虎落笛; 千生の見たものしたこと何でも日句 : 「いしかわ観光特使だより」

「俳句大好き!」の連衆を広く求めて!
酒旨し、人楽し。調息調心。

 

<<江戸川区俳句連盟 桜吟行句会>>

2017年03月31日 20時54分05秒 | Weblog
芭蕉句碑枝垂れ桜の二三輪
句会場の枯山水や白木蓮
七十を過ぎて桜が好きになる
舟宿の陶の狸や養花天
魁の遊水道や初桜
まざまざと甦る過去春の川
せせらぎにじゃれつくやうに猫柳
蓮華寺の虫除地蔵雪柳
半世紀経し親水道初桜

(選句の四句)
桜東風吹けば句の街人の街    さだ子
子雀の声こぼれ来る芭蕉句碑   信 雄
目一杯咲いてこれだけ今日の花  健 治
桜咲くひとりにしてはもらえぬか 元 嘉
(互選高点句)
軋む櫓に千本桜目覚めゆく    博 行
未知数のあしたを信じ花に佇つ  さだ子
桜人右脳左脳もさくら色     元 嘉
極まりて幹より噴ける桜かな   秀 子
八重咲の硬さを風が促がせり   さだ子
満開の重さのゆるる雪柳     松 雄
木の芽張る﨔の息や五百年    文 子
手水舎のおくまんだしや藪椿   ささえ
時代ふる黒き火の見も桜待つ   宏 義
芽吹かんと空へ背伸びの大﨔   秀 子

「秋桜の会」

2017年03月25日 20時32分06秒 | Weblog
<吟行句会>
(東小松川公園・小松川親水公園界隈)
句帳開く友の笑顔や初桜
花見上ぐベンチに届く火事騒ぎ
昼餉とる間に開く桜かな

=千生選:四句=
蒼天にちらほらと咲く桜花     富 秋
乳母車子の見てるうち花開く    富 秋
うららかや川辺に響くはしゃぎ声  つ る
春うらら「この木なんの木」遊ぶ道 苺

=互選高点句= (上記四句以外)
無精髭今日はそのまま春の昼    和 生
幼子はたも持ちはしゃぎ水温む   ふ み



<<男の句会 たぢから>>

2017年03月23日 20時51分12秒 | Weblog
兼  題:「独 活」
詠み込み:「 枕 」

春の夢清少納言の膝枕
廃線の枕木埋む春の草
彼岸会の巣鴨プリズン平和の碑
家探しの氷枕や春の風邪
山独活はぬたに限ると妻に言ふ
朧夜や寝酒重ねる旅枕
春の磯孫子と拾ふ枕貝
おぼろ夜や手枕で観る「鑑定団」

<句友の印象句=千生選 九句>
保育器の小さき欠伸桃の花   博 行
二三日ぼうとする澗の辛夷かな 容 啓
ていねいに道草食って春惜しむ 健 治
球児らの突き上ぐ拳風光る   のりを
独活和や嘘と知りつつ聞く話  健 治
春風や急ぐ僧侶はペダル漕ぐ  のりを
麗らかやクラス替てふ一大事  健 治
独活刻む人にやさしくしたくなり 博 行
土雛やひと揺れ有りて皆転けた 富 昭 

引出しの中の潮鳴り桜貝    博 行
少女らの歩む後より春が行く  富 昭 
婆さんや白い花なら辛夷じゃろ 容 啓      

<<カッコイイおやじの会>>

2017年03月22日 18時50分58秒 | Weblog
(荒川線沿線ウオーキング)
本教寺:蕉門十哲の一人「服部嵐雪」の墓所。
「梅一輪一輪ほどのあたたかさ」

嵐雪の墓碑にただ一輪の梅
嵐雪の眠れる寺や花樒=しきみ
区役所の屋上の池柳鮠
豊島区のふくろう区長春うらら
シーソーに戯る姉弟風光る
ひろびろと芝の公園雪柳
木の芽張る青桐被爆二世とや
彼岸会の巣鴨プリズン平和の碑
C58のごつきクランク風光る
神木は樹齢六百芽吹きけり

ウオークを甘露で締める日永かな

<<江戸川区俳句連盟 有志句会>>

2017年03月17日 21時50分43秒 | Weblog
合体の夫婦銀杏の芽吹きかな
鐘ひびく多賀町あたり春霞
八十作誌川越小唄春うらら
(句友の印象句)
何にでも口出すも妻や百千鳥  博 行
手術跡なぞり三寒四温かな   博 行
足許は空のはじまり蕗の薹   健 治
表札の残る空家や沈丁花    のりを

