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第26回 堺市中学校美術部作品展「部展」(大阪府)

2011年01月17日 | 大阪府

第26回 堺市中学校美術部作品展「部展」(大阪府)
平成22年8月26日(木)~29日(日)

北野田フェスティバル(堺市立東文化会館文化ホール)/2F ギャラリー

兵庫県明石市立魚住東中学校美術部顧問の先生が、全国中学校美術部作品展メーリングリスト(全国の美術部顧問を中心としたメーリングリスト)に投稿したレポートを編集しました。

8月29日(日)に、美術部員17名と『第26回堺市中学校美術部展』に行ってきました。29日は最後の日曜日、2時から表彰式があるので、会場は見学者でいっぱいでした。
会場の中で講評会をやっている学校や、気になった作品の感想を書く取り組みをしている学校や、他校の先生を見つけては作品の講評をお願いする生徒たちや…、まるで、中世の「東洋のベネチア」と呼ばれた堺(ちょっと大げさかな?いやいや本当にそうでした)の賑わいのようで、部員共々、会場の空気のエネルギーに圧倒されました。

今年の堺市の部展は、本当に気合いが入っていました。
中途半端な取り組みはなく、どの学校も、どの生徒も自分の表現の可能性に挑戦していました。
会場に入ると、いろんな作品が一斉に「どやっ、これでどないや!」て言わんばかりの勢いで、私の心に飛び込んできます。
あぁ、これが『中世には「東洋のベネチア」と呼ばれ、海外交易から得た富で数々の新しい文化を生み出していった堺の気風』、これが『中世堺の気風を受け継ぎ、誰しもが「あればいいなぁ」と思いながらやらなかった、美術部の全国大会を『アートクラブグランプリ』の実現という形で成し遂げた!堺市の美術部顧問の先生方の気概と心意気!先生方をはじめ必死の大人の志は、こうやって未来の宝である生徒たちに伝承されるんだ!これが文化であり伝統なんだ…!と、思いました。(その印象は、日が経つにつれて強くなっていきます。)

入り口から見たところ。

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入り口を入って、左手側を見たところ。
左手側の奥は、最優秀校の陵南中学校。焼き物や焼き物を使った共同制作にも、凄いエネルギーを感じました。

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入り口を入って右手側を見たところ。
作品は、優秀校の三国丘中学校。
自分の思いやニュアンスの違いを、色やトーンを大切に細やかな神経の通った表現で表していました。

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入り口より入って中央付近からまっすぐ奥を見たところ。
正面奥の壁面は、奨励校の泉ヶ丘東中学校。
日本画調の鮮やかでかつ繊細な空気の重なりと緻密な細部の表現が目を引きます。
最優秀賞の電車絵「画題『今日も走る』は、線路や砂利、柵や踏切の一部の表現が素晴らしく、見る人の心を引きつけます。

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会場風景です。

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左手側のパネルは、奨励校の美木多中学校。
どの作品も、詩情豊かなトーンを大切に描けています。
今年は、「その対象と出会った『最初の感動』を如何にして見る人に伝えるか?」に、心をくだいた作品が多くて、とても見応えがありました。
中央の大きな楠木を描いた作品(画題『加茂の大楠』)は見事です。詩情豊かなトーンを崩さず、楠木と出会った感動を大切にしながら、よく描き込んでいます。

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作品は、優秀校の三国丘中学校。
赤色の抽象画、画題『噴火』は、何か引き付けられる作品です。
単なるひらめきの面白さでおわらず、自分の思いを吐き出すように気が済むまで絵の具をボンボン乗せていっているのが、引き付けられる魅力を引き出したのでしょう。
隣りの大作、画題『部室』は、「こんなに自然に風通しのいい奥行きが出せるなんて…」作者の力量は凄い…と思います。

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手前の共同制作の立体と、隣のパネルは、優秀校の中百舌鳥中学校。
自分の思いや、美しいと思ったものを、ひたむきに、誠実に描き込んでいたのが好感を持ちました。

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左手側奥のパネル、陵西中学校の『いろんな海』の続編も見応えありました。
持ち前の自由自在な色と形の表現が、より洗練されてきているようです。
昨年度アートクラブグランプリの入賞作品を一番下にして、3枚並べたのは圧巻でした。

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左手側手前のパネルは、奨励校の深井中央中学校。
自分の表現の可能性を追求する姿勢はNO1です。
自分の思いを描いていくのに「色んな表現の可能性にチャレンジして、新しい自分のオリジナルを造ろう」とする姿勢は、学ばないといけないなぁと思います。

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会場風景です。

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作品は、最優秀校の陵南中学校。
一番手前下の50号の風景は1年生。大作に挑戦!物怖じせず、ボンボン絵の具が乗って描いている勢いがいいです。こんな感じで、ドンドン絵を描いているそうです。
上級生になって、構図や色が洗練されてきたら楽しみですね。
綺麗に仕上げようとし過ぎる子が多く、こうやって絵の具をベタベタ乗っけれる子は本当に貴重ですね。

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以上で堺市の部展レポートは終わりです。
学校賞を穫った学校を中心にレポートしましたが、それ以外の学校にも素晴らしい作品は沢山ありました。

堺市の部展で学ばせて頂いた事を生かして、頑張っていこうと思います。
堺市の先生方、本当に有難う御座いました。


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