil』は曲名ならではの雰囲気と黒っぽさが楽しめる曲。

ファンクとしては全般的に緩めのテンポの曲で構成されていて、しかもいたずらに技を聴かせようとはしていない。
だが、さり気なく展開されるベース・リフが猛烈グルーヴィで聴き惚れてしまう。
楽曲自体のクォリティをひたすら高めていこうというのが伝わってくる。
デビュー・アルバムからいきなり、なかなかの作品である。

本作はアルバムが総合9位、R&B1位。シングル『I'll Be Good You』が総合3位、R&B1位、シングル『Get The Funk Out Ma Face』が総合30位、R&B4位を記録した。



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今週の一枚 Giovanca / While I'm Wake

2014-03-30 22:53:54 | FUNKY MUSIC
昨年より1週間くらい遅めの開花となった桜ですが、今日の雨と強風で大分散ってしまったのではないでしょうか。
土曜日に花見の出来た方はラッキーだったのかも知れませんね。

さて、PCのトラブルで1週お休みを頂いての『今週の一枚』はこちら!
ジョヴァンカの『While I'm Wake』をご紹介。

ジョヴァンカと言えば日本のクラブ・ミュージック界の雄、Jazztronikの作品にもゲスト参加した事のあるヴォーカリスト。
彼女はオランダ出身で、トップ・モデル、女優、リケジョ(最近イメージが悪化している言葉だなあ)と、多彩な顔を持った人だが、もっともやりたかったのが音楽だったそうである。
バッキング・ヴォーカルとして活動する彼女は、シンガー・ソングライターでありプロデューサーでもあるベニー・シングスの目に留まり、ソロ・シンガーとしての道を歩み始める。
08年にデビューアルバム『Subway Silence』を発表。
今回、紹介する『While I'm Wake』は10年に発表された2枚目のアルバムである。

楽曲のほとんどの制作にジョヴァンカ自身が関わり、ベニー・シングスと共に作り上げた音世界は、軽やかでありながらどこか切なげという絶妙な味わい。
様々なスタイルを取り込みつつも、全般的にはアーバン・ソウルのテイストを感じさせる。
また、ジョヴァンカはディオンヌ・ワーウィックやミニー・リパートンに傾倒していたそうだが、彼女の持つ声質は、確かにそれを髣髴とさせる優しさを持っている。
空間全体をいつのまにか包んでしまうような声だ。
この声とサウンドの組み合わせがなかなか気持ちよく、日本のクラブ・ミュージック系ファンや女性ポップス・ファンにはかなり訴えるものであると思う。
特に彼女の場合、Aメロの段階でかなり聴かせてしまう。
冒頭の『Everything』からしてそんな曲である。
バラード系だと3曲目『Can Somebody Tell Me』の美しさが秀逸。
この曲はタイトルにある『Can Somebody ~』のフレーズを積み重ねていくところに妙がある。
5曲目『Lovechild』は古くて新しい感じが新鮮。
7曲目『Hungry』は一番のお気に入り。
これも『You're Trying To ~』という歌いだしのリフレインで曲の世界を積み重ねていくのだが、サビと展開部が変化を与えていて、これが良い。
11曲目の『Where Love Lives』はリオン・ウェアとの共演。
インコグニートのバラード系が好きな方にはお薦め。
日本盤のボーナス・トラックである17曲目『Kiss Of Life』は言わずもがなのシャーデーのカバー。
アルバム中でフック的に入る10曲目『Time Is Ticking』も昔のアメリカの酒場みたいなイメージで楽しい。

全体を通して捨て曲は無いと言ってよいでしょう。
シャーデー好きとの相性も良いでしょうな。


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今週の一枚 Lee Ritenour / Portrait

