
なんかヘンに気合いが入った感想になってしまいました・・・w
まぁ最後だし・・・ね。
三枝夕夏 IN db「U-ka saegusa IN db IV ~クリスタルな季節に魅せられて~」(★9点)
1. クリスタルな季節に魅せられて 2. もう君をひとりにさせない 3. 雪どけのあの川の流れのように 4. 白のファンタジー 5. 悲しい雨が降り続いても 6. この世界に君がいるだけで 7. 夏の終りにあなたへの手紙書きとめています 8. precious memories 9. 誰もがきっと誰かのサンタクロース 10. ごめんね 今もまだ君を愛してるから 11. いつも素顔の私でいたい 12. ずっとずっと君の恋人でいたい
※青文字はお気に入り楽曲、青太文字は超お気に入りの楽曲
公式サイト 全曲試聴はコチラ(Musing.jp)
先日、解散することを発表した三枝夕夏 IN dbの4thアルバムにして、最後のオリジナルアルバム。ベスト盤を間に挟んだこともあり、前作からは3年以上ぶりとなるオリジナルアルバムです。
さて、この作品。
ひとことで言うと、三枝夕夏 IN dbの歴史が詰まったアルバム。
と書くと大げさですがw
4人体制になってからの、1stから3rdまでのアルバムの内容を総括していいとこ取りした、って表現がいちばんしっくりくるかなぁ。
今まで、
1st→PAMELAHの小澤さんをメインアレンジャーに迎えてデジロック色が強く
2nd→引き続きデジロックながら、ハードロックっぽい曲がチラホラ。三枝夕夏作曲曲が登場
3rd→ロック色をさらに強め、パンクっぽいのや洋楽フォークロックっぽいサウンドの曲がいくつか。そして三枝夕夏が多くの曲の作曲を担当。「Fall in Love」「Honey」あたりは、ファンの間で物議を醸す。
という感じでアルバムを作ってきて。
んで、今作はデジロックをメインにして、ハードロックめな曲も入れて、三枝夕夏作曲の最高傑作も入って、初期っぽさもありつつ、進化しているところは進化しているな・・・というのが、僕の感想。
だから、1st(君と約束した~)の頃のファンも、3rdの無茶っぷりが好きっていうファンも、全部好きっていう僕のようなファンにもw、受け入れられやすいアルバムになっているような気がします。
ただ、三枝夕夏がインタビューで「解散を決めたからと言って、内容を変えたということはありません」と答えているように、ラストアルバムとあえて意識して作っていないから当然と言えば当然なんだけど、ラストアルバムらしくないアルバムだなぁとも思う。今までを総括している、という点ではソレっぽいけれども、ここが三枝夕夏 IN dbの最終着地点かと言われると何か違う気もするし。だから、もう少し先の展開を見たかったな・・・というのが本音。
んでは、ここからは全曲感想いきます。
PVがあるものは曲名クリックでYouTubeで視聴できるようにしてありますー。
1. クリスタルな季節に魅せられて (★9点)
(作詞:三枝夕夏 作曲・編曲:小澤正澄)
三枝夕夏 IN dbのパブリックイメージに近い・・・ってそんなパブリックなイメージは無いかw とにかく、「君と約束した優しいあの場所まで」に代表される、メロはキャッチーで、サウンドはデジロックで、詞は詰め込み気味w、という、三枝夕夏 IN db王道アップテンポナンバー。小澤さん、流石です。個人的にはサビでバーンと盛り上がるのがやっぱり好きです。1曲目としてのツカミは完璧、なナンバー。
君約の頃に比べると、三枝さんのボーカルがしっかりとしていて、そして音質が綺麗になったのが特徴・・・かな。
2. もう君をひとりにさせない (★9点)
(作詞:三枝夕夏 作曲:大野愛果 編曲:小澤正澄)
22ndシングル。引き続き、勢いのあるアップテンポナンバー。これはもう素晴らしいよねー。大野さんの流れるような勢いのあるメロディに小澤さんのダンサブルかつデジロックなアレンジ、三枝さんの軽いボーカルも軽快さに一役買っているし、良い感じ。当時のシングル感想はコチラでどうぞ。
3. 雪どけのあの川の流れのように (★9点)
