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今回の記事は『2012』(2009年、監督:ローランド・エメリッヒ)です。
ローランド・エメリッヒ監督が贈る一大スペクタクル・ディザスター・ムービー!
地球滅亡の日を描いた迫力のVFXにはとにかく圧巻されます!
主演はジョン・キューザック。なかなか味のある父親役を演じています。
■内容紹介 ※goo映画より
2009年。太陽の活動が活発化し、地球の核が熱せられた結果、3年後に世界は終わりを迎える―。
この驚愕の事実をいち早く察知した地質学者エイドリアンは、すぐに米大統領主席補佐官に報告。
やがて世界各国の首脳と一握りの富裕層にのみ事実が知らされ、人類を存続させる一大プロジェクトが極秘に開始される。
そして2012年。売れない作家のジャクソンは、子供たちとキャンプにやってきたイエローストーン国立公園で、政府の奇妙な動きを目撃。
世界に滅亡が迫っていることを、偶然知ってしまう…。
2012年12月21日
マヤの予言通り、世界は終わる──。


■感想
ローランド・エメリッヒ監督の『2012』を観て来ました。
エメリッヒ監督というと『デイ・アフター・トゥモロー』『紀元前1万年』など脅威のスペクタクル映像で魅せる映画の監督として有名。
(どれも観たことないんですが…)
『2012』の見どころもやはり迫力の映像にあったと思います。
地球滅亡の日に襲いかかる未曾有の天変地異の映像は大迫力で圧倒されました。
地面が隆起し、ビルが次々と倒壊する最中を飛行機でくぐり抜けるように飛び立つシーン。
火山が大噴火し、まるで隕石のような噴火物が降り注ぐ中を車で逃げるシーンの映像など、とにかく大迫力で心拍数が上がります。
これはぜひとも大音量・大画面で観てもらいたい脅威の映像でした。
(ベストはやっぱり映画館)
ストーリーの方も悪くはなかったです。
これは僕の勝手な思い込みですが、災害映画って映像には力が入っているが、ストーリーには中身がないという偏見がどこかにあった。
けれど『2012』で描かれるストーリーは中々良かったと思います。
訳の分からない宗教や黙示録っぽい強引な思想のこじ付けは無く、地球最後の日を迎えた人々のドラマをざっくりとですが描けていたと思う。
訳もわからないまま死にゆく人。滅亡を運命だと受け入れる人。中には傲慢な権力者も。
ただし上記はあくまでサイドストーリーであり、メインで描かれるのは、何とか生き残ろうと奔走するある家族の姿。
そこには定番でベタではあるけど、家族の絆の再生のドラマがあって感動的だったんじゃないかなーと思います。
とは言え、この映画の中で一番感銘を受けたのは米国大統領の英断でしょう。
彼は生き残る手段を持っていたが、大統領としてある決断をします。
それはなかなかできることではない立派な決断でした。
政治家や権力者にはずるいイメージがあるけれど、ここまでの信念を持った人がいたら尊敬に値します。
また、僕はロシアの大富豪カルポフもけっこう好きになった。
この人、人間的には問題あるのかもしれないけれど、あのふてぶてしい態度に何度も死線を越えてきたんだろうなというタフさを感じた。
どんな状況にあってもこの人、取り乱したりしてないしね。
自分と子供の身を守るため莫大な金を費やし、子供を方舟に乗せるため他人を切り捨てるのは、人道的には間違っているのかもしれないけれど、親としては当然の心境のように思える。
この映画の結末はディザスター映画には珍しい、いわゆるハッピーエンドになっていますが、何故か後味の悪さも残りました。
やはりたくさんの犠牲の上に迎えることのできた新世界だし、物語的に都合のいい人以外生き残らない展開にも納得がいかなかったのかもしれない。
↓カッコ内空白ネタバレ反転注意!
(ゴードン(※ケイトの現恋人で小型機を操縦した外科医さん)をあそこで殺す必要はまったく無いでしょう…)
しかも2009年から3年も準備期間があり、世界の主要国が協力して出来上がったのが頑丈な舟って…。
てっきり最後のシーンで方舟は宇宙へ飛び上がるものだとばかり思っていたら、飛ばないんだもん。
これならもっと人類が助かる技術がもっとあったんじゃないかなーと思ってしまう。
こんなもんなの? 地球の技術って。3年あったんだよ、3年。
ちなみに今年観た映画で同じく地球滅亡を扱ったものに『ノウイング』というものがあります。
『ノウイング』も圧巻のVFX映像が凄まじかった。こちらの映像はとにかく衝撃的です。
『ノウイング』と『2012』では、描くテーマは似ていますが、毛色はまったく違う映画になっています。結末も映画の雰囲気も。
見比べてみるのも面白いかもしれない。
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題名 | 2012 |
製作年/製作国 | 2009年/アメリカ |
ジャンル | パニック/サスペンス |
監督 | ローランド・エメリッヒ |
出演者 | ジョン・キューザック キウェテル・イジョフォー アマンダ・ピート オリヴァー・プラット タンディ・ニュートン ダニー・グローヴァー ウディ・ハレルソン モーガン・リリー ジョン・ビリングスレイ ジョージ・シーガル ジミ・ミストリー パトリック・ボーショー アガム・ダーシ ヨハン・アーブ トーマス・マッカーシー、他 |
メモ・特記 | 特になし |
おすすめ度 | ★★★☆ |
■Link
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+⇒2012 - goo 映画
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特に、伏字の部分は、ハリウッド映画って、ああいう意味ない理不尽さって多いですよね。
後々のために必要だったのかも知れませんが、ある意味、お互いに認め合った感があっただけに、「なんだかなぁ~」って思いました。
この部分は、本当に残念な部分でしたよね。
主人公と一緒に逃げた人たちはみんな生き残ってほしかったなぁという気持ちが強いですね。
特に伏字の方はあそこで死ぬ意味全くないし、しかもあまりにもあっさり過ぎてるため可哀相に思っちゃいます。