トロトロと流れ行く川柳の芽  裕 子
蒲公英や児のくり返すすべり台 みい子
野の墓にきらめき咲けるいぬふぐり 蕗 風
ふうわりと雲を散りばめ春の空 公 美

<<虎落笛誌上句会 三月号結果>>

2017年03月16日 21時05分59秒 | Weblog
詠み込み兼題「 起 」

最優秀賞  志村 洋子
蕗の薹きて山野の動き出す
舞殿の脇の紅梅燃え立てり
昼下り障子に忽と鳶師影
震へたる水仙摘めば水溢る
飛梅や彼の地に赴任の子のありて

優秀賞  荒木 常子
小雪舞ふ落ちては消ゆる地の熱り
アイドルのしんにようの美し筆始
熊じやなし熟語パズルの冬籠
生きること少し緩目に日向ぼこ
き抜けのまなこ目覚めよ寒の水

優秀賞  大渕 さちこ
お花屋で小さな春を買い求む
大声で福は内の声天までも
初場所で期待の優勝稀勢の里
きの子雀の声よき目覚め
北風に背中押されてウオーキング  
  
優秀賞・敢闘賞 山内 健治
ペン先のふしぎな弾み春が来た
あと一寸いつもここまで春の夢
抜き足のあとの駆け足キタキツネ
ふるさとにゐても旅人冴え返る
卆園児上手に揃ふ立礼

優秀賞  鶴本 たけし
秒針のときめく音よ春立てり
き抜けの五臓にくだす寒の水
あんパンのへそのうす紅寒明くる
寒明くるただそれだけで嬉しかり
房総の起伏優しき初山河  

千生:句
恋猫の辿る隘路や種の起源
縁起など無用実力受験生
起震車に揺るる三月十一日
独吟の起承転結春満月
句の選は寝牛起馬しゃぼん玉

<<カッコイイおやじの会>> 小江戸散策

2017年03月08日 21時02分14秒 | Weblog
 今回も、雲一つない絶好のウオーキング日和。
三十二名の参加で川越を歩く。

江戸小江戸栗より旨い十三里 <無季>
 (甘藷が川越名物となった謂れとか)
雲一つなき川越の春を往く
縁結び銀杏の芽吹く八幡宮
合体の夫婦銀杏の芽吹かな
注連張らる芽吹き初めの乳銀杏
小鹿玉<招霊>のつぼみ丸々古今集
 =おがたま=
囀や多羅葉=タラヨウ=に書くラブレター
五百から父似の羅漢涅槃西風
緑立つ六角形の木遣塚
鐘楼の極彩花鳥いてふの芽
神前の昏き狭濠や藪椿
囀や東照宮の磴たかし
「芋十」の北窓ひらく小江戸かな
川越の煉瓦のチャーチ蔦芽吹く
風光る一刀齊てふ提灯舗
強東風や焙じ茶香る札ノ辻
時の鐘小江戸の春は音の春
鐘の鳴る多賀町あたり春霞
八十作詞川越小唄春うらら
風光るコンビニのなき蔵の町
駅頭の托鉢僧や春夕焼

初 音

2017年03月06日 21時57分28秒 | Weblog
くれなゐを芯に集めし沈丁花
高々と掲ぐ日の丸沈丁花
芽柳や甲和まんだら六地蔵
柴又の八千漫歩初音かな
墨付きの山本亭や春霞
春の川丸太に白く渡しの字
休航の矢切の渡し猫柳
ひとけ無き矢切の渡し犬ふぐり
からつぽの河川グランド揚雲雀
道ばたの江戸水戸の碑や春の風
一枝に群るる親子の雀かな
川べりに一際のたんぽぽの色
見はるかす里見の岡や春霞
新婚の小さき戸建てやさくら草

<<句会 若菜>>

2017年03月02日 21時00分27秒 | Weblog
(小岩区民館)
春うらら荒川線の新車輌
園児らの膨らむ声や木の芽晴
春場所や婆もこどもも相撲通
三月や三脚並ぶ三渓園
ラフカディオハーンの墓や柳の芽

(互選結果)
のどけしや最上舟唄風に乗る のりを
覚えある母の着物の吊し雛  千鶴子
針先に春の光は煌めきぬ   祥 子

(無点句なし)       和 江