ろぐろぐ音楽ブログ

a-kiという人間の手による、J-POPあたりをメインに色々好き勝手書いてる適当ブログ。

fripSide 全アルバム感想 その2(2009-2020 ナンジョルノボーカル期)

2020年11月17日 21時52分44秒 | 感想・レビュー(アルバム)
ここからは皆さんご存知?の、ナンジョルノこと南條愛乃さんがボーカルのfripSide。

「infinite synthesis」  2010.12.01   お気に入り度:★8.5点
1. only my railgun  2. LEVEL5-judgelight-  3. everlasting  4. late in autumn  5. future gazer  6. 悲しい星座  7. crossing over  8. closest love  9. meditations  10. trusty snow  11. lost answer  12. eternal pain  13. stay with you
青文字は特にお気に入りの楽曲、青太文字はそれ以上に超お気に入りの楽曲
ボーカルnaoさん脱退、コンプリートボックス発売、新ボーカルにナンジョルノこと南條愛乃さんを迎えて再メジャーデビュー、そしてリリースしたシングルがオリコン3位を記録するという大変革のあとに出された、メジャー1st、通算6枚目のアルバム。
 
fripSideとしてまず特筆すべきなのが音質の良さ!
ナンジョルノボーカルになってから知った大多数の人にとってはこれがfripSideの当たり前のクオリティになるわけですが、naoさんボーカルから追っている身としてはこのサウンドに狂喜乱舞ですよ。基本路線は変わっていないんだけど、音のクオリティがぐぐぐぐっと一気に上昇。これまでだと音を詰め込みすぎるとごちゃごちゃしていたり、耳に痛かったりする時もあったんですが完全にそれがなくなりました。いい機材買ったのか、マスタリングエンジニアの腕がいいのか。両方かな。
 
naoさんボーカル時代からのファンとして、ナンジョルノのボーカルはどうなの?というと、全然オッケー、というかnaoさんより耳にやさしいという意味ではむしろいいのかも。naoさんのような異次元なキーの高さはないけれど、それでも通常fripSideで使う音域はきれいに出ているし。なにより声質がfripSideに合っているのがありがたい。そもそもの録音状態が良くなったので、ボーカルのクオリティはアップ。
 
というわけで、サウンドもボーカルも良くなってめでたしめでたし・・・ではあるんですが、手放しで喜べるかというとそうでもなく。
シングル曲+C/W曲+タイアップ曲を全部前半に詰め込み、後半はアルバムオリジナル曲だけという曲順がなー。狙ってこの構成にしているのは明白ですがそれがいまいちいい方向に動いてない感じを受けるかなぁ。前半と比べてしまうと、後半のテンションがどうしても足りてない。アルバム曲がそんなに悪いわけではなく、「trusty snow」は必殺アッパーな冬ソングだし、「meditations」「closest love」とかfripSideらしいデジタルポップスで好きなんですけども、いかんせん前半が強すぎる。
次作以降はアルバム曲を分断する構成ではなくなるので、やってはみたもののイマイチだった、という判断なのかしら。

とはいえ、名曲多いことも確かなアルバム。「future gazer」はメジャーデビュー後の音質向上の恩恵を最大限に活かした爽やかクリアな曲だし、せつなさはちきれんばかりの「late in autumn」も良いし、なんといっても代表曲「only  my railgun」「LEVEL5」も入っているしね。



「fripSide PC game compilation vol.1」  2012.01.01   お気に入り度:★6
1. ひだまりバスケット(fripSide)  2. trust in you (伊藤静&こやまきみこ)  3. Alice in Rosso(fripSide)  4. colorless fate -ver.Luna 2011- (nao)  5. tryptich -fripSide arrange ver.-(真理絵)  6. spiral of despair -resurrection- (Rita)  7. miracle luminous(fripSide)  8.star carnival(今井麻美&長谷川明子)  9.prismatic fate(fripSide)  10.prism(fripSide)  11.whisper of winter(fripSide)
青文字は特にお気に入りの楽曲、青太文字はそれ以上に超お気に入りの楽曲
メジャーデビュー後もアニメだけでなくPCゲームへの楽曲提供を行っていたfripSide、というかsatさん。それらの作品をひとまとめにしたコンピレーションアルバム。11曲中6曲がfripSide曲、それ以外の曲もsatさんが関わっている曲たち。

「ひだまりバスケット」は、たしかナンジョルノボーカルになって初のfripSide名義の新曲だったのですが(音源公開はレールガンより前)、fripSideには異色作のふんわりしたアイドルらしい曲で、不意打ち食らったというか、当時は「今後fripSideこんな感じになっちゃうの?」と不安だった(笑)。今となっては微笑ましい第2期の第一歩がここに。

それ以外のfripSide曲はどれも良いです。「Alice in Rosso」はシリアスなアップテンポ(ボーカルが歪んでいるのはなんでだろう?)。「miracle luminous」「prism」は第2期になって少なくなった明るくてかわいらしいfripSideですがいい感じ。他、naoさんボーカルの「colorless fate」新録がポイントかな。

fripSideじゃないボーカルの曲については、うーん、楽曲はまぎれもなくsatさんが作っている感があるんだけれど、歌う人が違うとやっぱりしっくりこないところもfripSideファンとしてはあるかなぁ…。



「Decade」  2012.12.05   お気に入り度:★9
1. Decade  2. way to answer  3. fortissimo-the ultimate crisis-  4. come to mind(version3)  5. Heaven is a Place on Earth  6. fortissimo-from insanity affection-  7. grievous distance  8. whitebird  9. a silent voice  10. message(version2)  11. re:ceptivity  12. infinite orbit  13. endless memory ~refrain as Da Capo~
青文字は特にお気に入りの楽曲、青太文字はそれ以上に超お気に入りの楽曲
10周年記念アルバムでありつつ、メジャー2ndという意味合いもあるアルバム。naoさんボーカル参加曲があったり、過去曲セルフカバーもあり、普通に新曲もあり、シングルもあり、という盛りだくさんなアルバム。
盛りだくさんなのに案外ちゃんとバランスが取れていて、盛りだくさんなのでクオリティはどれも高いという、なかなかステキなアルバム。
 
やっぱりタイトル曲「Decade」が最強に力が入っている。naoさんとナンジョルノのツインボーカルは相乗効果という言葉がぴったり!そしてCメロではナンジョルノが「Red -reduction division-」を歌い、naoさんが「only my railgun」を歌うという構成を違和感なく1曲にまとめたsatさん、すごい。サウンド面もメジャーデビュー後 からさらにワンランクアップして、全体の澄み切った雰囲気が非常にいいです。作りたいように作ったらアップテンポなのに7分超えちゃった、というのは小室哲哉っぽい。

あと全体的に、ナンジョルノのボーカルが前作より強化されたというか、「fripSideとしてどういう声で歌えばいいか」というのをがっちり掴んだ気がする。
 
生ドラムの圧が強い「way to answer」、草原の風を感じるような爽やかな「Heaven is〜」のシングル2曲はどちらも傑作だし、「come to mind」のセルフカバーはオリジナルの弱点を完全に克服して名曲に仕上がってるし(ライブでのナンジョルノのダンスが好き)、高速デジタルアッパー「fortissimo -from insanity affection-」も大好きだし、「whitebird」〜「a silent voice」の洗練された流れもアルバムならではの感じでいいし、最後の「endless memory」は大団円もいいところな涙モノの名曲。
naoさんボーカルの「re:ceptivity」は、せっかくならもっと高いキーの曲聴きたかったかな?という気がするけど、まぁいいか。



「infinite synthesis 2」  2014.09.10   お気に入り度:★10
1. sister's noise  2. infinite synthesis  3. fermata ~Akkord:fortissimo~  4. lost dimension  5. I'm believing you  6. Secret of my heart  7. eternal reality  8. black bullet  9. rain of tears  10. scorching heart  11. waiting for the moment  12. always be with you  13. true resonance
青文字は特にお気に入りの楽曲、青太文字はそれ以上に超お気に入りの楽曲
オリコン1位を獲得した「sister's noise」、小室哲哉との競作となった「eternal reality」、とある超電磁砲シリーズ以外の曲では屈指の人気の「black bullet」を含む、大充実のメジャー3枚目。
そのシングル3曲がどれも名曲。「sister's noise」はアップテンポで激しいのに哀愁漂うメロディアスなメロディ展開がさすがfripSideな決定版だし、「eternal reality」はサビの小室節をみごとにfripSide色に調理しているし(落ちサビのTKとsatさんのコーラス対決がTKファンにはたまらない)、「black bullet」はシンフォニックでゴシックテイストを取り入れた高速ナンバーで、新鮮さもありつつfripSideファンにも響く出来。

そしてさらに、アルバム曲もそれに負けないクオリティの曲ばっかり。タイトル曲はスローな始まりからだんだん熱を帯びていって、いい意味で初期の頃のテイストを強くしている感じのサビが最高。他、3〜4曲目の並びはfripSide王道アップテンポでシングルでもおかしくない出来だし、前作で足りなかった要素であるfripSide必殺泣きのメロディの片恋ソング「Secret of my heart」が最強すぎるし、「scoroching heart」はアツい夏ソング、続く「waiting〜」も夏ソングだけど真逆のダークなトランスサウンド。ラスト2曲の並びも90年代テイストを含みつつ現代fripSide流になっていて、とても良いのです。ちなみに、ギターにガルネクの井上裕治さんが参加していたりします。
 
あとは、ナンジョルノが作詞に参加している数が増えたのですが、それがどれも良いね。satさん作詞と比べるとやっぱりいい意味で柔らかさが出ているというか。インタビューとか見ると、fripSideの世界に合うように書いてくれているようなので、本当にありがとうございますという感じ。
 
全体的にアッパーな曲が多いのに緩急しっかりしていて、目玉曲ばっかりなのにアルバムとしての流れも完璧というバランス感覚も非常にナイス。fripSideはここでひとつの頂点に立ったといっても過言ではないかも。



「fripSide PC game compilation vol.2」  2015.08.26   お気に入り度:★8
1. Hesitation Snow  2. before dawn daybreak -version 2015-  3. sword of virgin  4. fortuna on the Sixteenth night  5. glow in the darkness  6. Blaze of Reunion  7. keep your promise  8. absolute wish  9. precious time  10. join forces  11. with the light  [予約特典ディスク] 1. passion fruits
青文字は特にお気に入りの楽曲、青太文字はそれ以上に超お気に入りの楽曲
PCゲームへの提供曲を集めたアルバムその2。他の歌手の曲も混じっていたVol.1と違い、今回は全曲fripSideの楽曲。
PCゲームの曲だから、アニメタイアップの曲に比べて手を抜いている・・・ということは全然ない。むしろ、fripSide王道のデジタルアップテンポばかりで、王道故にクオリティが非常に高い曲ばっかり。ファンはぜったい聞くべきなアルバム。「Hesitation Snow」「fortuna on the Sixteenth night」「absolute wish」あたりが特に好き。
オリジナルアルバムではないので、通して聞いた時にちょっと後半飽きる感じはあるけど、まぁそれは仕方ないか。

唯一気になるとしたら、歌詞かな。「ふりかざせ!乙女の剣を」とか、「侵食の領域 立ち向かう勇気をコマンドに託して」とか、ゲームを知らないからか若干違和感のあるフレーズがちらほらあるけど、そこはご愛嬌ということで。
予約特典ディスクの「passion fruits」はfripSideの作家陣ではない楽曲で、作風も特にfripSideっぽくない異色作というか、番外編であくまでもおまけって感じ。これは無理して手に入れなくてもいいかな。



「infinite synthesis 3」  2016.10.05   お気に入り度:★8.5
1. 2016 -Third cosmic velocity-  2. Luminize  3. 1983-schwarzesmarken-(IS3 version)  4. determination  5. magicaride -version2016-  6. Answer  7. Two souls -toward the truth-  8. white forces -IS3 edition-  9. crescendo -version2016-  10. Run into the light  11. Dry your tears  12. unlimited destiny  13. One and Only  14. Side by Side
青文字は特にお気に入りの楽曲、青太文字はそれ以上に超お気に入りの楽曲
とにかく「Two Souls」が名曲!!!!根本にあるのはfripSide節のサイバーでメロディアスなアップテンポで、それだけでもすごくいいんだけど とにかくこの曲はサウンド。音色がいつもよりライトになっていて、それでいて軽さを感じさせない音作り。直接冬を想起させるワードを使っているわけじゃなくても聞いた感触はすごくリリース時期(12月)にピッタリというさじ加減も絶妙。 「only my railgun」以降のfripは音質の問題が解決して本領発揮しまくりですが、まだ進化するか!と驚愕した曲。
 
他、「Luminize」は久しぶりの生ドラム仕様シングルで新鮮さもありつつfripSide節でよいし、「crescendo」のセルフカバーも原曲の変なトゲトゲしさが抜けてよき。「One and Only」の90年代後半のアルバム曲っぽさはわかるひとにはわかると思う。「Side by Side」はラストに相応しい明るくポップなfripSideで、いい形のクロージングだなぁと。全体的に、is2より曲調に幅が出てきたかな。

ただ、is2の続きという意味で聞くと、アルバム新曲に派手でアッパーなfripSide節の曲が少ないのは、ちょっと不満かも。アルバムリードトラック(3曲目)がC/Wだった曲ってのがなぁ。曲自体はリードトラックにふさわしい曲ではあるのだけど…。あえて飾り付けの音色を抑えている10〜11曲目の音作りはアルバム曲ならではで、これはこれでいいんだけども、もうちょいパンチの効いた曲が1曲あってもよかったような。
 
とはいえ、アルバムトータルで考えるとバランス取れていて不満無し。あくまでシングル毎回買ってるファンにとっては…というお話ですね。



「crossroads」  2017.10.04   お気に入り度:★9.5
[Disc1:【COVER】all tracks:-crossroads version-]
1. sky  2. Red “reduction division”  3. hurting heart  4. an evening calm  5. split tears  6. the chaostic world  7. prominence  8. distant moon  9. escape  10. before dawn daybreak  11. snow blind  12. brave new world
[Disc2]
1. clockwork planet  2. The end of escape -fripSide edition-  3. crossroads  4. a gleam of prologue  5. pico scope -SACLA-  6. only me and the moon
青文字は特にお気に入りの楽曲、青太文字はそれ以上に超お気に入りの楽曲
fripSide結成15周年記念アルバム。ディスク1には第1期(naoさんボーカル期)のセルフカバー、ディスク2にはシングル曲とコラボシングルのfripSideバージョンに新曲3曲を収録。
セルフカバーの曲目はsatさんとナンジョルノがチョイスした「an evening calm」「split tears」「before dawn daybreak」以外はファン投票にて決定。

一番はやっぱり「sky」だよねぇ。オリジナルももちろん最高なのですが、このバージョンも冬の空気感が音で表されていてステキ。「an evening calm」とかもキー下がっているのが最初だけひっかかりましたが、ナンジョルノの声が一番映えるキーになっているのでこれはこれで全然オッケー、というかむしろ良いです。
どの曲もあくまでブラッシュアップといった形で、全くの別物になっている曲は無し。なのですが、サウンドのクオリティが段違いに良くなっていて大満足。それでありつつ、こっちを聞いたらとたんに原曲が色褪せて聞こえるということもないさじ加減が本当に絶妙ですね。
 
ディスク2の新曲3曲がどれもとんでもなく素晴らしい。アコースティックな雰囲気のイントロが珍しいタイトル曲は、過去と未来をつなぐ楽曲としてこれ以上無いくらいの曲。「a gleam of prologue」は空へ飛び立つような疾走感が気持ちいい。「only me and the moon」は切なさがギュッと詰まった叙情的な楽曲でこれもステキ。




「infinite synthesis 4」  2018.10.10   お気に入り度:★9.5
1. Edge of the Universe  2. killing bites  3. divine criminal  4. snow of silence  5. white relation(IS4 version)  6. colorless fate -version 2018-  7. under a starlit sky  8. breaking dawn  9. one dream  10. adverse wind  11. beyond the horizon  12. you only live once  13. close to you  14. Like a blink, a short night.
青文字は特にお気に入りの楽曲、青太文字はそれ以上に超お気に入りの楽曲
シングル「divine criminal」が本当に大好きで。fripSideのシングルにしては珍しくバラードなのですが、やっぱりバラードも良いんですよfripSideは。5月リリースでしたがサウンドメイキングは完全に冬向けで、ストリングスが効いていて荘厳で耽美さをも感じる楽曲。
「killing bites」は珍しくロックなんだけれど、ナンジョルノボーカルとの相性が意外にも良い。こういう取り合わせもアリなんだなーと。もっと重低音効かせてもいいかな、とも思うけどそうするとfripSideの枠から外れちゃうかな、さすがに。
 
というわけで、シングル2曲はfripSide王道シングルからは少し外れていたので、さてアルバムどうなる?と思っていたら、そこはさすがfripSide、バランス良くバラエティに富んでいて、非常にいいアルバム。
バラード2曲が特に印象的。「one dream」の大陸的なスケールの大きさを感じさせる空気は特筆モノ。「beyond the horizon」は、D-LOOP「Just place of Love」や丹下桜「Bright shine on time」あたりを下敷きにしたような90年代後半テイストの伸びやかな曲。

3〜6曲目の冬にぴったりな流れはさすが冬に強いfripSideだし、中川翔子「空色デイズ」みたいなロックというオーダーで作られたという「under a〜」も良いし、朝焼けの爽快さが溢れているアップテンポ「breaking dawn」は名曲だし、サイバー空間を走り抜ける雰囲気の「you only live once」も好きだし、「adverse wind」「close to you」の明るいポップ曲はちょっと90年代浅倉大介テイストの佳曲。ラストは久しぶりにしっとりほんわかに〆ています。
 
シングル・アルバム曲ともに充実していて、傑作と呼んで差し支えない作品かと。



「infinite synthesis 5」  2019.10.30   お気に入り度:★8
1. when chance strikes  2. Love with You  3. perpetual wishes  4. rain of blossoms  5. lighting of my heart  6. as before  7. light at the end  8. frosty breeze  9. change your core self  10. brand new world  11. endless entropy  12. glorious wind  13. believe in your future
青文字は特にお気に入りの楽曲、青太文字はそれ以上に超お気に入りの楽曲
既発曲はシングル1曲のみの、新曲たっぷり大盤振る舞いのアルバム。
新曲たっぷりなのはファンとしては嬉しいし大満足のアルバム…ではあるのですが、シングルが1曲しかないこともあってか、正直ちょっと楽曲の区別がつきにくくなってる感がある、かも…。

いや、もとからfripSideって同じような曲ばっかりじゃんって突っ込まれたら反論しにくいし、別に今作で特段クオリティが落ちたかというとそんなことはないのですが、聞いてるときは「おっ、いい曲」って思うんだけど、あとでタイトルみた時にどんな曲だったか思い出せない…ってのが多いのよね、このアルバム。これまでそんなことなかったのになぁ。なんでだろ。
一番気になるのは、「light at the end」が、「I believe in my heart」「you only live once」とサビメロの始まり方がおんなじやんと突っ込みたくなってしまうところかしら…。
 
とはいえ、良曲が多いのも事実。「Love with You」はアニメを知らなくても曲聞いて「絶対これ恋愛アニメの曲だな」と思える、アニソンとして正しすぎる曲。
「rain of blossoms」はちょっと和テイストも入ったメロディアスな名バラード。fripで和テイストの入った桜ソングが聞けるとは思ってもいなかったけど、なかなかどうして似合っているじゃないですか。
ほか、あっと驚く90年代ビーイングテイストの「glorious wind」とか新機軸もあり。「frosty breeze」は初期fripっぽいミディアムバラードで、冷たい空気感がよく出てる。「change your core self」「believe in your future」あたりの明るめテイストの曲が個人的には一番好き。「brand new world」はsatさんのTKオマージュなコーラスが面白い。



「the very best of fripSide 2009-2020」  2020.11.04   お気に入り度:★9.5
[Disc1]
1. dual existence  2. We Rise  3. final phase  4. BLACKFOX   5. when chance strikes  6. Love with You  7. Edge of the Universe  8. under a starlit sky  9. divine criminal  10. killing bites  11. crossroads  12. sky -crossroads version-  13. clockwork planet  14. The end of escape -fripSide edition-  15. white forces -IS3 edition-
[Disc2]
1. 1983-schwarzesmarken-(IS3 version)  2. Two souls -toward the truth-  3. magicaride -version2016-  4. Luminize  5. infinite synthesis  6. black bullet  7. eternal reality  8. sister’s noise  9. Decade  10. Hesitation Snow  11. way to answer  12. Heaven is a Place on Earth  13. future gazer  14. LEVEL5 -judgelight-  15. only my railgun

「the very best of fripSide -moving ballads-」  2020.11.04   お気に入り度:★9.5
[Disc1]
1. late in autumn  2. colorless fate -version 2018-  3. memory of snow  4. 冬のかけら  5. promenade  6. rain of blossoms  7. Secret of my heart  8. The end of summer  9. Answer  10. beyond the horizon  11. message (version2)  12. prismatic fate  13. one dream  14. only me and the moon
[Disc2]
1. everlasting  2. an evening calm -crossroads version-  3. frosty breeze  4. whitebird -version 2020-  5. My Own Way  6. snow blind -crossroads version-  7. 悲しい星座  8. I'm believing you  9. split tears -crossroads version-  10. white relation(IS4 version)  11. three count  12. a silent voice  13. brave new world -crossroads version-(fripSide Only)
青文字は特にお気に入りの楽曲、青太文字はそれ以上に超お気に入りの楽曲
ナンジョルノボーカルになってから初となるベスト盤は、2枚組×2作同時発売の大ボリューム。
「2009-2020」の方は、シングルメインの王道ベスト。アルバムからの代表曲とかも入っていて、これだけあれば不足はないでしょ!という感じの決定版。ディスク1よりディスク2の方が強い気がするのが入門向けとしてはちょっと気になるか。
「moving ballads」の方は、fripSideといえばアップテンポのシングル曲がメインですが実はミディアム〜バラード作品も良いんだよー!ということでその辺の隠れた名曲をあつめた作品。ファン的にはこっちの作品もぜひ聞いてほしい。
 
入門向けには明らかに曲数多すぎの供給過多ですが、まぁ今の時代、そこはつまみ食いして聞いてもらえばそれでいいのかな、と。お目当ての曲を聞きつつ、それ以外も気になったら聞けるということで。
「2009-2020」なら「Two Souls」「sky」「sister’s noise」
「moving ballads」なら「Secret of my heart」「an evening calm」「one dream」
あたりが個人的TOP3かな。「three count」も入れたいなぁ・・・
 
新曲「We Rise」「BLACKFOX」はどちらもロックテイストのアッパーチューン。どっちか片方はデジタルサウンド全開の方がよかったかなーと思うけど、まぁいいか。「We Rise」の方がシングル級の曲で好き。
「My Own Way」はイントロから神がかっているミディアムバラード。2020年イントロ大賞。

曲数的にはベスト出すタイミングが遅かった気もするけれど(もうちょっと早ければコンパクトにまとめられたような…)、その分内容たっぷりになっているので、これはこれで良いベスト盤になっているかな、と思います。



ということで、新曲「legendary future」も空を飛んでいる雰囲気が出ていて良いし、今後もデジタルポップスをメインに活動を続けていってくれればいいなと思います!

fripSide 全アルバム感想 その1(2002-2009 naoさんボーカル期)

2020年11月17日 21時50分09秒 | 感想・レビュー(アルバム)
メジャー初のベストアルバム発売で自分の中でのfripSide熱が上がっているので、勢いで。
 
楽曲製作のほぼ全てを手掛ける八木沼悟志(sat)さんと、ボーカルのnaoさんの2人組として2002年に活動開始。
途中でボーカルが南條愛乃さんに変わりつつも、デジタルポップスを突き詰め続けて18年、今でも現役ペースで作品を発表しつづけているfripSide。

デジタルポップスでここまで継続してリリースし続けているのって本当に異例。
Every Little Thingはデジタルポップスなのは甘く見積もって5年くらいだし、GIRL NEXT DOORは5年、Favorite Blueは4年、day after tomorrowは3年。玉置成実がデジタルポップスを歌っていたのも4年くらい。浜崎あゆみがデジタル色が強い曲がメインなのもデビューから3年目くらいまで。あとはm.o.v.eが頑張って16年か。(小室系はデジタルポップスじゃない時も多いから除外)
accessが一番歴史は長いと思うけれど、リリースはさすがに最近鈍っているし。
naoさんボーカル(第1期)からのファンとしては、こんなに長く活動を続けてくれているのが奇跡に思えるくらい、本当にありがたいのです。
 
というわけで、fripSide、第1期も含めた全アルバム感想いきます。


初期3枚は、muzieというインディーズ楽曲配布サイトで人気を博していた(らしい)時期。
どれも現在は廃盤で、オリジナルは中古でも入手が難しいアルバムたち。(とはいえ、ベストはあるのである程度の音源確保ならさほど難しくはないです)

「first odyssey of fripSide」  2003.04.12   お気に入り度:★6.5
1. introduction  2. distant moon  3. come to mind  4. Love to Sing  5. Colorless fate  6. Your Ocean -azure reproduct mix-  7. be sure... -album mix-  8. bright days  9. in the future -side02-  10. Love to Sing -HEAVENS WiRE RMX-  11. end game
青文字は特にお気に入りの楽曲、青太文字はそれ以上に超お気に入りの楽曲
自主製作による1stアルバム。fripSideの基本路線はこの時点から既に定まっていて、心地よい哀愁感を含んだメロディのデジタルポップが全編貫かれております。naoさんのボーカルもこの頃からかなりキー高いところまでイケていて、ファーストアルバムだからいろいろあって路線がバラバラ…ということもなく、今に脈々とつながるfripSideの原点がここにあるという感じ。

ただ、やっぱり自主製作で1stってことで、音がガチャガチャしているのが最大の難点。naoさんのボーカルもキンキンしているというか録音状態があまりよくない感じがするし、通して聴いていると耳が痛いというか…。2003年当時は今ほどパソコンが高性能じゃないし機材にも制限があっただろうから仕方ないのでしょうけど、「only my railgun」以降のfripSideしか知らない人が聞くと悪い意味でびっくりするくらいだと思う。メロディセンスに関してはもうこの時点で凄くいいのになぁ。
 
音の雑さが目立たないのが、「be sure...」「your ocean -azure reproduct mix-」あたり。前者がアッパーでダンサブルなんだけどメロディアスというfripSide王道曲、後者がいい意味で雰囲気モノなバラード。なんちゃってR&Bテイストの「in the future -side02-」はここでしか聞けないテイストで貴重。
「colorless fate」「come to mind」「distant moon」は、メジャーデビュー後にセルフカバーされて大幅進化しております。この時点ではまだダイヤモンドの原石って感じで、非常に惜しい。「end game」も好きなんでセルフカバーしてくれないかなー。


「2nd fragment of fripSide」  2004.03.28   お気に入り度:★7.5
1. second fragment  2. sky  3. transitory orbit  4. message  5. save me again  6. tearful voice  7. belief  8. stellar  9. Detour -fripSide edition-  10. crying moon  11. belief -TRI-HEDGE RMX-  12. storm of sorrow
青文字は特にお気に入りの楽曲、青太文字はそれ以上に超お気に入りの楽曲
前作では写真に文字入れただけだったジャケットのデザインがプロっぽくなり、fripSideのfSオレンジマークもここで登場、ブックレットの内容などなど見た目からして完成度が上がった2nd。
帯には「ダウンロードサイト"muzie"pops部門1位獲得曲9曲収録のBest of fripSide!」との記載があり、この辺からインディーズアーティストとして頭角を現しているという感じなのかな?

Best of fripSideと銘打つだけあって、内容的にも充実。前作の大きな弱点であったサウンド面は少し改善。まだ高音寄りでちょっとキンキンしてるし、メジャーデビュー後と比べると落差はあるけど、それでも前作と比べるとだいぶ耳に痛い感じは和らいできてる。

そしてなんといっても曲自体が前作からクオリティアップ。naoさんのハイトーンボイスをより生かす方向に持って行ってる感じ。特に1曲目の「sky」が素晴らしすぎる。デジタルウィンターポップスとして完璧な胸キュンメロディが素敵なアップテンポ。サビ途中で転調するのもツボ。初期fripSideの代表曲で、後に2回セルフカバーされますがオリジナル版も負けてないです。
ほか、「only my railgun」路線の最初の一歩ともいえるトランステイストの「transitry orbit」、珠玉のメロディに女性側から男性へさよならを告げるという歌詞が珍しい「message」、力強いメロディのミディアムナンバー「save me again」などなど聞き所も多いです。前半(〜7曲目)が特に強いな。
 
ディスク2枚組で、2枚目のディスクにはPCで見れる「sky」のPVと、「transitory orbit」のイメージビデオが収録。当時の自主制作にしては頑張っているとは思うのですが、やっぱり今見ると微笑ましい感じもある。当時のHPのFlashコンテンツも入っているのですが、これも2020年いっぱいで見れなくなっちゃうのかな?


「3rd reflection of fripSide」  2005.06.23   お気に入り度:★8
1. an evening calm  2. reminiscense blue  3. nostalgia  4. transient wind  5. vanity destroyer -fripSide edition-  6. velocity -fripSide+vin-PRAD-  7. splash emotion  8. colors of summer dream  9. planet illusion  10. sky -sLab reproduct mix-  11. bright days -version2005-  12. distant moon -version2005-
青文字は特にお気に入りの楽曲、青太文字はそれ以上に超お気に入りの楽曲
前作の進化系・延長線上の3rd。楽曲の充実具合もいい感じ。
前作と同じく1曲目「an evening calm」が素晴らしすぎる。秋風のセンチメンタル感をぎゅっと集めたせつないミディアムバラード。naoさんのハイトーンボイスともマッチしていて非常によいです。ナンジョルノボーカルでのセルフカバーもありますが、naoさんのボーカルもハイトーンがより切なさを感じさせてくれていて、甲乙つけがたい。

他の曲も捨て曲ないなぁ。「reminiscense blue」「nostalgia」「transient wind」のバラード〜ミディアム系が特に強い。あと、「splash emotion」みたいな明るい曲が出てきたのが特徴かな。浅倉大介さん的なテイストが強くていいのですが、ボーカルの録音状態がいまいちなのが惜しい。
「vanity destroyer」「velocity」あたりは、「only my railgun」の原型ともいえる高速ナンバー。
 
あと、「sky」のリミックスもボーナストラック的な立ち位置ではありますが、シャレオツで結構よいです。
ジャケ写はsatさんお気に入りなのでしょうか、後の10周年記念アルバム「Decade」でも同じ構図が。


「the very best of fripSide 2002-2006」  2006.12.29   お気に入り度:★8
[Disc1 nao Side]
1. Red -reduction division-  2. sky  3. an evening calm  4. save me again  5. nostalgia  6. transitory orbit  7. colorless fate  8. crescendo  9. velocity -fripSide+vin-PRAD-  10. bright days -version2005-  11. splash emotion  12. come to mind  13. crying moon  14. distant moon
[Disc2 sat Side]
1. the chaostic world  2. vanity destroyer  3. message  4. reminiscence blue  5. melody -reset+fripSide-  6. true eternity  7. stellar  8. transient wind  9. absolute one  10. love to sing  11. planet illusion  12. belief  13. your ocean -azure reproduct mix-  14. Red -reduction division- (tkm vs sat RMX)
青文字は特にお気に入りの楽曲、青太文字はそれ以上に超お気に入りの楽曲
これまで発表した楽曲を集めた、2枚組の初期ベスト。
選曲は1st~3rdからまんべんなく選曲+アルバム未収録の曲も多数入っていて、当時のfripSide決定版。

この時点で2枚組ベスト作るならこの選曲になるよねという納得感あるベストで選曲はいいのですが、通して2枚聞くとさすがに似た曲多い+音質の問題で耳が疲れる感じは否めない。自分のfripSideファーストコンタクトはこのアルバムだったのですが、すげー好みの曲がいっぱいある!と序盤はテンション上がりつつ、2枚通して聞くのはちょっとキツかったのが第一印象だったりする。
曲目リストの青文字率を見れば分かる通り、ピックアップして聞くと良い曲たくさんなんだけどね。初回盤は写真集付き。
 
PCゲームソフト流通として販売されたので、これは今でも入手可能。
初期3枚のアルバムは集めるの大変なので、コンプリートボックスまでは手が出ないけど初期が聞きたいという人には今作をどうぞ。

作品としてはここで一つの段落がある感じ。それくらい次の作品は充実してる。


「binarydigit」  2007.08.24   お気に入り度:★9.5
1. binary digit(inst.)  2. hurting heart  3. misery  4. prominence -version 2007-  5. refine progress  6. heat your wave  7. libration crisis  8. never no astray  9. transient wind -version 2007-  10. dream myself!  11. true eternity -album version-  12. brave new world  [bonus disc] (初回盤のみ付属) 1. hurting heart -nao piano arrange-  2. feeling trust
青文字は特にお気に入りの楽曲、青太文字はそれ以上に超お気に入りの楽曲
4枚目となる今作は、メジャーの音楽レーベルからのリリースではないけれど、PCゲーム等のソフトウェア流通と同じ扱いでのリリース。なので、発売当時のヨドバシカメラでは音楽CDコーナーには無いけれど、PCゲーム売り場でゲームと一緒に置いてあった。インディーズなんだかメジャーなんだかよくわからないですが、前作までより大きな流れに乗っているのは確か。
 
で、流通経路が変わったからかどうかは定かではないですが、音質の弱点がここで大きく改善。ボーカル録音のコンディションも良くなり、耳に痛い感じがなくなりました。「only my railgun」以降の研ぎ澄まされたクリアさと比べるとさすがに差はありますが、これくらいなら後追いで聞いてもそんなにギャップは無いのではないかと。

楽曲的にもアッパー系のfripSide節が炸裂した曲が多く、大充実。「hurting heart」「libration crisis」「never no astray」「heat your wave」などなど、シングルで切れるレベルの曲のオンパレード。曲調全部同じじゃんと言われたら言い返せない感じではありますが、このクオリティなら文句ないでしょー。バラードも必殺泣きメロの「misery」、神聖で壮大な「brave new world」とツボを押さえてます。
「true eternity」「dream myself!」の可愛らしいテイストはメジャーデビュー後に激減するので貴重。
 
「only my railgun」以降のfripSideしか知らない人で、naoさんボーカル期が気になったら今作から聞くのがおすすめ。



fripSide NAO Project!「Rabbit Syndrome」  2008.01.25   お気に入り度:★4
1. あっせんぶる☆LOVEさんぶる  2. せな★せな@Surprise!!  3. Rabbit Syndrome  4. こんいろ∞トキメキ!! ~着せたら脱がさない~  5. かがやけ!dreamin'ガール  6. こいびと☆アクセント!!  7. Wireless Cosmic  8. リバーシブルロマンス  9. HAPPYジェネレーション  10. せな★せな@Surprise!! -生物RMX-  11. あっせんぶる☆LOVEさんぶる -R.S.PV RMX-
青文字は特にお気に入りの楽曲、青太文字はそれ以上に超お気に入りの楽曲
fripSide NAO project!名義でリリースされたアルバム。PCゲーム界隈で活躍していたこの頃、いわゆる電波曲をオーダーされることもあったようで、その需要に応えるため…というのと、naoさん的にはかわいい曲を歌いたいという欲求があったようで、その双方を満たすためのユニットが「fripSide NAO project!」ということ、だったはず。その曲を一つにまとめたアルバムがこれ。
たしかに妙なテンションだったり、掛け声が入っていたり、そもそもタイトルが変だったりとfripSideではありえない曲ばかりなのですが、それでも界隈で話題になるような電波曲とくらべると、電波度は薄めな気もするかなぁ。
「Wireless Cosmic」あたりのテクノポップは別にfripSideでやってもいいのでは?というテイストだし。
制作陣がほとんどfripSideと同じなので、どうしてもfripSideのカラーが滲んでしまうのを微笑ましく聞く感じ、かな。
あくまで番外編ですね。
 

「split tears」  2008.09.17   お気に入り度:★7
1. before dawn daybreak  2. split tears  3. praying over (album version)  4. magicaride  5. fictional moon (album version)  6. snow blind (album version)  7. snow blind -after-  8. spiral of despair  9. escape -version2008-  10. tomorrow  11. eternal twinkle
青文字は特にお気に入りの楽曲、青太文字はそれ以上に超お気に入りの楽曲
今作はソフトウェア流通版と、ポニーキャニオンからのメジャー流通版の2種類(内容は共通)。ポニキャンから出てるので、第1期の中でもこの作品だけはレンタル可能。
 
今作はとりわけバラードの出来が出色。寒い時期になるとデジタルポップスのバラードが聞きたくなるのよね、という人には「split tears」「snow blind (album version)」「snow blind-after-」を是非ともおすすめしたい。全部悲しい曲なので余計寒くなるけど。この3曲でこのアルバムを牽引している感じ。
アップテンポでは「magicaride」が神曲。珍しくバンド色が強いサウンドの曲ですがシンセの音はfripSideらしい。2番サビ終わり、naoさんの天空に溶けていきそうなハイトーンボイスがステキ。ちなみにナンジョルノボーカルになってから「way to answer」として生まれ変わります(?)。
 
個人的には、お得意だと思っていたアップテンポがイマイチなのがちょいちょいあるのと、音質が前回よりちょっとイマイチな気がするのが難点(ちょっと音圧上げすぎで、バックの音が騒々しい感じ)。
あと、「snow blind」のアルバムバージョンはこれはこれでナイスなウィンターバラードにリアレンジされているんですが、オリジナル版はdream「My Will」っぽい雰囲気になっていて甲乙つけがたいので、どっちも入れてくれたほうがよかったかも…。(コンプリートボックスには収録されていますけども、なかなか手を出しづらい値段だしなぁ)
 
「Re:product mixes ver.0.1」  2008.12.28   お気に入り度:★5.5点
1. hurting heart ju-ri-mix  2. Red -reduction division- sat vs tkm RMX ver.2.1  3. magicaride kai Re:product RMX  4. vanity destroyer tkm Re:product RMX  5. spiral of despair tkm Re:product RMX  [bonus track] 6. an evening calm kai Re:product RMX  7. Red -reduction division- sat vs tkm RMX
青文字は特にお気に入りの楽曲、青太文字はそれ以上に超お気に入りの楽曲
コミックマーケット限定販売だったリミックスアルバム。まぁ、あくまでリミックスなのですが、意外にも悪くない。fripSideをよく知っている方々がリミックスを手掛けているからか、よくあるメロディガン無視ぶち壊しリミックスが無いので、これはこれでなかなか。「an evening calm」が一番いいかな。軽快でおしゃれな感じに仕上がっています。
 
 
2008年は7月に5pb.Recordsから志倉千代丸さん作曲の「flower of bravery」でメジャーデビューして、さあ2009年は飛躍の年だ!
…と思っていたところで、2009年3月にボーカルnaoさんがfripSideからの卒業を発表、という展開になり。

「nao complete anthology 2002-2009 -my graduation-」  2009.07.17   お気に入り度:★9.5
[Disc1:first odyssey of fripSide]
1.introduction  2.distant moon  3.come to mind  4.Love to Sing  5.Colorless fate  6.Your Ocean -azure reproduct mix-  7.be sure... -album mix-  8.bright days  9.in the future -side02-  10.end game
[Disc2:2nd fragment of fripSide]
1.second fragment  2.sky  3.transitory orbit  4.message  5.save me again  6.belief  7.stellar  8.Detour -fripSide edition-  9.crying moon  10.storm of sorrow
[Disc3:3rd refrection of fripSide]
1. an evening calm  2. reminiscense blue  3. nostalgia  4. transient wind  5. vanity destroyer -fripSide edition-  6. velocity -fripSide+vin-PRAD-  7. splash emotion  8. colors of summer dream  9. planet illusion  10. sky -sLab reproduct mix-  11. bright days -version2005-  12. distant moon -version2005-
[Disc4:binarydigit]
1. binary digit(inst.)  2. hurting heart  3. misery  4. prominence -version 2007-  5. refine progress  6. heat your wave  7. libration crisis  8. never no astray  9. transient wind -version 2007-  10. dream myself!  11. true eternity -album version-  12. brave new world
[Disc5:Rabbit Syndrome/fripSide NAO project!]
1.あっせんぶる☆LOVEさんぶる  2.せな★せな@Surprise!!  3.Rabbit Syndrome  4.こんいろ∞トキメキ!! ~着せたら脱がさない~  5.かがやけ!dreamin'ガール  6.こいびと☆アクセント!!  7.Wireless Cosmic  8.リバーシブルロマンス  9.HAPPYジェネレーション  10.せな★せな@Surprise!! -生物RMX-  11.あっせんぶる☆LOVEさんぶる -R.S.PV RMX-
[Disc6:split tears]
1. before dawn daybreak  2. split tears  3. praying over (album version)  4. magicaride  5. fictional moon (album version)  6. snow blind (album version)  7. snow blind -after-  8. spiral of despair  9. escape -version2008-  10. tomorrow  11. eternal twinkle
[Disc7:fripSide Re:product mixies ver0.2]
1.hurting heart/ju-ri-mix  2.Red -reduction division-/sat vs tkm RMX ver.2.1  3.magicaride/kai Re:product RMX  4.vanity destroyer/tkm Re:product RMX  5.spiral of despair/tkm Re:product RMX  6.an evening calm/kai Re:product RMX  7.Red -reduction division-/sat vs tkm RMX  8.before dawn daybreak -phantoms RMX-
[Disc8:very best&Unpublished side1]
1.Red -reduction division-  2.the chaostic world  3.true eternity  4.crescendo  5.fictional moon  6.absolute one  7.melody -reset+fripSide-  8.come to mind -short version-  9.Love to sing -R&T factory Remix-  10.crying moon -acoustic version-  11.in the future  12.be sure  13.Your Ocean
[Disc9:Unpublished side2]
1.holy night magic  2.a little christmas time  3.promise  4.cheer up forever  5.ないしょ思春期/fripSide NAO project!  6.せな★せな@ultimate!!/fripSide NAO project!  7.every day⇔every way!/fripSide NAO project!  8.こいびと☆アクセント!!-remix edition-/fripSide NAO project!  9.Red Data Girl/fripSide NAO project!
[Disc10:Unpublished side3]
1.grand blue  2.grace of summer  3.feeling trust  4.prominence  5.snow blind  6.colorless fate -erica 2007-(DEMO)  7.piece of azure  8.my graduation  9.hurting heart -nao piano arrange-
青文字は特にお気に入りの楽曲、青太文字はそれ以上に超お気に入りの楽曲

ということで、naoさん卒業を機に出た、naoさんボーカルのfripSide曲を"ほぼ"全曲集めた、CD10枚組のコンプリートボックス。リミックスアルバムもNAO project!名義の曲も入ってます。
"ほぼ"なのは、1stアルバムの「Love to Sing -HEAVENS WiRE RMX-」、2ndアルバムの「tearful voice」「belief -TRI-HEDGE RMX-」が抜けているから。
リミックスはまぁいいとして、「tearful voice」は濃いファンなら抑えておきたい楽曲(つまり、濃いファンじゃなければ無理して追わなくていい)なので、惜しい。作曲がTomohiro Hoshino(TRI-HEDGE)という方(編曲はsatさん)なので、権利関係で入らなかったのかなぁ。
 
逆に言うと、それ以外は全曲入っていて全105曲。Disc8〜10にはfripSide名義のアイテムではここでしか聞けない曲が数多く収録されていて、「grand blue」「grace of summer」「piece of azure」「promise」などなど、ファン必聴の曲も多いです。特に「grand blue」は、鈴木亜美「Alright!」が元ネタと思われる爽快サマーソングでイチオシ。あとは、「snow blind」のオリジナルバージョンがポイントかな。

既存曲も全体的に音が少し良くなっているのがありがたい。初期の曲も多少聞きやすくなりました。録音の時点であまり良くないものもあるみたいで、あくまで改善しただけではあるけれど、でもその少しの差が大事で。通して聞いて耳に痛い感じが減っています。

難点はお値段だけですね。10枚組なんで仕方ないですけど。

ちなみに、Wikipediaや公式サイトでは2009.12.29発売となっていますが、これは再発売版の日付。オリジナルは2009.07.17に限定生産で発売されたのですが、後に仕様が若干変わって(箱型から半透明ケース仕様になったらしい)再発売されたという経緯があります。

SARD UNDERGROUND「ZARD tribute II」

2020年11月13日 10時31分14秒 | 感想・レビュー(アルバム)


SARD UNDERGROUND「ZARD tribute II」

01.君に逢いたくなったら… 02.眠れない夜を抱いて 03.あなたを感じていたい 04.星のかがやきよ 05.こんなにそばに居るのに 06.息もできない 07.ハイヒール脱ぎ捨てて 08.Get U're Dream 09.Top Secret 10.好きなように踊りたいの 11.瞳そらさないで 12.Oh my love
青文字は特にお気に入りの楽曲、青太文字はそれ以上に超お気に入りの楽曲

前作「ZARD tribute」の時は、デビュー作ということもあってボーカルが不安定で、エフェクトかけてなんとか効かせていた、という印象があってあんまりいい印象なかったのですけど、今作でだいぶ変わりましたね。変にエフェクトかけなくてもオッケーな歌声になりました。発声がしっかりしてきたのかな。
ZARDのカバーとなると泉水さんのボーカルと比べられてしまう運命にあるわけで、比べてしまうとまだ歌の表情が弱いかなーというのはありますが、それでも泉水さんへのリスペクトはありつつ自分のカラーも出しつつある、という感じは出てきているなと。

SARD UNDERGROUNDのポイントは声質の陰り成分が多いこと。代わりに、甘さは泉水さんと比べると控えめ。ここの差が聞き所で、単なるモノマネにならないようになっている。

あとは全体的にアレンジが前作より断然いいです。妙な軽さが無くなりましたね。全体的に、当時の年代の色を少し脱色して、普遍的に仕上げた感じかな。ZARD原曲ではエコー処理の強い曲もあったりしますが、その辺がごっそり無くなっていて聞きやすいと言えるかも。

01.君に逢いたくなったら… 
(作詞:坂井泉水 作曲:織田哲郎 編曲:鶴澤夢人・長戸大幸)
20thシングル。これはオリジナルの時点でそんなにビーイング色が強くない普遍的なアレンジだったので、原曲と大きく変わった感じはなし。ちょっとドラムパートが生っぽくなったかな。なにより、前作であったボーカルとアレンジの違和感がなく、1曲目としてつかみはオッケー。

02.眠れない夜を抱いて
(作詞:坂井泉水 作曲:織田哲郎 編曲:鶴澤夢人・長戸大幸)
4thシングル。ZARDではこの曲あたりから泉水さんのボーカル加工(半音上げ)が始まったと思われ、テレビ出演時はCD音源と比べて声のトーンが低くなっているのですが、SARD UNDERGROUND版はテレビ出演時の泉水さんのトーンに近い。スパイス的なコーラスが割と強めに入っているのが大きな違いかな。これはこれで好き。
サウンド的には当時の90年代バリバリのエコーがなくなりつつ、ギターが強めに響くあたりは隠しきれない90年代ビーイング感が出ていて良き。


 
03.あなたを感じていたい
(作詞:坂井泉水 作曲:織田哲郎 編曲:鶴澤夢人・長戸大幸)
13thシングル。この曲は泉水さんの甘いボーカルを最大限に活かしたポップソングなのですが、ちょっとSARDの神野さんにはミスマッチかなぁ。サビ終わりのところはもっとうまく歌えそうな気がする。


04.星のかがやきよ
(作詞:坂井泉水 作曲:大野愛果 編曲:鶴澤夢人・長戸大幸)
40thシングル。今回の選曲では一番ZARD後期の曲。SARDの神野さんは泉水さんより高いキーが出るようで、泉水さん的には結構厳しいキーに聞こえるこの曲も余裕。ただ、その余裕さがちょっと物足りなくも感じたり。もうちょい明るい表情で歌えるようになるとモアベターですが、まぁこれはこれでおしとやかなお姉さん感もあってよいかな?
アレンジ的には原曲よりもにぎやかになっていて、いい感じ。

05.こんなにそばに居るのに
(作詞:坂井泉水 作曲:栗林誠一郎 編曲:鶴澤夢人・長戸大幸)
12thシングル。これは意外といいぞ。スピード感あるスリリングさが特徴の曲をうまく引き出している。マイナー調の曲が似合う声をしているね。
アレンジ的には原曲よりもギターが前面に出ていてハードに聞こえるかな。

06.息もできない
(作詞:坂井泉水 作曲:織田哲郎 編曲:鶴澤夢人・長戸大幸)
24thシングル。原曲からキーを上げてのカバーですが、それでもSARDの神野さんにはAメロキツそうね。サ行のきつい感じがないから、聞きやすい。
YouTubeにはコーラス無し版でアップされていますが、これはコーラスありのほうがいいな。


07.ハイヒール脱ぎ捨てて
(作詞:坂井泉水 作曲:栗林誠一郎 編曲:安部智樹・長戸大幸)
6thアルバム「forever you」からの選曲。これは意外な選曲だったなぁ。この辺のさりげない切なさを歌わせるとSARDの神野さん強いです。泉水さんとはまた違う味ですが、そこはネガティブに捉えなくていい、強み。
編曲が鶴澤夢人さんではなく安部智樹さんという方ですが、テイストは大きく変わらず。90年代ビーイング感がちょっと強めかな?

08.Get U're Dream
(作詞:坂井泉水 作曲:大野愛果 編曲:鶴澤夢人・長戸大幸)
32thシングル。個人的には今作ベストトラック。原曲よりも華やかなアレンジと、原曲から続いての大野愛果さんのコーラスが素敵な一品。あと、「かけがえのないもの」や「少しづつ 少しづつ」のときも思いましたが、SARDの神野さんは大野愛果さん曲との相性がいいと思う。ということで大野さん作曲のオリジナル曲がもっと聞きたいのです。


09.Top Secret
(作詞:坂井泉水 作曲:栗林誠一郎 編曲:麻井寛史・長戸大幸)
4thアルバム「OH MY LOVE」からの選曲。これも意外だけど個人的には好きな曲なので嬉しい。原曲は泉水さんの声のかわいい面が強調されつつも、元カレに電話しちゃうという歌詞とのマッチングを楽しむ感じだったのが、SARD版だともう少し大人っぽい感じに。歌った時の実年齢でいうと泉水さんのほうが上なのに、神野さんのほうが大人っぽく感じるな。
編曲はthe★tambourinesの麻井さん。そう言われるとちょっとバンド色が強いサウンドになっている気がする。

10.好きなように踊りたいの
(作詞:坂井泉水 作曲:和泉一弥 編曲:麻井寛史・長戸大幸)
3rdアルバム「HOLD ME」からの選曲。ZARDにしてはテンションの高い楽曲で、キャッチーなサビメロが耳に残る一品。SARD神野さんは明るい曲は苦手かなと思っていましたがこれは結構頑張ってる。原曲はちょっと泉水さんのボーカルが甘すぎるかなとも思うので、かえってSARD版の方が聞きやすいかもしれない。

11.瞳そらさないで
(作詞:坂井泉水 作曲:織田哲郎 編曲:鶴澤夢人・長戸大幸)
泉水さんがDEENに作詞提供した曲で、ZARDとしては6thアルバムでセルフカバーはしていますが、ここではそのセルフカバー版ではなく、DEEN版をもとにしたカバー。ということで、爽やかさ全開の楽曲。爽やかなんだけどちょっとネガティブな歌詞と、SARD神野さんの陰りのあるボーカルのマッチングがいい感じ。このアレンジで泉水さんがセルフカバーしていたらなぁ、と思ったりしないでもないけど。

12.Oh my love
(作詞:坂井泉水 作曲:織田哲郎 編曲:鶴澤夢人・長戸大幸)
4thアルバム「OH MY LOVE」からもう1曲。泉水さんの甘いボーカルが映える甘い恋愛ソングなのですが、やっぱりSARD神野さんが歌うとちょっと可愛さは減。この手の曲をもうちょい明るく可愛く歌えたら…とも思うけど、トータルの雰囲気は悪くないです。


初回盤にはライブ映像をフル収録したDVD付き。当然、前回のトリビュートアルバムの収録曲がメインなのですが、CD音源とぜんぜん違って充実してる。バンド編成なのでサウンド面での不満がなくなってるし、ボーカルもCDよりパワフル。成長しているんだなぁ。

というわけで、前作と違って、ZARDファンでもそんなに違和感なく聞けてよかったなと思います。
声質の違いがいい意味で捉えられるようになるくらいになってきました。
選曲もファン的には前回よりツボを抑えていて、ようござんした。


あとはさらなるオリジナル曲を!!!!待ってる!!!


というわけで、今日はSARD UNDERGROUNDのライブ行ってきます。


椎名へきる全アルバム感想 番外編 ベストアルバム・キャラソンアルバム・ゲストボーカリスト参加作品

2020年04月21日 20時58分53秒 | 感想・レビュー(アルバム)
最後は番外編。ベストアルバムやキャラソンアルバム、ゲストボーカリストとして参加した作品。キャラソンは探したらきっともっとたくさんあるのでしょうが、とりあえず1枚だけご紹介。


「b-side you 〜B-SIDE COLLECTION〜」
2000.03.08 お気に入り度:★7.5
1. NEVER NEVER  2. 夕暮れのジョギング  3. 星空のシャワー  4. キメてみせてよ Get Back !!  5. やさしいひとになりましょう  6. あなたがくれたもの  7. 届けたい想い  8. Phoenix  9. 晴れのち I Miss You  10. Just my love  11. ガンバレ  12. The Rain  13. いつまでも・・・
青文字はお気に入り楽曲、青太文字は超お気に入りの楽曲
普通のベストが出てないのに何故か出たカップリング集。1st〜13thまでのカップリングをリリース順に収録。アルバム「RIGHT BESIDE YOU」と同時発売。「BESIDE YOU」「RIGHT BESIDE YOU」とのタイトル語呂合わせのノリで出した?とか思ったりしますが、どうやら本人が”ベスト出すと活動が終わっちゃうみたい"と言ったからの こういう形みたい。
「ガンバレ」「Phoenix」「Just my love」の3曲はシングルでもおかしくないくらいの完璧なへきるロックなのにオリアルには入っていないし、「届けたい想い」はポップな人気曲。派手なロックバラードの「いつまでも…」もいいかな。シックでレトロな「The Rain」はカップリング曲ならではのテイストでこれもいい感じ。
やっぱり後半の、ロック化してからのシングル「風が吹く丘(C/W:Phoenix)」以降はカップリングでも気合入ってて聞きごたえ十分。カップリングはシングル以上にロック化してからガラッと作風変わるね。
 
とはいえ今となっては、今作に入っている曲が全部入っている上位互換の「single,coupling & backing tracks 1995-2000」が出ているので、手に入りやすければどうぞ、という立ち位置ですかね。
 

2001.03.16 お気に入り度:★7.5
1. warning  2. carry on  3. fragment blue  4. hide away  5. lonesome road  6. second wind  7. close my eyes  8. my soul  9. last image  10. my soul(guitar inst)
青文字はお気に入り楽曲、青太文字は超お気に入りの楽曲
アニメ『無敵王トライゼノン』のキャラクターソングアルバム。アニメ自体は音楽モノではなくロボットモノのようですが、作中でロックバンドのボーカルのキャラクターをへきる姉さんが演じているようで、それでこのアルバムが出た模様。
 
この頃はもう既に へきるロックは会得済みで、作曲まで手を出すようになってた時期(PRECIOUS GARDENリリース直後)なので、ロックボーカリストのキャラなんてへきる姉さんのためにあるようなもので。へきるファン的には違和感なし。ばっちりこなしています。
 
ソニーではなくスターチャイルドからのリリースなので作家陣はいつもとは全く違いますが、作風はロックテイスト。キャラに合わせてか、いつもよりちょっとシリアス目に声作ってる感じですが そこまで違和感なく、ちょっと路線変更したへきるロックみたいな感覚で聞けます。なにより意外と曲がちゃんとしているというか、正直あまり期待しないで聞いたらびっくりするくらいいい曲があって。特にバラードの退廃的な雰囲気があまり椎名へきる名義では無い路線 かつ かなりいい出来。特に「close my eyes」「fragment blue」は名曲。アップテンポだと「my soul」がかっこいい。
 
このアルバム、パッケージとか歌詞カードにまでCV:椎名へきるの記載がなく、徹底して「甲斐童夢の作品」になっていて、中の人の人気に頼らないぞという硬派な作りなのですが(単に不親切とも言う?)、それに見合った作品になっています。へきるファンは是非。
 

2008.03.12 お気に入り度:★9.5
[DISC 1]
1. せつない笑顔  2. ラッキーDAY  3. 目を覚ませ、男なら  4. 空をあきらめない  5. だめよ!だめよ!だめよ!!  6. 色褪せない瞬間  7. MOON LIGHT  8. 風が吹く丘  9. Graduater  10. 抱きしめて  11. この世で一番大切なもの  12. Everlasting Train−終わりなき旅人−  13. −赤い華− You're gonna change to the flower  14. BESIDE YOU  15. live to love ―もう少し早く逢えたなら―  16. 大切なページ  17. あなたも知らない恋の果てに
[DISC 2]
1. Love Graduation  2. 愛のカタチ  3. Jungle Life  4. 嵐のち晴れ  5. 眠れる森  6. あしたは消えない  7. MOTTOスイーツ  8. LOVE TOMORROW  9. believe  10. PROUD OF YOU  11. スタンバイ!  12. Color  13. レヴェランス  14. PARADISE  15. Endless Dreamer  16. メモリーズ
青文字はお気に入り楽曲、青太文字は超お気に入りの楽曲
1st~31stまでのシングルと新曲2曲を収録した初のシングルベストアルバム。
いわゆる契約消化的なベストアルバムと思われる作品ということもあり、ジャケは写真なしの手抜きで レコード会社公式ページでの宣伝もされなかったという…。ですが、新曲2曲あってDVDのオマケ付きで、曲順もちょっとだけ配慮しているし(基本はリリース順に並べただけですが、ラストはアップテンポ新曲2曲の後にバラードの「メモリーズ」という綺麗な流れで終わるようになってる)、ブックレットは当時のジャケ写アウトテイク写真が結構たくさん載っているので、最後の良心みたいなものは感じられるかなぁと。
なんといっても新曲2曲がどちらも素晴らしいんですよ。「Rockin' for Love」からさらに進化したへきるロック。希望と刹那を併せ持った大団円系アップナンバー。大空を感じさせてくれる「PARADISE」が個人的にはイチオシ。
 
ベストアルバムとしては収録時間の関係でソニー時代のシングルコンプリートとはいかず、後半最後の6曲がないですがこれは仕方ないか。抜けた6曲は「Clear Sky」「Rockin' for Love」に全部入っているので回収も容易だし。
アルバム初収録のシングルやシングルバージョンは初収録な曲も多いので(せつない笑顔、目を覚ませ男なら、赤い華、メモリーズはシングルバージョンがアルバム初収録。だめよ!だめよ!だめよ!、MOONLIGHT、Everlasting Train、愛のカタチはアルバム初収録曲)、ファン必携。
 
付属DVDは、これまでの全シングルのPVをサビだけメドレーで収録されたオマケ映像。ソフト化されていない作品くらいフルサイズで入れてほしかったなぁ。
 
ちなみにこのアルバム、本人選曲らしい。(↓のGOLDEN☆BESTの帯にそういう記載がある)
シングル縛りで本人選曲ってことかしら。ラストの曲順が配慮されてるのはそのへんが理由?


「GOLDEN☆BEST 椎名へきる ~On Animation & Game Soundtracks」
2011.04.06 お気に入り度:★5
1. ECHO OF FABRICATION  2. ひとりぼっちの夜に  3. すきです  4. 消えないしあわせ  5. 大切な思い出  6. 勇気のダイアリー  7. 涙  8. いつか会えたら  9. 星空のシャワー(ロングヴァージョン)  10. だめよ!だめよ!だめよ!!  11. いつか会えたら(Non-Rem Mix)  12. MOON LIGHT (TV Size Version)  13. 純  14. Hey Hey  15. 新しい風  16. Everlasting Train−終わりなき旅人−(TV Size Version)  17. −赤い華− You're gonna change to the flower (TV Size Version)  18. ふわふら
青文字はお気に入り楽曲、青太文字は超お気に入りの楽曲
へきる姉さんのゴールデンベスト。ゴールデンベストというと、シングル代表曲を集めたお手軽入門向けベスト・・・と思ったら さにあらず、ソニーレコードから出したキャラソンやドラマCDに収録されていた曲を集めたアルバムというレアトラック集。
「Hey Hey」が一番の聞きどころ。作家陣からしても、「Face to Face」あたりに入っていてもおかしくないへきるロック。タイミング逃して椎名へきる名義のアルバムに入れ損ねたのかなぁ。
 
他には、GONTITIや新居昭乃さんの曲を歌う椎名へきるというレアな曲が揃っていますが、うーん、ロックな椎名へきる好きとしては、レア音源集=名曲集ではないんだなー、という印象はぬぐえないw
まぁでも、既存ベストとまるかぶりのゴールデンベスト出されるよりは、こういう形で救ってくれるのはありがたいです。
キャラソンのなかでは、高橋諭一さん曲の「勇気のダイアリー」が個人的には良いかな。
 
でもでも、オリジナルアルバムにも入っている曲をそのままとか、アレンジが変わっている訳でもないTVサイズバージョンとか、入っていても嬉しくないのも結構あるのがなー。特に、GraduaterのドラマCDバージョンが無いのは不満。あれもソニーレコードから出していたはずなのにー。まぁ、いろいろ事情があったのでしょうけども、なんか中途半端な感じは否めない。
というわけで、完全なるファン向け作品ではありますが、ファンならチェックする価値のあるアルバムでもあります。

 
2012.12.26 お気に入り度:★8.5
[DISC 1]
1. せつない笑顔  2. ラッキーDAY  3. 目を覚ませ、男なら  4. 空をあきらめない  5. だめよ!だめよ!だめよ!!  6. 色褪せない瞬間  7. MOON LIGHT  8. 風が吹く丘  9. 漂流者(真矢with椎名へきる)  10. Graduater  11. 抱きしめて  12. この世で一番大切なもの  13. Everlasting Train−終わりなき旅人−  14. −赤い華− You're gonna change to the flower  15. BESIDE YOU
[DISC 2]
1. NEVER NEVER  2. 夕暮れのジョギング  3. 星空のシャワー  4. キメてみせてよ Get Back!  5. やさしいひとになりましょう  6. あなたがくれたもの  7. 届けたい想い  8. Phoenix  9. 246  10. 晴れのち I Miss You  11. Just my love  12. ガンバレ  13. The Rain  14. いつまでも・・・  15. BESIDE YOU (Version U)   16. BESIDE YOU (Live arrangement version)
[DISC 3]
1. せつない笑顔 (オリジナル・カラオケ)  2. ラッキーDAY (オリジナル・カラオケ)  3. 目を覚ませ、男なら (オリジナル・カラオケ)  4. 空をあきらめない (オリジナル・カラオケ)  5. だめよ!だめよ!だめよ!! (オリジナル・カラオケ)  6. 色褪せない瞬間 (オリジナル・カラオケ)  7. MOON LIGHT (オリジナル・カラオケ)  8. 風が吹く丘 (オリジナル・カラオケ)  9. 漂流者 original karaoke へきるヴァージョン  10. Graduater (オリジナル・カラオケ)  11. 抱きしめて (Instrumental version)  12. この世で一番大切なもの (Instrumental version)  13. Everlasting Train−終わりなき旅人− (Instrumental Version)  14. −赤い華− You're gonna change to the flower (Instrumental Version)  15. BESIDE YOU (Backtracks)  16. 漂流者 original karaoke 真矢ヴァージョン
青文字はお気に入り楽曲、青太文字は超お気に入りの楽曲
1995年の1stシングルから2000年までにリリースしたシングル曲集を1枚、カップリング曲集を1枚、シングルのインスト集を1枚の計3枚組ベストアルバム。この時はもうランティス移籍後ということもあり、新曲はナシ。2000年までということで14th「BESIDE YOU」までしか入っていないので、カップリング収集目的だと「b-side you」とは上位互換だけど9割被っているし、シングル目的だったら「Best!」の方が曲数多いし、はっきり言って出す意味あったのかなーという。
これを出した理由は、この時期に2000年までの曲だけで構成されたライブツアーをやったので、それに便乗して出してみたということなのでしょうけど…。ソニーから新装ベスト出すなら、ソニー時代のA面B面全曲合わせたコンプリートベストだったらありがたかったんですけどね。
 
椎名へきる入門として選ぶベストにしても、全盛期はぎりぎりカバーできますが木根さんプロデュースの時期が一切無いのでちょっと微妙。「Jungle Life」「眠れる森」「MOTTOスイーツ」とかが無いと入門としては、ねぇ。
 
このベストのいいところは、LUNA SEA真矢さんとのデュエット企画モノ「漂流者」が入っているところと、リマスタリングで音がよくなってる気がするというところと、カタログ落ちしないで残ってくれればいいなというところ、ですかね。「Best!」と比べると、ジャケはきちんと本人写真が使われてるし。あとインスト好きな人にはいいかも。
椎名へきるの新アイテムが出るというだけでもファンとしてはありがたい、と思っておかないとね。(損しないくらいには売れる見込みがあるから出るわけだろうし…)


2016.12.21 お気に入り度:★6
1. yours  2. glow  3. fix  4. madder  5. longing  6. grief  7. bitter  8. drop  9. morning haze  10. depth  11. crack  12. in the rain (English ver.)  13. ruth
青文字はお気に入り楽曲、青太文字は超お気に入りの楽曲
ボカロPであるkeenoさんの作品に、ゲストボーカリストとしてJILLE・lasah・椎名へきるが参加した作品。へきる姉さんがボーカルを取っているのは2,5,8,11曲目と、全員参加の13曲目。
ボカロPの作品ということで、やたらインパクトのあるメロディだったり、やたら言葉詰め込みだったり、やたらテンポが早かったり、やたらキーが高かったり・・・・・・ということはなく、いい意味で意外と普通。サウンド的にもわりとオーソドックスなポップスで、独特のセンチメンタリズムが心地いい曲が並んでいます。
それでも、やっぱりボカロPの曲ってボーカロイドが歌うのを前提としているからか、曲はいいんだけど歌いにくいメロディが多い気が。「longing」とかは特に。いや、もともとボカロ向けの曲だからそれが当たり前なのか。だから、特に楽曲と関連のない へきる姉さんがこれを歌うの?という思いはちょっと拭えないところもあったりする。歌唱力でなぎ倒したり器用さを売りにするタイプの歌手ではないしなぁ、へきる姉さん。案の定Amazonのレビューでは酷評の嵐。
 
とか書きつつ、「drop」なんかは結構好きだったりするのですが。アンビエントな雰囲気で進行しつつ、サビかと思ったらそこはBメロで、そこからどんどん盛り上がっていく感じが好き。
それに新たなチャレンジでへきる姉さんの歌声が聞けるのは新鮮で、悪くないです。
 
それにしても、こうやって他のボーカリストと並んだ作品を聞くと、へきる姉さんの声質がいかに特徴的かってのがよくわかるね。声のトーンがすごい上の方にあるというか。だから、ハードなロックを歌ってもボーカルが埋もれずに聞きやすいのかな(と同時に、歌がうまいとは思われにくい原因でもある気もする)。

椎名へきる全アルバム感想④「Rockin' for Love」「Rock Rose」「for you」「Ermitage」

2020年04月20日 18時28分24秒 | 感想・レビュー(アルバム)
13th〜いまのところ最新作となる16thまで。木根さんプロデュースによるソニー時代ラスト作から、ランティスに移籍しての3枚です。この時期もなかなか攻めていて、いい曲多いのですよ(自分がリアルタイムでファンになった時期だからそう思うというのもあるかもですけど…)。


2007.02.21 お気に入り度:★10
1. Eternal Circle  2. WONDER☆RIDER  3. Power Of Love   4. Reborn ~女は生まれ変わる~  5. Starry Night!  6. Again -腕の中へ-  7. ラブリ♡タイム  8. Driving to Summer  9. September RAIN  10. HOWLING  11. BRAND NEW GAME
青文字はお気に入り楽曲、青太文字は超お気に入りの楽曲
木根尚登さんプロデュース最終作。…なのに木根さん作曲曲がないのが残念ではありますが、それは置いておいて。
バラード一切なし、気合で突っ走る13枚目のアルバム。女性歌手って年を重ねるごとにバラードに傾倒していく人が多い中、潔くバラード無しで攻めるこの姿勢はとてもへきる姉さんらしいなと。さらに今回は、これまではバリエーションとして1~2曲くらいだったハードロック傾向がいつもより多めに取り入れていてそれがすごくナイスなのです。疾走HR「HOWLING」、勢いたっぷりでギターがカッコいい「Starry Night!」、ハードなサウンドにメロディアスなサビが特徴の「Again-腕の中で-」、アルバム中いちばんハードな「September Rain」あたりがキモ。
 
いつものポップスロック路線ももちろん手ぬかりなく、DAITAさん作のアッパーチューン「Power Of Love」「Reborn」はへきる姉さんと相性ばっちりだし、ライブの定番「Eternal Circle」「Driving to Summer」「WONDER☆RIDER」などなどパワフルな曲が勢ぞろい。ラストの「BRAND NEW GAME」の前向きミディアムロックでシメる構成もナイス。バラード一切なしでサウンド的にはロックで統一にもかかわらず、"似たような曲ばかり"という印象になっていないのが強いです、本当に。
結果的にソニーレコードから出すアルバムとしては最後のオリアルですが、末期感なしのパワーあふれる仕上がり。ジャケもいいしイチオシのアルバムです。
 
「Starry Night!」「Again-腕の中へ-」「Driving to Summer」という今作の核となる3曲を作曲・編曲したのが真崎修さん。真崎さんはランティス移籍後も椎名へきるサウンドの要として大活躍してくれます。
 
 
 
2009.08.12 お気に入り度:★8.5
1. Unknown colors  2. Over Drive  3. 真夏の夜のスキマ  4. Reincarnation  5. Sunday Punch  6. HEY! ハレルヤ  7. REVERSE  8. I don't care  9. NO! brain's strike  10. 粉雪
青文字はお気に入り楽曲、青太文字は超お気に入りの楽曲
前作リリース後は手抜きジャケのベストアルバムを出したっきりで、ラジオや舞台やライブなどはあるもののCDリリースがない状態がしばらく続き、ひょっとしたらこれは歌うけどCDは出さない感じになるのかな…とあきらめかけていた時に舞い込んできたニュース、Lantis移籍・2年半ぶりの新作リリース決定!
 
というわけでまさに"ファン待望の新作"となった今作は、シングル無しで全曲新曲のポップスロック集。
ソニーから離れたのでさすがに木根さんプロデュースではないしDAITAさんも不参加ですが、前作で大活躍だった真崎修さん・宮崎歩さん、バンドメンバーの木村建さんは引き続き参加。基本的には前作の延長線上の作風でありつつ、それに加えて畑亜紀さん・鈴木マサキさん・田代智一さん等Lantis系歌手でよく見かける作家さんの名前もあって新しい風も取り入れた作品。
 
1曲目、久しぶりのへきる姉さん作曲「Unknown Colors」からしてもう待ち望んだへきるロック。イントロからもうこれだよ、これ!という感じ。伸びやかなメロディとへきる姉さんの声の相性もばっちし。
他、畑亜貴さん作詞の独特の語感が楽しめる「真夏の夜のスキマ」「NO!brain's strike」も面白いし、ライブ向けな「Sunday Punch」〜「HEY!ハレルヤ」の並びもへきる姉さんらしい。
"ハレ晴レユカイと同じ作曲者・編曲者による曲"という事前情報での予想を完全に裏切る、疾走するダークロック「Reincarnation」が一番好き。あと木村建さん作編曲のハードなサウンドとへきるボーカルのマッチングがやっぱりナイスな「REVERSE」もいい。
ラストの「粉雪」だけバラード。ちょっとV系っぽい絶唱する曲なので、結局今回も穏やかな曲はゼロw その辺もへきる姉さんらしいかな。
 
個人的にはあと1曲ヒキの強い曲があれば完璧だったかなーとは思いつつ、一度は歌手活動終了も覚悟していたのに 移籍第一弾でここまできちんと充実したへきるロック作品が聞けたってのがすごくうれしかった。
 
ちなみに当時の自分の感想はここで書いてます。当時とそんなに意見変わってないかな。
ランティス移籍後の作品って、配信/サブスクはiTunes/Apple Musicくらいしか解禁していないのですが、このアルバムだけ配信もサブスクも無いのは謎。


2010.12.22 お気に入り度:★8
1. 明日になれば (ALBUM ver.)  2. Let Me Say YEAH!!!!  3. 恋のリズム  4. 長い夢  5. 君と見る景色  6. Shining Star  7. Short Girl  8. マイ・ストーリー (Honey MIX)  9. Never  10. FIGHTING BOY  11. KIRA☆KIRA☆Party Girl!!  12. レスキューミー! (KIRA☆MIX)  13. our story
青文字はお気に入り楽曲、青太文字は超お気に入りの楽曲
Rock2部作を経て少し方向転換? いつものへきるロックだけに拘らず他のもちょっとやってみたよ、という感じの作品。
「Shining Star」なんて初期を思い起こさせるド直球ポップスだし(間奏にギターソロが入らないなんて珍しい!)、しゃれおつなジャズテイストを取り入れた「Short Girl」とかもあるし、ヘビメタテイストな疾走感ある「Never」もいつもならもっとバンドっぽいのに今回は打ち込み音色が目立っているし、「明日になれば」はアルバムバージョンでさらにライトになってロック要素は調味料みたいな感じだし、シングル「長い夢」やリードトラック「our story」は超久しぶりの穏やかバラードだし、「Let me say YEAH!!」はいつものへきるロックより勢い重視だし、「KIRA★KIRA★Party Girl!」はガールズパーティロックでそういえばこういうのへきる姉さん無かったし・・・という感じで、ある種”復帰作”だった前作ではまだチャレンジできなかったこと、やれることをもう少し広げてみようとしたのかなーと。
で、そのチャレンジがどれもいい方向に転がっているのよね。5thアルバムでへきるロックを確立して10年以上なので、新しい風がどれもいい感じに新鮮に吹いているというか。
いつものだけにとどまらないぞっていう意気込みを感じるアルバム。

とはいえ、いつものへきるロックも半分くらいあるので 良くも悪くもちょっとごった煮的。曲はいいんだけどなんかアルバムとしてはなー、統一感ないかなー、と思ったところで、次回作。

ちなみに「明日になれば」はシングルバージョンのほうが爽やかへきるロックで好きです。
 

2013.05.22 お気に入り度:★9.5
1.Miracle Blue  2.Trust  3.Guilty  4.クリスタルエイジ  5.いざ!You Can  6.セ・ツ・ナ (Album Mix)  7.星空のシャワー  8.together  9.Wonderful Days (Brand New Ver.)  10.Truth, My Melody (U-MA Ver.)  11.1番星~君のいない夜に~(Album Special Ver.)  12.ラッキーラ★  13.いざ!You Can (Virtual TV MIX Ver.)
青文字はお気に入り楽曲、青太文字は超お気に入りの楽曲
というわけで、さらにいろいろやってみた。いつものへきるロックは「Miracle Blue」「Truth,My Melody」のみ。それ以外は多種多様な楽曲が揃ってます。
正統派前向きポップス「Trust」、アニソンらしい壮大ゴシック感のある「Guilty」、90年代的なデジタル感とインパクトあるメロディの「クリスタルエイジ」、哀愁ラテン歌謡「セ・ツ・ナ」、シャッフルリズムの軽快クリスマスロックだった「wonderful days」はアルバムバージョンでPOPになり、96年リリースのバラードをセルフカバーした「星空のシャワー」はオリジナルよりキーが上がっていてさらに味わい深く。「1番星」はへきる姉さんの声に焦点をあてたシンプルなバラード。本編ラストの「ラッキーラ★」はコーラスを大きく取り入れた大団円アップチューン。ライブのラストにふさわしいイメージの曲。
そして極め付けは80年代アイドル歌謡ロック「いざ!You Can」!ボートラの「Virtual TV Live Ver.」では80年代アイドル親衛隊風の掛け声入りという手の込みようw イメージは中森明菜だそうですが個人的には工藤静香っぽく聞こえるかな。
 
いろいろやってて散漫ではあるんですが、どれも出来がいいのでマイナスの印象はなく、バリエーション豊か。いい感じです。あとは、これだけキャリアがあると、何を歌ってもへきる姉さんが歌えば椎名へきるの曲になるなと。
 
そしてさらに、いつものへきるロック2曲もランティス移籍後最高傑作なんだなこれが。爽快でへきる姉さんの伸びやかな歌声を最大限に生かしたポップロック「Miracle Blue」は本当に決定打的な1曲。「Truth,My Melody」はライブ向けの曲。これまでのライブ向け曲ってライブ化けを想定して作ってる(すごく悪く言うとCDだと少し迫力が足りない)曲もありましたが、今回はライブの勢いをそのままCDに持ってきた感じで非常にイイです。
 
というわけで、末期感なしのパワーあふれる仕上がりなのですが、何故かこれがランティスからは最後のリリースに。なんでだー。



このあとはワーナーに移籍してシングルを出したり、25周年記念でCDを出したり(自主制作?だけど名曲!)しつつ、ライブは継続していますが、アルバムのリリースはなし。なかなか難しいのかなぁ。
最近やっているマンスリーアコースティックライブの経験を活かしたアルバムとか聞いてみたいんだけどな。セルフカバーアルバムとかも良さそうだし。
 
とはいえ、オリジナルのフルアルバム16枚出したってのは本当にすごいと思う。なかなかこの枚数出せる人はいないよ。
 
へきる姉さんの歌手活動に乾杯。