2014-03-16 21:30:30 | FUNKY MUSIC
リー・リトナーと言えば、日本のフュージョン・ブームの火付け役と言っても良い人物。
元々はギターの教師をやっていて、その後スタジオ・ミュージシャンとして人気者になり、76年に初リーダー作『First Course』を発表。
77年の『Gentle Thoughts』はダイレクト・カッティングなる録音方法も込みで話題となり、大ヒットした。
(ただ、この作品はビクターから出ていたせいか、本国ではチャートインしていない)
ここからリトナーはフュージョン街道を驀進していく訳である。

そんな彼が盟友デイヴ・グルーシンと設立したレーベルがGRP。
一貫して爽やかな音空間を表現するレーベルだ
今回紹介するのは、そのGRPから87年に発表された『Portlait』である。

『Rio』や『Rit』等の代表作を既に世に出していて完全に脂の乗っているリトナー。
彼の場合、起用するミュージシャンは第一線で活躍する凄腕か、後に高い評価を得る凄腕ばかりで、要は凄腕揃いなのが凄い。
そういう人だから『Lee Rineur & Friends』なんてライヴをやれるのだけれど(DVD化されている。お薦め)。
『Portlait』もその辺は裏切っていないのだ。
特にケニーGとイエロー・ジャケッツの起用が目を惹く。
どちらも当時大ブレイク中だったのだ。
他にもネーザン・イースト、ヴィニー・カリウタ、アレックス・アクーニャ、ポール・ジャクソンJr等がバックを固めている。
全然目立ってないがホーンではジェリー・ヘイがいる。
ヴォーカル陣も振るっていて、ブラジル人歌手のジャヴァン、『Is It You』で共演歴のあるエリック・タグに加え、フィル・ペリーやケヴィン・レトーをチョイ役で起用するという豪華さである。
これだけも凄そうでしょ?

内容だが、冒頭に2曲ヴォーカル・ナンバーを投入し、残りはインスト押しという構成。
後半はほぼイエロー・ジャケッツとの共演編となる。
フュージョン系のコアなファンはヴォーカル曲を軽視する傾向にある気がするが、個人的に冒頭の2曲は超お気に入りだ。
インストではネーザン・イーストの裏のプルが絶妙に気持ちよいタイトル・ナンバーが少しおセンチでお薦め。
3曲目の『Windmill』はハーヴィ・メイソンとの共作。彼は初期の頃からリトナーのために曲を提供している。
こちらもボッサ調で心地よい。この曲では彼が開発したシンセ・ギター『シンセ・アックス』を使っている。
ケニーGとの共演曲はその名も『G-Rit』。
タイトルにヒネリ無し!
テナーのケニーGとリトナーが絡み合いながら進行する楽曲。
大人の余裕という感じ。
なんかニコニコ笑いながら演奏していそう。
イエロー・ジャケッツとの共演については、両者はそう遠くないところにいるので元々違和感はないのだが、イエロー・ジャケッツでやっている時よりも静寂を意識した楽曲で、もっとグイグイやるのかと思った人は拍子抜けするかも知れない。

全体的には凄みみたいなものは無く、軽やかに速弾きもこなしていて、ひたすら余裕を感じる作品である。

本作はコンテンポラリー・ジャズ・アルバム部門で7位を獲得。
アダルトで爽やかな一日を過ごしたいあなたに。





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今週の一枚 Jimmy Castor Bunch / E-Man Groovin'

2014-03-09 23:36:23 | FUNKY MUSIC
今週紹介するのはジミー・キャスター・バンチが76年に発表した『E-Man Groovin'』だ。
最近デジタルリマスタリングで続々廉価CDが発売されているアトランティックからの作品。
アトランティックの廉価再発シリーズは私もチョコチョコ買わせて頂いている。

ジミー・キャスター・バンチというと、何かオモロイ人というか、まあとにかくキングコングだの穴居人だの変なテーマの曲を作るのが好きな人なのだが、楽曲を聴いていると必ずしもただのキワモノではない。
結構メロウな楽曲もあったりする。
だけど、何かやらかしたいんでしょうな。
『Evrithing Man』=『E-Man』はラテンやロックの要素も融合させた全方位的な意味があるらしいのだけど、単純に、何でもありな人って気がする。

