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氷流日記

氷(筆者)と流さんの奇妙な徒然記

ずぶとく Vol.1

2014-04-28 07:02:47 | 氷流日記
先日、森之宮美術研究所のデッサン会に参加した。
4月13日。
午後1時から。
それまでの午前はまた釜ヶ崎に行っていた。
9時からのふるさとの家でのミサに参加し、
10時からギャンさんとYUさんと楽描の会の打ち合わせ。
この日、はじめて9時から参加した。
いつもは9時半ころに顔を出し、本田神父さんの話を聞いて帰るスケジュールであった。
上は作業着姿、下はジーパンというラフな格好でイスに座る。
本田神父が部屋に入ってきて、頭を下げる。
そうすると声をかけてきてくれた。
どうやら顔を覚えてくれたみたいである。
ここでのミサは他と違い、労働者のミサ。
他とは違うと言っても他を知らないのであるが、
参加する人々の話を聞いてそのまま受け売りで書いている。





狂言の会のクロッキー




参加続けているのはここでの歌が賛美歌よりも日本の童謡を歌うからである。
とはいっても時々賛美かも歌う。
わからないながらも一緒に歌う。
一緒に歌うのがとてもいい。

種無しパンとぶどうジュースをみんなに分けるときに本田神父が気付く。
ジュースがない。
ホントはぶどう酒なんだけれども、
アル中と戦っている人もいるのでお酒は出さないことにしている。
シスターが用意するまで歌を歌いましょうと言って
千の風を選んだ。



ずぶとく Vol.2 へ続く












ホワイト展を振り返って Vol.4

2014-04-22 18:19:45 | 氷流日記
ホワイト展を振り返って Vol.3 からの続き



堺美術協会展は4月6日に終わっている。
そこに出品していたのは釜芸でもお世話になっていた上田假奈代さんの絵。
彼女の雰囲気を出せればいいかなと描いていたので
変な気負いもなく描くことが出来た。
私みたいにパッと来て、パッと帰るわけじゃないので
彼女は釜ヶ崎にずっといるわけだから
大変だと思う。

今回の釜芸が大成功に終わったおかげで
いろいろとオファーが舞い込んでいるようだ。
前にもまして忙しくなっているようである。
人と人を繋げて、新しいものを生み出すプロデュース力が
抜群にすぐれている。
何か持っている人なのだろう。
私は横から楽しく眺めさせてもらっている。
釜芸から繋がりが出来た楽描の会も忙しくなりそうである。
何があるかわからない、ハプニングがありそうで
ワクワクしている。





紡ぐ(人) 油彩 F20











ホワイト展を振り返って Vol.3

2014-04-21 18:35:07 | 氷流日記
ホワイト展を振り返って Vol.2 からの続き




ギャンさんの絵は途中から魂が入ったように感じた。
そう感じてからは変に直すとか制御するとか出来なくなった。
自分の絵でそんなこと言う?と思われるかもしれないが、
そういう風になった。
これもモデルのパワーだと思う。
顔はどんどん似ていかなくなった。
似なくてもいいと思って描いた。
ギャンさんとは違う人間がそこにいると思った。
出来上がりを会場で見るともっと体を立体的に描いたほうがよかったとかいろいろあるが、
これはこれで未完のままでいいと納得した。




或る男  油彩 F20




これとは別に彼をモデルにしてF120号を描いている。
ポーズとかバックとかはもちろん違う。
その作品は日洋展に出品するためである。
技法はもうひとつの作品ヒロさんをモデルにしたものに近い。





守道  油彩 F15




この技法は昨年の夏ごろから挑戦している方法である。
日洋展の作品も6割から7割出来上がっている。
後はもう少し追い込んで5月11日の出品に向けて作品を仕上げていくだけである。
ホワイト展の2点と併用して、
堺美術協会展の作品1点、日洋会の作品1点を描いていた。
それにプラス3月末から釜芸の狂言の会の様子を作品にしている。
それもF120号である。
なかなか大変であるが、描きたくて仕方がないのでちょうどいい具合である。
雑と言えば雑になるのであるが、
描きなぶるように絵の具を置いていった。




