平成22年8月3日(火)~8月8日(日)
滋賀県立近代美術館
先日、第14回印旛郡市中学校美術部展の表彰式で記念講演をしていただいた、兵庫県明石市立魚住東中学校美術部顧問の先生より、メールをいただきました。8月8日(日)、部員2名とともに、第15回滋賀県中学校美術部展(滋賀県)の最終日をみに行かれたレポートです。
JR瀬田駅(滋賀県大津市)から南にバスで10分程の所に文化ゾーンと言う緑の森に囲まれた公園があり、その中に滋賀県立近代美術館があります。美術館の上の森からは、琵琶湖が望める本当にいい所です。
近代美術館の中央に市民一般が展示できる30メートル四方のギャラリーの建物があり、滋賀県内美術部員の力作が所狭しと展示してありました。
15年間、県でまとまって築いてきた中味は、底知れないものが在ります。入場者も、初日は500人、後の日は300人を越す盛況ぶりです。滋賀県みんなで切磋琢磨してレベルアップしていこうと云う意気込みをビンビン感じました。
初めは教職員展と同時に開催し、やっとギャラリーを埋めていたそうです。今ではスペースが足りないほどで、作品の大きさを30号以内にし、学校当たりの点数制限も行わないといけないぐらい盛んになってきています。
グランプリ作品
●スッキリしたまとまりの良さを感じます。かといって小手先のテクニックで終わっていないのが、いいですね。「色々と読む事かできる」と言うか、見ていて、色々と考えさせられます。
準グランプリ 作品
●手の構成で思いを表現すると、高校生でも一つ一つの手が「何やら、とてもひ弱なモノ」になってしまう場合が多いのですが、この作品は、一つ一つの手をしっかりと作ってある。それでもって、思いを上手く構成で表現しています。
準グランプリ 作品
●円の大胆な組み合わせで、龍のドラマチックな動きを作って、見る者を画面の中心(龍の赤い舌)へと引き込んでいきます。円や円弧の曲線を上手く使い「見る者の視線を画面の外へ行かせない」構成の良さが、この作品の成功の秘訣でしょう。バックの筆使いや淡い補色の色使いが面白く、空、太陽、星、龍の鮮やかさや明るさを変えた組み合わせが、構図の良さを一層引き立てています。
43校の748点の作品は、やはり半端じゃない!3時間ほどかけてみましたが、帰る時間になってしまいました。素晴らしい作品が沢山あり、もっともっと会場に居たかったのが正直なところです。
美術部展の在り方の一つのモデルになるべき展覧会だと思います。