冒頭『E-Man Griivin'』で正にそんなごった煮的要素をガッツリ聴かせる。
ロック寄りなギター・リフにパーカッション、アフロっぽい低音バッキング・ヴォーカルが印象的。
ティンバレスはジミー自身が叩いている。
オススメは続く『Space Age』から『I Love A Mellow Groove』の一連の流れ。
小気味の良いクラヴィネット、スペイシーなシンセ、切れ味鋭いギターにブリッブリのベースが絡み合うバッキングが絶妙。
これはかなり軽快にノレること請け合い。
キーボードは後にファットバックに入るゲイリー・トーマスだ。
珠玉のメディアム・メロウ・ナンバー『Everything Is Beautiful To Me』は曲に熱くなったジミーをメンバーが『レコーデング終わったよ』と止めるオチが付く。
『Super Love』はあまりの『可愛さ』にヒザが抜けそうになる曲。
何という落差!
ほぼインストの『I Don't Want Lose You』はジミーのサックスが堪能できる。
メロディがちょっとテレサ・テンのあの曲っぽい。
パート1と2に分かれる『Dracula』はコミカルなテイストを持った緩めのダンス・ナンバーだ。



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今週の一枚 Kwick / S.T.

2014-03-02 22:28:37 | FUNKY MUSIC
クイックはメンフィス出身の4人組で、前身をザ・ニューカマーズと言った。
当初契約していたスタックスではアルバムは残さず、EMIと契約して名前をクイックと改めてデビュー・アルバム『Kwick』を80年に発表した。
彼らの残したアルバムは3枚だが、その中でもっとも成功したのが、このデビュー・アルバムである。

バーケイズ、エッタ・ジェームズ、アイザック・ヘイズのプロデューサーとしても知られるアレン・ジョーンズをプロデューサーに迎え、ストリングとホーンのアレンジャーをJBと仕事をしていたカール・マーシュが務めている。
サウンド的には少々チープなシンセサイザーにホーン&ストリングが絡んだバッキングに彼らのヴォーカルが乗っかる、いかにも80年代初頭の味わい。
メロディのツボは押えていて、Bメロ・パートに少し切ないテイストを出してくるのがニクい。
この時代の音が好きな方なら捨て曲無しと言って良いだろう。
8曲中4曲をシングル・カットしているが、シングル・カットされなかった曲も案外クセになる。
特に秀逸なのはバラード系で、『Let This Moment Be Forever』や『Why Don't We Love Each Other』はオススメだ。
アップ・テンポだと『Serious Business』のグイグイと押していく感じは個人的に好みだ。

アルバムはR&B部門で53位、シングルは『Let This Moment Be Forever』が同部門で20位。
これは彼らの最高位。
他に『I Want To Dance With You』がダンス部門64位、『Can't Help Myself』R&B部門で68位を記録した。




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今週の一枚 Mindi Abair / In Hi-Fi Stereo

2014-02-23 23:02:29 | FUNKY MUSIC
今週紹介するのは、まもなく新譜が発売される、曲が作れてピアノも弾けて歌もイケてる女性サックス奏者、Mindi Abairの2010年のアルバム『In Hi-Fi Stereo』だ。

まず最初に断っておきたいのだけど、彼女をキャンディ・ダルファーと比較するのはあまり意味が無い気がするのですよ。
確かに(好みはさておいて)美女で歌えてサックス吹いてて、ついでに書くと親が同業者ってのも共通してる。
という訳で、二人を並べてしまいたくなる気持ちも判るし、売ってる側がそういう匂いをプンプン漂わせてるんだから無理も無いんですが。
ただ、二人はそもそも持ち味が違う気がするんですね。
その辺を分けて評価してあげないといかんと思う訳ですよ。

