議会改革/承前

冷静に戦え

割愛

2009-11-01 | 調査研究
ある特定の社会や場面などに特徴的に用いられる言葉を位相語という。

方言や業界用語、幼児語・学生語などもその一つだ。さて、「割愛」という用語がある。
辞書には「惜しいと思いつつ切り捨てたり、手放したりすること」とある。実際は「一部を割愛する」といっても「一部を省略する」と同義程度で
軽い。言葉の意味も時の流れで軽くなることもある。それはそれでよい。

役所では「割愛人事」「割愛願い」などと組織を越えた人事異動に関する文書を割愛文書と読んでいる。たとえば、人を出向させてほしい場
合に「割愛願い」を出す。手放すのは惜しいでしょうが「どうか出向させてください」ということ。これに対し「出向者の割愛について」の標題で
文書が届く。手放すのは惜しいけど出向させましょうとなる。

形式的には「割愛」本来の意味のつもりだろうが、実態は、人事交流が決まっているデキ・レースか、欲しくもない出向者の押し付けに過ぎ
ないかのどちらかだろう。それを惜しみながら出向させるとは白々しい。

       
                   
総務省自治行政局→岩手県地域振興部長か。
あれだけ噛み合わない話をパネルディスカッションで平然とする無神経さはキャリア官僚出身のタソ痴事に通じる。

「割愛」なんぞはお役人用語、つまり位相語といえる。世間に通用する用法ではない。少しは空気嫁。

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