(作詞・作曲:三枝夕夏 編曲:葉山たけし)
20thシングル。今作唯一の三枝夕夏自身が作曲を担当した楽曲にして、三枝夕夏作曲の最高傑作。一番の特徴は三枝さん作曲なのにメロディに破綻が無くってしっかりとした良メロに仕上がっている所でしょうか(爆)。ちゃんとシングル曲らしいキャッチーさもあるし、三枝さんらしさも失われていないし。このシングルを最後にあまり作曲を担当しなくなった三枝さんですが、これを超える作品が出来ないから、とかそういうことなのかなぁ。
サウンド的には前2曲よりデジタル色を抑えて、生のバンドサウンドっぽくなっています。「雪どけの川の流れ」をイメージさせる清涼感がイイです。サビでテンポアップするのも◎。
4. 白のファンタジー(★8.5点)
(作詞:三枝夕夏 作曲:大野愛果 編曲:池田大介)
JEWELRYに作詞提供した名曲のセルフカバー、待望の収録!・・・ですが、アレンジがちょっと惜しい。原曲との大きな違いは無いのですが、少し控えめな音色になっているんですよねぇ。もうちょっとキラキラさせて欲しかったよ池田さん。でもやっぱり感情の込め方というか、歌い方はやっぱり良いね。JEWELRYのはいかにも韓国人が頑張って日本語で歌ってます的な棒読み状態だったからなー(笑)。
ピアノの音色とメロディが美しい、切なくも暖かいウィンターバラードです。
5. 悲しい雨が降り続いても (★9点)
(作詞:三枝夕夏 作曲・編曲:小澤正澄)
小澤さんの手によるドラマチックなミディアムバラード。切ないからこそ美しく力強い、という言葉が当てはまるような・・・・そんなイメージ。何て言うのかなぁ、ダークなんだけど澄んでいるような雰囲気が良いです。歌詞もそれにあわせて「悲しい雨が降り続いても 太陽に向かい一心に咲く真冬の向日葵のように 迷わない心で」と切なくも芯の強さを感じさせるものになっています。名曲。
6. この世界に君がいるだけで (★8.5点)
(作詞:三枝夕夏 作曲:大野愛果 編曲:小澤正澄)
タイトルから想像したのは「この世界に君がいるだけで心は強くなれるんだ~」的な優しい感じだったのですが、実際は全く逆だった(笑
「飛び立てない私にあなたが翼をくれた」系のデジタルハードロックチューンに、苦しい恋愛の葛藤を描いた楽曲。
作曲は大野愛果さんですが、あまり大野さんらしくない、一筋縄ではいかないメロディ展開で意外。でもこれはこれでなかなか良いです。インパクトあるしね。三枝さんの歌詞も「君に出逢って愛し始めた瞬間から きっと私も被害者のひとり」とか、あんまり三枝さんらしくない感じ。でもこれって誰も口にはしないけど、実は誰でも思う気持ちなんじゃないかな・・・と思った。
7. 夏の終りにあなたへの手紙書きとめています (★9点)
(作詞:三枝夕夏 作曲:大野愛果 編曲:葉山たけし)
24thシングル(そしておそらくラストシングル)。切なく疾走するアップテンポナンバー。
個人的に、この曲凄いスキなんですよね。なんでだろうなぁ。上手く言えないんだけど、やっぱり雰囲気が良いからかな。「夏の終り」という季節をうまく表しているというか・・・。あ、あとちょっとZARDっぽいなとも思った。単純に、大野さん×葉山さんというZARDでもおなじみな黄金タッグが作った曲だからかもしれませんがw
当時のシングル感想はコチラで。
8. precious memories (★6.5点)
(作詞:三枝夕夏 作曲:小澤正澄 編曲:葉山たけし)
箸休め的なポジションのシンプルなバラード曲。にしても葉山さんのアレンジが若干シンプルすぎる気もしますが、箸休めという意味ではこれはこれでアリか。でもこれは小澤さんのアレンジで聞きたかった気もする。
アップテンポな曲が続いたので、次の誰誰サンタとのつなぎという意味でも、アルバムに必要な曲ですね。
9. 誰もがきっと誰かのサンタクロース (★9.5点)
(作詞:三枝夕夏 作曲:大野愛果 編曲:葉山たけし)
