![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/ce/ffc07af7dc9ef86152f34e7e85311a83.jpg)
今回の記事は『ももへの手紙』(2012年、監督:沖浦啓之)です。
父を亡くし、母とともに瀬戸内の小さな島に越してきた少女が、そこで出会った心優しい妖怪たちとの奇妙な交流を通して成長していく姿を綴ったハートフル・ファンタジー・アニメ。
声の出演は美山加恋、優香、西田敏行。
■内容紹介 ※Movie Walkerより引用 Link
“ももへ”とだけ書かれた手紙を遺し、11歳の宮浦もも(声:美山加恋)の父は天国に旅立ってしまった。
「ほんとうはなんて書きたかったの?」
心ない言葉をぶつけ、仲直りしないまま父を亡くしたももは、その想いを抱えたまま、母いく子(声:優香)と瀬戸内の汐島に移り住む。
慣れない生活に戸惑うももだったが、ある日、不思議な妖怪“見守り組”のイワ(声:西田敏行)、カワ(声:山寺宏一)、マメ(声:チョー)と出会う。
食いしん坊でわがまま、しかし愛嬌たっぷりの彼らには、実は大切な使命があった……。
気がつけば、
私、ひとりじゃなかった。
![ももへの手紙](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/47/8f08144f5c00dc70ef50ebe41df74689.jpg)
![ももへの手紙](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/48/aa600cd722e58fb0d14f57c2accba0ba.jpg)
![ももへの手紙](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/d3/e1b6a116a1ae6b85c6db9156b10d9314.jpg)
■感想
『ももへの手紙』は良作であることは間違いのない作品。ただしベタな展開、ベタなストーリーの枠にもとまってしまった感のある映画でした。
予告編を見ただけの方でも意外とラストシーンの描写や物語自体の筋書きを予想できた方もいるのではないでしょうか。
内気な少女・ももの描き方は良かった。
どこか感情表現が平坦で終始冷めているようなところは現代っ子っぽい印象は自然で共感を呼ぶ。
だからこそ、内に抱えた罪悪感(父と仲直りしないままだったこと)を打ち明けるシーンや、自分で傷つけてしまった母を助けたいという思いに駆られ走る終盤のシーンで感情をあらわにする姿には素直に感動できる。
強い子とも弱い子とも少し違う描かれ方をされたももは等身大の主人公として魅力があった。
ももと母・いく子との関係はなんかいいですよね。
ももと妖怪3人組との交流、最初は何ともホラーチックな彼らに本気で怖がっているももが可笑しい。次第に彼等とも打ち解けていく過程はユーモアにも溢れ、微笑ましかった。
イワ、カワ、マメ、みな個性的で面白かった。
カワは見た目と性格のギャップが可笑しいし、マメは可愛い。おちょこちょいだが実は誠実なイワの声は、名優・西田敏行さんが演じているので、不思議なほどに深みと魅力のあるキャラとして映えていた。
絵は丁寧に描かれていて良かった。
綺麗と言うよりはのどかなタッチという感じ。印象としてはどこかジブリとは違う。笑った顔とかが妙にリアルになるのはゲド戦記っぽいけど。
全体的に少々盛り上がりに欠ける映画だった。盛り上がりどころで盛り上がってはいるのだけれど、若干山になった程度で弱い。
また物語の締め方もあまりにベタすぎる終わり方で余韻があまり残らない。
映画の最大の見せ場であろう橋を渡るシーン、感動的なシーンで良いシーンだとは思うのですが、実はそれ以上に気になってしまうのが往路だったりする。まるまるカットされてしまってますが、あの後どうやってお医者さん連れて帰ってきたんだろう?という素朴な疑問を感じた方もけっこういるはず。
ももが「待ってて」と言っていたのでやっぱり同じ方法で帰ったのでしょうかね。不思議な現象も何事もなかったかのように台風一過した翌日の描かれ方が何ともワイルドな展開だ。
個人的に、もう少し切ない展開があった方が物語は良くなったのではと思う。例えばあの妖怪たちには悪いけど、もものために彼等が取った行動で彼ら自身に何かしらの犠牲が伴うとか…。(かなりSな意見)
…なんて考えたけど、下手したら後味が悪くなってしまいかねないので、あれはあれでよかったのかなと思う。
■登場人物ちょいメモ(カッコ内は声の出演)
宮浦もも(美山加恋)
…主人公。母親と共に東京から瀬戸内の港町『汐島』へ越してくる。
亡くなった父とは喧嘩別れをしてしまい、その罪悪感を胸の内に抱え込んでしまっている。決して大人しいこというわけではないが、周囲と打ち解けることが苦手。
宮浦いく子(優香)
…ももの母親。明るく優しい性格だが、喘息の持病を持っており身体は弱い。
ももとは、夫の死後の寂しさ、重圧等、さまざまな要因が重なった末に喧嘩をしてしまう。
宮浦カズオ(荒川大三郎)
…ももの父親。海洋学者。仕事で乗った海洋調査船の事故により死亡してしまう。
ももとは死の直前に喧嘩をしてしまい、「ももへ」とだけ書かれた手紙を残す。もちろん映画タイトルの「ももへの手紙」はこの手紙のことを指す。
イワ(西田敏行)
…見廻組の3匹の妖怪の1匹。強面で体は大きいが、気は弱く、性格も優しい。
カメ(山寺宏一)
…見廻組の3匹の妖怪の1匹。面倒なことが嫌いな物ぐさな性格。言葉使いも悪い皮肉屋。
マメ(チョー)
…見廻組の3匹の妖怪の1匹。天然ボケでマイペース。
■予告編