簡単に紹介すると、ミンディ・アベールはアメリカ西海岸の出身。
バークレー音楽院卒という事で実力は折り紙付きだ。
デビューしたのは1999年だが、それまでにマンディ・ムーアやバックストリート・ボーイズ等のアーティストとセッション・ワークを行なっている。
この辺が彼女のキーとなる部分で、彼女のヴォーカル曲などはポップスとして洗練された味わいがある。
サックス主体のナンバーは現在主流のスムーズ・ジャズ路線である。

ところが、2010年に発表された『In Hi-Fi Stereo』はそれまでと少し違っている。
このアルバムの特徴は、オールド路線。
ソウルフルでブルージィなテイストを前面に出しているのだ。
捨て曲は無いと言って良いと思う。
全体的に少し緩めのリズムに乗せて、ゆったりしたグルーヴ感が心地よい。
ポップスを歌う彼女も良いが、サックス奏者として考えるとこっちの路線の方が彼女は良い気がする。
いや絶対そうだわ。

ミンディのサックス・プレイはかなり強烈にサンボーン色を出している。
メタル製マウスピースならではのエッヂの効いた音色に加え、フレージングまでサンボーンっぽさを意識しているようだ。
冒頭のインスト・ナンバー『Any Way You Wanna』を聴いた瞬間、それを感じた。
続く『All Star』などはバッチリそれ狙いである。

それと本作は彼女自身のヴォーカルの出番を減らして、R&B系のゲスト・ヴォーカルを起用しているのも注目点。
シングル・カットされていないが、レイラ・ハサウェイが参加の『It's A Man's, Man's, Man's World』がブルージィで渋い。
『Get Right』に参加しているライアン・コリンズはほとんど無名だが、味のあるヴォーカル。
楽曲自体もゆったりと気持ちよく乗れる。
もう一人のゲスト・ヴォーカルはジョン・メイヤーとの共演もしているデヴィッド・ライアン・ハリス。
彼が参加する『Be Beautiful』がこれまた南部臭たっぷりの楽曲で気持ちよし。
因みに共同プロデュースはClub1600のレックス・ライドアウト。
もちろん鍵盤も担当している。

本作はジャズ部門で6位、シングル『Get Right』がスムーズ・ジャズ部門で16位『Be Beautiful』が1位、『Any Way You Wanna』が30位を記録した。


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今週の一枚 Bernard Wright / 'Nard

2014-02-16 23:51:09 | FUNKY MUSIC
一週お休みを頂いての『今週の一枚』。
今回紹介するのは『神童』ですよん。

世の中に神童ってのがいるのだとしたら、彼は間違いなくその中に入ってる。
何と言ってもピアニストとしてのデビューは8歳!
そしてレニー・ホワイトに見出されて彼のツアーに参加した時が13歳!
GRPレコードからデビュー・アルバムを発表したのが16歳!
自分が同じ年齢の時に何をやってたか考えると…いや、考えないでおこう。

で、彼が81年に発表したデビューアルバムが今回紹介する『'Nard』だ。
(ナードとは、彼のニックネームだ)
GRPの創設者デイヴ・グルーシンやマーカス・ミラーなど錚々たるメンバーが脇を固めている。
楽曲はドン・ブラックマン、アル・フライス、マーカス等の参加メンバーによるものに加え、ウェルドン・アーヴィンの楽曲が2曲、そしてバーナード・ライトの敬愛するマイルス・デイヴィスの『Solar』が採用されている。
因みに彼の作品は全体的にはファンキー色の強い内容ながら、必ず1曲はガチのジャズ・ナンバーを収録していて、『Solar』はそういう曲である。

