最近チラチラ話が流れて来ています。それは、近隣の小学校、中学校で学習の度合いによりクラスを変えて指導しようと言う試みがあるようです。・・・
なんとなく分からないでもないが・・・
どうしても集団授業には限界がありますね。特に最近の小中学校では、どうしてもすべてのこどもたちに同じように理解させていくのが難しい状況になっています。・・・
昔に比べるとこどもたちの置かれている状況も違いますし、教師のレベルや教師のハードワークにも問題があります。結局こどもたちにしわ寄せが行っていますね。・・・
指導方法にも何らかの問題もありますし、そう簡単には解決できません。・・・
それでもこどもたちに理解させたいという事でしょうか?・・・
特に算数、数学などを理解度に合わせて、出来る子、普通の子、難しい子に分けて、クラスを編成し強力に指導して行くようです。・・・
「おう!頑張ってくれてるね~」とか思ったら大きな間違いですよ。・・・
まず、親としてはレベルの高いクラスに入れたい。と考えます。それでも難しいようならそれぞれに合わせて各クラスで確実に習得させて貰えればれど。と考えるでしょう。・・・
私の思いを述べますと(あくまで個人的意見ですが)・・・
通常のクラスの中には、当然出来る子と、そこそこの子、難しい子がいますね。中には学習障碍の子もいます。教師がしっかり指導できていない今の現状で、全体の数名が遅れ気味です。かつてなら、授業が終わってから教師が個別に指導したり、友達がフォローしたりしていました。今はどうか?・・・
今は、当然そこまで出来ませんし友達もみんな自分の事で精一杯になってます。どうしても遅れている子はそのままになりますね。そうなればエスカレート式に学年が上がって行く義務教育で、中3生になってもまだ「筆算」が出来ないなんて生徒が現れてしまうのです。・・・
その場その場で、対処できてこそうまく行くのですが、それが出来ない。・・・
さて、そこでそういう事をないようにする為に、クラス編成を上・中・下に分けて、それぞれ指導して行こうという事です。聞こえはいいが・・・
今でさえも習得に時間が掛かる生徒がいるのに、更にそれを三つに分けたらどうなるのか?・・・
出来るクラス、そこそこクラス、出来ないクラス、それぞれのそれぞれに出来ないと言う子が出て来ます。上のクラスにも当然落ちこぼれがでますね。中のクラスも、下のクラスも・・・
この時点で出来ない子はそれぞれ劣等感を持ちます。いままで持っていない子でもです。・・・
劣等感を持った生徒が今までの3倍に膨れ上がる可能性が出て来ます。・・・
学校の教師がそれぞれ大量にあふれ出た劣等感の生徒をどうやって指導して行けるのでしょうか?今までも出来ていないのに・・・
アリの話をご存知でしょうか?・・・
アリの習性で、働きアリの中には確実に10%ほどの怠け者がいるそうです。実験的に、その怠け者を全て取り除いて、頑張っているアリだけにした。そうしたらやはりその働くアリばかりなのに、10%は怠けだす。まだまだ研究段階ですが、どうやら自然の摂理のようです。・・・
小分けにグループ分けしても、必ず出来ない動けないという部分が出てくるという事です。・・・
アリの話に戻しますが、今度は逆に頑張るリーダーを取り除いたらどうなるか?・・・
そうしたらなんと、今までサボっていた10%のアリたちが先頭きって働き出したそうです。・・・
この話をそのまま人間に置き換えるのはかなりの問題や語弊があると思いますが、例えば一教室の中で全体の学力を上げようと思えば、出来る生徒だけをあげる事では全体的には上がりません。むしろ出来ない生徒のレベルを上げさえすれば、上位の子はほっておいてもどんどん上がります。これは実際の話です。・・・
私が言いたいのは、こどもたちはわざとさぼっているのではないですよね。頑張っているけど追いつけない。それなのに、わざわざ三つに分けて出来る子はどんどん進んで、出来ない子たちはじっくりやる。ほんとうに聞こえはいいですが、やはり先ほどのアリの話と大して変わらないように思うのです。・・・
出来ないのなら、排除して別室に隔離。というように聞こえるのです。そんな事をしても出来るクラスにも当然劣等感を持った生徒が現れます。そうしたらまた分けるのですか?・・・
話がやや乱暴になって来ましたので、あまり言いませんが・・・
今までも特別学級なんていう別指導のクラスもありました。結局「いじめ」の対象になりましたし、学力も上げられていません。最終的には、小学生なら6年。中学生なら3年がタイムリミットです。最後まで指導要領を終えられないのが現状でした。・・・
一番最後に、高校入試で泣きを見るのが落ちですね。やっぱりしわ寄せはこどもたちに廻って来ます。・・・
はてさて、どうなる事やら~・・・
明日に、期待!・・・