(★は最高で5つです。★:1pt, ☆:0.5pt)
■Link
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父を亡くし、母とともに瀬戸内の小さな島に越してきた少女が、そこで出会った心優しい妖怪たちとの奇妙な交流を通して成長していく姿を綴ったハートフル・ファンタジー・アニメ。
声の出演は美山加恋、優香、西田敏行。
■内容紹介 ※Movie Walkerより引用 Link
“ももへ”とだけ書かれた手紙を遺し、11歳の宮浦もも(声:美山加恋)の父は天国に旅立ってしまった。
「ほんとうはなんて書きたかったの?」
心ない言葉をぶつけ、仲直りしないまま父を亡くしたももは、その想いを抱えたまま、母いく子(声:優香)と瀬戸内の汐島に移り住む。
慣れない生活に戸惑うももだったが、ある日、不思議な妖怪“見守り組”のイワ(声:西田敏行)、カワ(声:山寺宏一)、マメ(声:チョー)と出会う。
食いしん坊でわがまま、しかし愛嬌たっぷりの彼らには、実は大切な使命があった……。
気がつけば、
私、ひとりじゃなかった。
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■感想
『ももへの手紙』は良作であることは間違いのない作品。ただしベタな展開、ベタなストーリーの枠にもとまってしまった感のある映画でした。
予告編を見ただけの方でも意外とラストシーンの描写や物語自体の筋書きを予想できた方もいるのではないでしょうか。
内気な少女・ももの描き方は良かった。
どこか感情表現が平坦で終始冷めているようなところは現代っ子っぽい印象は自然で共感を呼ぶ。
だからこそ、内に抱えた罪悪感(父と仲直りしないままだったこと)を打ち明けるシーンや、自分で傷つけてしまった母を助けたいという思いに駆られ走る終盤のシーンで感情をあらわにする姿には素直に感動できる。
強い子とも弱い子とも少し違う描かれ方をされたももは等身大の主人公として魅力があった。
ももと母・いく子との関係はなんかいいですよね。
ももと妖怪3人組との交流、最初は何ともホラーチックな彼らに本気で怖がっているももが可笑しい。次第に彼等とも打ち解けていく過程はユーモアにも溢れ、微笑ましかった。
イワ、カワ、マメ、みな個性的で面白かった。
カワは見た目と性格のギャップが可笑しいし、マメは可愛い。おちょこちょいだが実は誠実なイワの声は、名優・西田敏行さんが演じているので、不思議なほどに深みと魅力のあるキャラとして映えていた。
絵は丁寧に描かれていて良かった。
綺麗と言うよりはのどかなタッチという感じ。印象としてはどこかジブリとは違う。笑った顔とかが妙にリアルになるのはゲド戦記っぽいけど。
全体的に少々盛り上がりに欠ける映画だった。盛り上がりどころで盛り上がってはいるのだけれど、若干山になった程度で弱い。
また物語の締め方もあまりにベタすぎる終わり方で余韻があまり残らない。
映画の最大の見せ場であろう橋を渡るシーン、感動的なシーンで良いシーンだとは思うのですが、実はそれ以上に気になってしまうのが往路だったりする。まるまるカットされてしまってますが、あの後どうやってお医者さん連れて帰ってきたんだろう?という素朴な疑問を感じた方もけっこういるはず。
ももが「待ってて」と言っていたのでやっぱり同じ方法で帰ったのでしょうかね。不思議な現象も何事もなかったかのように台風一過した翌日の描かれ方が何ともワイルドな展開だ。
個人的に、もう少し切ない展開があった方が物語は良くなったのではと思う。例えばあの妖怪たちには悪いけど、もものために彼等が取った行動で彼ら自身に何かしらの犠牲が伴うとか…。(かなりSな意見)
…なんて考えたけど、下手したら後味が悪くなってしまいかねないので、あれはあれでよかったのかなと思う。
■登場人物ちょいメモ(カッコ内は声の出演)
宮浦もも(美山加恋)
…主人公。母親と共に東京から瀬戸内の港町『汐島』へ越してくる。
亡くなった父とは喧嘩別れをしてしまい、その罪悪感を胸の内に抱え込んでしまっている。決して大人しいこというわけではないが、周囲と打ち解けることが苦手。
宮浦いく子(優香)
…ももの母親。明るく優しい性格だが、喘息の持病を持っており身体は弱い。
ももとは、夫の死後の寂しさ、重圧等、さまざまな要因が重なった末に喧嘩をしてしまう。
宮浦カズオ(荒川大三郎)
…ももの父親。海洋学者。仕事で乗った海洋調査船の事故により死亡してしまう。
ももとは死の直前に喧嘩をしてしまい、「ももへ」とだけ書かれた手紙を残す。もちろん映画タイトルの「ももへの手紙」はこの手紙のことを指す。
イワ(西田敏行)
…見廻組の3匹の妖怪の1匹。強面で体は大きいが、気は弱く、性格も優しい。
カメ(山寺宏一)
…見廻組の3匹の妖怪の1匹。面倒なことが嫌いな物ぐさな性格。言葉使いも悪い皮肉屋。
マメ(チョー)
…見廻組の3匹の妖怪の1匹。天然ボケでマイペース。
■予告編
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題名 | ももへの手紙 |
製作年/製作国 | 2012年/日本 |
ジャンル | ドラマ/ファミリー/ファンタジー/アニメ |
監督 | 沖浦啓之 |
声の出演 | 美山加恋 優香 坂口芳貞 谷育子 小川剛生 藤井晧太 橋本佳月 山本道子 中博史 高橋耕次郎 岡田吉弘 山口登 細谷佳正 宮崎寛務 チョー 山寺宏一 西田敏行、他 |
メモ・特記 | ![]() ![]() |
おすすめ度 | ★★★★ |
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