内容だが、これが16歳かよ、と思ってしまうくらいの彼のセンスある演奏に脱帽だ。
なんだろ、この猛烈にオトナな感じ。
GRPならではの爽やかな味わいと真っ黒なファンキーな要素が絡み合う面白いアルバムである。
楽曲としてはウェルドン・アーヴィンの作品がやはり一味違う。
冒頭の『Master Rocker』は当時としてはかなり新しいのでは。
アーヴィンのもう一曲は『Music Is The Key』のヴォーカル版である。
演奏的にグイグイくるのは2曲目の『Firebolt Hutsle』だ。
緊張感とファンキーさがせめぎ合うなかなかの良作。
ギターとベースのバッキングがカッコイイ。
シングル・カットされた『Just Chillin' Out』は初期ラップが組み合わされた曲で、バーナード本人やマーカスなど複数の共作。
バーナードは本作において初期ラップを積極的に導入しており『Haboglabotribin'』も初期のラップ・ミュージックである。
16歳という若さならではの思い切りの良さも堪能されたし。
個人的なオススメはインストの『Firebolt Hutsle』『Bread Sandwiches』だ。

アルバムはジャズ部門7位、R&B23位、総合116位、シングル『Just Chillin' Out』がR&B部門33位、『Haboglabotribin'』が同78位を獲得した。



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今週の一枚 Maxwell / Maxwell's Urban Hang Suite

2014-02-02 22:37:15 | FUNKY MUSIC
今回は世界で200万枚を売ったという、マックスウェルの『Maxwell's Urban Hang Suite』をご紹介する。
マックスウェルはプエルトリコ系のアメリカ人で、ニューヨーク出身、73年生まれ。
家族へのプライバシーを考えてミドルネームをアーティスト名にしているそうである。
3歳のときに父親を飛行機事故で亡くし、その際教会で歌ったのが彼のヴォーカリストとしてのお初だったが、実質的にミュージシャンとして歌い始めるのは17歳からだと言う。
80年代のR&Bに大きく影響を受けながら沢山の曲を書き、ニューヨークのクラブで歌い始めた。
彼がコロンビアと契約したのは94年。
デビュー・アルバムとなる『Maxwell's Urban Hang Suite』が発売されたのは96年である。

共同プロデューサーとしてシャーデーのスチュアート・マシューマンが参加している事からも判るように、これぞアーバンとも言うべき、静謐な音空間が作り出されている。
一般的な評価としては70年代アーバン・ソウルを80年代のサウンドでやってると言われているが、単純に70~80年代のアーバンR&Bを踏襲している訳ではなく、リアルタイムであるヒップホップ系の要素も随所に盛り込まれている。
多分あまり注目されていないが、ベースにグルーヴ・コレクティヴ(あるいはリパーカッションズ)のジョナサン・マロンが参加している事からもそれは察する事が出来る。
(ただし全曲ではない)
このアルバムに収められている楽曲のベースラインはどれも印象的で、マックスウェルの楽曲の重要な核となっている。
ハイトーンを駆使したマックスウェルのヴォーカルは非常に繊細で官能的。
抑え目なようで実は情感豊かな彼の声とスチュアート・マシューマンのサックスのマッチがこれまた良い。
男性ヴォーカルだが、シャーデーのファンも気に入るだろう。

内容を追っていくと、まず冒頭のインスト・ナンバー『The Urban Theme』でハートを鷲掴みされた。
続く『Welcome』で既にマックスウェルの本領は発揮される。
ワウワウ・ワトソンのギターもイカしている。
個人的なお薦めでは3曲目『Sumthin' Sumthin'』4曲目『Ascension (Don't Ever Wonder)』までの一連の流れが好きである。
後半はシャーデーにも通じるバラード系の楽曲が並び、これもまた美しい。
最後に収録された『The Suite Theme』は、ちょっと『クセモノ』で、途中約5分の沈黙がある。
このパターンはニルヴァーナなどもやっている手であるが、一瞬驚かされる。

アルバム『Maxwell's Urban Hang Suite』は当初ゆっくりとしたペースで売れていたが、シングル『...Til The Cops Come Knockin'』と『Ascension (Don't Ever Wonder)』のエアプレイが評判となってブレイク。
R&B部門8位、総合37位にまで上り詰めた。


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