天愛元年

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新元号『天愛』元年にスタート

美人投票

2021-09-14 13:58:52 | 日記

 きのうは意外な負けが目立った日である。ジョコビッチがメドベージェフに全米オープンテニス決勝でストレート負けするなんて、世界中で3人以上が予想しただろうか。大関貴景勝も霧馬山に負け、大相撲9月場所初日から2連敗と、カド番場所だけに心配である。首を故障しているうえ、膝にもサポーターを巻き、体調がいかばかりかと思い遣られる。Tリーグでも東京五輪代表補欠で全日本チャンピオンの早田ひな(日本生命レッドエルフ)が、おとめピンポンズの安藤みなみにストレート負けした。何と言っても衝撃は、大リーグ・ブルージェイズのゲレーロJr.が対レイズ戦で45本目の本塁打を放ち、大谷翔平に1本差を付けたことである。危うし、鞍馬天狗、くらいにヒヤリとさせられる場面である。杉作、見参!と、思わず助けに行きたくなってしまう。
 これに引き換え自民党総裁選はまだ勝ち負けが付かないけれど、株式市場は勝ちっ放しの商状である。岸田文雄前政調会長が立候補を表明し、新所得倍増計画を打ち出した8月26日から日経平均は、きのうまでの13取引日で11勝2敗の2723円、率にして9.8%上昇。菅義偉首相が総裁選不出馬・退陣を表明した今月3日からは9取引日で1904円、率にして6.7%上昇した。本日も前場でまだ115円余り上昇を続けている。これは何を志向しているのか。首相の顔を変えれば、次は誰でもいいのか。民衆に五輪の見世物を与え、コロナ不安にはワクチン注射さえ打ってやれば、実行力が評価されるだろうと高を括った、言葉を失った内閣が替わっても、次の着地次第では、一段の期待買いか、失望売りの大波乱が待っているかもしれない。
 既に手を挙げた3候補者は、党内の広範な支持を得ようと、年来唱えてきた自説を抑えてか、或いは追従して、党のボスの意向を最大限迎え入れる姿勢を示していると伝えられる。この様相は、ケインズが株式投資を美人投票に例えたのと少し似ている。ケインズは株式投資で儲けるには、自分だけが良いと思った株式に賭けるのではなく、他の大勢が買いたくなる株式を見付けることだと言っている。美人コンテストの審査員になって、自分の好みの容姿の候補者に票を入れても、他の審査員が選ぶであろう候補者と違っていれば、1位を当てることができないからである。成る程、リターンを最大にするためには、自説を曲げても大勢に従うことは大事である。しかしこの比喩は、その場限りのコンテストか、株式の短期売買にしか適用できない。思惑通りにシナリオが進んでも、利益確定のために頃合いを見てすっぱり売り切らなくてはならい。総裁選で党内ボスに迎合して見事、総裁・首相になることができても、年来の政見抱負を実行に移そうとすると、見切り売りされる運命が待っている。名を得て実を捨て続けても、政治家の本領を発揮したと言えるのか、正念場に立たされている。


佳きつまを
選ぶは難し
品良きか
才は豊かか
寶持てるか




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