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TPP 好きか嫌いの不毛な議論  米麦日報に加藤さんが書いている

TPPに関わるこの間の状況について、食品産業新聞の加藤さんが的確なコメントをしている(米麦日報4月16日)。

本人の許可なしに引用紹介しておこう。

「①現在の論議・論戦は、TPPに参加するか否かだけの・ある意味・好きか嫌いかといった想いだけの非常に稚拙な論戦になっている、
②当初からTPP協定に参加した場合のメリット、デメリットを全くといっていいほど検討・分析していない。
③重要品目の扱いについても、例外・除外が出来るか否かだけの論戦に終始し・例外なく参加しなければならないとした場合の課題の整理すら十分にできていない
④いわゆる“政治主導”の悪弊が目立ち・本来・プロの官僚の分析を十分聞いていなかったのではないか、と見える、
⑤コメ以外の乳製品、砂糖(甘味資源作物)、麦などの重要品目のポジショニングも十分に整理できていない(もっともこれは、政治的に非常に微妙で、現実には整理できないかもしれないが)

簡単に言えば、双方とも「思い込み情報」によって、それぞれの主張を言っているだけなのではないか、
それぞれの立場にとって都合の良い“解釈”を後付けして主張し合っているだけなのだ。これでは、交渉にも協議にもおそらくならないであろう。ある意味、不毛な論戦を繰り返しているだけのように映る。」

さらに最後に、「もっとも、こんな事を言ってみても、『言葉で楽しむ空中戦』が大好きな、人々には届かないだろうが」、でしめくくっている。

米麦日報、コメや麦の業界紙。国家貿易を維持すべきとする主張の多い業界だが、ビジネスを考える人々にとっては、TPPに関する現状は、空中戦や政治的パフォーマンスとしか映っていないのだろう。この感覚は、当欄によくコメントしてくる「百姓」君の感覚と同じ。
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