ホワイト展を振り返って Vol.4 へ続く




ホワイト展を振り返って Vol.2

2014-04-19 18:36:49 | 氷流日記
ホワイト展を振り返って Vol.1 からの続き




感動してこみ上げてくるものがあった。
ふと見ると釜芸の表現の岩橋さんが涙を流していた。
私とギャンさんは表現の講座にはまっていた。
表現の講座に来るみんなそうであったと思う。
彼女のファンクラブのような空気が漂っていた。
假奈代さんから岩橋さんは何もしないことで場を作っていると聞き、
そんな面白そうな人なら参加せねばと顔を出した。
出したらおもろい。
放置プレイ。
そこから時間を見つけては表現の講座に参加した。
その岩橋さんが泣いている。
生きてる証を見たのであろうか。
確かにあったと思う。





狂言の会のクロッキー




後日、ギャンさんにモデルをお願いした。
二つ返事で承諾をもらう。
ギャンさんは木の仏、ヒロさんは石の仏をイメージした。




これはギャンさんの下絵のところ



とにかくモデルがいいので絵描きとしては何も考えることがない。
2人描ききったとしたらそれだけで偉大な作品が出来る。
そんな腕もないので迷いながら描いていった。




ホワイト展を振り返って Vol.3 へ続く







ホワイト展を振り返って Vol.1

2014-04-18 18:17:40 | 氷流日記
3月末から4月2日まで戎橋画廊でホワイト展があった。
そこに2枚出品した。
グループ展に出品することはすべて断っていたのでいたが、
ホワイトの皆さんはいい書に描いていて居心地がいいので
こちらからお願いして展示してもらうことにした。
出す絵は釜ヶ崎のおっちゃん2人と決めていた。
哲学の会でお世話になっているヒロさんとギャンさん。
この二人いい意味で対照的である。
ヒロさんは自分でひいた道を実直に歩いていく人。
対してギャンさんはおおらかで自由な人。
どちらも普通の人が経験していないような苦労をしている。
歩んできた道が違うとはいえ同じ釜ヶ崎という地に根を下ろしている。
ヒロさんとは哲学の会や日曜日のふるさとの家のミサの後で
お茶をして青臭い話をしている。
以前にも書いたが私はキリスト教徒ではない。
他の宗教団体は釜ヶ崎から手をひいたのに
なぜ、ふるさとの家は残っているのか、
釜ヶ崎の人たちにとってふるさとの家とはどういうものなのか、
それとキリスト教をいうものを知りたいのと
本田神父さんを通して人間とは何かを知りたいと思ったので
ミサに参加している。
ヒロさんもキリスト教徒ではなく、
あそこで歌われる歌が好きだから来ていると言っている。
ふるさとの家では賛美歌ではなくて日本の童謡を歌っている。
私もそれが気に入って遊びにいく感覚で行っている。
あまりにも重苦しい雰囲気で終始あったならば、
知りたいことがあったとしても続かなかったと思う。
そのヒロさんと喫茶店で人間とは何か、哲学とは何か、
人生とは何かと語り合っている。
300円のコーヒーで。
一通り話すとじゃということで挨拶をして分かれる。
それが釜ヶ崎スタイルである。
ヒロさんは携帯もないし、家の電話もない。
そういう束縛から解放されている。
だから、会って話すのはそのときの縁。
ヒロさんはそういうものを大事にしているので私も大事にしている。




狂言の舞台でのクロッキー



ギャンさんは哲学の会でも顔を合わすし、
釜芸でもよく見かける。
釜芸ではアイドルと言ってもいいほどの人気者である。
それは70歳で肺気腫であるが、いろんなことにチャレンジして
最終的には釜芸の狂言の舞台に立った。
本格的な能舞台で狂言をした。
心踊り感動をもらう。




ホワイト展を振り返って Vol.2 へ続く