21stシングル。クリスマスソングの大名曲!とにかくメロディの美しさは特筆モノ。特にサビの「Merry Xmas♪」で一気に盛り上がるメロディ・アレンジ、共にGJすぎますっ。そしてCメロも大野さんらしくスバラシイです。葉山さんのアレンジもイントロからしてクリスマスらしい雰囲気たっぷりに仕上がっていて、良いです。そしてそこに三枝さんの透明感ある歌声が乗る、と。この繊細さは三枝さんならではの世界ですね。
これからの季節にピッタリの名曲。詳しくは当時のシングル感想でもどうぞ。
10.ごめんね 今もまだ君を愛してるから (★8点)
(作詞:三枝夕夏 作曲:大野愛果 編曲:葉山たけし)
タイトルからすると切ない曲かと思いきや、明るい失恋ソング。軽快なシャッフルのリズムが特徴的な楽曲。「たまに連絡なんかくれると また無駄な月日過ごしちゃうでしょ」って歌詞が可愛らしくて印象的です。最初はビミョーかなぁと思ったんだけど、何回か聞いてくるとクセになってきたw
サウンド的には洋楽フォークロックっぽいイメージもあり。なので、この後ろに1曲、「君が眠りにつくその前に」のような三枝さん作曲の曲があればなー、と思ってしまうなぁ。
11. いつも素顔の私でいたい (★8点)
(作詞:三枝夕夏 作曲:大野愛果 編曲:葉山たけし)
23rdシングル。歌詞がポイントのこの曲だけど、アルバムの中では浮いているなぁ。これだけ恋愛色ゼロの歌詞だから若干違和感が・・・次がハッピーソングだけに余計気になるw とはいえ曲自体は良いのですけれどもね。岩井さん曰く「この曲は三枝夕夏 IN dbの原点回帰」らしいです。アレンジャーが小澤さんじゃなく葉山さんだからかあまりそんなイメージ無かったけど、デジタル+バンドサウンド、って所がそう言われてみると確かに原点回帰っぽい。
当時のシングル感想はコチラ。
12. ずっとずっと君の恋人でいたい(★7.5点)
(作詞:三枝夕夏 作曲・編曲:小澤正澄)
最後はバラード・・・・ではなく、やっぱりはっちゃけ系。こういう曲でシメるのが三枝夕夏 IN dbらしいというかなんというか、三枝さんのコダワリなのかな?曲の方は小澤さんなりにパンクっぽい曲を作ってみた、という感じ。かるーいスナック菓子のような曲にあまーい歌詞が乗っかっている曲です(爆)。こういうB級(C級?w)っぽい所も三枝夕夏 IN dbらしさかなぁと思いますw
そしてラストのフレーズが「いつかは君と同じ名字になる日が来るといいな」って、やっぱり結k(ry
・・・さて。
こうやって、全曲の感想を書いてみて気づいたんですが。
個人的に大きく不満なところって、三枝さん作曲のアルバム曲がない、ってことだけだなぁ。
まぁもちろん、全体的に詞が詰め込みすぎだとか、バラードもう1曲くらい欲しかったとかもあるけれど、大きな不満は本当にそこだけ。
曲順も「雪どけの~」のあとに「白のファンタジー」ってどうなの?とか思ったけれど、サウンドを考えるとこの並び順で正解だし。
なんというかまぁ、元々 三枝夕夏 IN dbファンなうえにラストオリジナルアルバムということで評価がどうしても甘くなってしまいますがーw
でも本当に、三枝夕夏 IN dbらしさがちょうといいバランスで出た、良いアルバムに仕上がっているなと。そう思います。
・・・・で、今後いちばん心配なのは小澤正澄さんがどこで活躍するのか、というところだったりします(爆
今作でも非常にスバラシイお仕事をしている小澤さんなのですが、三枝夕夏INdb解散、愛内さんは軽いポップス路線に行ってしまい、PINC INCも愛子様も活動停止っぽい・・・となると、小澤さんの出番があまり無いような(汗
倉木さんは小澤さんの本領を発揮出来る音楽ではないし、GARNETは全部自前で出来ちゃうし。
特に三枝夕夏 IN dbではメインアレンジャー的な立ち位置だったしね、小澤さんは。そういう意味でも解散はやっぱり残念。
たとえ解散を本人たちが話し合って決めたことだとしても、素直に受け入れることは出来ないんだなぁ。リスナーってわがままだね。今回改めてそういうことを実感します。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます