チベット紀行11~交通事故~ 2007年08月17日 | ★チベット紀行 ~前回のつづき~ 3回目のアクシデントは交通事故でした。 私たちの乗っていた大きなバスが、 止まっていた小さな車を巻き込んでしまったのです!! ↑幸いケガ人はありませんでしたが、 当てられた人はどんなに恐ろしかったでしょうか。 ドライバーは怒り、野次馬も集まってきます。 ↑警察も飛んできてエライ騒ぎに。 交渉が長引けば、もちろん列車に乗ることはできません。 ドキドキしていたら、ここで日本との驚くべき見解の相違が・・・ なんと「大きな車に巻き込まれるのが分かっていて、 中に入り込んでいた小さい車の方が悪い!」と警察はいうのです!! おかげで、前に進むことができましたが、 ケガ人がなかったとはいえ、なんだかスッキリしない解決・・・ ところが、さらに4回目のアクシデントが私たちを襲うのです!! 続きは次回・・・(^^;
チベット紀行12~ドライバーがいない!~ 2007年08月17日 | ★チベット紀行 ~前回のつづき~ 事故現場を離れ、駅へと向かう途中、 私たちはお土産屋さんに立ち寄ることとなりました。 参加者一同、 「すぐにでも駅に向かいたい」という 思いが強かったのですが、 ガイドさんの顔があるそうで……。 とにかくも、比較的きれいなお手洗いを使わせていただき、 さあ駅へ向かおうと、お店を出てバスに向かうと・・・ ドライバーがいない!! 「バスも閉まっているし、どうして~?!」と思っていたら、 さっき事故に巻き込まれたドライバーが追いかけてきて、 「このバスのドライバーはどこにいる?!」とまくしたてるのです。 ガイドさんがドライバーに電話をかけるも応答はなく…… ちょっと!ちょっと~~!! バスに荷物を置いている人もいるのに、どうするんだ?! ・・・またまた、緊張した空気が流れていきます。 15分ほどして・・・ドライバーが警察に行っていた事が判明。 無事に戻ってきました。 そして、追いかけてきたドライバーはどこかへ・・・ 事故の手続きをしていたそうで・・・ 一言誰かに言ってくださいよぉ~と思いました(><) (ガイドさんも知らなかったそうです) ああ・・・やっと電車に乗れる・・・
チベット紀行13~青蔵鉄道の夜~ 2007年08月17日 | ★チベット紀行 さあ!!天空を旅する青蔵鉄道に乗り込みます! 青蔵の「青」は青海省を、「蔵」はチベットを表しています。 2等寝台といえども、かな~り窮屈で狭い寝台列車。 スーツケースも入らない・・・ ここで26時間も過ごすのか・・・ 皆さんの顔に、少し不安の影が・・・ 荷物は三段ベッドの奥にも収納できます。 でもはしごもないし、ポーターさんもいないので、 女性の手でこれを上まであげるのは一苦労。 二段目と三段目のベッドは、 座ることもできないほど低くて窮屈なので、 とりあえず皆、1段ベッドのところに集まります。 景色は・・・というと、すでに真っ暗。 発射時刻が遅れたたために、 前半の名所はどうやら見られないようです。 でもいい、生きてたどり着けたら・・・ だんだんそんな雰囲気になる車内でした(^^; 眠れるかしら・・・と思っていたら、 あっという間に眠れた私(笑) 明け方、列車は小さな駅に止まっていました。 なぜか懐かしい感じ・・・ さあ、およそ2000キロの旅! どんな景色が待ち受けているのでしょうか! ●青蔵列車の豆知識~その1● 私たちの乗った車両は2等寝台。 列車の前後についています(2等寝台は8両あって、一両に60人)。 スーパーウルトラプレミアムチケットとなっているのが、 一等寝台(二両あって一両に32人)。 もっともポピュラーなのが普通車で、 (4両・一両に98人)。 リクライニングもありません!! かなりハード!! 出稼ぎの方、僧侶の方、漢民族の方・・・ 色んな方がこの列車を利用します。 さらに食堂車が1両で15両編成というのが、 もっとも一般的だそうです。 参考・「天空列車/集英社インターナショナル」
チベット紀行14~アーミーキャンプ~ 2007年08月17日 | ★チベット紀行 青蔵列車の旅は続きます。 朝起きて、どんな景色が見えるのかしら・・・ と思っていたら、まだ岩山ばかり。 とはいえ、軍隊の姿を目にすれば、 ここが確実に日本ではないことが実感できます。 ↑ひとまず食事リーダーの私は、 皆さんを食堂車へ誘導させていただきました。 ↑食堂車の様子。 下見の方のご尽力により、美味しいお料理を頂ました!! とはいえ、健康第一ということで過食を控え、 今回は食事の量をかなり減らしておりました。 帰ってきたらあばらが浮き出るほどでした(^^; その後、一気に体重は戻りましたけど(^^; ↑思わず撮影! このご飯、固い…ということを言いたいのではなくて、 こんな入れ方アリ?!(笑)と思うような入れ方でしょ(笑) 本当に、このまま出てくるのです。面白い! ↑大人気だった「マントウ」。 ほんのり甘くて、安心できる味でした。 ●青蔵鉄道の豆知識~その2~● 青蔵鉄道は、孫文の時代に構想が発表され、 実際に工事に着手したのは毛沢東でした。 毛沢東が1951年に人民解放軍を送り込んで、 チベットを事実上支配下におさめたのは有名な話。 その後、文化大革命等が起こり、 毛沢東の夢は幹線道路の建設までで潰えます。 それを引き継いだのが小平、 そして「西部大開発」を唱えた江沢民。 2006年7月、 ついに中国とチベット自治区が 鉄道で結ばれたのです・・・ この大動脈が文化、経済、宗教、政治にもたらした影響には、 多大なものがあります・・・ 今回の研修の目的は、景色を見ることではなく、 中国と少数民族との関わりについて、肌で感じてくること。 西部大開発によって、 何が得られて何が失われたのか・・・ それを考えると、 楽しいだけの旅ではないのでした・・・
チベット紀行15~5つの世界一~ 2007年08月17日 | ★チベット紀行 見えてきました!!氷山!! 酸素が薄く頭がぼうっとしていたので、 ここがどの地点なのか、よく分かっていませんが!(笑) 鉄道から見えているのは、 確実に5000~7000メートル級の山々なのです。 残雪が太陽の光に照らされている光景は、 本当に美しい・・・ 神々がそこにいるような、そんな気になります。 ↑景色をゆっくりと楽しむことができるようにと、 狭いながらも、廊下には椅子がついています。 ↑岩山が続くところは少し退屈。 薄い酸素にも慣れてきたので、 おしゃべりを楽しみます。 このとき、すでに高山反応が起こっている方が多数。 列車の中の空気は、平地の8割に保たれていますが、 20%空気が薄くても、かなりつらいのです。 ずっと寝ていらっしゃった方も。 ↑私は、なぜかとっても元気でした。 某青年塾の方と一緒にこんな記念写真まで(笑) ↑気圧でお菓子の袋もぱんぱんに膨らんでいます。 ああ、ここはすごい所だなあぁ・・・と改めて感じる一瞬。 ●青蔵鉄道の豆知識~その3~ 青蔵鉄道は5つの世界記録を持っています。 1 世界でもっとも高いところを走る列車 (タングラ峠は標高5072メートル!) 2 世界でもっとも高い駅を通る列車 (タングラ駅は標高5068メートル!) 3 世界でもっとも高い凍土トンネルを通る列車 (標高4905メートル) 4 世界でもっとも長い高原凍土トンネルを通る列車 (標高4648メートル、全長1686メートル) 5 凍土の上に作られたもっとも長い鉄道橋を通る列車 (全長11.7キロメートル)
チベット紀行16~下から上に~ 2007年08月17日 | ★チベット紀行 チベットの美しい景色をご覧頂く前に・・・ もう少しだけ鉄道についてご紹介。 ↑まずはこのトイレ。 一等寝台の横にはバリアフリーの洋式トイレもありますが。 大方こんな感じ。 何が怖いって、紙がなくなっているとか、 汚れている……とかそんなことではありません。 水を流したら上に噴き出してくるのです!! これを知らないと、もうひざ上までびしょびしょ(笑) 同部屋の人に、身をもって教えて頂いたので、 私はなんとかセーフででした(^^; なんで中国人の方がズボンをまくって中に入るのか、 なんで戻ってきた私たちの仲間が笑っているのか、 よ~くわかりました(^^; ↑26時間はさすがに長い。 一晩過ぎて、景色を見て、本を読んで、 それでもまだお昼前・・・ 長い・・・ 狭い・・・ 外の景色は最高・・・ 早く外に出たくてたまらない!! さあ、次回はいよいよ車窓からの 素晴らしい景色をご覧頂きま~す!!
チベット紀行17~チベットの車窓から~ 2007年08月17日 | ★チベット紀行 チベットの車窓から・・・ 野生の羊やヤクの姿が見えます。 野生のものは、家畜よりも大きく、 ヤクなどは体重1トンを超えるものも多いとか。 聖なる湖、ナムツォ。 塩の湖・・・ということは、 ここが昔、海であったことが分かります。 インド大陸とユーラシア大陸がぶつかり、 造山運動でヒマラヤ山脈ができました。 塩湖はその証なのです。 ダイナミックな自然の呼吸に、ただただ驚くばかり。 そして、澄んだ空に映える黄色の菜の花! まさに、天空の花畑です! 一言ではとても書ききれない・・・色々あった 26時間半の列車の旅も終わりをむかえ、 人里が見えてきました。 岩山や氷山、野生動物ばかりを見ていたので、 どこか懐かしく、ホッとします。 さあ!電車を降りれば、そこは聖なる都ラサです!
チベット紀行18~ラサ到着~ 2007年08月17日 | ★チベット紀行 ついに、ついに・・・ラサに着きました!! 西寧もチベット人のふるさとではありましたが、 やはり、ここがチベット!!!という感じがします。 空気がうっすい!! すでに高山病にかかっている方々には、過酷な環境です。 ああ!でもやっぱりここはチベット! ・・・と思っていたのに・・・ 駅全体に大音量でかかっている曲は ホテル・カリホルニア なんでや~~~~!!(笑) 気をとりなおして・・・ チベット族の運転手が待つバスへと乗り込むと・・・ ↑ざ、座席にサーベルが!! こわい!なんで!!(あ、写真ひっくり返ってます) 聞いてみると「護身用」だそうです。 獣か人への・・・ 「お~、ごめんなさい!忘れてた~」 みたいに軽くドライバーさんは笑っていましたが、 ホントに怖かったです(><) ↑その夜、体調の良い方だけで遅い夕食。 誕生日の方がいらっしゃったので、ケーキを頂きました☆ 七夕を天に近い場所で過ごせる喜びを感じたかったのですが、 ラサで「集合~!」「出発します~!」と 声を張り上げようものなら、とたんに目の前がまっくらになり、 体がぐらぐら。 まるで地震にあっているかのように、世界がゆれるのです・・・ 標高3600メートルの恐ろしさを知りました・・・ ↑一夜明けて、ラサ飯店のホテルの窓から。 さあ!お待たせしました! 次回はいよいよ世界遺産「ポタラ宮」のリポートです!
チベット紀行19~ポタラ宮~ 2007年08月17日 | ★チベット紀行 17世紀に誕生したポタラ宮は、 宗教・政治の最高指導者であった 歴代ダライ・ラマの居城でした。 現在のダライ・ラマ(14世)も、 亡命するまでの日々を、ここで過ごされていたのです。 紺碧の空に白く浮かび上がる、主なきポタラ宮。 3600メートルを越す斜面にそびえる 美しくも悲しい・・・神々しい宝です。 ※とはいえ、これは後から綺麗に塗りなおされたもの。 ご縁を頂いた方が、数十年前に チベットの写真集を出版されたのですが、 今とは、外観が全く違ったので、驚きました・・・ 歴代のダライ・ラマのミイラも安置されています。 高さは115メートル。 中にある部屋数は不明(数え切れないため)。 ポタラとは「観音菩薩が住まう地」という意味で、 観音菩薩とはダライ・ラマのことを指します。 ↑セブンイヤーズ・イン・チベットに出てきた光景です。 ブラピ大好きの私は、帰国してから2回もDVDを観ましたが、 あれって、ほとんどはアルゼンチンで撮影されたんですよね(^-^; ↑風になびくタルチョ。 青が水、赤が火、黄色が土、緑が風、白が天を表しています。 ↑そしてマニ車。 ポタラ宮の魅力は、 とてもブログでは伝え切れません!!
チベット紀行20~セラ寺~ 2007年08月17日 | ★チベット紀行 ポタラ宮を見学した後は、 あの河口慧海も学んだというセラ寺に向かいました。 河口慧海・・・ 日本人で初めてチベット入りしたことで知られていますが、 その宗教的情熱、使命感、鋼の意志に呆然とするばかりです。 中はもちろん、撮影は禁止です。 セラ寺では「砂曼荼羅」を見ました。 砂で作った曼荼羅・・・ 信じられないくらいに美しかったです。 閻魔大王様と、地獄の絵がかかれています。 これは怖い! 五体倒地でお祈りする人々。 床は磨り減ってツルツルです。 次回は、「魔女と猿が結婚して・・・」