さくらさくら Vol.3 からの続き

用意をして、みんながぞろぞろ集まってくる。
哲学の会の西川さんも来てくれた。
哲学もやって、医療介護の仕事も関係して、
忙しいのに仕事に打ち込めよと言う人もいるかもしれない。
そうじゃないところに人間の面白さがあるというところを
西川さんはよく知っている。
自分の本業に打ち込んでいる人は立派に思う。
立派ではあるが面白くない。
絵でもいい、哲学でもいい、
自分の本業から得たものを自分の領域で持論をぶちまけ、
本でも作品でも世に出したとしても
それは行動を起こしたとは言えないと思う。
所詮、本業という安全地帯にいる。
絵を描くことで人を知り、人とは人生とはこういうものだと悟ったとしても
その人が本当に人間を知っているかと言えば知っていないのがほとんどである。
それはすべて絵を通じてしか人とかかわっていないからである。
人間という看板をあげる前に画家という看板をあげているからである。
それが哲学でも物理学者でも同じである。
絵で人とは何なのか知ったのならば、他の分野でそれを確かめる必要が絶対に必要である。
それも平場で勝負することである。
西川さんはどんだけ実績を積んでいても。
「俺、絵わからへんねん。教えてよ。」
と人懐こく話しかけてくる。
わからないからやらないのではなく、わからないからやってみようか。
それがたまらなくカッコイイ。
そんな平場で勝負する男、ほんまに少なくなった。
釜ヶ崎で出会うおっちゃんはみんな平場で勝負する。
肩書き、金持ち関係ない。
そんなおっちゃんとまた知り合いになった。
朝のおっちゃんが絵を持って来てくれた。
絵はベニヤ板にマジックで描いている。
ベニヤも三角公園で拾ってきたもの。
昼間は仕事が忙しいから、夜中にベニヤに絵を描いている。
描いたところで何があるというわけではないが、
好きだから描いている。
絵が好きな大工&左官の板さん。
人間を知っているとはこういうことである。
こんな画家いるか?
居ないよな。
だから、骨や筋肉を人体をきっちり描ける人がいても、
人間を描ける人がいねえんだ。
哲学もそう。
規律がないやつ、お金にだらしないやつ、時間にルーズなやつ、
女にだらしないやつ、酒癖が悪いやつ。
そんな人たちをだらしないやつと切っちゃわないで
それぞれの事情もあるし、そういう時もあるわなとまずは許してあげないと
哲学というものはわからない。
ただ一つ。
排除する人間、自分の物差しに合わない人をザルから落とす人間には
抵抗しなければいけない。
自分はそうじゃないよという意思表示。
蛙の面に小便。
相手はビクともしないが同じ部類にされては困ったものである。
ザルから落とされた人間も熱い血潮が流れている。
例え、毎日を怠惰に過ごしていても。

用意をして、みんながぞろぞろ集まってくる。
哲学の会の西川さんも来てくれた。
哲学もやって、医療介護の仕事も関係して、
忙しいのに仕事に打ち込めよと言う人もいるかもしれない。
そうじゃないところに人間の面白さがあるというところを
西川さんはよく知っている。
自分の本業に打ち込んでいる人は立派に思う。
立派ではあるが面白くない。
絵でもいい、哲学でもいい、
自分の本業から得たものを自分の領域で持論をぶちまけ、
本でも作品でも世に出したとしても
それは行動を起こしたとは言えないと思う。
所詮、本業という安全地帯にいる。
絵を描くことで人を知り、人とは人生とはこういうものだと悟ったとしても
その人が本当に人間を知っているかと言えば知っていないのがほとんどである。
それはすべて絵を通じてしか人とかかわっていないからである。
人間という看板をあげる前に画家という看板をあげているからである。
それが哲学でも物理学者でも同じである。
絵で人とは何なのか知ったのならば、他の分野でそれを確かめる必要が絶対に必要である。
それも平場で勝負することである。
西川さんはどんだけ実績を積んでいても。
「俺、絵わからへんねん。教えてよ。」
と人懐こく話しかけてくる。
わからないからやらないのではなく、わからないからやってみようか。
それがたまらなくカッコイイ。
そんな平場で勝負する男、ほんまに少なくなった。
釜ヶ崎で出会うおっちゃんはみんな平場で勝負する。
肩書き、金持ち関係ない。
そんなおっちゃんとまた知り合いになった。
朝のおっちゃんが絵を持って来てくれた。
絵はベニヤ板にマジックで描いている。
ベニヤも三角公園で拾ってきたもの。
昼間は仕事が忙しいから、夜中にベニヤに絵を描いている。
描いたところで何があるというわけではないが、
好きだから描いている。
絵が好きな大工&左官の板さん。
人間を知っているとはこういうことである。
こんな画家いるか?
居ないよな。
だから、骨や筋肉を人体をきっちり描ける人がいても、
人間を描ける人がいねえんだ。
哲学もそう。
規律がないやつ、お金にだらしないやつ、時間にルーズなやつ、
女にだらしないやつ、酒癖が悪いやつ。
そんな人たちをだらしないやつと切っちゃわないで
それぞれの事情もあるし、そういう時もあるわなとまずは許してあげないと
哲学というものはわからない。
ただ一つ。
排除する人間、自分の物差しに合わない人をザルから落とす人間には
抵抗しなければいけない。
自分はそうじゃないよという意思表示。
蛙の面に小便。
相手はビクともしないが同じ部類にされては困ったものである。
ザルから落とされた人間も熱い血潮が流れている。
例え、毎日を怠惰に過ごしていても。